“海鰻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あなご50.0%
はも30.0%
うみうなぎ10.0%
カシボクー10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ところがお侍様、お祭中はいきの好い魚が仕入れてございます。かれいの煮付、こちならば洗いにでも出来まする。そのほか海鰻あなごの蒲焼に黒鯛かいずの塩焼、えび鬼殻焼おにがらやき
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
古ギリシア人は日本人と同じく蛸飢ゆれば自分の足を食うと信じたるを、プリニウスそれは海鰻はもに吃い去らるるのだと駁撃した。
熱海滞在中漁船に乗って魚見崎の辺で魚を釣っていたら大きな海鰻うみうなぎがかかったこと、これを船上で煮て食わされたが気味が悪くて食われなかったようなことなどを夢のように覚えている。
箱根熱海バス紀行 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
さもあろうと云った顔付で、とっくに知っていた事を聞くように、満足げな微笑を湛えながら鷹揚おうよううなずく。其の顔は、誠に、干潟ひがたの泥の中に満腹して眠る海鰻カシボクーの如く、至上の幸福に輝いている。
南島譚:01 幸福 (新字新仮名) / 中島敦(著)