つく)” の例文
それとともに、人麿ひとまろうただとつたへられてゐないもので、ひとのためにかはつてつくつた、このひとうた非常ひじようにたくさんあるようにおもひます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
勘次かんじ畦間うねまつくりあげてそれから自分じぶんいそがしく大豆だいづおとはじめた。勘次かんじ間懶まだるつこいおつぎのもとをうねをひよつとのぞいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「ああ!」とおかみさんがこたえた。「うち後方うしろにわにラプンツェルがつくってあるのよ、あれをべないと、あたしんじまうわ!」
こころあるひとなら、だれでもこのようにしてつくられた、食物しょくもつはむだにし、また器具きぐ粗末そまつあつかうことをよくないとおもうでありましょう。
都会はぜいたくだ (新字新仮名) / 小川未明(著)
日本にほんいま藝術上げいじゆつじやう革命期かくめいきさいして、思想界しさうかい非常ひぜう興奮こうふんしてる。古今東西ここんとうざい思想しさう綜合そうがふして何物なにものあたらしいものつくらうとしてる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
貝塚は如何にしてつくられたるか。すべてに通じて斯く斯くなりと斷言だんげんする事は出來ざれど、主として物捨て塲なりと思へばあやまり無し。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
しかししつ比較的ひかくてきひろつくられるのが通常つうじようであるから、みぎのようなものゝちてさうな場所ばしよからとほざかることも出來できるであらう。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
今度こんどはこんなときうたふこんなうたつくつてほしいとか、そうつたことをドシ/\手紙てがみかハガキかで、つてよこしてもらひたい。
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
しかるを、元嘉げんか京洛きやうらく貴婦人きふじん才媛さいゑんは、平時へいじくだん墮馬髻だばきつふ。たとへばまげ片潰かたつぶしてなびつくりてうまよりちてもとゞり横状よこざまくづれたるなり
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たゞ何事なにごとはづかしうのみありけるに、しもあさ水仙すいせんつくばな格子門かうしもんそとよりさしきしものありけり、れの仕業しわざるよしけれど
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それ程でなくつても、ちゝあにの財産が、彼等の脳力と手腕丈で、だれが見てももつともと認める様に、つくげられたとはうけがはなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「それではまるで、他人がこのしろきずいてくれるようなものだ。なぜだ? なぜそんなにして秀吉の住居すまいをみんなしてつくってくれるのか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくしとしてはせいぜいふる記憶きおく辿たどり、自分じぶんっていること、また自分じぶんかんじたままを、つくらず、かざらず、素直すなお申述もうしのべることにいたします。
また石器時代せつきじだいといひましても、當時とうじ人間にんげんもちひてゐたものは、石器せつきばかりではなく、材料ざいりようをもつてつくつたものもないではありません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
きりふかい六ぐわつよるだつた。丁度ちやうどはら出張演習しゆつちやうえんしふ途上とじやうのことで、ながい四れつ縱隊じうたいつくつた我我われわれのA歩兵ほへい聯隊れんたいはC街道かいだうきたきたへと行進かうしんしてゐた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
元來ぐわんらいりよ科擧くわきよおうずるために、經書けいしよんで、五ごんつくることをならつたばかりで、佛典ぶつてんんだこともなく、老子らうし研究けんきうしたこともない。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
あきになってれをするころになると、人にしたほうはあたりまえ出来できでしたが、自分じぶんぶんつくったほうたいそうよくみのりました。
一本のわら (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
あるばん、ゴットフリートがどうしても歌ってくれそうもなかったとき、クリストフは自分じぶんつくった小曲しょうきょくを一つかれに聞かしてやろうと思いついた。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
それでは、野見宿禰のみのすくね獻言けんげんしてつくした埴輪はにわ土偶どぐうとはべつに、すでに三千ねんぜん太古たいこおいて、土偶どぐうつくられてつたのですね
つきゆきはなおろいぬんだとては一句いつくつくねこさかなぬすんだとては一杯いつぱいなにかにつけて途方とはうもなくうれしがる事おかめが甘酒あまざけふとおなじ。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
それもこれも考えればみな自分のうかつからもとめたことでまぬがれようのない、いわゆるみずからつくれるわざわいだ……。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
綺麗きれいつくつてからかへると、つま不図ふと茶道具ちやだうぐともなかとをわたしそばはこんで、れいしとやかに、落着おちついたふうで、ちやなどれて、四方八方よもやまはなしはじめる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
物をうる茶屋をもつくる、いづれの処も平一めんの雪なれば、物を煮処にるところは雪をくぼぬかをちらして火をたけば、雪のとけざる事妙なり。
にはとり神様かみさま夜明よあけらせること仰付おほせつかつたのがうれしさに、最初さいしよよる、まだお月様つきさまがゆつくりとそらあそびまはつてゐるのに、ときつくつてきました。
かろ服裝ふくさうせる船丁等ボーイらちうになつてけめぐり、たくましき骨格こつかくせる夥多あまた船員等せんゐんら自己おの持塲もちば/\にれつつくりて、後部こうぶ舷梯げんていすで引揚ひきあげられたり。
お絹は自分の子を危ないところから助け出したような言葉で言っていますが、これはまるきりつくごとではなく、多少の親身しんみが籠っているようです。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
この辺の山小屋としてはかなりのつくり、檐端に近き小畠の大根は、立派に出来ている、東は宮川池に注ぐ一条の清流。
穂高岳槍ヶ岳縦走記 (新字新仮名) / 鵜殿正雄(著)
廉直れんちよくの・(五三)邪枉じやわうしんれられざるをかなしみ、(五四)往者得失わうしやとくしつへんる、ゆゑ(五五)孤憤こふん・五内外儲ないぐわいちよ説林せつりん説難ぜいなん、十餘萬言よまんげんつくる。
ローラなどはロミオが愛姫ひめくらべては山出やまだしの下婢はしためぢゃ、もっとも、うただけはローラがはるかに上等じゃうとうのをつくってもらうた。
ぬすんだナ!』と王樣わうさま陪審官ばいしんくわんかへりみながらさけばれました、陪審官ばいしんくわんえず事實じゞつ備忘録びばうろくつくつてゐました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
あのほんつくつたときから、もう三ねん月日つきひがたちます。太郎たらうは十六さい次郎じらうは十四さいにもなります。とうさんのうちには、いま太郎たらうに、次郎じらうに、末子すゑこの三にんます。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
全体ぜんたいだれに頼まれた訳でもなく、たれめてくれる訳でもなく、何を苦しんで斯様こんな事をするのか、と内々ない/\愚痴ぐちをこぼしつゝ、必要に迫られては渋面じふめんつくつて朝々あさ/\かよふ。
水汲み (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
それから二人ふたり種々いろ/\談話はなしをしてうち懇意こんいになり、ボズさんが遠慮ゑんりよなくところによるとぼく發見みつけ場所ばしよはボズさんのあじろのひとつで、足場あしばはボズさんがつくつたこと
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
うめはもと/\土地とちかわいた日當ひあたりのよいところにてきし、陰地かげちには、ふさはないですから、梅林うめばやしつくるには、なるべく南向みなみむきで土地とち傾斜けいしやしたところがよいのです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
始終しじう人間にんげんつくつた都會とくわいなかばかりを駕籠かご往來わうらいしてゐた玄竹げんちくが、かみつくつた田舍ゐなかこゝろゆくまでつたときは、ほんたうの人間にんげんといふものがこれであるかとかんがへた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
千八百八十三ねん、ペテルブルグの師範学校しはんがっこう卒業そつぎょうしたソログーブは、各地かくちうつみながら、教師きょうしつとめ、かたわつくっていたが、もなく長篇小説ちょうへんしょうせつ重苦おもくるしいゆめ
身体検査 (新字新仮名) / フョードル・ソログープ(著)
此猿このさるめんは南傳馬町名主なぬしの又右衞門といふものつくりて主計かずへさるといふよし今以てかの方にあるよしなり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
運命うんめい人間にんげんかたちきざめり、境遇けふぐう人間にんげん姿すがたつくれり、不可見の苦繩人間の手足を縛せり、不可聞の魔語人間の耳朶を穿てり、信仰しんこうなきのひと自立じりつなきのひと寛裕かんゆうなきのひと
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
つくつたものゝ努力の跡は、かう久しい年月を経ても、依然として残つてゐるから貴いですな。』
百日紅 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
おきなひめもその細工さいく立派りつぱなのにをどろいてゐますと、そこへうんわるく玉職人たましよくにん親方おやかたがやつてて、千日せんにちあまりも骨折ほねをつてつくつたのに、まだ細工賃さいくちんくださるといふ御沙汰ごさたがないと
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
雨水あまみずがはいらないようにしたり、よけもつくり、ねこ用心ようじんで、金網かなあみもあつたほうがいいつてこと、注意ちゅういしておいてやつたんですが、どうしました、あの金魚きんぎょは、まだ元気げんきですか
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
茫漠ぼうばくたる原野げんやのことなれば、如何に歩調をすすむるも容易やういに之をよこぎるをず、日亦暮れしを以てつゐに側の森林中しんりんちうりて露泊す、此夜途中とちう探集さいしふせし「まひたけ」汁をつく
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
手振てぶりまでまじえての土平どへいうたは、つきひかりえるにつれて、いよいよ益々ますます面白おもしろく、子供こどもばかりか、ぐるりと周囲しゅういかきつくった大方おおかたは、とおりがかりの、大人おとな見物けんぶつで一ぱいであった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
おれが、そのふえはいいふえだといったら、笛竹ふえたけえている竹藪たけやぶおしえてくれました。そこのたけつくったふえだそうです。それで、おじいさんのおしえてくれた竹藪たけやぶへいってました。
花のき村と盗人たち (新字新仮名) / 新美南吉(著)
いもとして二人ふたりつくりし山斎しま木高こだかしげくなりにけるかも 〔巻三・四五二〕 大伴旅人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
昭和せうわ年度ねんど豫算よさん編成へんせいたつては八千五百萬圓まんゑん國債こくさいが一ぱん會計くわいけい豫定よていされてつたのを一さいめることにして、一ぱん會計くわいけいには國債こくさいは一もん計上けいじやうしない豫算よさんつくつたのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
みちは、川の表面ひょうめんのようにたいらで、綺麗きれいで、くるまくつそこをしっかりと、しかし気持きもちよくささえてくれます。これはわたしたちのお祖父様方じいさまがたつくってくださったもののなかでもいちばん立派りっぱなものです。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
かくて三年みとせばかり浮世を驀直まっすぐに渡りゆかれければ、勤むるに追付く悪魔は無き道理、殊さら幼少よりそなわっての稟賦うまれつき、雪をまろめて達摩だるまつくり大根をりてうそどりの形を写しゝにさえ、しばしば人を驚かせしに
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ああそれから おとうさんがつくつてやつた模型もけいのロケットもとつておいで
〔評〕南洲守庭吏しゆていりと爲る。島津齊彬なりあきら公其の眼光がんくわう烱々けい/\として人をるを見てぼん人に非ずと以爲おもひ、拔擢ばつてきして之を用ふ。公かつて書をつくり、南洲に命じて之を水戸みとれつ公に致さしめ、初めより封緘ふうかんを加へず。