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白
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しろ
ふりがな文庫
“
白
(
しろ
)” の例文
鈍
(
にぶ
)
い
砂漠
(
さばく
)
のあちらに、
深林
(
しんりん
)
がありましたが、しめっぽい
風
(
かぜ
)
の
吹
(
ふ
)
く五
月
(
がつ
)
ごろのこと、その
中
(
なか
)
から、おびただしい
白
(
しろ
)
い
蛾
(
が
)
が
発生
(
はっせい
)
しました。
北海の波にさらわれた蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
友染
(
いうぜん
)
の
切
(
きれ
)
に、
白羽二重
(
しろはぶたへ
)
の
裏
(
うら
)
をかさねて、
紫
(
むらさき
)
の
紐
(
ひも
)
で
口
(
くち
)
を
縷
(
かゞ
)
つた、
衣絵
(
きぬゑ
)
さんが
手縫
(
てぬい
)
の
服紗袋
(
ふくさぶくろ
)
に
包
(
つゝ
)
んで、
園
(
その
)
に
贈
(
おく
)
つた、
白
(
しろ
)
く
輝
(
かゞや
)
く
小鍋
(
こなべ
)
である。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
したか
知
(
し
)
らないが、かわいそうに……。だけど、ほうたいだらけのまっ
白
(
しろ
)
なあの
顔
(
かお
)
には、ぞっとするわ。まるで
化
(
ば
)
けものみたいだもの
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
三
番目
(
ばんめ
)
には
露國文豪
(
ろこくぶんがう
)
トルストイ
伯
(
はく
)
傑作
(
けつさく
)
「
千古
(
せんこ
)
の
雪
(
ゆき
)
」と
云
(
い
)
ふのと、バンカラ
喜劇
(
きげき
)
小辰
(
こたつ
)
大一座
(
おほいちざ
)
と
云
(
い
)
ふのが、
赤地
(
あかぢ
)
に
白
(
しろ
)
で
染
(
そ
)
め
拔
(
ぬ
)
いてあつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
頃
(
ころ
)
良人
(
おっと
)
はまだ
若
(
わこ
)
うございました。たしか二十五
歳
(
さい
)
、
横縦
(
よこたて
)
揃
(
そろ
)
った、
筋骨
(
きんこつ
)
の
逞
(
たくま
)
ましい
大柄
(
おおがら
)
の
男子
(
おとこ
)
で、
色
(
いろ
)
は
余
(
あま
)
り
白
(
しろ
)
い
方
(
ほう
)
ではありません。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
美
(
うつく
)
しい
瀬
(
せ
)
を
立
(
た
)
てて、
玉
(
たま
)
のやうな
礫
(
こいし
)
をおもしに、
獸
(
けもの
)
の
皮
(
かは
)
の
白
(
しろ
)
く
晒
(
さら
)
されたのが
浸
(
ひた
)
してある
山川
(
やまがは
)
に
沿
(
そ
)
うて
行
(
ゆ
)
くと、
山
(
やま
)
の
奧
(
おく
)
にまた
山
(
やま
)
があつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
あの
白
(
しろ
)
い
着物
(
きもの
)
に、
白
(
しろ
)
い
鉢巻
(
はちまき
)
をした
山登
(
やまのぼ
)
りの
人達
(
ひとたち
)
が、
腰
(
こし
)
にさげた
鈴
(
りん
)
をちりん/\
鳴
(
な
)
らしながら
多勢
(
おほぜい
)
揃
(
そろ
)
つて
通
(
とほ
)
るのは、
勇
(
いさま
)
しいものでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
御主
(
おんあるじ
)
耶蘇様
(
イエスさま
)
は
百合
(
ゆり
)
のやうにお
白
(
しろ
)
かつたが、
御血
(
おんち
)
の
色
(
いろ
)
は
真紅
(
しんく
)
である。はて、
何故
(
なぜ
)
だらう。
解
(
わか
)
らない。きつと
何
(
なに
)
かの
巻物
(
まきもの
)
に
書
(
か
)
いてある
筈
(
はず
)
だ。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
「こいづば
鹿
(
しか
)
さ
呉
(
け
)
でやべか。それ、
鹿
(
しか
)
、
来
(
き
)
て
喰
(
け
)
」と
嘉十
(
かじふ
)
はひとりごとのやうに
言
(
い
)
つて、それをうめばちさうの
白
(
しろ
)
い
花
(
はな
)
の
下
(
した
)
に
置
(
お
)
きました。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
やがて
夕方
(
ゆうがた
)
になりました。
松蝉
(
まつぜみ
)
は
鳴
(
な
)
きやみました。
村
(
むら
)
からは
白
(
しろ
)
い
夕
(
ゆう
)
もやがひっそりと
流
(
なが
)
れだして、
野
(
の
)
の
上
(
うえ
)
にひろがっていきました。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
最初飼った「
白
(
しろ
)
」は弱虫だったので、交尾期には他の強い犬に噛まれて、
毎
(
つね
)
に血だらけになった。デカは強いので、滅多に
敗
(
ひけ
)
は取らぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
奈美子
(
なみこ
)
は
白
(
しろ
)
い
布
(
きれ
)
で
頭
(
あたま
)
をくる/\
捲
(
ま
)
いて、
寂
(
さび
)
しい
彼
(
かれ
)
の
送別
(
そうべつ
)
の
席
(
せき
)
につれ
出
(
だ
)
されて、
別室
(
べつしつ
)
に
待
(
ま
)
たされてゐたことなぞも、
仲間
(
なかま
)
の
話柄
(
わへい
)
に
残
(
のこ
)
された。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
お
品
(
しな
)
が
表
(
おもて
)
の
大戸
(
おほど
)
を
開
(
あ
)
けさせた
時
(
とき
)
は
日
(
ひ
)
がきら/\と
東隣
(
ひがしどなり
)
の
森
(
もり
)
越
(
ご
)
しに
庭
(
には
)
へ
射
(
さ
)
し
掛
(
か
)
けてきつかりと
日蔭
(
ひかげ
)
を
限
(
かぎ
)
つて
解
(
と
)
け
殘
(
のこ
)
つた
霜
(
しも
)
が
白
(
しろ
)
く
見
(
み
)
えて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
輕氣球
(
けいききゆう
)
の
上
(
うへ
)
では、
忽
(
たちま
)
ち
吾等
(
われら
)
の
所在
(
ありか
)
を
見出
(
みいだ
)
したと
見
(
み
)
へ、
搖藍
(
ゆれかご
)
の
中
(
なか
)
から
誰人
(
たれ
)
かの
半身
(
はんしん
)
が
現
(
あら
)
はれて、
白
(
しろ
)
い
手巾
(
ハンカチーフ
)
が、
右
(
みぎ
)
と、
左
(
ひだり
)
にフーラ/\と
動
(
うご
)
いた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
夢中
(
むちゅう
)
で
振
(
ふ
)
り
払
(
はら
)
ったお
蓮
(
れん
)
の
片袖
(
かたそで
)
は、
稲穂
(
いなほ
)
のように
侍女
(
じじょ
)
の
手
(
て
)
に
残
(
のこ
)
って、
惜
(
お
)
し
気
(
げ
)
もなく
土
(
つち
)
を
蹴
(
け
)
ってゆく
白臘
(
はくろう
)
の
足
(
あし
)
が、
夕闇
(
ゆうやみ
)
の
中
(
なか
)
にほのかに
白
(
しろ
)
かった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
二
度目
(
どめ
)
のおかみさんには、
女
(
おんな
)
の
子
(
こ
)
が
生
(
う
)
まれました。
初
(
はじめ
)
のおかみさんの
子
(
こ
)
は、
血
(
ち
)
のように
赤
(
あか
)
く、
雪
(
ゆき
)
のように
白
(
しろ
)
い
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
でした。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
思
(
おも
)
ひせまつて
梅川
(
うめかは
)
は、
袖
(
たもと
)
をだいてよろ/\よろ、
私
(
わたし
)
の
方
(
はう
)
へよろめいて、はつと
踏
(
ふ
)
みとまつて、
手
(
て
)
をあげた
時
(
とき
)
、
白
(
しろ
)
い
指
(
ゆび
)
がかちりと
鳴
(
な
)
つたのです。
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
傍
(
そば
)
には
白
(
しろ
)
い
布
(
きれ
)
を
被
(
き
)
せた
讀經臺
(
どきやうだい
)
が
置
(
お
)
かれ、一
方
(
ぱう
)
には
大主教
(
だいしゆけう
)
の
額
(
がく
)
が
懸
(
か
)
けてある、
又
(
また
)
スウャトコルスキイ
修道院
(
しうだうゐん
)
の
額
(
がく
)
と、
枯
(
か
)
れた
花環
(
はなわ
)
とが
懸
(
か
)
けてある。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
林は奥へ往くにしたがって、
躑躅
(
つつじ
)
と皐月が多くなった。
朱
(
しゅ
)
、
紅
(
べに
)
、
白
(
しろ
)
といちめんに咲き乱れた花は美しかった。憲一はその花の間を
縫
(
ぬ
)
うて往った。
藤の瓔珞
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
と見て
居
(
ゐ
)
ると
金
(
かね
)
を
七八
(
なゝやツつ
)
づゝ
大福餅
(
だいふくもち
)
の
中
(
なか
)
へ
入
(
い
)
れ
上
(
うへ
)
から
餡
(
あん
)
を
詰
(
つ
)
め
餅
(
もち
)
で
蓋
(
ふた
)
をいたしてギユツと
握固
(
にぎりかた
)
めては口へ
頬張
(
ほゝば
)
り
目
(
め
)
を
白
(
しろ
)
ツ
黒
(
くろ
)
にして
呑込
(
のみこ
)
んで
居
(
ゐ
)
る。金
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と
思
(
おも
)
って、
待
(
ま
)
っていました。そのうち
笛
(
ふえ
)
の
音
(
ね
)
はだんだん
近
(
ちか
)
くなって、
色
(
いろ
)
の
白
(
しろ
)
い、きれいな
稚児
(
ちご
)
が
歩
(
ある
)
いて
来
(
き
)
ました。
弁慶
(
べんけい
)
は
牛若と弁慶
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
莖
(
くき
)
の
上
(
うへ
)
に
黄色
(
きいろ
)
の
五瓣
(
ごべん
)
の
花
(
はな
)
をつけるみやまだいこんや、はゝこぐさに
似
(
に
)
て
白
(
しろ
)
ふらんねるのような
葉
(
は
)
を
持
(
も
)
つてゐるみやまうすゆきそう
等
(
など
)
が
生
(
は
)
えます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
すると
人足
(
にんそく
)
の一
人
(
にん
)
か『
貝
(
かひ
)
の
出
(
で
)
る
處
(
ところ
)
は
此所
(
こゝ
)
ばかりぢやア
有
(
あ
)
りません。
御門
(
ごもん
)
を
入
(
はい
)
つて
右手
(
みぎて
)
の
笹山
(
さゝやま
)
の
後
(
うしろ
)
の
處
(
ところ
)
にも、
白
(
しろ
)
い
貝
(
かひ
)
が
地面
(
ちめん
)
に
出
(
で
)
て
居
(
ゐ
)
ます』と
報告
(
ほうこく
)
した。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
たのは
兎
(
うさぎ
)
で、
綺羅美
(
きらび
)
やかな
服裝
(
なり
)
をして、
片手
(
かたて
)
には
白
(
しろ
)
い
山羊仔皮
(
キツド
)
の
手套
(
てぶくろ
)
を一
對
(
つい
)
、
片手
(
かたて
)
には
大
(
おほ
)
きな
扇子
(
せんす
)
を
持
(
も
)
つて
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
ちょっと
米法山水
(
べいほうさんすい
)
や
懐素
(
かいそ
)
くさい
草書
(
そうしょ
)
で
白
(
しろ
)
ぶすまを
汚
(
よご
)
せる位の器用さを持ったのを
資本
(
もとで
)
に、旅から旅を先生顔で渡りあるく人物に教えられたからである。
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
寢息
(
ねいき
)
もやがて
夜着
(
よぎ
)
の
襟
(
えり
)
に
白
(
しろ
)
く
花咲
(
はなさ
)
くであらう、これが
草津
(
くさつ
)
の
常
(
つね
)
の
夜
(
よる
)
なのである。けれども
馴
(
な
)
れては
何物
(
なにもの
)
も
懷
(
なつか
)
しい、
吹雪
(
ふゞき
)
よ、
遠慮
(
ゑんりよ
)
なく
私
(
わたし
)
の
顏
(
かほ
)
を
撫
(
な
)
でゝゆけ!
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
金魚鉢
(
きんぎょばち
)
は、ぐるりに、
白
(
しろ
)
い
砂
(
すな
)
をしきつめてある。
砂
(
すな
)
をはらいのけると、
埋
(
う
)
めたと
見
(
み
)
せた
鉢
(
はち
)
が、すぽりと
土
(
つち
)
から
抜
(
ぬ
)
きとれるようになつているのがわかつた。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
すると
軌道
(
レール
)
に
沿
(
そ
)
ふて三
人
(
にん
)
、
田舍者
(
ゐなかもの
)
が
小田原
(
をだはら
)
の
城下
(
じやうか
)
へ
出
(
で
)
るといふ
旅裝
(
いでたち
)
、
赤
(
あか
)
く
見
(
み
)
えるのは
娘
(
むすめ
)
の、
白
(
しろ
)
く
見
(
み
)
えるのは
老母
(
らうぼ
)
の、からげた
腰
(
こし
)
も
頑丈
(
ぐわんぢやう
)
らしいのは
老父
(
おやぢ
)
さんで
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
舊
(
もと
)
の
猿樂町
(
さるがくてう
)
の
彼
(
あ
)
の
家
(
うち
)
の
前
(
まへ
)
で
御隣
(
おとなり
)
の
小娘
(
ちいさいの
)
と
追羽根
(
おひばね
)
して、
彼
(
あ
)
の
娘
(
こ
)
の
突
(
つ
)
いた
白
(
しろ
)
い
羽根
(
はね
)
が
通
(
とほ
)
り
掛
(
かゝ
)
つた
原田
(
はらだ
)
さんの
車
(
くるま
)
の
中
(
なか
)
へ
落
(
おち
)
たとつて、
夫
(
そ
)
れをば
阿關
(
おせき
)
が
貰
(
もら
)
ひに
行
(
ゆ
)
きしに
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
〔譯〕
毀譽
(
きよ
)
得喪
(
とくさう
)
は、
眞
(
しん
)
に是れ人生の
雲霧
(
うんむ
)
、人をして
昏迷
(
こんめい
)
せしむ。此の雲霧を一
掃
(
さう
)
せば、則ち
天
(
てん
)
青
(
あを
)
く
日
(
ひ
)
白
(
しろ
)
し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
道子
(
みちこ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
身近
(
みぢか
)
に
突然
(
とつぜん
)
白
(
しろ
)
ヅボンにワイシヤツを
着
(
き
)
た
男
(
をとこ
)
が
割込
(
わりこ
)
んで
来
(
き
)
たのに、
一寸
(
ちよつと
)
身
(
み
)
を
片寄
(
かたよ
)
せる
途端
(
とたん
)
、
何
(
なん
)
とつかずその
顔
(
かほ
)
を
見
(
み
)
ると、もう二三
年
(
ねん
)
前
(
まへ
)
の
事
(
こと
)
であるが
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
血
(
ち
)
の
赤
(
あか
)
と、
骨
(
ほね
)
の
白
(
しろ
)
の配色の翅をつけた一匹の蝶は、落寞とした空間に、見るもあやうげにかかっている。
蝶の絵
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
かういふ
場所
(
ばしよ
)
では、
白
(
しろ
)
い
貝殼
(
かひがら
)
が
一番
(
いちばん
)
よく
目立
(
めだ
)
つので、われ/\はこれを
貝塚
(
かひづか
)
と
呼
(
よ
)
んでをるのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
それで
一休
(
いっきゅう
)
さんは、
白
(
しろ
)
い ゆきを うばの くろい かおに つけてやろうと、ふざけたのでした。
一休さん
(新字新仮名)
/
五十公野清一
(著)
着し座す其
形勢
(
ありさま
)
いと
嚴重
(
げんぢう
)
にして先本堂には
紫縮緬
(
むらさきちりめん
)
に
白
(
しろ
)
く十六の
菊
(
きく
)
を
染出
(
そめいだ
)
せし
幕
(
まく
)
を張り渡し表門には
木綿地
(
もめんぢ
)
に白と
紺
(
こん
)
との三
筋
(
すぢ
)
を染出したる幕を
張
(
はり
)
惣門
(
そうもん
)
の内には
箱番所
(
はこばんしよ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
唐金
(
からかね
)
の
鍋
(
なべ
)
に
白
(
しろ
)
みを掛けるようなもので、
鋳掛屋
(
いかけや
)
の仕事であるが、塩酸亜鉛があれば鉄にも錫が着くと云うので、同塾生と相談してその塩酸亜鉛を作ろうとした所が
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
夜
(
よる
)
よ、
來
(
き
)
やれ、
速
(
はや
)
う
來
(
き
)
やれ、ローミオー! あゝ、
夜
(
よる
)
の
晝
(
ひる
)
とはお
前
(
まへ
)
の
事
(
こと
)
ぢゃ。
夜
(
よる
)
の
翼
(
つばさ
)
に
降
(
お
)
りたお
前
(
まへ
)
は、
鴉
(
からす
)
の
背
(
せ
)
に
今
(
いま
)
降
(
ふ
)
りかゝる
其
(
その
)
雪
(
ゆき
)
の
白
(
しろ
)
う
見
(
み
)
ゆるよりも
白
(
しろ
)
いであらう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
東が
白
(
しろ
)
んでから、二人が立つてゐた
附近
(
あたり
)
へ往つてみると、小さな合葬の墓があつて無縁になつてゐる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
行儀
(
ぎやうぎ
)
よさで、たとへば
卓子
(
テーブル
)
の
上
(
うへ
)
にも
青羅紗
(
あをらしや
)
とか
白
(
しろ
)
ネルとかを
敷
(
し
)
いて
牌音
(
パイおと
)
を
和
(
やはら
)
げるやうにしてあるのが
普通
(
ふつう
)
だが、
本場
(
ほんば
)
の
支那人
(
しなじん
)
は
紫檀
(
したん
)
の
卓子
(
テーブル
)
の
上
(
うへ
)
でぢかに
遊
(
あそ
)
ぶのが
普通
(
ふつう
)
で
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
そを懸命に踏み
堪
(
こら
)
へて、左褄高々と
紮
(
から
)
げ、
脛
(
はぎ
)
白
(
しろ
)
き右足を
擡
(
もた
)
げて、踏絵の
面
(
おもて
)
に乗せむとせし一刹那
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
子家鴨
(
こあひる
)
は
今
(
いま
)
までにそんな
鳥
(
とり
)
を
全
(
まった
)
く
見
(
み
)
た
事
(
こと
)
がありませんでした。それは
白鳥
(
はくちょう
)
という
鳥
(
とり
)
で、みんな
眩
(
まばゆ
)
いほど
白
(
しろ
)
く
羽
(
はね
)
を
輝
(
かがや
)
かせながら、その
恰好
(
かっこう
)
のいい
首
(
くび
)
を
曲
(
ま
)
げたりしています。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
これで三か
月
(
げつ
)
つづけて
白
(
しろ
)
い三
角
(
かく
)
をもらった
人
(
ひと
)
は、一つ
上
(
うえ
)
のクラスにすすむことがゆるされました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
踏切
(
ふみき
)
りの
近
(
ちか
)
くには、いづれも
見
(
み
)
すぼらしい
藁屋根
(
わらやね
)
や
瓦屋根
(
かはらやね
)
がごみごみと
狹苦
(
せまくる
)
しく
建
(
た
)
てこんで、
踏切
(
ふみき
)
り
番
(
ばん
)
が
振
(
ふ
)
るのであらう、
唯
(
ただ
)
一
旒
(
りう
)
のうす
白
(
しろ
)
い
旗
(
はた
)
が
懶
(
ものう
)
げに
暮色
(
ぼしよく
)
を
搖
(
ゆす
)
つてゐた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
白
(
しろ
)
ソースのペラオメシ 秋付録 米料理百種「西洋料理の部」の「第二 白ソースのペラオ飯」
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
といったが、指に挟んでいる朝鮮貝の
白
(
しろ
)
一石、盤面の宙をさまようことやや久しく……。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
足の
形
(
かたち
)
でも
腰
(
こし
)
の
肉付
(
にくつき
)
でも、または
胴
(
どう
)
なら
乳
(
ちゝ
)
なら胸なら肩なら、
總
(
す
)
べて
何處
(
どこ
)
でもむツちりとして、
骨格
(
こつかく
)
でも
筋肉
(
きんにく
)
でも
姿勢
(
しせい
)
でも
好
(
よ
)
く
整
(
とゝの
)
ツて
發育
(
はついく
)
してゐた。
加之
(
それに
)
肌
(
はだ
)
が
眞
(
ま
)
ツ
白
(
しろ
)
で
滑々
(
すべ/″\
)
してゐる。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
福
(
さきはひ
)
のいかなる
人
(
ひと
)
か
黒髪
(
くろかみ
)
の
白
(
しろ
)
くなるまで
妹
(
いも
)
が
音
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
く 〔巻七・一四一一〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
隣室
(
りんしつ
)
には、Aの
夫人
(
ふじん
)
、Cの
母堂
(
ぼだう
)
、
若
(
わか
)
いTの
夫人
(
ふじん
)
等
(
ら
)
が
集
(
あつま
)
つてゐた。
病室
(
びやうしつ
)
の
方
(
はう
)
での
忙
(
せは
)
しさうな
醫員
(
いゐん
)
や
看護婦
(
かんごふ
)
の
動作
(
どうさ
)
、
白
(
しろ
)
い
服
(
ふく
)
の
擦
(
すれ
)
音
(
おと
)
、それらは一々
病人
(
びやうにん
)
の
容態
(
ようたい
)
のたゞならぬ
事
(
こと
)
を、
隣室
(
りんしつ
)
に
傳
(
つた
)
へた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
曙染
(
あけぼのそめ
)
の
振袖
(
ふりそで
)
に
丈長
(
たけなが
)
のいと
白
(
しろ
)
う
緑鬢
(
りよくびん
)
にうつりたる二八ばかりの令嬢の姉なる人の袖に隠れて物馴れたる男の
言
(
ものい
)
ふに言葉はなくて辞儀ばかりせられたる、蓄音機と
速撮
(
はやどり
)
写真と
欲
(
ほ
)
しき事のみ多し。
燕尾服着初めの記
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
すては、
痒
(
かゆ
)
い髪を掻いて見せた。その二の腕は噛みつきたいほど、ふくれて
白
(
しろ
)
がこぼれた。すての顔色は驚きも
怖
(
おそ
)
れもみせずに、貝ノ馬介が見つめるままの生ぐさい、色気のあるものであった。
舌を噛み切った女:またはすて姫
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
“白”の解説
白(しろ)またはホワイトは、全ての色の可視光線が乱反射されたときに、その物体の表面を見たヒトが知覚する色である。白色(ハクショク、しろいろ)は同義語。無彩色で、膨張色の一つである。
(出典:Wikipedia)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
“白”を含む語句
蒼白
白痴
面白
明白
白衣
白々
白眼
白楊
白光
淡白
白粉
白布
白馬
白地
白襯衣
生白
白銀
白金
黒白
白昼
...