かぞ)” の例文
新字:
さういふひとたちは、かぞげることの出來できないほどたくさんありますから、こゝにはごくわづかの代表者だいひようしやだけをしておきませう。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
別莊べつさうはずつとおく樹深きぶかなかつてるのを、わたしこゝろづもりにつてる。總二階そうにかい十疊じふでふ八疊はちでふ𢌞まはえんで、階下かいか七間なゝままでかぞへてひろい。
鳥影 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さういふかたわの年輪ねんりんのことを『擬年輪ぎねんりん』とびます。これはその生長年數せいちようねんすうかぞへるときはのぞいてかぞへなければなりません。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
此方こつちから算盤そろばんはじいて、この土地とち人間にんげん根性こんじやうかぞへてやると泥棒どろぼう乞食こじきくはへて、それをふたつにつたやうなものだなう。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
調しらべ申さんと有ゆゑ主税之助答へてとく念入ねんいれ調しらべらるべしと主税之助主從十人とかぞへてぞ通しける主税之助は越前守の主從を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ちゝつけで、毎年まいねんとほ虫干むしぼし手傳てつだひをさせられるのも、んなときには、かへつて興味きようみおほ仕事しごと一部分いちぶぶんかぞへられた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
そつちからもこつらからもれがかぞへられた。左手さしゆゆびが二げて二おこされてもつくせなかつた。勿論もちろんしまひには配偶はいぐうけたものまで僂指るしされた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
こゝろざすは何物なにもの葛籠つゞらそこをさめたりける一二枚いちにまいきぬ打返うちかへして淺黄縮緬あさぎちりめん帶揚おびあげのうちより、五通ごつう六通ろくつうかぞふれば十二通じふにつうふみいだしてもともどれば
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
こののピアノのひゞきは、いまわたくしみゝのこつて、※去くわこ出來事できごとうちもつと壯快さうくわいことの一つにかぞへられてるのである。
その目的もくてきおよそ三つにわかつことが出來できる。一はうらみはうずるためで一ばんこわい。二は恩愛おんあいためむしろいぢらしい。三は述懷的じゆつくわいてきである。一のれいかぞふるにいとまがない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
本石町の小西と淺沼あさぬま、今川小しんどう——それらがとう時のゆう名なみせだつたが、とにかく東けうにも寫眞器屋しやしんきやなどはまだかぞへるほどしかなかつたやうにおもふ。
其外そのほかの百姓家しやうやとてもかぞえるばかり、ものあきないへじゆんじて幾軒いくけんもない寂寞せきばくたる溪間たにま! この溪間たにま雨雲あまぐもとざされてものこと/″\ひかりうしなふたとき光景くわうけい想像さう/″\たまへ。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
陳列所ちんれつじよ雨垂あまだおち積重つみかさねてある打製石斧だせいせきふは、かぞへてはぬが、謙遜けんそんして六七千るとはう。精密せいみつ計算けいさんしたら、あるひは一まんちかいかもれぬ。
勾玉まがたまが、八坂瓊やさかに勾玉まがたままをして、三種さんしゆ神器じんぎひとつにもかぞへられてゐることは、みなさんもよくつてをられるでせうが、このたまかたちあたままるくて尻尾しりをまが
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
きのふも一昨日をとゝひも仕事を休んでゐたのですけれど、もうかぞになつて來て、お出入先から毎日の催促があるので、今日はたうとう朝から仕事に出て行つたんですよ。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
もう卅さいわかかつたなら?——日本につほん文壇ぶんだんは、動搖どうえうし、わたしは——わたしは、かぞへると、九歳こゝのつだつ!
つぐみひは獦子鳥あとり深山鳥みやま頬白ほゝじろ山雀やまがら四十雀しじふから——とてもかぞへつくすことが出來できません。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あるひえらんでこれみ、ときにしてしかのちこといだし、くに(五六)こみちらず、(五七)公正こうせいあらざればいきどほりはつせず、しか禍災くわさいものげてかぞからざるなりはなはまどふ。
ぼくはそのためにも「しるこ」のないことをなさけないことの一つにかぞへざるをない。
しるこ (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
關東大地震かんとうだいぢしんのとき、東京とうきようける大火災だいかさい火元ひもと百五十箇所程ひやくごじゆつかしよほどかぞへられてゐるが、其中そのうち化學藥品かがくやくひんるものは四十四箇所しじゆうしかしよであつて、三十一箇所さんじゆういちかしよ都合つごうよくめられたけれども
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
はれて、アンドレイ、エヒミチはもくしたまゝ財嚢さいふぜにかぞて。『八十六ゑん。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『さうね、不思議ふしぎなこと』と海龜うみがめこたへて、いはうへ目録もくろくかぞしました、『——不思議ふしぎこと古今こゝんわたれる大海學だいかいがくの、それから懶聲なまけごゑすこと——懶聲なまけごゑ先生せんせい年老としとつた海鰻はもで、 ...
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
かぞのこころぼそさや
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
かぞふればいまあきぐわつ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
景色けしきは、四季しきともさわやかな奧床おくゆかしい風情ふぜいである。雪景色ゆきげしきとくい。むらさきかすみあをきり、もみぢも、はなも、つきもとかぞへたい。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と、玄竹げんちく無遠慮ぶゑんりよに、まるあたま但馬守たじまのかみまへしてせた。たゝみまいほどへだたつてはゐるが、但馬守たじまのかみするどは、玄竹げんちくあたま剃刀創かみそりきずをすつかりかぞへて
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
廓内なかおほきいうちにも大分だいぶ貸付かしつけがあるらしうきましたと、大路おほぢちて二三にん女房にようぼうよその財産たからかぞへぬ。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
した破片はへんうちに、内模樣うちもやうのある土器どき内部ないぶ把手とツてゆうするのがある。これなぞも珍品ちんぴんかぞふべしだ。
易者えきしや大道だいだうみせして、徃來わうらいひとうへ一二錢いちにせんうらなふひとと、すこしもちがつた樣子やうすもなく、算木さんぎ色々いろ/\ならべてたり、筮竹ぜいちくんだりかぞへたりしたあと
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ロンドン以外いがいでは、スコットランドのエヂンバラをはじめイギリスの大都市だいとし地方ちほうまちむらにある博物館はくぶつかんひとつ/\かぞぐるならば數百すうひやくにもたつするくらゐであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
しかしながら、かういふうた後々のち/\、だん/\はやつてきて、かぞへきれないほどたくさん、同種類どうしゆるいのものが出來できました。つまり一種いつしゆとぼけたうたといはなければなりません。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
の二つのほかには別段べつだんれというてかぞへるほど他人たにん記憶きおくにものこつてなかつた。それでもかれおほきな躰躯からだ性來せいらい器用きようとは主人しゆじんをして比較的ひかくてき餘計よけい給料きふれうをしませなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その年月ねんげつがどうしてわかるかといへば、ゑつけた記録きろくによるほかには、よこつて、生地きじてゐるまるいくつもかさなつてゐるそのきめすうかぞへてみるとわかるのです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
太平洋たいへいよう中央部ちゆうおうぶとくにハワイとうにはキラウエアといふ有名ゆうめい活火山かつかざんがあるが、活火山かつかざんもつと豐富ほうふ場所ばしよはジャワとうである。こゝには活火山かつかざんだけのすう四十箇しじつこかぞへられるといはれてゐる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
『それにはなしするのは無駄むだだわ、其兩耳そのりやうみゝないうちは、すくなくとも片耳かたみゝないうちは』とおもつてると、たちま全頭ぜんとうあらはれたので、あいちやんはつて紅鶴べにづるろし、競技ゲームかずかぞはじめました
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
聞れしかと思へども何喰なにくはかほにて何も變ることは御座らねどお幸はよき世話人せわにんありて此間このあひだ備前樣びぜんさまの御屋敷へ見習奉公みならひぼうこうに出ましたと云に長兵衞は僥倖しあはせなり併ながら押詰おしつめてのかぞへ日に嘸々さぞ/\ものかゝりしならん我等も夫と知るならば何ぞいはうてやるものを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
みやこおほかぞ
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
ひつくすべくもあらず、秋草あきぐさ種々くさ/″\かぞふべくもあらじかし。北八きたはち此作このさくごときは、園内ゑんないちらばつたる石碑せきひ短册たんじやく一般いつぱん難澁なんじふ千萬せんばんぞんずるなり。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
はるさくらにぎわひよりかけて、なき玉菊たまぎく燈籠とうろうころ、つゞいてあき新仁和賀しんにわがには十ぷんかんくるまこと此通このとほりのみにて七十五りようかぞへしも、二のかわりさへいつしかぎて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
また人間にんげんあらはれる以前いぜん下等動物かとうどうぶつばかりんでゐた世界せかいはどれだけふるいことでせう。數千萬年すうせんまんねんをもつてかぞへてもかぞれないむかしとは、じつおどろくべきことであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
五月山さつきやまが一ぽん々々/\かぞへられるやうになると、池田いけだまちながさかしたおろされた。此處ここからはもう多田院ただのゐんへ一開帳かいちやうにぎはひは、この小都會せうとくわいをもざわつかしてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
以上いじようほか日本につぽんには各地かくち老樹ろうじゆ名木めいぼくがあつて、一々いち/\あげてかぞへることも出來できません。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
「十一はんさ、近頃ちかごろどうもやすくつてな」商人あきんどはいひながらあさ目笊めざるたまごれて萠黄もえぎひものたどりをつてはかりさをにして、さうして分銅ふんどういとをぎつとおさへたまゝ銀色ぎんいろかぞへた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
大地開閉だいちかいへい記事きじせた第三だいさん地震ぢしん西暦せいれき千七百八十三年せんしちひやくはちじゆうさんねんイタリーこくカラブリヤにおこつたものであつて、地震ぢしん死者ししや四萬しまん、それにつゞいておこつた疫病えきびよう死者ししや二萬にまんかぞへられたものである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
こしたれば是非々々存生ぞんしやうの中に面會めんくわい致し度今にては私しも親はなし親のなき後は兄は親同前なりと云ば是非あひゆくつもりなり併し是もはや押迫おしつまつてかぞへ日にはなるし彼是又暮の始末しまつにて旅立所たびだちどころではなけれ共兄弟きやうだいしやうの別れなれば何有てもあはねばならず夫に付長旅ながたびの事ゆゑ心の知れぬ者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
月夜つきよほしかぞへられない。くまでの赤蜻蛉あかとんぼおほいなるむれおもつた場所ばしよからこゝろざところうつらうとするのである。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
くるわことばをまちにいふまでりとははづかしからずおもへるもあはれなり、としはやう/\かぞへの十四、人形にんげういてほうずりするこゝろ御華族ごくわぞくのお姫樣ひめさまとてかはりなけれど、修身しうしん講義こうぎ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
優秀ゆうしゆう人達ひとたちであつたこともかぞへなければならぬ。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
其日そのひからかぞへて丁度ちやうど一週間前いつしうかんまへ夜學やがくかつたころで、晝間ひるま通學生つうがくせいかへつてしまひ、夕飯ふゆはんんで、わたし部屋へや卓子つくゑうへで、燈下とうか美少年録びせうねんろくんでた。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
國曾議員こくくわいぎゐん椅子いすにならべて生涯しやうがい希望きばうひとつにかぞへいるゝ學生がくせいもありけり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)