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必
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かなら
ふりがな文庫
“
必
(
かなら
)” の例文
が、もしこれが
他
(
た
)
の
所
(
ところ
)
においてはどうであろうか、
公衆
(
こうしゅう
)
と、
新聞紙
(
しんぶんし
)
とは
必
(
かなら
)
ずかくの
如
(
ごと
)
き
監獄
(
バステリヤ
)
は、とうに
寸断
(
すんだん
)
にしてしまったであろう。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
おつぎは
勘次
(
かんじ
)
の
敏捷
(
びんせふ
)
な
目
(
め
)
を
欺
(
あざむ
)
くには
此
(
これ
)
だけの
深
(
ふか
)
い
注意
(
ちうい
)
を
拂
(
はら
)
はなければならなかつた。それも
稀
(
まれ
)
なことで
數
(
かず
)
は
必
(
かなら
)
ず
一
(
ひと
)
つに
限
(
かぎ
)
られて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
これも、
偉
(
えら
)
い
婦人
(
ふじん
)
の
傳記
(
でんき
)
の
通
(
とほ
)
り、
著者
(
ちよしや
)
も
讀者
(
どくしや
)
も
婦人
(
ふじん
)
だといふ
事
(
こと
)
は、
必
(
かなら
)
ずしも、
他
(
た
)
の
書物
(
しよもつ
)
よりも
推奬
(
すゐしやう
)
すべき
理由
(
りいう
)
にはなりさうもない。
読書の態度
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
早稻田
(
わせだ
)
を
出
(
で
)
たものは
早稻田
(
わせだ
)
を
愛
(
あい
)
し。
大學
(
だいがく
)
を
出
(
で
)
たものは
大學
(
だいがく
)
を
愛
(
あい
)
するのは
當然
(
たうぜん
)
で、
諸君
(
しよくん
)
も
必
(
かなら
)
ず
其出身
(
そのしゆつしん
)
の
學校
(
がくかう
)
を
愛
(
あい
)
し
且
(
か
)
つ
誇
(
ほこ
)
らるゝでしよう。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
説
(
と
)
く
所
(
ところ
)
、
厚利
(
こうり
)
に
出
(
い
)
づる
者
(
もの
)
なるに、
之
(
これ
)
に
説
(
と
)
くに
名高
(
めいかう
)
を
以
(
もつ
)
てせば、
則
(
すなは
)
ち
無心
(
むしん
)
にして
事情
(
じじやう
)
に
遠
(
とほ
)
しとせられ、
必
(
かなら
)
ず
(六三)
收
(
をさ
)
められざらん。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
▼ もっと見る
それは
丁度
(
ちやうど
)
日本
(
にほん
)
の
國號
(
こくがう
)
を
外人
(
ぐわいじん
)
が
何
(
なん
)
と
呼
(
よ
)
び
何
(
なん
)
と
書
(
か
)
かうとも、
吾人
(
ごじん
)
は
必
(
かなら
)
ず
常
(
つね
)
に
日本
(
にほん
)
と
呼
(
よ
)
び
日本
(
にほん
)
と
書
(
か
)
かねばならぬのと
同
(
おな
)
じ
理窟
(
りくつ
)
である。(完)
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
いやいや、
初
(
はじ
)
めがあれば
終
(
おわ
)
りのあるものだ。
生
(
う
)
まれたものは
必
(
かなら
)
ず
死
(
し
)
ぬに
極
(
き
)
まったものだ。これは
人間
(
にんげん
)
の
定
(
さだ
)
まった
道
(
みち
)
でしかたがない。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
何の目的も無く生まれたからツて………何さ、
生
(
う
)
むで
貰
(
もら
)
ツたからと謂ツて、其れが
必
(
かなら
)
ずしも俺の
尊嚴
(
そんげん
)
に
泥
(
どろ
)
を塗るといふ
譯
(
わけ
)
ではあるまい。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
太
(
ふと
)
い
麥藁
(
むぎわら
)
には
必
(
かなら
)
ず
一方
(
いつぱう
)
に
節
(
ふし
)
のあるのが
要
(
い
)
ります。それが
出來
(
でき
)
ましたら、
細
(
ほそ
)
い
方
(
はう
)
の
麥藁
(
むぎわら
)
を
太
(
ふと
)
い
麥藁
(
むぎわら
)
の
裂
(
さ
)
けたところへ
差
(
さ
)
し
込
(
こ
)
むやうになさい。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
かえりにはまた
必
(
かなら
)
ず立ち
寄
(
よ
)
るからとお言いのこしになって、さらに東の国へお進みになり、山や川に住んでいる、
荒
(
あら
)
くれ神や
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
必
(
かなら
)
ず
朝夕
(
てうせき
)
の
餘暇
(
よか
)
には、
二階
(
にかい
)
の
窓
(
まど
)
より、
家外
(
かぐわい
)
の
小丘
(
せうきう
)
より、また
海濱
(
かいひん
)
の
埠頭
(
はとば
)
より、
籠手
(
こて
)
を
翳
(
かざ
)
して
遙
(
はる
)
かなる
海上
(
かいじやう
)
を
觀望
(
くわんぼう
)
せられん
事
(
こと
)
を。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
故
(
ゆゑ
)
に
日本國中
(
につぽんこくちう
)
の
人民
(
じんみん
)
此改暦
(
このかいれき
)
を
怪
(
あやし
)
む
人
(
ひと
)
は
必
(
かなら
)
ず
無學文盲
(
むがくもんまう
)
の
馬鹿者
(
ばかもの
)
なり。これを
怪
(
あや
)
しまざる
者
(
もの
)
は
必
(
かなら
)
ず
平生
(
へいぜい
)
學問
(
がくもん
)
の
心掛
(
こゝろがけ
)
ある
知者
(
ちしや
)
なり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
しかし
鐵
(
てつ
)
が
初
(
はじ
)
めて
用
(
もち
)
ひられた
頃
(
ころ
)
は、
銅
(
どう
)
ばかり
使
(
つか
)
つてゐた
前
(
まへ
)
の
時代
(
じだい
)
よりは
必
(
かなら
)
ずしも
文明
(
ぶんめい
)
が
進
(
すゝ
)
んでゐたといふことは
出來
(
でき
)
ません。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
で、
三浦家
(
みうらけ
)
ではいつも
社殿
(
しゃでん
)
の
修理
(
しゅうり
)
その
他
(
た
)
に
心
(
こころ
)
をくばり、
又
(
また
)
お
祭
(
まつり
)
でも
催
(
もよお
)
される
場合
(
ばあい
)
には、
必
(
かなら
)
ず
使者
(
ししゃ
)
を
立
(
た
)
てて
幣帛
(
へいはく
)
を
献
(
ささ
)
げました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
されども
天
(
てん
)
は
美人
(
びじん
)
を
生
(
う
)
んで
美人
(
びじん
)
を
惠
(
めぐ
)
まず
多
(
おほ
)
くは
良配
(
りやうはい
)
を
得
(
え
)
ざらしむとかいへり、
彌生
(
やよひ
)
の
花
(
はな
)
は
風
(
かぜ
)
必
(
かなら
)
ずさそひ
十五夜
(
じふごや
)
の
月
(
つき
)
雲
(
くも
)
かゝらぬはまことに
稀
(
まれ
)
なり
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
いづれも
有益
(
ゆうえき
)
な
資料
(
しりよう
)
であつて、
今日
(
こんにち
)
でも
地震學
(
ぢしんがく
)
について
何
(
なに
)
か
研究
(
けんきゆう
)
でも
試
(
こゝろ
)
みんとするものゝ、
必
(
かなら
)
ず
參考
(
さんこう
)
すべき
古典書
(
こてんしよ
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
痴人
(
ちじん
)
夢
(
ゆめ
)
を
説
(
と
)
く、されど
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
て
自
(
みづか
)
ら
悟
(
さと
)
るは
必
(
かなら
)
ずしも
痴人
(
ちじん
)
にあらざる
可
(
べ
)
し。
余
(
よ
)
は
現今
(
げんこん
)
に
於
(
おい
)
ても、
將
(
は
)
た
未來
(
みらい
)
に
於
(
おい
)
ても、
七福
(
しちふく
)
の
來
(
きた
)
る
可
(
べ
)
きを
信
(
しん
)
ずる
能
(
あた
)
はず。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
必
(
かなら
)
ず
魂魄
(
こんぱく
)
だけは
御傍
(
おそば
)
へ行って、もう一遍御目に
懸
(
かか
)
りますと云った時に、亭主は軍人で
磊落
(
らいらく
)
な
気性
(
きしょう
)
だから笑いながら、よろしい、いつでも来なさい
琴のそら音
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
必
(
かなら
)
ず
立
(
た
)
つて
見
(
み
)
るが
何処
(
どこ
)
に
因
(
よ
)
らずで
場所
(
ばしよ
)
は
限
(
かぎ
)
らない、すべて五十人
以上
(
いじやう
)
の
人
(
ひと
)
が
集会
(
しふくわい
)
したなかには
必
(
かなら
)
ずこの
紳士
(
しんし
)
の
立交
(
たちまじ
)
つて
居
(
ゐ
)
ないといふことはなかつた。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
恐らくその
爭鬪
(
さうとう
)
は
一生
(
いつしやう
)
續きませう。けれども
秋々
(
あき/\
)
の
實
(
みの
)
りは、
必
(
かなら
)
ず何ものかを私に
齎
(
もたら
)
してくれるものと
信
(
しん
)
じてゐます。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
けれどもまち
子
(
こ
)
は
必
(
かなら
)
ずしも
癒
(
なを
)
らないとは
思
(
おも
)
はなかつた。そしてどうかして
早
(
はや
)
くなほしたいといつも
考
(
かんが
)
へてた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
山猫拝
(
やまねこはい
)
と書いたおかしな
葉書
(
はがき
)
が来たので、こどもが山の風の中へ出かけて行くはなし。
必
(
かなら
)
ず
比較
(
ひかく
)
をされなければならないいまの
学童
(
がくどう
)
たちの
内奥
(
ないおう
)
からの
反響
(
はんきょう
)
です。
『注文の多い料理店』新刊案内
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
四番
(
よばん
)
めの
大伴
(
おほとも
)
の
大納言
(
だいなごん
)
は、
家來
(
けらい
)
どもを
集
(
あつ
)
めて
嚴命
(
げんめい
)
を
下
(
くだ
)
し、
必
(
かなら
)
ず
龍
(
たつ
)
の
首
(
くび
)
の
玉
(
たま
)
を
取
(
と
)
つて
來
(
こ
)
いといつて、
邸内
(
やしきうち
)
にある
絹
(
きぬ
)
、
綿
(
わた
)
、
錢
(
ぜに
)
のありたけを
出
(
だ
)
して
路用
(
ろよう
)
にさせました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
状使のこれは
極
(
きは
)
めて急なれば、車に乗りて
行
(
ゆ
)
けと
命
(
めい
)
ぜられたる
抱車夫
(
かゝへしやふ
)
の、
御用
(
ごよう
)
となれば
精限
(
せいかぎ
)
り
駈
(
か
)
けて
駈
(
か
)
けて
必
(
かなら
)
ずお
間
(
ま
)
は
欠
(
か
)
かざるべし、されど車に乗ると
云
(
い
)
ふは
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
日本
(
にほん
)
の
經濟界
(
けいざいかい
)
に
急激
(
きふげき
)
な
變化
(
へんくわ
)
を
與
(
あた
)
へるやうなことをせずとも
必
(
かなら
)
ず
濟
(
す
)
む、と
斯
(
か
)
う
云
(
い
)
ふことの
確信
(
かくしん
)
を
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
のんべえ ものんべえ も
怖
(
おそろ
)
しいのんべえ がありました。その
家
(
いへ
)
では、それがために一
年
(
ねん
)
の三百六十五
日
(
にち
)
を、三百
日
(
にち
)
ぐらゐは
必
(
かなら
)
ず
喧嘩
(
けんくわ
)
で
潰
(
つぶ
)
すことになつてゐました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
奧
(
おく
)
で
何
(
なに
)
やら、かしましい
聲
(
こゑ
)
がする。
戀
(
こひ
)
しいお
方
(
かた
)
、さよなら……あいあい、
乳母
(
うば
)
、
今
(
いま
)
すぐに!……モンタギューどの、
必
(
かなら
)
ず
渝
(
かは
)
らず。ちょと
待
(
ま
)
ってゝ
下
(
くだ
)
され、すぐ
又
(
また
)
戻
(
もど
)
って
來
(
こ
)
う。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
此石
出
(
いづ
)
ればその
翌年
(
よくねん
)
には
必
(
かなら
)
ず
住職
(
じゆうしよく
)
病死
(
びやうし
)
する事むかしより今にいたりて一度も
違
(
ちが
)
ひたる事なし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
出す事ゆゑ忠八
此金
(
このかね
)
算段
(
さんだん
)
せられよと申ければ忠八は
打悦
(
うちよろこ
)
び其金子
必
(
かなら
)
ず
調達
(
てうだつ
)
致
(
いた
)
すべし
私
(
わたく
)
し一ツの
工夫
(
くふう
)
有
(
あり
)
とて清三郎に
耳語
(
さゝやき
)
頼
(
たの
)
み
其夜
(
そのよ
)
油町
(
あぶらちやう
)
新道
(
しんみち
)
伊勢屋
(
いせや
)
三郎兵衞方へ
忍
(
しの
)
び入て金五百兩を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
幸運
(
こううん
)
悲運
(
ひうん
)
のけじめは
勿論
(
もちろん
)
あるとしても、
勝
(
か
)
つ者が
勝
(
か
)
つには
必
(
かなら
)
ず當
然
(
ぜん
)
の
理
(
り
)
由がある。
蹴落
(
けおと
)
されて
憐憫
(
れんびん
)
を
待
(
ま
)
つ如き心
掛
(
かけ
)
なら、
初
(
はじ
)
めから如何なる
勝負
(
せうふ
)
にも
戰
(
たゝか
)
ひにも出る
資格
(
しかく
)
はない
譯
(
わけ
)
だ。
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
則
(
すなは
)
ち
新著百種
(
しんちよひやくしゆ
)
の
出版元
(
しゆつぱんもと
)
です、第二は
文学士
(
ぶんがくし
)
高田早苗
(
たかださなゑ
)
君
(
くん
)
、
私
(
わたし
)
が
読売新聞
(
よみうりしんぶん
)
に
薦
(
すゝ
)
められた、第三は
春陽堂
(
しゆんやうどう
)
の主人
故
(
こ
)
和田篤太郎
(
わだとくたらう
)
君
(
くん
)
、
私
(
わたし
)
の新聞に出した小説を
必
(
かなら
)
ず
出版
(
しゆつぱん
)
した人、
其
(
そ
)
の
吉岡君
(
よしをかくん
)
が来て
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
同じく大刀根岳より
発
(
はつ
)
するものたり、数間
毎
(
こと
)
に
必
(
かなら
)
ず
瀑布
(
ばくふ
)
あり、而して両岸を
顧
(
かへり
)
みれば一面の岩壁
屏風
(
びやうぶ
)
の如くなるを以て如何なる
危
(
あやう
)
き瀑布と
雖
(
いへど
)
も之を
過
(
す
)
ぐるの
外
(
ほか
)
道
(
みち
)
なきなり、其
危険
(
きけん
)
云ふべからず
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
いつもなら、
藤吉
(
とうきち
)
を
供
(
とも
)
に
連
(
つ
)
れてさえ、
夜道
(
よみち
)
を
歩
(
あるく
)
くには、
必
(
かなら
)
ず
提灯
(
ちょうちん
)
を
持
(
も
)
たせるのであったが、
今
(
いま
)
はその
提灯
(
ちょうちん
)
を
待
(
ま
)
つ
間
(
ま
)
ももどかしく、
羽織
(
はおり
)
の
片袖
(
かたそで
)
を
通
(
とお
)
したまま、
早
(
はや
)
くも
姿
(
すがた
)
は
枝折戸
(
しおりど
)
の
外
(
そと
)
に
消
(
き
)
えていた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
既ち
小石川柳町
(
こいしかはやなぎちやう
)
の
小流
(
こながれ
)
の如き、
本郷
(
ほんがう
)
なる
本妙寺坂下
(
ほんめうじさかした
)
の
溝川
(
みぞかは
)
の如き、
団子坂下
(
だんござかした
)
から
根津
(
ねづ
)
に通ずる
藍染川
(
あゐそめがは
)
の如き、かゝる
溝川
(
みぞかは
)
流
(
なが
)
るゝ裏町は
大雨
(
たいう
)
の降る
折
(
をり
)
と云へば
必
(
かなら
)
ず
雨潦
(
うれう
)
の氾濫に災害を
被
(
かうむ
)
る処である。
水 附渡船
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
必
(
かなら
)
ず
山
(
やま
)
の
祟
(
たゝり
)
あり
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
未
(
いま
)
だ
必
(
かなら
)
ずしも
(六四)
其身
(
そのみ
)
之
(
これ
)
を
泄
(
もら
)
さざるも、
而
(
しか
)
も((説者ノ))
語
(
ご
)
((適〻))
其
(
そ
)
の
匿
(
かく
)
す
所
(
ところ
)
の
事
(
こと
)
に
及
(
およ
)
ばんに、
是
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
き
者
(
もの
)
は
身
(
み
)
危
(
あやふ
)
し。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
下宿
(
げしゆく
)
には
書物
(
しよもつ
)
は
唯
(
たゞ
)
一
册
(
さつ
)
『千八百八十一
年度
(
ねんど
)
ヴインナ
大學病院
(
だいがくびやうゐん
)
最近
(
さいきん
)
處方
(
しよはう
)
』と
題
(
だい
)
するもので、
彼
(
かれ
)
は
患者
(
くわんじや
)
の
所
(
ところ
)
へ
行
(
ゆ
)
く
時
(
とき
)
には
必
(
かなら
)
ず
其
(
そ
)
れを
携
(
たづさ
)
へる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
この
小鳥
(
ことり
)
の
群
(
むれ
)
には、
必
(
かなら
)
ず一
羽
(
ぱ
)
づゝ
先達
(
せんだつ
)
の
鳥
(
とり
)
があります。その
鳥
(
とり
)
が
空
(
そら
)
の
案内者
(
あんないしや
)
です。
澤山
(
たくさん
)
に
隨
(
つ
)
いて
行
(
ゆ
)
く
鳥
(
とり
)
の
群
(
むれ
)
は
案内
(
あんない
)
する
鳥
(
とり
)
の
行
(
ゆ
)
く
方
(
はう
)
へ
行
(
ゆ
)
きます。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
即
(
すなは
)
ち
太古
(
たいこ
)
の
國民
(
こくみん
)
は
必
(
かなら
)
ずしも
石
(
いし
)
を
工作
(
こうさく
)
して
家屋
(
かをく
)
をつくることを
知
(
し
)
らなかつたのではない。たゞその
心理
(
しんり
)
から、これを
必要
(
ひつえう
)
としなかつたまでゞある。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
彼等
(
かれら
)
のやうな
低
(
ひく
)
い
階級
(
かいきふ
)
の
間
(
あひだ
)
でも
相互
(
さうご
)
の
交誼
(
かうぎ
)
を
少
(
すこ
)
しでも
破
(
やぶ
)
らないやうにするのには、
其處
(
そこ
)
には
必
(
かなら
)
ず
其
(
それ
)
に
對
(
たい
)
して
金錢
(
きんせん
)
の
若干
(
じやくかん
)
が
犧牲
(
ぎせい
)
に
供
(
きよう
)
されねばならぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
實際
(
じつさい
)
地震學
(
ぢしんがく
)
の
或方面
(
あるほうめん
)
では、
日本
(
につぽん
)
の
研究
(
けんきゆう
)
が
最
(
もつと
)
も
進
(
すゝ
)
んでゐる
點
(
てん
)
もあるけれども、
其他
(
そのた
)
の
方面
(
ほうめん
)
に
於
(
おい
)
ては
必
(
かなら
)
ずしもさうでない。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
本屋
(
ほんや
)
の
前
(
まへ
)
を
通
(
とほ
)
ると、
屹度
(
きつと
)
中
(
なか
)
へ
這入
(
はい
)
つて
見
(
み
)
たくなつたり、
中
(
なか
)
へ
這入
(
はい
)
ると
必
(
かなら
)
ず
何
(
なに
)
か
欲
(
ほ
)
しくなつたりするのは、
宗助
(
そうすけ
)
から
云
(
い
)
ふと、
既
(
すで
)
に
一昔
(
ひとむか
)
し
前
(
まへ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
である。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
第十
常居
(
ゐま
)
は
濕氣
(
しめりけ
)
少
(
すくな
)
く
日當
(
ひあた
)
りよくして
風
(
かぜ
)
の
透
(
とほ
)
る
樣
(
やう
)
に
心
(
こゝろ
)
を
用
(
もち
)
ふ
可
(
べ
)
し。一ヶ
年
(
ねん
)
一兩度
(
いちりやうど
)
は
必
(
かなら
)
ず
天井
(
てんじやう
)
また
椽
(
えん
)
の
下
(
した
)
の
塵
(
ちり
)
を
拂
(
はら
)
ひ、
寢所
(
ねどころ
)
は
高
(
たか
)
く
燥
(
かわ
)
きたる
方
(
はう
)
を
擇
(
えら
)
ぶべき
事
(
こと
)
。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
道人
(
だうじん
)
の
曰
(
いは
)
く、
君
(
きみ
)
常
(
つね
)
に
官
(
くわん
)
に
宿直
(
とのゐ
)
の
夜
(
よ
)
に
當
(
あた
)
りては、
奧方
(
おくがた
)
必
(
かなら
)
ず
斯
(
こ
)
の
馬
(
うま
)
に
乘
(
の
)
つて
出
(
い
)
でらるゝなり。
君
(
きみ
)
更
(
さら
)
に
知
(
し
)
りたまふまじ。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
君
(
きみ
)
、
此
(
こ
)
の
頃
(
ごろ
)
躰
(
からだ
)
は何うかね。」と
暫
(
しばら
)
くして私はまた友に
訊
(
たづ
)
ねた。私
達
(
たち
)
は
會
(
あ
)
ふと
必
(
かなら
)
ず
孰
(
どツ
)
ちか
先
(
さき
)
に
此
(
こ
)
の事を
訊
(
き
)
く。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
爾
(
そ
)
してかれは一
度
(
ど
)
企
(
くわだ
)
てた
事
(
こと
)
は
其
(
その
)
目的
(
もくてき
)
を
達
(
たつ
)
するまでは
止
(
や
)
まぬ
人
(
ひと
)
であるから、
大佐
(
たいさ
)
が
再
(
ふたゝ
)
び
此世
(
このよ
)
に
現
(
あら
)
はれて
來
(
く
)
る
時
(
とき
)
には
必
(
かなら
)
ず
絶大
(
ぜつだい
)
の
功績
(
こうせき
)
を
齎
(
もた
)
らして
來
(
く
)
る
事
(
こと
)
は
疑
(
うたがひ
)
もない
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
右
(
みぎ
)
の
次第
(
しだい
)
にて
大陰暦
(
たいゝんれき
)
は
春夏秋冬
(
しゆんかしうとう
)
の
節
(
せつ
)
に
拘
(
かゝは
)
らず、一年の
日數
(
ひかず
)
を
定
(
さだむ
)
るものなれば
去年
(
きよねん
)
の
何月何日
(
なんぐわつなんにち
)
と、
今年
(
ことし
)
の
其日
(
そのひ
)
とは
唯
(
たゞ
)
唱
(
となへ
)
のみ
同樣
(
どうやう
)
なれども
四季
(
しき
)
の
節
(
せつ
)
は
必
(
かなら
)
ず
相違
(
さうゐ
)
せり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
娘
(
むすめ
)
の
訶良媛
(
からひめ
)
はお約束のとおり
必
(
かなら
)
ずあなたにさしあげます。また五か
村
(
そん
)
の私の領地も、娘に
添
(
そ
)
えて
献上
(
けんじょう
)
いたします。ただどうぞ、今しばらくお待ちくださいまし。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
彼等
(
かれら
)
は
天
(
てん
)
ぷらを
愛
(
あい
)
するやうに「しるこ」をも
必
(
かなら
)
ず——
愛
(
あい
)
するかどうかは
多少
(
たしよう
)
の
疑問
(
ぎもん
)
はあるにもせよ、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
一
應
(
おう
)
はすすめて
見
(
み
)
る
價値
(
かち
)
のあることだけは
確
(
たし
)
かであらう。
しるこ
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
此
(
この
)
某町
(
ぼうまち
)
から
我村落
(
わがそんらく
)
まで七
里
(
り
)
、
若
(
も
)
し
車道
(
しやだう
)
をゆけば十三
里
(
り
)
の
大迂廻
(
おほまはり
)
になるので
我々
(
われ/\
)
は
中學校
(
ちゆうがくかう
)
の
寄宿舍
(
きしゆくしや
)
から
村落
(
そんらく
)
に
歸
(
かへ
)
る
時
(
とき
)
、
決
(
けつ
)
して
車
(
くるま
)
に
乘
(
の
)
らず、
夏
(
なつ
)
と
冬
(
ふゆ
)
の
定期休業
(
ていききうげふ
)
毎
(
ごと
)
に
必
(
かなら
)
ず
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
必
常用漢字
小4
部首:⼼
5画
“必”を含む語句
必定
必要
必竟
必然
必死
必須
必死的
忽必烈
生者必滅
甲必丹
必至
必要品
不必要
盛者必衰
必需
必要條件
必用
必須条件
必殺
必要上
...