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水
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みづ
ふりがな文庫
“
水
(
みづ
)” の例文
清淨
(
しやうじやう
)
な
水
(
みづ
)
でも
好
(
よ
)
ければ、
不潔
(
ふけつ
)
な
水
(
みづ
)
でも
好
(
い
)
い、
湯
(
ゆ
)
でも
茶
(
ちや
)
でも
好
(
い
)
いのである。
不潔
(
ふけつ
)
な
水
(
みづ
)
でなかつたのは、
閭
(
りよ
)
がためには
勿怪
(
もつけ
)
の
幸
(
さいはひ
)
であつた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
濁
(
にご
)
れる
水
(
みづ
)
も
色
(
いろ
)
を
添
(
そ
)
へて
極彩色
(
ごくさいしき
)
の
金屏風
(
きんびやうぶ
)
を
渡
(
わた
)
るが
如
(
ごと
)
く、
秋草模樣
(
あきくさもやう
)
に
露
(
つゆ
)
敷
(
し
)
く
袖
(
そで
)
は、
丈
(
せ
)
高
(
たか
)
き
紫苑
(
しをん
)
の
梢
(
こずゑ
)
を
乘
(
の
)
りて、
驚
(
おどろ
)
き
飛
(
と
)
ぶ
蝶
(
てふ
)
とともに
漾
(
たゞよ
)
へり。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そこも
父
(
とう
)
さんの
好
(
す
)
きなところで、
家
(
うち
)
の
人
(
ひと
)
が
手桶
(
てをけ
)
をかついで
來
(
き
)
たり、
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
んだりする
側
(
そば
)
に
立
(
た
)
つて、それを見
る
(
み
)
のを
樂
(
たのし
)
く
思
(
おも
)
ひました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
眞中
(
まんなか
)
には
庭園
(
ていえん
)
があり、
噴水
(
ふんすい
)
が
絶
(
た
)
えず
水
(
みづ
)
を
噴
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
し、あたりには
青々
(
あを/\
)
と
繁
(
しげ
)
つた
庭木
(
にはき
)
も
植
(
う
)
ゑてあり、
熱
(
あつ
)
い
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
でも
涼
(
すゞ
)
しい
感
(
かん
)
じを
與
(
あた
)
へ
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
九、
大地震
(
だいぢしん
)
の
場合
(
ばあひ
)
には
水道
(
すいどう
)
は
斷水
(
だんすい
)
するものと
覺悟
(
かくご
)
し、
機敏
(
きびん
)
に
貯水
(
ちよすい
)
の
用意
(
ようい
)
をなすこと。
又
(
また
)
水
(
みづ
)
を
用
(
もち
)
ひざる
消防法
(
しようぼうほう
)
をも
應用
(
おうよう
)
すべきこと。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
▼ もっと見る
Jesu
(
ヂェシュー
)
Maria
(
マリヤ
)
! どれほど
苦
(
にが
)
い
水
(
みづ
)
が
其
(
その
)
蒼白
(
あをじろ
)
い
頬
(
ほゝ
)
をローザラインの
爲
(
ため
)
に
洗
(
あら
)
うたことやら?
幾何
(
どれほど
)
の
鹽辛水
(
しほからみづ
)
を
無用
(
むだ
)
にしたことやら
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
曉
(
あかつき
)
の
頃
(
ころ
)
になつて
漸
(
やうや
)
く
水
(
みづ
)
も
盡
(
つ
)
きたので、
二人
(
ふたり
)
は
其
(
その
)
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
り、
今
(
いま
)
は
何處
(
いづく
)
と
目的
(
めあて
)
もなく、
印度洋
(
インドやう
)
の
唯中
(
たゞなか
)
を
浪
(
なみ
)
のまに/\
漂流
(
たゞよ
)
つて
居
(
を
)
るのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
暫
(
しばら
)
くたつてからお
品
(
しな
)
は
庭
(
には
)
でおつぎがざあと
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
んでは
又
(
また
)
間
(
あひだ
)
を
隔
(
へだ
)
てゝざあと
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
んで
居
(
ゐ
)
るのを
聞
(
き
)
いた。おつぎは
大根
(
だいこ
)
を
洗
(
あら
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
代助は
脊中
(
せなか
)
から
水
(
みづ
)
を
被
(
かぶ
)
つた様に
顫
(
ふる
)
へた。社会から逐ひ
放
(
はな
)
たるべき
二人
(
ふたり
)
の
魂
(
たましひ
)
は、たゞ
二人
(
ふたり
)
対
(
むか
)
ひ合つて、
互
(
たがひ
)
を穴の
明
(
あ
)
く程眺めてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
一日
僕
(
ぼく
)
を
從
(
したが
)
へて
往來
(
わうらい
)
を
歩
(
ある
)
いて居ると
忽
(
たちま
)
ち
向
(
むかふ
)
から二人の男、
額
(
ひたひ
)
から
汗
(
あせ
)
を
水
(
みづ
)
の如く
流
(
なが
)
し、
空中
(
くうちゆう
)
に
飛
(
と
)
び
上
(
あが
)
り
飛
(
と
)
び
上
(
あが
)
りして
走
(
はし
)
りながら
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
日本
(
につぽん
)
では
明治維新
(
めいじいしん
)
の
後
(
のち
)
、
森林
(
しんりん
)
をむやみに
伐
(
き
)
つた
結果
(
けつか
)
、
方々
(
ほう/″\
)
で
洪水
(
こうずい
)
に
犯
(
をか
)
され、
明治二十九年度
(
めいじにじゆうくねんど
)
には
二萬九百八十一町村
(
にまんくひやくはちじゆういつちようそん
)
といふものが
水
(
みづ
)
につかり
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
是
(
これ
)
は
私
(
わたし
)
の
竹馬
(
ちくば
)
の
友
(
とも
)
の
久我
(
くが
)
某
(
ぼう
)
が
石橋
(
いしばし
)
とはお
茶
(
ちや
)
の
水
(
みづ
)
の
師範学校
(
しはんがくかう
)
で
同窓
(
どうそう
)
であつた
為
(
ため
)
に
私
(
わたし
)
に
紹介
(
せうかい
)
したのでしたが、
其
(
そ
)
の理由は第一
私
(
わたし
)
と
好
(
このみ
)
を
同
(
おなじ
)
うするし
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
と
声色
(
こわいろ
)
にしちや語呂の悪い、
啖呵
(
たんか
)
を切り出した所は豪勢だがの、
面
(
つら
)
を見りや寒いと見えて、
水
(
みづ
)
つ
洟
(
ぱな
)
が鼻の下に光つてゐる。
鼠小僧次郎吉
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
こんな歌も
聞
(
きこ
)
えて来た、さうすると三つの井戸の
金滑車
(
かなくるまき
)
がけたたましい音を立てて、
地車
(
だんじり
)
の若衆に接待する砂糖
水
(
みづ
)
を造るので家の中が忙しくなる。
住吉祭
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
足
(
た
)
し
立出
(
たちいで
)
見れば水はなく向ふの
家
(
いへ
)
に話しの
老人
(
らうじん
)
障子を
開
(
ひら
)
きて書を
讀
(
よみ
)
ゐたるに是なる可しと
庭口
(
にはぐち
)
より進み入つゝ
小腰
(
こごし
)
を
屈
(
かゞ
)
め
眞
(
まこと
)
に申し兼たれどもお
水
(
みづ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
うつさばやの
心
(
こゝろ
)
あつく
去年
(
こぞ
)
より
武藏野
(
むさしの
)
に
名
(
な
)
はあれどにげ
水
(
みづ
)
のそこはかとなくかくろひてさのみしる
人
(
ひと
)
もなかりしを
うもれ木:01 序
(旧字旧仮名)
/
田辺竜子
(著)
こんな
風
(
ふう
)
に
話
(
はなし
)
をしてゐたら、お
終
(
しまひ
)
には
喧嘩
(
けんくわ
)
になつてしまひませう。ところが
喧嘩
(
けんくわ
)
にならない
前
(
まへ
)
に、一
匹
(
ぴき
)
の
蛙
(
かへる
)
が
水
(
みづ
)
の
中
(
なか
)
からぴよんと
跳
(
と
)
び
出
(
だ
)
して
來
(
き
)
ました。
お母さん達
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
ながらく
旱
(
ひでり
)
が
續
(
つゞ
)
いたので、
沼
(
ぬま
)
の
水
(
みづ
)
が
涸
(
か
)
れさうになつてきました。
雜魚
(
ざこ
)
どもは
心配
(
しんぱい
)
して
山
(
やま
)
の
神樣
(
かみさま
)
に、
雨
(
あめ
)
のふるまでの
斷食
(
だんじき
)
をちかつて、
熱心
(
ねつしん
)
に
祈
(
いの
)
りました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
開
(
ひら
)
けたる所は
月光
(
げつくわう
)
水
(
みづ
)
の如く流れ、
樹下
(
じゆか
)
は
月光
(
げつくわう
)
青
(
あを
)
き雨の如くに漏りぬ。
歩
(
ほ
)
を
返
(
か
)
へして、木蔭を
過
(
す
)
ぐるに、
灯火
(
ともしび
)
のかげ
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
を
漏
(
も
)
れて、人の
夜涼
(
やれう
)
に
語
(
かた
)
るあり。
良夜
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
峠
(
たうげ
)
を
下
(
くだ
)
ると『
多田御社道
(
ただおんしやみち
)
』の
石標
(
せきへう
)
が
麥畑
(
むぎばたけ
)
の
畦
(
あぜ
)
に
立
(
た
)
つて、
其處
(
そこ
)
を
曲
(
まが
)
れば、
路
(
みち
)
はまた
山川
(
やまがは
)
の
美
(
うつく
)
しい
水
(
みづ
)
に
石崖
(
せきがい
)
の
裾
(
すそ
)
を
洗
(
あら
)
はれてゐた。
川
(
かは
)
に
附
(
つ
)
いて
路
(
みち
)
はまた
曲
(
まが
)
つた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
『お
前
(
まへ
)
は
水井戸
(
みづゐど
)
から
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
むだらう』と
帽子屋
(
ばうしや
)
が
云
(
い
)
つて、『それで
解
(
わか
)
るぢやないか、
糖蜜井戸
(
たうみつゐど
)
からは
糖蜜
(
たうみつ
)
が
汲
(
く
)
めるサ——え、さうぢやないか、
莫迦
(
ばか
)
な?』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
定
(
さだめ
)
て、十
羅刹女
(
らせつぢよ
)
は
寄合
(
よりあひ
)
てうぶ
水
(
みづ
)
(
生湯
(
うぶゆ
)
)をなで
養
(
やしな
)
ひたまふらん。あらめでたや、あらめでたや。御悦び推量申候
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「おい
銃
(
じう
)
だよ、
誰
(
だれ
)
か
銃
(
じう
)
を
取
(
と
)
つてくれよ‥‥」と、
中根
(
なかね
)
は一
所懸命
(
しよけんめい
)
に
右手
(
みぎて
)
で
銃
(
じう
)
を
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
に
差
(
さ
)
し
上
(
あ
)
げながら
呶鳴
(
どな
)
つた。そして、
右手
(
みぎて
)
でバチヤバチヤ
水
(
みづ
)
を
叩
(
たた
)
いた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
千百の言葉は一団の飯にも及ばず、
娓々
(
びび
)
の
言
(
げん
)
は
滴々
(
てきてき
)
の
水
(
みづ
)
にも
如
(
し
)
かぬ場合である。けれども今の自分の此の言葉は言葉とのみではない。直ちに是自分の心である。
日本大地震
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
或日瀧口、
閼伽
(
あか
)
の
水
(
みづ
)
汲
(
く
)
まんとて、まだ
明
(
あ
)
けやらぬ空に往生院を出でて、近き泉の方に行きしに、
都
(
みやこ
)
六波羅わたりと覺しき方に、一道の
火焔
(
くわえん
)
天
(
てん
)
を
焦
(
こが
)
して
立上
(
たちのぼ
)
れり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
隔
(
へだ
)
ては
中垣
(
なかがき
)
の
建仁寺
(
けんにんじ
)
にゆづりて
汲
(
くみ
)
かはす
庭井
(
にはゐ
)
の
水
(
みづ
)
の
交
(
まじ
)
はりの
底
(
そこ
)
きよく
深
(
ふか
)
く
軒端
(
のきば
)
に
咲
(
さ
)
く
梅一木
(
うめひとき
)
に
両家
(
りやうけ
)
の
春
(
はる
)
を
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
寢食
(
しんしよく
)
の
事
(
こと
)
は
申
(
まを
)
すに
及
(
およ
)
ばず、
器物
(
きぶつ
)
の
取扱
(
とりあつかひ
)
、
火
(
ひ
)
の
事
(
こと
)
、
水
(
みづ
)
の
事
(
こと
)
、
掃除
(
さうぢ
)
の
事
(
こと
)
、
其外
(
そのほか
)
一
體
(
さい
)
の
仕事
(
しごと
)
に
關
(
くわん
)
して
皆
(
みん
)
な
銘々
(
めい/\
)
の
獨立心
(
どくりつしん
)
に
依
(
よ
)
つて
行
(
おこな
)
へば
自然
(
しぜん
)
と
責任
(
せきにん
)
を
重
(
おも
)
んずるやうになる。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
數十年前
(
すうじふねんぜん
)
より
行
(
おこな
)
ひ
居
(
を
)
れる
灌水
(
くわんすゐ
)
は、
北海道
(
ほくかいだう
)
に
移住後
(
いぢゆうご
)
、
冬時
(
とうじ
)
と
雖
(
いへど
)
も
怠
(
おこた
)
りたる
事
(
こと
)
あらず。
此
(
この
)
地
(
ち
)
には
未
(
いま
)
だ
井戸
(
ゐど
)
なきを
以
(
もつ
)
て、
斗滿川
(
とまむがは
)
に
入
(
い
)
りて
行
(
おこな
)
へり(
飮用水
(
いんようすゐ
)
も
此
(
この
)
川
(
かは
)
の
水
(
みづ
)
を
用
(
もち
)
ゆ)
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
もし
又
(
また
)
來
(
く
)
るならば、
水
(
みづ
)
を
此瓶
(
このびん
)
に
入
(
い
)
れて
來
(
き
)
てよと
乞
(
こ
)
うた。サイダやビールでは
米飯
(
めし
)
は
食
(
く
)
へぬからである。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
三日
(
みつか
)
にして
後
(
のち
)
兵
(
へい
)
を
勒
(
ろく
)
す。
病者
(
びやうしや
)
も
皆
(
みな
)
行
(
ゆ
)
かんことを
求
(
もと
)
め、
爭
(
あらそ
)
ひ
奮
(
ふる
)
つて、
出
(
い
)
でて
之
(
これ
)
が
爲
(
た
)
めに
戰
(
たたかひ
)
に
赴
(
おもむ
)
けり。
晉
(
しん
)
の
師
(
し
)
之
(
これ
)
を
聞
(
き
)
き、
爲
(
た
)
めに
罷
(
や
)
め
去
(
さ
)
り、
燕
(
えん
)
の
師
(
し
)
之
(
これ
)
を
聞
(
き
)
き、
水
(
みづ
)
を
度
(
わた
)
つて
解
(
と
)
く。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
水
(
みづ
)
に
影
(
うつ
)
る
月
(
つき
)
を
奪
(
うば
)
はんとする
山猿
(
やまざる
)
よ、
無芸
(
むげい
)
無能
(
むのう
)
食
(
しよく
)
もたれ
総身
(
そうみ
)
に
智恵
(
ちゑ
)
の
廻
(
まは
)
りかぬる
男
(
をとこ
)
よ、
木
(
き
)
に
縁
(
よつ
)
て
魚
(
うを
)
を
求
(
もと
)
め
草
(
くさ
)
を
打
(
うつ
)
て
蛇
(
へび
)
に
驚
(
をどろ
)
く
狼狽
(
うろたへ
)
者
(
もの
)
よ、
白粉
(
おしろい
)
に
咽
(
む
)
せて
成仏
(
じやうぶつ
)
せん
事
(
こと
)
を
願
(
ねが
)
ふ
艶治郎
(
ゑんぢらう
)
よ
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
彼
(
かれ
)
は
半年
(
はんとし
)
も
無職
(
むしよく
)
で
徘徊
(
うろ/\
)
して
唯
(
たゞ
)
パンと、
水
(
みづ
)
とで
生命
(
いのち
)
を
繋
(
つな
)
いでゐたのであるが、
其後
(
そのご
)
裁判所
(
さいばんしよ
)
の
警吏
(
けいり
)
となり、
病
(
やまひ
)
を
以
(
もつ
)
て
後
(
のち
)
に
此
(
こ
)
の
職
(
しよく
)
を
辭
(
じ
)
するまでは、
此
(
こゝ
)
に
務
(
つとめ
)
を
取
(
と
)
つてゐたのであつた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
壁一重の軒下を流れる
小堰
(
こぜき
)
の
水
(
みづ
)
に、蝦を掬ふ子供等の叫び、さては寺道を山や田に往き返りの男女の
暢氣
(
のんき
)
の
濁聲
(
にごりごゑ
)
が手にとる樣に聞える——智惠子は其聞苦しい訛にも耳慣れた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
(
火星
(
くわせい
)
には
水
(
みづ
)
も
少
(
すくな
)
い。もし
海
(
うみ
)
があるとすれば、
春
(
はる
)
の
雪
(
ゆき
)
どけのときだけできる
浅
(
あさ
)
い海
だ
(
うみ
)
だ。)
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
山巓
(
さんてん
)
一
滴
(
てき
)
の
水
(
みづ
)
を
得
(
う
)
る能はざるを以て、
餅
(
もち
)
を
炙
(
あぶ
)
りて之を
食
(
くら
)
ふ、餅は今回の
旅行
(
りよこう
)
に就ては
実
(
じつ
)
に重宝なりき、此日や喜作なるもの
遅
(
おく
)
れて
到
(
いた
)
り、「いわな」魚二十三尾を
釣
(
つ
)
り来る、皆尺余なり
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
それは
如何
(
いか
)
にも、あの
綺麗
(
きれい
)
な
雪
(
ゆき
)
が
溶
(
と
)
けて、
露
(
つゆ
)
の
玉
(
たま
)
になつて
樋
(
とひ
)
の
中
(
なか
)
へ
轉
(
まろ
)
び
込
(
こ
)
むのにふさはしい
音
(
おと
)
である……
轉
(
まろ
)
び
込
(
こ
)
んだ
露
(
つゆ
)
はとろ/\と
響
(
ひゞき
)
に
誘
(
いざな
)
はれて
流
(
なが
)
れ、
流
(
なが
)
れる
水
(
みづ
)
はとろ/\と
響
(
ひゞき
)
を
導
(
みちび
)
いて
行
(
い
)
く。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
そして
水
(
みづ
)
の
上
(
うへ
)
に
浮
(
う
)
いて
寢
(
ね
)
てゐる
袖
(
そで
)
を
絞
(
しぼ
)
るほど、
涙
(
なみだ
)
で
濡
(
ぬ
)
らしてゐるだらう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
乳
(
ちゝ
)
を
混
(
こん
)
ぜざる
濃茶
(
のうちや
)
を
喜
(
よろこ
)
び、
水
(
みづ
)
を
割
(
わ
)
らざる
精酒
(
せいしゆ
)
を
飮
(
の
)
み、
沈鬱
(
ちんうつ
)
にして
敢爲
(
かんい
)
、
堅
(
かた
)
く
國立
(
こくりつ
)
の
宗教
(
しゆうきよう
)
を
持
(
ぢ
)
し、
深
(
ふか
)
く
祖先
(
そせん
)
の
業
(
げふ
)
を
重
(
おも
)
んず、
工業
(
こうげう
)
甚
(
はなは
)
だ
盛
(
さかん
)
ならざるが
故
(
ゆゑ
)
に
中等社界
(
ちうとうしやくわい
)
の
存
(
そん
)
するところ
多
(
おほ
)
くは
粗朴
(
そぼく
)
なる
農民
(
のうみん
)
にして
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
水
(
みづ
)
温
(
ぬる
)
き運河の
上
(
うへ
)
、
七日
(
なのか
)
七夜
(
なゝよ
)
を舟にて行くを思はしむ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
鹿
(
しか
)
が
小川
(
をがは
)
の
水
(
みづ
)
の
中
(
なか
)
に
立
(
た
)
つて、
自分
(
じぶん
)
の
姿
(
すがた
)
を
水
(
みづ
)
に
映
(
うつ
)
して
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
およぐひとのたましひは
水
(
みづ
)
のうへの
月
(
つき
)
をみる。
月に吠える:02 月に吠える
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
ほつほつと
点
(
と
)
もれゆく
水
(
みづ
)
の
面
(
も
)
のなやみの
燈
(
ともし
)
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
水
(
みづ
)
を
飮
(
の
)
ませられて
漸
(
やうや
)
く
正氣
(
しようき
)
になつた
時
(
とき
)
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
野の原に、
將
(
は
)
た
水
(
みづ
)
の
面
(
も
)
にただよひわたる
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
日
(
ひ
)
は
水
(
みづ
)
の
如
(
ごと
)
、
事榮
(
ことばえ
)
のおち
葉
(
ば
)
を
浮
(
う
)
けて
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
大寶沼の
水
(
みづ
)
にも親しんだ。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
われその
水
(
みづ
)
を
渡
(
わた
)
らばや
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
独り
手向
(
たむく
)
る
閼伽
(
あか
)
の
水
(
みづ
)
寡婦の除夜
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
片足
(
かたあし
)
は、
水
(
みづ
)
の
落口
(
おちくち
)
に
瀬
(
せ
)
を
搦
(
から
)
めて、
蘆
(
あし
)
のそよぐが
如
(
ごと
)
く、
片足
(
かたあし
)
は
鷺
(
さぎ
)
の
眠
(
ねむ
)
つたやうに
見
(
み
)
える。……
堰
(
せき
)
の
上
(
かみ
)
の
水
(
みづ
)
は
一際
(
ひときは
)
青
(
あを
)
く
澄
(
す
)
んで
靜
(
しづか
)
である。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今
(
いま
)
まで
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
んだり、それを
保存
(
ほぞん
)
するには
椰子
(
やし
)
の
實
(
み
)
の
殼
(
から
)
のようなものとか、
貝類
(
かひるい
)
の
殼
(
から
)
とかを
使
(
つか
)
ふことの
他
(
ほか
)
はなかつたのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
“水”の解説
とは、化学式 H
2
O で表される、水素と酸素の化合物である。日本語においては特に湯と対比して用いられkojien_5、液体ではあるが温度が低く、かつ凝固して氷にはなっていない物を言う。また、液状の物全般を指すkojien_5。
この項目では、水に関する文化的な事項を主として解説する。水の化学的・物理学的な事項は「水の性質」を参照。
(出典:Wikipedia)
水
常用漢字
小1
部首:⽔
4画
“水”を含む語句
水腫
清水
洪水
水底
水溜
水草
水瓶
水精
水面
水辺
水兵
手水鉢
水晶
水洟
出水
冷水
水沫
水口
水槽
水馬
...