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皮
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かは
ふりがな文庫
“
皮
(
かは
)” の例文
美
(
うつく
)
しい
瀬
(
せ
)
を
立
(
た
)
てて、
玉
(
たま
)
のやうな
礫
(
こいし
)
をおもしに、
獸
(
けもの
)
の
皮
(
かは
)
の
白
(
しろ
)
く
晒
(
さら
)
されたのが
浸
(
ひた
)
してある
山川
(
やまがは
)
に
沿
(
そ
)
うて
行
(
ゆ
)
くと、
山
(
やま
)
の
奧
(
おく
)
にまた
山
(
やま
)
があつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
心配
(
しんぱい
)
さうに
木々
(
きゞ
)
の
間
(
あひだ
)
を
覗
(
のぞ
)
き
廻
(
まは
)
つてゐましたが、
軈
(
やが
)
て
其頭
(
そのあたま
)
の
眞上
(
まうへ
)
にあつた
小
(
ちひ
)
さな
尖
(
とが
)
つた
木
(
き
)
の
皮
(
かは
)
に、ひよいと
眼
(
め
)
が
着
(
つ
)
きました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
足袋
(
たび
)
も
穿
(
は
)
かぬ
足
(
あし
)
の
甲
(
かふ
)
が
鮫
(
さめ
)
の
皮
(
かは
)
のやうにばり/\と
皹
(
ひゞ
)
だらけに
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
彼
(
かれ
)
はまだ
冷
(
さ
)
め
切
(
き
)
らぬ
茶釜
(
ちやがま
)
の
湯
(
ゆ
)
を
汲
(
く
)
んで
頻
(
しき
)
りに
飯
(
めし
)
を
掻込
(
かつこ
)
んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
……
川
(
かは
)
も
此
(
こ
)
の
邊
(
あたり
)
は
最
(
も
)
う
大溝
(
おほどぶ
)
で、
泥
(
どろ
)
が
高
(
たか
)
く、
水
(
みづ
)
が
細
(
ほそ
)
い。
剩
(
あまつさ
)
へ、
棒切
(
ぼうぎれ
)
、
竹
(
たけ
)
の
皮
(
かは
)
などが、ぐしや/\と
支
(
つか
)
へて、
空屋
(
あきや
)
の
前
(
まへ
)
は
殊更
(
ことさら
)
に
其
(
そ
)
の
流
(
ながれ
)
も
淀
(
よど
)
む。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此次
(
このつぎ
)
の
座敷
(
ざしき
)
はきたなくつて
狭
(
せま
)
うございますが、
蒲団
(
ふとん
)
の
皮
(
かは
)
も
取
(
と
)
り
替
(
か
)
へたばかりでまだ
垢
(
あか
)
もたんと
附
(
つ
)
きませんから、
緩
(
ゆつ
)
くりお休みなさいまし
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
皮
(
かは
)
硬
(
かた
)
うして
素人
(
しろうと
)
の手に刻まれねば、給仕を頼みて切りて貰ひ、片隅に
割拠
(
かつきよ
)
し、食ひつゝ四方を見るに、
丸髷
(
まるまげ
)
の夫人大口開いて焼鳥を召し
燕尾服着初めの記
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
ちょうど
皆
(
みな
)
さんが
遠足
(
えんそく
)
に
行
(
ゆ
)
くときに
用
(
もち
)
ひる
水筒
(
すいとう
)
と
同
(
おな
)
じものでありますが、これは
初
(
はじ
)
めは
獸
(
けだもの
)
の
皮
(
かは
)
で
作
(
つく
)
つた
水袋
(
みづぶくろ
)
からその
形
(
かたち
)
が
出
(
で
)
て
來
(
き
)
たのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
『
私
(
わたし
)
は
是非
(
ぜひ
)
怠惰屋
(
なまけや
)
になるのだ、
是非
(
ぜひ
)
なるのだ』と
言張
(
いひは
)
つて
聽
(
き
)
かない。
櫻
(
さくら
)
の
皮
(
かは
)
を
剥
(
む
)
くどころか、
家
(
いへ
)
の
隅
(
すみ
)
の
方
(
はう
)
へすつこんで
了
(
しま
)
つて
茫然
(
ぼんやり
)
して居る。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
貧
(
まづ
)
しい
店前
(
みせさき
)
には
※
(
おほがめ
)
の
甲
(
かふ
)
、
鰐
(
わに
)
の
剥製
(
はくせい
)
、
不恰好
(
ぶかっかう
)
な
魚
(
うを
)
の
皮
(
かは
)
を
吊
(
つる
)
して、
周圍
(
まはり
)
の
棚
(
たな
)
には
空箱
(
からばこ
)
、
緑色
(
りょくしょく
)
の
土
(
つち
)
の
壺
(
つぼ
)
、
及
(
およ
)
び
膀胱
(
ばうくわう
)
、
黴
(
か
)
びた
種子
(
たね
)
、
使
(
つか
)
ひ
殘
(
のこ
)
りの
結繩
(
ゆはへなは
)
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
刃
(
は
)
鈍
(
にぶ
)
る時は
貯
(
たくは
)
へたる
砥
(
と
)
をもつて
自
(
みづから
)
研
(
と
)
ぐ。此
道具
(
だうぐ
)
も
獣
(
けもの
)
の
皮
(
かは
)
を以て
鞘
(
さや
)
となす。此者ら春にもかぎらず冬より山に入るをりもあり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「
何
(
ど
)
うです
暖
(
あつた
)
かい
内
(
うち
)
に」と
主人
(
しゆじん
)
が
云
(
い
)
つたので、
宗助
(
そうすけ
)
は
始
(
はじ
)
めて
此
(
この
)
饅頭
(
まんぢゆう
)
の
蒸
(
む
)
して
間
(
ま
)
もない
新
(
あた
)
らしさに
氣
(
き
)
が
付
(
つ
)
いた。
珍
(
めづ
)
らしさうに
黄色
(
きいろ
)
い
皮
(
かは
)
を
眺
(
なが
)
めた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
山
(
やま
)
には
大
(
おほ
)
きな
檜木
(
ひのき
)
の
林
(
はやし
)
もありますから、その
厚
(
あつ
)
い
檜木
(
ひのき
)
の
皮
(
かは
)
を
板
(
いた
)
のかはりにして、
小屋
(
こや
)
の
屋根
(
やね
)
なぞを
葺
(
ふ
)
くこともありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それといふのも、
若葉
(
わかば
)
は
葉
(
は
)
の
外部
(
がいぶ
)
に
丈夫
(
じようぶ
)
な
皮
(
かは
)
もなく、
質
(
しつ
)
も
軟
(
やはらか
)
で
弱
(
よわ
)
いので、
強
(
つよ
)
い
日光
(
につこう
)
にあたるのをきらひます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
仕事
(
しごと
)
を
頼
(
たの
)
むの
何
(
なに
)
が
何
(
ど
)
うしたとか
小
(
こ
)
うるさく
這入込
(
はいりこ
)
んでは
前
(
まへ
)
だれの
半襟
(
はんえり
)
の
帶
(
おび
)
つ
皮
(
かは
)
のと
附屆
(
つけとゞけ
)
をして
御機嫌
(
ごきげん
)
を
取
(
と
)
つては
居
(
ゐ
)
るけれど、つひしか
喜
(
よろこ
)
んだ
挨拶
(
あいさつ
)
をした
事
(
こと
)
が
無
(
な
)
い
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
せぬ故に果して
化
(
ばけ
)
の
皮
(
かは
)
を
顯
(
あら
)
はし
今
(
いま
)
捕押
(
とりおさ
)
へたるは
能
(
よき
)
氣味なりと咄すを聞て家内の者共
然樣
(
さやう
)
の御連にてありしか何にしても不屆な
奴
(
やつ
)
引
(
ひき
)
ずり出して
叩
(
たゝ
)
きのめせと
立騷
(
たちさわ
)
ぐを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
干飯
(
ほしいひ
)
一
斗
(
と
)
、
古酒
(
こしゆ
)
一筒
(
ひとづつ
)
、ちまき、あうざし(
青麩
(
あをふ
)
)、たかんな(筍)
方々
(
かた/″\
)
の物送り
給
(
たま
)
ふて候。草にさける花、木の
皮
(
かは
)
を
香
(
かう
)
として
佛
(
ほとけ
)
に奉る人、
靈鷲山
(
れいしうざん
)
へ參らざるはなし。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
彼等はいづれも
眼
(
まなこ
)
窪みて光なく、顏あをざめ、その
皮
(
かは
)
骨の形をあらはすほどに痩せゐたり 二二—二四
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
見返
(
みかへ
)
ると、
黒
(
くろ
)
に
黄色
(
きいろ
)
の
縞
(
しま
)
のある
大柄
(
おほがら
)
の
蜂
(
はち
)
で、一
度
(
ど
)
高
(
たか
)
く
飛
(
と
)
び
上
(
あが
)
つたのがまた
竹
(
たけ
)
の
根元
(
ねもと
)
に
降
(
お
)
りて
來
(
き
)
た。と、
地面
(
ぢべた
)
から一
尺
(
しやく
)
ほどの
高
(
たか
)
さの
竹
(
たけ
)
の
皮
(
かは
)
の
間
(
あひだ
)
に
蜘蛛
(
くも
)
の
死骸
(
しがい
)
が
挾
(
はさ
)
んである。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
裁縫 コロボツクルが衣服を作るには
皮
(
かは
)
にも有れ布にも有れ適宜の大さ
適宜
(
てきぎ
)
の形に切りて之を
縫
(
ぬ
)
ひ合はせし事勿論なり。筒袖と云ひ股引と云ひ一續きに作るを得べきものに非ず。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
或
(
あるひ
)
は
繩
(
なは
)
をなつたような
形
(
かたち
)
ともなり、
又
(
また
)
犀
(
さい
)
の
皮
(
かは
)
を
見
(
み
)
るように
大
(
おほ
)
きな
襞
(
ひだ
)
を
作
(
つく
)
ることもある。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
流
(
なが
)
れて
行
(
ゆ
)
く
芥
(
ごみ
)
の
中
(
なか
)
に
西瓜
(
すゐくわ
)
の
皮
(
かは
)
や
古下駄
(
ふるげた
)
の
浮
(
う
)
いてゐるのまでがよく
見分
(
みわ
)
けられる。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
一人
(
ひとり
)
は
髮
(
かみ
)
の二三
寸
(
ずん
)
伸
(
の
)
びた
頭
(
あたま
)
を
剥
(
む
)
き
出
(
だ
)
して、
足
(
あし
)
には
草履
(
ざうり
)
を
穿
(
は
)
いてゐる。
今
(
いま
)
一人
(
ひとり
)
は
木
(
き
)
の
皮
(
かは
)
で
編
(
あ
)
んだ
帽
(
ばう
)
を
被
(
かぶ
)
つて、
足
(
あし
)
には
木履
(
ぽくり
)
を
穿
(
は
)
いてゐる。どちらも
痩
(
や
)
せて
身
(
み
)
すぼらしい
小男
(
こをとこ
)
で、
豐干
(
ぶかん
)
のやうな
大男
(
おほをとこ
)
ではない。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
うすいあま
皮
(
かは
)
に包まれたままでわづかに
息
(
いき
)
をふいてゐる。
藍色の蟇
(新字旧仮名)
/
大手拓次
(著)
太郎「だつて
皮
(
かは
)
の
穴
(
あな
)
からなんだか
赤
(
あか
)
い
汁
(
しる
)
が
出
(
で
)
るんだもの」
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
「
虎
(
とら
)
の
皮
(
かは
)
の
褌
(
ふんどし
)
か何んか落ちて居たのか」
銭形平次捕物控:113 北冥の魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
擧
(
きよ
)
に、
千羊
(
せんやう
)
の
皮
(
かは
)
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
踊
(
をど
)
つて
唄
(
うた
)
うて
渇
(
かつ
)
した
喉
(
のど
)
に
其處
(
そこ
)
に
瓜
(
うり
)
が
作
(
つく
)
つてあるのを
知
(
し
)
れば
竊
(
ひそか
)
に
瓜
(
うり
)
や
西瓜
(
すゐくわ
)
を
盗
(
ぬす
)
んで
路傍
(
みちばた
)
の
草
(
くさ
)
の
中
(
なか
)
に
打
(
う
)
ち
割
(
わ
)
つた
皮
(
かは
)
を
投
(
な
)
げ
棄
(
す
)
てゝ
行
(
ゆ
)
くのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
此
(
この
)
至情
(
しゞやう
)
をあざける
人
(
ひと
)
は、百
萬年
(
まんねん
)
も千
萬年
(
まんねん
)
も
生
(
い
)
きるが
可
(
よ
)
い、
御氣
(
おき
)
の
毒
(
どく
)
ながら
地球
(
ちきう
)
の
皮
(
かは
)
は
忽
(
たちま
)
ち
諸君
(
しよくん
)
を
吸
(
す
)
ひ
込
(
こ
)
むべく
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
る、
泡
(
あわ
)
のかたまり
先生
(
せんせい
)
諸君
(
しよくん
)
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
それを
吸
(
す
)
へば
紫蘇
(
しそ
)
の
味
(
あぢ
)
がして、チユー/\
吸
(
す
)
ふうちに、だん/\
筍
(
たけのこ
)
の
皮
(
かは
)
が
赤
(
あか
)
く
染
(
そま
)
つて
來
(
く
)
るのも
嬉
(
うれ
)
しいものでした。このお
雛
(
ひな
)
は
村
(
むら
)
の
髮結
(
かみゆひ
)
の
娘
(
むすめ
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
心に目しるしをして家にかへり
親
(
おや
)
にもかたりてよろこばせ、次のあした
皮
(
かは
)
を
剥
(
はぐ
)
べき用意をなしてかしこにいたりしに
胆
(
きも
)
は常に
倍
(
ばい
)
して大なりしゆゑ
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
現在
(
げんざい
)
の
野蠻人
(
やばんじん
)
などが、これと
同
(
おな
)
じような
器物
(
きぶつ
)
を
使
(
つか
)
つてゐるところから
考
(
かんが
)
へますと、この
石匙
(
いしさじ
)
は
獸
(
けだもの
)
の
皮
(
かは
)
を
剥
(
は
)
ぐために
使用
(
しよう
)
したものに
相違
(
そうい
)
ありません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
近頃代助は
元
(
もと
)
よりも誠太郎が
好
(
す
)
きになつた。
外
(
ほか
)
の
人間
(
にんげん
)
と
話
(
はな
)
してゐると、
人間
(
にんげん
)
の
皮
(
かは
)
と
話
(
はな
)
す様で
歯痒
(
はがゆ
)
くつてならなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
話
(
はなし
)
は
別
(
べつ
)
にある……
色仕掛
(
いろじかけ
)
で、あはれな
娘
(
むすめ
)
の
身
(
み
)
の
皮
(
かは
)
を
剥
(
は
)
いだ
元二
(
げんじ
)
と
云
(
い
)
ふ
奴
(
やつ
)
、
其
(
そ
)
の
袷
(
あはせ
)
に一
枚
(
まい
)
づゝ
帶
(
おび
)
を
添
(
そ
)
へて
質入
(
しちい
)
れにして、
手
(
て
)
に
握
(
にぎ
)
つた
金子
(
きんす
)
一
歩
(
ぶ
)
としてある。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
皮
(
かは
)
が
破
(
やぶ
)
れ、
肉
(
にく
)
が
爛
(
たゞ
)
れて、
膿汁
(
うみしる
)
のやうなものが、どろ/\してゐた。
内臟
(
ないざう
)
はまるで
松魚
(
かつを
)
の
酒盜
(
しほから
)
の
如
(
ごと
)
く、
掻
(
か
)
き
廻
(
まは
)
されて、ぽかんと
開
(
あ
)
いた
脇腹
(
わきばら
)
の
創口
(
きずぐち
)
から
流
(
なが
)
れ
出
(
だ
)
してゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
然
(
さう
)
惡樣
(
あしさま
)
に云なすとは
何云
(
どういふ
)
貴妹
(
おまへ
)
のお心やらシテ又今のお
答
(
こたへ
)
では
假令
(
たとへ
)
此後母樣が
死給
(
しにたま
)
ふ共
構
(
かま
)
はぬとか私の爲には義理ある
姑女
(
しうとめ
)
貴妹
(
おまへ
)
の爲には實の母樣假令何でも人間の
皮
(
かは
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
藥草類
(
やくさうるゐ
)
を
撰
(
え
)
ってをったが、
顏
(
かほ
)
は
痩枯
(
やせが
)
れ、
眉毛
(
まゆげ
)
は
蔽
(
おほ
)
い
被
(
かぶさ
)
り、
鋭
(
するど
)
い
貧
(
ひん
)
に
躯
(
み
)
を
削
(
けづ
)
られて、
殘
(
のこ
)
ったは
骨
(
ほね
)
と
皮
(
かは
)
。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
是等を
調査
(
ちやうさ
)
すれば種々の平打ち紐の有りし事を認むべし。其
原料
(
げんれう
)
は植物の
皮
(
かは
)
なるが如し。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
幼馴染
(
おさなゝじみ
)
の
妻
(
つま
)
に
美尾
(
みを
)
といふ
身
(
み
)
がらに
合
(
あは
)
せて
高品
(
かうひん
)
に
美
(
うつ
)
くしき
其
(
その
)
とし十七ばかり
成
(
なり
)
しを
天
(
てん
)
にも
地
(
ち
)
にも二つなき
物
(
もの
)
と
捧
(
さゝ
)
げ
持
(
も
)
ちて、
役處
(
やくしよ
)
がへりの
竹
(
たけ
)
の
皮
(
かは
)
、
人
(
ひと
)
にはしたゝれるほど
濕
(
しめ
)
つぽき
姿
(
すがた
)
と
後指
(
うしろゆび
)
さゝれながら
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
こんなに
樹木
(
じゆもく
)
でもお
互
(
たがひ
)
にとつていろ/\な
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
つことをお
知
(
し
)
りになつたら、みなさんも
道
(
みち
)
ばたに
遊
(
あそ
)
んでる
子供
(
こども
)
がなみ
木
(
き
)
の
皮
(
かは
)
を
剥
(
む
)
いたり、
枝
(
えだ
)
を
打
(
う
)
つたりしてゐるのを
見
(
み
)
られたらすぐに
言
(
い
)
ひ
聞
(
き
)
かせて
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
心に目しるしをして家にかへり
親
(
おや
)
にもかたりてよろこばせ、次のあした
皮
(
かは
)
を
剥
(
はぐ
)
べき用意をなしてかしこにいたりしに
胆
(
きも
)
は常に
倍
(
ばい
)
して大なりしゆゑ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
燒趾
(
やけあと
)
の
灰
(
はひ
)
から
出
(
で
)
て
青銅
(
せいどう
)
のやうに
變
(
かは
)
つた
銅貨
(
どうくわ
)
はぽつ/\と
燒
(
や
)
けた
皮
(
かは
)
を
殘
(
のこ
)
して
鮮
(
あざや
)
かな
地質
(
ぢしつ
)
が
剥
(
む
)
けて
居
(
ゐ
)
た。
彼
(
かれ
)
はそれを
目
(
め
)
に
近
(
ちか
)
づけて
暫
(
しばら
)
く
凝然
(
ぢつ
)
と
見入
(
みい
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
櫻
(
さくら
)
の
皮
(
かは
)
を
剥
(
むか
)
されては
大變
(
たいへん
)
と、
兒童
(
こども
)
は
早速
(
さつそく
)
親父
(
おやぢ
)
の
言
(
い
)
ふ
通
(
とほ
)
りになつて
其
(
その
)
翌日
(
よくじつ
)
から
平常
(
いつも
)
の
如
(
ごと
)
く
學校
(
がくかう
)
へ
行
(
ゆ
)
く
風
(
ふう
)
で
家
(
うち
)
を
出
(
で
)
た。けれども
決
(
けつ
)
して
學校
(
がくかう
)
には
行
(
い
)
かない。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
藁
(
わら
)
で
編
(
あ
)
んだ
莚
(
むしろ
)
の
敷
(
し
)
いてある
爐邊
(
ろばた
)
で、
數衛
(
かずゑ
)
のこしらへて
呉
(
く
)
れた
味噌汁
(
おみおつけ
)
はお
茄子
(
なす
)
の
皮
(
かは
)
もむかずに
入
(
い
)
れてありました。たゞそれが
輪切
(
わぎ
)
りにしてありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
何
(
なに
)
にしても
恐
(
おそろ
)
しい
今
(
いま
)
の
枝
(
えだ
)
には
蛭
(
ひる
)
が
生
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
るのであらうと
余
(
あまり
)
の
事
(
こと
)
に
思
(
おも
)
つて
振返
(
ふりかへ
)
ると、
見返
(
みかへ
)
つた
樹
(
き
)
の
何
(
なん
)
の
枝
(
えだ
)
か
知
(
し
)
らず
矢張
(
やツぱり
)
幾
(
いく
)
ツといふこともない
蛭
(
ひる
)
の
皮
(
かは
)
ぢや。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
柱
(
はしら
)
は
圓
(
まる
)
い
材木
(
もくざい
)
をそのまゝ、あるひは
皮
(
かは
)
をむいて
用
(
もち
)
ひ、
柱
(
はしら
)
の
下
(
した
)
には
礎
(
いしずゑ
)
もない、
掘立
(
ほつた
)
て
小屋
(
ごや
)
といふふうなものであつたので、
今日
(
こんにち
)
その
跡
(
あと
)
はなにも
殘
(
のこ
)
つてをりません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
元来先生が
家
(
いへ
)
を
探
(
さが
)
すなんて
間違
(
まちが
)
つてゐる。決して
探
(
さが
)
した事のない男なんだが、
昨日
(
きのふ
)
はどうかしてゐたに違ない。御蔭で佐竹の
邸
(
やしき
)
で
苛
(
ひど
)
い目に
叱
(
しか
)
られて
好
(
い
)
い
面
(
つら
)
の
皮
(
かは
)
だ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
少
(
すこ
)
しも
早
(
はや
)
く
此樣
(
このやう
)
な
古洋服
(
ふるやうふく
)
にお
辨當
(
べんたう
)
さげる
事
(
こと
)
をやめて、
道
(
みち
)
を
行
(
ゆ
)
くに
人
(
ひと
)
の
振
(
ふり
)
かへるほど
立派
(
りつぱ
)
のお
人
(
ひと
)
に
成
(
な
)
つて
下
(
くだ
)
され、
私
(
わたし
)
に
竹
(
たけ
)
の
皮
(
かは
)
づゝみ
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
て
下
(
くだ
)
さる
眞實
(
しんじつ
)
が
有
(
あ
)
らば、お
役處
(
やくしよ
)
がへりに
夜學
(
やがく
)
なり
何
(
なん
)
なりして
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
能
(
よく
)
こそ心掛給ひしと
甚
(
いた
)
く
賞美
(
しやうび
)
なし外々にて才覺致候はんと申ければ隱居は暫く考へ
脊負葛籠
(
せおひつゞら
)
一ツ取出し中より
猩々緋
(
しやう/″\ひ
)
虎
(
とら
)
の
皮
(
かは
)
古渡
(
こわた
)
りの
錦
(
にしき
)
金襴
(
きんらん
)
八
反
(
たん
)
掛茶入
(
かけちやいれ
)
又は
秋廣
(
あきひろ
)
の短刀五
本骨
(
ほんぼね
)
の
扇
(
あふぎ
)
の三
處拵
(
ところごしら
)
への
香箱
(
かうばこ
)
に
名香
(
めいかう
)
品々
(
しな/″\
)
其外金銀の小道具を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
怠惰屋
(
なまけや
)
なぞになられて
堪
(
たま
)
るものか、
學校
(
がくかう
)
へ
行
(
ゆ
)
くのが
慊
(
いや
)
なら
櫻
(
さくら
)
の
木
(
き
)
の
皮
(
かは
)
を
剥
(
むか
)
すが
可
(
よ
)
いか、サア
如何
(
どう
)
だ
此
(
この
)
大
(
おほ
)
たわけめ!
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
俥
(
くるま
)
は
踏切
(
ふみきり
)
を、
其
(
そ
)
の
蛙
(
かはづ
)
の
声
(
こゑ
)
の
上
(
うへ
)
を
越
(
こ
)
した。
一昨日
(
おととひ
)
の
夜
(
よ
)
を
通
(
とほ
)
した
雨
(
あめ
)
のなごりも、
薄
(
うす
)
い
皮
(
かは
)
一
枚
(
まい
)
張
(
は
)
つたやうに
道
(
みち
)
が
乾
(
かは
)
いた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“皮”の意味
《名詞》
(かわ)動植物の表面をおおい、内部を保護するもの。表皮。皮膚(動物の場合)。
(かわ)中身をおおい、包みとしてはたらく構造。またそのもの。
(かわ)人物や物事の本性を包み隠すような表面的性質。
(出典:Wiktionary)
皮
常用漢字
小3
部首:⽪
5画
“皮”を含む語句
皮剥
皮膚
外皮
皮肉
毛皮
生皮
上皮
羊皮
表皮
鞣皮
檜皮葺
松皮疱瘡
草根木皮
毛皮外套
雁皮紙
面皮
鉄面皮
皮革
鰐皮
獣皮
...