“七八”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ななや21.4%
なゝや14.3%
ななやつ14.3%
なゝやつ14.3%
チーパー7.1%
しちはち7.1%
ななやっ7.1%
なゝやツつ7.1%
なヽや7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんなような、七八ななやつの子供が夢みますような、甘えた、安らかな気持ちになりまして、うつつともなくウトウトしながら上りの汽車に乗ったことで御座いました。
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
いつも尋ねにくい西片町の番地を尋ね當てると、縁側で七八なゝやツの愛らしい令孃を相手に遊んで居た高佐君は、優しい微笑を以つて自分を迎へて呉れた。
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
其處には青い草が短く伸びて、肥料も遣らずにツたらかしてある薔薇と宮城野萩の鉢うえとが七八ななやつ並んで、薔薇には、小さい花が二三輪淋しく咲いてゐた。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
およそ医師二人ににん以上立会うときは十の場合が七八なゝやつまで銘々見込を異にする者なればし此場合に於ても二人其見る所同じからず
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
第一此開明世界に果して其様な博奕場が有る筈も無し—(谷)イヤ有るから云うのだ築地へ行ッて見ろ支那人が七八チーパーも遣るし博奕宿もあるし宿ッてもナニ支那人が自分では遣らぬ皆日本の博徒に宿を
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
しあれでなければ七八しちはちの大きいので宜い病人の中へ這入ってさする者も広い方が宜いから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ちょうどいまの曲角まがりかどの二階家あたりに、屋根の七八ななやっかさなったのが、この村の中心で、それからかいの方へ飛々とびとびにまばらになり、海手うみてと二、三ちょうあいだ人家じんか途絶とだえて、かえって折曲おれまがったこの小路こみちの両側へ
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と見てるとかね七八なゝやツつづゝ大福餅だいふくもちなかうへからあんもちふたをいたしてギユツと握固にぎりかためては口へ頬張ほゝばしろくろにして呑込のみこんでる。金
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
五つ六つ、七八なヽやつで母親を亡くした人を見ては、ひかるもああなるのではあるまいかと運命を恐れながらやうや十三歳じうさんに迄なるのを見ました。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)