こゝろ)” の例文
かつ如此かくのごとき事をこゝろみし事なし、こゝろみてそのはなは馬鹿気ばかげきつたる事をみとめたれば全然ぜん/\之を放棄はうきせり、みちおこなことみちく事なり
問答二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
そして、撮影法さつえいほうにも、現像法げんぞうほうにも、無論むろんせい裝置そうちにも改善かいぜんくはへてさらに何まいかをこゝろみたが、あゝ、それは何といふ狂喜けうきだつたか?
かゝる大發掘だいはつくつこゝろみてから、非常ひじやう此所こゝ有名いうめいつたが、いま兒島惟謙翁こじまゐけんおう邸内ていない編入へんにふせられて、とて普通ふつうでは發掘はつくつすること出來できずにた。
〔譯〕遠方えんぱうに歩をこゝろむる者、往往にして正路せいろすてて、捷徑せうけいはしり、或はあやまつて林※りんまうに入る、わらふ可きなり。人事多く此にるゐす。とくに之をしるす。
かれ直接ちよくせつちゝ紹介せうかいた。ちゝとほして間接かんせつその知人ちじん紹介せうかいた。さうして自分じぶん將來しやうらい影響えいきやうやうひと物色ぶつしよくして、二三の訪問はうもんこゝろみた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
じつ前後ぜんご形勢けいせいと、かの七せきふね有樣ありさまとでると、いま海蛇丸かいだまるあきらか何事なにごとをかわが軍艦ぐんかんむかつて信號しんがうこゝろみるつもりだらう。けれどわたくしいぶかつた。
しぼり掛け/\てこゝろみしに何れも血は流れて骨に入ずかゝる所へ挑灯ちやうちんひかりえしかば人目に掛り疑ひを受ては如何と早々さう/\木立こだちなかへ身をぞひそめける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いきつぎにみづもとめたが、注意ちうい水道すゐだう如何いかんこゝろみたたれかが、早速さそく警告けいこくしたのであらう。夢中むちうたれともおぼえてない。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
手本てほんもとにして生意氣なまいきにも實物じつぶつ寫生しやせいこゝろみ、さいは自分じぶんたくから一丁ばかりはなれた桑園くはゞたけなか借馬屋しやくばやがあるので、幾度いくたびとなく其處そこうまやかよつた。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
いづれも有益ゆうえき資料しりようであつて、今日こんにちでも地震學ぢしんがくについてなに研究けんきゆうでもこゝろみんとするものゝ、かなら參考さんこうすべき古典書こてんしよである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
こゝろみに蝋燭らふそくされたあとほのふさま想像さうざうしてました、まへ其麽そんなものたことを記憶きおくしてませんでしたから。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
このひとにはうたうへに、まだいろ/\のこゝろみがあつて、おもしろいことをしてゐるが、その一例いちれいをあげると
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ときにはまた、あのおそるべき打撃だげきのために、かへつ獨立どくりつ意志いし鞏固きようこになつたといふことのために、彼女かのぢよくゐふたゝ假面かめんをかぶつてみづかやすんじようとこゝろみることもあつた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
標本臺の上の美しいてふのやうに死んで居り、土地の御用聞と町内の外科が、調べたり、手當てをしたり、いろ/\こゝろみて居りますが、最早手の盡しやうもありません。
はこれにたいしてまつた反對はんたい意見いけんをもつてゐる。いまこゝろみにこれをべて批評ひへうひたいとおも
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
いろは青く黒し、これをくだけば石綿いしわたいだす。此石をこゝろみしに、石中に石綿いしわたといふものは、木綿もめんわたをほそつむぎたるを二三分ほどにちぎりたるやうなるものなり。
子供等こどもらまばらな枯蘆かれあしほとりからおりて其處そこにも目掘めぼりをこゝろみる。おほきな子供こども大事だいじざるをそつともつておりる。ちひさな子供こどもほりへおりながらざるかたぶけてどぜうこぼすことがある。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その間、僕はあなたをいろ/\なこゝろみでためしてみました。そして僕は何を見、何を發見したでせう。村の學校では、あなたは立派に正確に誠實に先生としての仕事をなすつた。
平和へいわみだ暴人ばうじんども、同胞どうばうもっ刃金はがねけが不埓奴ふらちやつ……きをらぬな?……やア/\、汝等おのれらよこしまなる嗔恚しんにほのほおの血管けっくわんよりながいづむらさきいづみもっさうとこゝろむる獸類けだものども
從順すなほ子蟹こがにはおしへられたやうにこゝろみました。けれどどうしても駄目だめでした。で
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
奧方おくがた火鉢ひばち引寄ひきよせて、のありやとこゝろみるに、よひ小間使こまづかひがまいらせたる、櫻炭さくらなかばはひりて、よくもおこさでけつるはくろきまゝにてえしもあり、烟管きせる取上とりあげて一二ふく
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しゆたるなんぢかみこゝろむべからず。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
彼は平岡夫婦を三年前の夫婦にして、それを便たよりに、自分を三千代から永く振りはなさうとする最後のこゝろみを、半ば無意識的につた丈であつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
かくも、山頂さんてう凸起とつきする地點ちてん調査てうさこゝろみ、はたして古墳こふんであるかいなかをたしかめる必用ひつようしやうじたので、地主側ぢぬしがは請願せいぐわんもあり
しるしたものゝなかには實驗じつけんおこなるものもあるから、教師きようし父兄ふけい指導しどうもとに、安全あんぜん場所ばしよえらびて、これをこゝろみることはきはめて有益ゆうえきなことである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
爾時そのとき幼君えうくんおほせには、「なんぢ獻立こんだてせし料理れうりなれば、さぞうまからむ、此處こゝにてこゝろむべし」とて御箸おんはしらせたまへば
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あいちやんの紅鶴べにづる花園はなぞのがはしてつてしまつてたことで、其處そこあいちやんは、それがむなしく一ぽんあがらうとして、それをこゝろみてるのをました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
敬愛けいあいする讀者どくしや諸君しよくんよ、わたくしいまこのおどろおそ海底戰鬪艇かいていせんとうてい構造こうざうについて、くわしき説明せつめいこゝろみたいのだが、それは櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさ大秘密だいひみつぞくするから出來できぬ。
いろは青く黒し、これをくだけば石綿いしわたいだす。此石をこゝろみしに、石中に石綿いしわたといふものは、木綿もめんわたをほそつむぎたるを二三分ほどにちぎりたるやうなるものなり。
つぶし先生の大力實に天下てんか無双ぶさうならんと見て居たるに後藤はコレ彌助先刻さつきの代りに鳥渡ちよつと一本こゝろみようかと振上ふりあげければ彌助は大いに仰天ぎやうてんなし御免なされと云より早くおく目懸めがけ迯行にげゆきけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これ權化ごんげして千しゆ萬樣ばんやう變化へんくわこゝろみる。ガネーシヤすなは聖天樣せうてんさま人身じんしん象頭ざうづで、惡神あくしん魔羅まら隨分ずゐぶんおもつた不可思議ふかしぎ相貌さうぼうものばかりである。埃及えじぷとのスフインクスは獅身ししん人頭じんとうである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
それも亡くなられるほんの三四ヶ月前に万世はしのミカドホテルの球突塲たまつきばで一せんこゝろみたのだつたが、持てんも前にげた人たちよりもいさゝぐんをぬいた六十てんで、そのふりたるや快活くわいくわつ奔放ほんほう
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
或日あるひ近所きんじよかはれふに出かけて彼處かしこふち此所こゝあみつてはるうち、ふと網にかゝつたものがある、いて見たが容易よういあがらないので川にはひつてさぐこゝろみると一抱ひとかゝへもありさうないしである。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
宜しく能く實迹に就いて以て之をこゝろみて可なるべし。
くちよければ仕入しいれあたらしく新田につた苗字めうじそのまゝ暖簾のれんにそめて帳場格子ちやうばがうしにやにさがるあるじの運平うんぺい不惑ふわくといふ四十男しじふをとこあかがほにしてほねたくましきは薄醤油うすじやうゆきすかれひそだちてのせちがらさなめこゝろみぬわたりの旦那だんなかぶとはおぼえざりけり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それから墓石はかいしつてしてたが、もとよりうすればくであらうといふのぞみがあつたのではなく、たゞるよりもと、いたづらにこゝろみたばかりなのであつた。
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
米國べいこくのエドワルド、エス、モールスが、明治めいぢ十二ねんおいて、はじめて此所こゝ遺跡ゐせき發見はつけんし、うして大發掘だいはつくつこゝろみられた記事きじは『理科會粹りくわくわいすゐ』のだいちつとして
奇怪きくわいふね! 奇怪きくわいふね! あのふねわが軍艦ぐんかんむかつて、なに信號しんがうこゝろみんとしてる。』とさけんだ。
こゝろみに世界せかいおいある活火山かつかざんげてみるならば、南米なんべいエクワドルこくおけるコトパクシ(たか五千九百四十三米ごせんくひやくしじゆうさんめーとる)は、圓錐形えんすいけい偉大いだいやまであるが、噴火ふんか勢力せいりよくまた偉大いだい
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
『それを説明せつめいする唯一ゆゐいつ方法はうはふはそれをおこなふことである』(みなさんがふゆみづかれをこゝろみんとほつするならば、ドードてうがそれを如何いかにしてつたかをはなしませう)
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
かれさとりといふ美名びめいあざむかれて、かれ平生へいぜい似合にあはぬ冒險ばうけんこゝろみやうとくはだてたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
見せこゝろみに用ひては如何いかゞやといへば友次郎は何にもせよ腫物しゆもつ一切の藥と有ば用ひるともさはりには成まじとてつゝみをひらきて見るに中に用ひ方まで委敷くはしくしるし有にぞ大いに便りを得て其藥を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
インドにおいては、地理ちり歴史れきし關係くわんけいから、北部ほくぶ南部なんぶとでは根本こんぽんから言語げんごがちがふので、インドじん同士どうし英語えいごもつ會話くわいわこゝろみてゐるのをてインドが到底たうてい獨立どくりつざるゆゑんをさとつた。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
志村しむらおなこゝろあとになりさきになり、二人ふたりあるいてると、時々とき/″\路傍ろばうこしろして鉛筆えんぴつ寫生しやせいこゝろみ、かれたずばわれたず、われふでをやめずんばかれめないとふうで、おもはずとき
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
幼君えうくん思召おぼしめしかなひけん、「しからばこゝろみにふべきなり。萬事ばんじなんぢまかすあひだきにはからさせよ」とのたまひぬ。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一寸ちよつとにくところである。遺跡ゐせきひろいが、先年せんねん、チヤンバーレン大發掘だいはつくつこゝろみたとかで、畑地はたちはう斷念だんねんして、臺地北側だいちきたかは荒地あれち緩斜面くわんしやめんなかに四にんはいつた。
いまかような高層建物こうそうたてもの上層じようそう居合ゐあはせた場合ばあひ、もし地震ぢしん出會であつて屋外おくがい避難ひなんせんとこゝろみたなら、それはおそらくは地震ぢしんがすんでしまつたころ到達とうたつせられるくらゐのことであらう。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
この機會きくわいさいして化物ばけもの研究けんきうおこし、化物學ばけものがくといふ一くわ學問がくもんつくしたならば、さだめし面白おもしろからうとおもふのである。むかし傳説でんせつ樣式やうしきはなれた新化物しんばけもの研究けんきうこゝろみる餘地よち屹度きつとあるに相違さうゐない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
なんぢしとおもふことならばなににてもし、ちとかはりたるのぞみなるが、なんぢ思附おもひつき獻立こんだて仕立したてて一膳いちぜんこゝろみしめよ
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それから十ちやうへだたつてらぬ加瀬かせ貝塚かひづかまはつて、小發掘せうはつくつこゝろみ、相變あひかはらず失敗しつぱいして歸宅きたくした。