“海手”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うみて71.4%
うなで28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七月二十六日は二十六夜待で、芝高輪、品川、築地の海手うみて、深川洲崎、湯島天神の境内などにはほとんど江戸じゅうの老若が日暮まえから押しだして月の出を待つ。
ちょうどいまの曲角まがりかどの二階家あたりに、屋根の七八ななやっかさなったのが、この村の中心で、それからかいの方へ飛々とびとびにまばらになり、海手うみてと二、三ちょうあいだ人家じんか途絶とだえて、かえって折曲おれまがったこの小路こみちの両側へ
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「さしずめ、陸手くがで海手うなでの両方面へたいして、司令によい所といえば……。まず兵庫の中を一条まっすぐに通っておる西国街道のほどよき辺か」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なにぶんにも野戦一しきの兵馬、海手うなではいかがせんと案じていたが、これで上々の配置がなると申すもの。……して、すでに三木殿以下の船手は?
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)