“大一座”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおいちざ71.4%
おほいちざ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三人の通った座敷の隣に大一座おおいちざの客があるらしかった。しかし声高こえたかく語り合うこともなく、ましてや絃歌げんかの響などは起らなかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かかる折から、地方巡業の新劇団、女優をしゅとした帝都の有名なる大一座おおいちざが、此の土地に七日間なのかかんの興行して、全市の湧くが如き人気を博した。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
番目ばんめには露國文豪ろこくぶんがうトルストイはく傑作けつさく千古せんこゆき」とふのと、バンカラ喜劇きげき小辰こたつ大一座おほいちざふのが、赤地あかぢしろいてあつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『瀬川君、大層陽気ぢやないか。』と敬之進は声をひそめて、『や、大一座おほいちざだ。一体今宵こんやは何があるんだらう。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)