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少
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すこ
ふりがな文庫
“
少
(
すこ
)” の例文
姿
(
すがた
)
は
婀娜
(
あだ
)
でもお
妾
(
めかけ
)
ではないから、
團扇
(
うちは
)
で
小間使
(
こまづかひ
)
を
指圖
(
さしづ
)
するやうな
行儀
(
ぎやうぎ
)
でない。「
少
(
すこ
)
し
風
(
かぜ
)
過
(
す
)
ぎる
事
(
こと
)
」と、
自分
(
じぶん
)
でらふそくに
灯
(
ひ
)
を
入
(
い
)
れる。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
申
(
もう
)
しまして、
私
(
わたくし
)
が
今
(
いま
)
いきなり
死
(
し
)
んでからの
物語
(
ものがたり
)
を
始
(
はじ
)
めたのでは、
何
(
なに
)
やらあまり
唐突
(
とうとつ
)
……
現世
(
このよ
)
と
来世
(
あのよ
)
との
連絡
(
つながり
)
が
少
(
すこ
)
しも
判
(
わか
)
らないので
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
するとこのおかあさんは、
少
(
すこ
)
しいじの
悪
(
わる
)
い人だったものですから、お
姫
(
ひめ
)
さまのために
自分
(
じぶん
)
がしかられたのを
大
(
たい
)
そうくやしがりました。
一寸法師
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
次
(
つぎ
)
の
日
(
ひ
)
の
夕
(
ゆふべ
)
。
道子
(
みちこ
)
はいつよりも
少
(
すこ
)
し
早目
(
はやめ
)
に
稼
(
かせ
)
ぎ
場
(
ば
)
の
吾妻橋
(
あづまばし
)
へ
出
(
で
)
て
行
(
ゆ
)
くと、
毎夜
(
まいよ
)
の
顔馴染
(
かほなじみ
)
に、
心
(
こゝろ
)
やすくなつてゐる
仲間
(
なかま
)
の
女達
(
をんなたち
)
の
一人
(
ひとり
)
が
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
老人
(
としより
)
に
子供
(
こども
)
だから
馬鹿
(
ばか
)
にして
思
(
おも
)
ふやうには
動
(
うご
)
いて
呉
(
く
)
れぬと
祖母
(
おばあ
)
さんが
言
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
たつけ、
己
(
お
)
れが
最
(
も
)
う
少
(
すこ
)
し
大人
(
おとな
)
に
成
(
な
)
ると
質屋
(
しちや
)
を
出
(
だ
)
さして
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
彼
(
かれ
)
が
薦
(
こも
)
つくこを
擔
(
かつ
)
いで
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た
時
(
とき
)
は
日向
(
ひなた
)
の
霜
(
しも
)
が
少
(
すこ
)
し
解
(
と
)
けて
粘
(
ねば
)
ついて
居
(
ゐ
)
た。お
品
(
しな
)
は
勘次
(
かんじ
)
が
一寸
(
ちよつと
)
の
間
(
ま
)
居
(
ゐ
)
なく
成
(
な
)
つたので
酷
(
ひど
)
く
寂
(
さび
)
しかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
野生
(
やせい
)
の
獸
(
けもの
)
だけでも、
二百六十八種
(
にひやくろくじゆうはつしゆ
)
、
牛
(
うし
)
や
馬
(
うま
)
その
他
(
ほか
)
家畜
(
かちく
)
動物
(
どうぶつ
)
は
十六種
(
じゆうろくしゆ
)
もゐますが、こゝでは
山
(
やま
)
に
棲
(
す
)
む
動物
(
どうぶつ
)
について
少
(
すこ
)
しくお
話
(
はなし
)
しませう。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
然
(
しか
)
し
私
(
わたし
)
は
少
(
すこ
)
しも
身體
(
からだ
)
に
異状
(
いじやう
)
は
無
(
な
)
いです、
壯健
(
さうけん
)
です。
無暗
(
むやみ
)
に
出掛
(
でか
)
ける
事
(
こと
)
は
出來
(
でき
)
ません、
何卒
(
どうぞ
)
私
(
わたし
)
の
友情
(
いうじやう
)
を
他
(
た
)
の
事
(
こと
)
で
何
(
なん
)
とか
證
(
しよう
)
させて
下
(
くだ
)
さい。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
所
(
ところ
)
へ
顏
(
かほ
)
の
割
(
わり
)
に
頭
(
あたま
)
の
薄
(
うす
)
くなり
過
(
す
)
ぎた
肥
(
ふと
)
つた
男
(
をとこ
)
が
出
(
で
)
て
來
(
き
)
て、
大變
(
たいへん
)
丁寧
(
ていねい
)
に
挨拶
(
あいさつ
)
をしたので、
宗助
(
そうすけ
)
は
少
(
すこ
)
し
椅子
(
いす
)
の
上
(
うへ
)
で
狼狽
(
あわて
)
た
樣
(
やう
)
に
首
(
くび
)
を
動
(
うご
)
かした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
が、
家
(
うち
)
の
門
(
もん
)
をはひらない
前
(
まへ
)
に、
彼
(
かれ
)
はからつぽになつた
財布
(
さいふ
)
の
中
(
なか
)
と
妻
(
つま
)
の
視線
(
しせん
)
を
思
(
おも
)
ひ
浮
(
うか
)
べながら、その
出來心
(
できごころ
)
を
少
(
すこ
)
し
後悔
(
こうくわい
)
しかけてゐた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
左
(
ひだり
)
へ
折
(
お
)
れたところに
応接室
(
おうせつしつ
)
か
喫煙室
(
きつえんしつ
)
かといふやうな
部屋
(
へや
)
の
窓
(
まど
)
の
戸
(
と
)
が
少
(
すこ
)
しあいてゐて
人影
(
ひとかげ
)
が
差
(
さ
)
してゐたが、そこを
過
(
す
)
ぎると
玄関
(
げんかん
)
があつた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
單純
(
たんじゆん
)
なレウマチス
性
(
せい
)
の
頭痛
(
づつう
)
ではあつたが、
閭
(
りよ
)
は
平生
(
へいぜい
)
から
少
(
すこ
)
し
神經質
(
しんけいしつ
)
であつたので、
掛
(
か
)
かり
附
(
つけ
)
の
醫者
(
いしや
)
の
藥
(
くすり
)
を
飮
(
の
)
んでもなか/\なほらない。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
ところが
少
(
すこ
)
し
行
(
い
)
つたとき、
嘉十
(
かじふ
)
はさつきのやすんだところに、
手拭
(
てぬぐひ
)
を
忘
(
わす
)
れて
来
(
き
)
たのに
気
(
き
)
がつきましたので、
急
(
いそ
)
いでまた
引
(
ひ
)
つ
返
(
かへ
)
しました。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
砧村
(
きぬたむら
)
の
途中
(
とちう
)
で
磨石斧
(
ませきふ
)
を
拾
(
ひろ
)
ひ、それから
小山
(
こやま
)
の
上
(
あが
)
り
口
(
くち
)
で、
破片
(
はへん
)
を
拾
(
ひろ
)
つたが、
既
(
も
)
う
此所
(
こゝ
)
までに五
里
(
り
)
近
(
ちか
)
く
歩
(
ある
)
いたので、
余
(
よ
)
は
少
(
すこ
)
しく
參
(
まゐ
)
つて
來
(
き
)
た。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
重
(
かさ
)
ね右の
趣
(
おもぶ
)
きまで願書に
認
(
したゝ
)
め居たるに加賀屋長兵衞入り來り我等
何分
(
なにぶん
)
にも取扱ひ候間
今
(
いま
)
少
(
すこ
)
し御待ち下さるべし白子屋方へ
能々
(
よく/\
)
異見
(
いけん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
卓子
(
テーブル
)
の
側
(
そば
)
が
僅
(
わづか
)
に
少
(
すこ
)
しばかり
明
(
あか
)
るいだけで、
其
(
そ
)
の
外
(
ほか
)
は
電灯
(
でんとう
)
一
(
ひと
)
つ
点
(
つ
)
けず、
真黒闇
(
まつくらやみ
)
のまゝで
何処
(
どこ
)
を
何方
(
どちら
)
に行つて
宜
(
い
)
いかさツぱり
分
(
わか
)
らぬ。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
そして一目見ると
直
(
すぐ
)
に、
少
(
すこ
)
しあけツ
放
(
はな
)
しの
點
(
てん
)
のある
代
(
かはり
)
には、こせつかぬ、おツとりとした、
古風
(
こふう
)
な
顔立
(
かほだて
)
であることを見て取ツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
云はば兄弟のやうなものではありませんか? どうかわたしたち親子も願ひますから、
少
(
すこ
)
しは
可哀
(
かはい
)
さうだと思つてやつて下さい。
長崎小品
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それから
少
(
すこ
)
し
後
(
のち
)
のヨーロッパの
鐵器時代
(
てつきじだい
)
を、
私共
(
わたしども
)
はラテーヌ
時代
(
じだい
)
と
呼
(
よ
)
んでゐますが、これはスヰスのある
土地
(
とち
)
の
名
(
な
)
でありまして
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
『
然
(
さ
)
うねえ、も
少
(
すこ
)
し
大
(
おほ
)
きくなりたいの、
知
(
し
)
らず
識
(
し
)
らずの
中
(
うち
)
に』と
云
(
い
)
つて
愛
(
あい
)
ちやんは、『三
寸
(
ずん
)
ばかりぢや
見窄
(
みすぼ
)
らしくッて
不可
(
いけな
)
いわ』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
少
(
すこ
)
しも
長
(
なが
)
く、おせんを
引
(
ひ
)
き
止
(
と
)
めておきたい
人情
(
にんじょう
)
が、
互
(
たがい
)
の
口
(
くち
)
を
益々
(
ますます
)
軽
(
かる
)
くして、まるく
囲
(
かこ
)
んだ
人垣
(
ひとがき
)
は、
容易
(
ようい
)
に
解
(
と
)
けそうにもなかった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
外國人
(
がいこくじん
)
は
命懸
(
いのちが
)
けでないと
旅行
(
りよこう
)
の
出來
(
でき
)
ない
國
(
くに
)
である。
國民
(
こくみん
)
はあゝ
度々
(
たび/\
)
地震
(
ぢしん
)
火災
(
かさい
)
に
惱
(
なや
)
まされても
少
(
すこ
)
しも
懲
(
こ
)
りないものゝようである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
どうしてあの
少
(
すこ
)
しもじっとしていないで、どうかすると
袖子
(
そでこ
)
の
手
(
て
)
におえないことが
多
(
おお
)
かった
光子
(
みつこ
)
さんを
遊
(
あそ
)
ばせるとは
大違
(
おおちが
)
いだ。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
頸筋
(
くびすぢ
)
は
豚
(
ぶた
)
に
似
(
に
)
て
聲
(
こゑ
)
までが
其
(
それ
)
らしい
老人
(
らうじん
)
は
辨當
(
べんたう
)
をむしやつき、
少
(
すこ
)
し
上方辯
(
かみがたべん
)
を
混
(
ま
)
ぜた五十
幾歳位
(
いくさいぐらゐ
)
の
老婦人
(
らうふじん
)
はすしを
頬張
(
ほゝば
)
りはじめた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
可哀
(
かわい
)
そうにこの
子家鴨
(
こあひる
)
だって、もとの
家鴨達
(
あひるたち
)
が
少
(
すこ
)
し
元気
(
げんき
)
をつける
様
(
よう
)
にしてさえくれれば、どんなに
喜
(
よろこ
)
んでみんなと
一緒
(
いっしょ
)
に
暮
(
くら
)
したでしょうに!
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
『
何遍
(
なんべん
)
いたしましても、
同
(
おな
)
じことでござります。』と、
玄竹
(
げんちく
)
はこの
潔癖
(
けつぺき
)
な
殿樣
(
とのさま
)
の
相手
(
あひて
)
をしてゐるのが、
少
(
すこ
)
し
迷惑
(
めいわく
)
になつて
來
(
き
)
た。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
この
人
(
ひと
)
は
傑
(
すぐ
)
れた
才子
(
さいし
)
でありましたが
形恰好
(
なりかつこう
)
が
少
(
すこ
)
し
變
(
へん
)
で、
丈
(
せい
)
は
高
(
たか
)
く
肩
(
かた
)
が
突
(
つ
)
き
出
(
で
)
て、
見苦
(
みぐる
)
しかつたので、
人々
(
ひと/″\
)
が
笑
(
わら
)
つてゐました。
今昔物語:21 大江匡衡が歌をよむ話
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
悪
(
わる
)
いラランも
少
(
すこ
)
しばかり
寂
(
さび
)
しくなつてきた。
今度
(
こんど
)
こそ
腹
(
はら
)
も
減
(
へ
)
つてきた。すると
突然
(
とつぜん
)
、ヱヴェレストの
頂上
(
てうじやう
)
から
大
(
おほ
)
きな
聲
(
こえ
)
で
怒鳴
(
どな
)
るものがあつた。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
山
(
やま
)
に
入
(
い
)
ると、
直
(
たゞ
)
ちに
猛獸
(
まうじう
)
毒蛇
(
どくじや
)
の
襲撃
(
しふげき
)
に
出逢
(
であ
)
ふだらうとは
兼
(
かね
)
ての
覺悟
(
かくご
)
であつたが、
此時
(
このとき
)
まで
其樣
(
そん
)
な
模樣
(
もやう
)
は
少
(
すこ
)
しも
見
(
み
)
えなかつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
此故
(
このゆゑ
)
に
当世
(
たうせい
)
の
文学者
(
ぶんがくしや
)
は
口
(
くち
)
に
俗物
(
ぞくぶつ
)
を
斥罵
(
せきば
)
する事
頗
(
すこぶ
)
る
甚
(
はなは
)
だしけれど、
人気
(
じんき
)
の
前
(
まへ
)
に
枉屈
(
わうくつ
)
して其
奴隷
(
どれい
)
となるは
少
(
すこ
)
しも
珍
(
めづ
)
らしからず。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
これを
知識
(
ちしき
)
の
上
(
うへ
)
の
遊
(
あそ
)
びといひます。それとゝもに、
氣分
(
きぶん
)
が
少
(
すこ
)
しも
伴
(
ともな
)
はないのですから、
散文的
(
さんぶんてき
)
な
歌
(
うた
)
といはねばなりません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
ですから、
魔女
(
まじょ
)
は
少
(
すこ
)
しも
気
(
き
)
がつかずに
居
(
い
)
ましたが、
或
(
あ
)
る
日
(
ひ
)
、ラプンツェルは、うっかり
魔女
(
まじょ
)
に
向
(
むか
)
って、こう
言
(
い
)
いました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
此玉栗を
作
(
つく
)
るに雪に
少
(
すこ
)
し
塩
(
しほ
)
を入るれば
堅
(
かたく
)
なること石の如し、ゆゑに小児
互
(
たがひ
)
に塩を入るを
禁
(
きん
)
ずるなり。こゝを以てみる時は、
塩
(
しほ
)
は物を
堅
(
かた
)
むる物なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
たとひ
私
(
わたし
)
が
明日
(
あした
)
死
(
し
)
ぬとしても!一
生
(
しやう
)
をかけて
目指
(
めざ
)
して
來
(
き
)
た
私
(
わたし
)
の
仕事
(
しごと
)
に
少
(
すこ
)
しもまだ
手
(
て
)
がつけられなかつたとて、たとひ
手紙
(
てがみ
)
が
書
(
か
)
きかけてあつたとて
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
矢張
(
やは
)
り
僕
(
ぼく
)
の
友人
(
いうじん
)
だが、——
今度
(
こんど
)
は
男
(
をとこ
)
だが——
或奴
(
あるやつ
)
から
少
(
すこ
)
し
取
(
と
)
るべき
金
(
かね
)
があるのに、どうしてもよこさない。いろ/\
掛合
(
かけあ
)
つて
見
(
み
)
たが
埓
(
らち
)
があかない。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
明日にも宮と一処になつて、私たちを安心さしてくれるよりは、お前も私もも
少
(
すこ
)
しのところを辛抱して、いつその事
博士
(
はかせ
)
になつて喜ばしてくれんか
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
證明書
(
しようめいしよ
)
とか、
寄留屆
(
きりうとゞけ
)
とか、
入院料
(
にふゐんれう
)
とか、さうした
鎖
(
くさり
)
に
取
(
と
)
り
卷
(
ま
)
かれてゐる
事
(
こと
)
を、
彼女
(
かのぢよ
)
は
少
(
すこ
)
しも
知
(
し
)
らなかつたのである。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
五二
馬追鳥
(
うまおいどり
)
は
時鳥
(
ほととぎす
)
に似て
少
(
すこ
)
し大きく、
羽
(
はね
)
の色は赤に茶を
帯
(
お
)
び、肩には馬の
綱
(
つな
)
のようなる
縞
(
しま
)
あり。胸のあたりにクツゴコ(口籠)のようなるかたあり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
乍去
(
さりながら
)
日本人
(
にほんじん
)
從來
(
じゆうらい
)
の
習慣
(
しふくわん
)
でありませうが、
斯樣
(
かやう
)
な
事
(
こと
)
に
極
(
き
)
めて
無頓着
(
むとんちやく
)
が
多
(
おほ
)
い。
責任
(
せきにん
)
を
重
(
おも
)
んずるの
念
(
ねん
)
に
乏
(
とぼ
)
しい。
獨立
(
どくりつ
)
して
物
(
もの
)
を
治
(
をさ
)
めて
行
(
ゆ
)
くといふ
事
(
こと
)
が
少
(
すこ
)
しも
無
(
な
)
い。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
人力曳
(
じんりきひ
)
きたちは、
大
(
おお
)
よろこびで、一
本
(
ぽん
)
ずつとりました。
海蔵
(
かいぞう
)
さんもがまんできなくなって、
手
(
て
)
が
少
(
すこ
)
しうごきだしましたが、やっとのことでおさえました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
でも興行者側はなんといふか?
少
(
すこ
)
しでも障りになるか? いえ、ちつとも
痛痒
(
つうよう
)
は感じないであらうと思ふ。
むぐらの吐息
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
お互にしばらく黙している内にも、予は我に返って考えるとなく考えた、この問題については
最
(
も
)
少
(
すこ
)
し聞いておかねばならぬ、こう
思
(
おもい
)
ついたので様子を測って
竹乃里人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
山の
斜面
(
しやめん
)
に露宿を
取
(
と
)
りしことなれば
少
(
すこ
)
しも
平坦
(
へいたん
)
の地を得す、為めに
横臥
(
わうぐわ
)
する能はず、或は蹲踞するあり或は
樹
(
き
)
に
凭
(
よ
)
るあり、或は樹株に
足
(
あし
)
を
支
(
ささ
)
へて
臥
(
ふ
)
するあり
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
即
(
すなは
)
ち「
墨染櫻
(
すみぞめのさくら
)
」の
櫻
(
さくら
)
「三十三
間堂
(
げんだう
)
」の
柳
(
やなぎ
)
、など
其
(
その
)
例
(
れい
)
で、
此等
(
これら
)
は
少
(
すこ
)
しも
怖
(
こわ
)
くなく、
極
(
きは
)
めて
優美
(
いうび
)
なものである。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
と
姫
(
ひめ
)
を
救
(
すく
)
ひ
出
(
いだ
)
さんため、
只
(
たゞ
)
一人
(
ひとり
)
にて
參
(
まゐ
)
りしは、
窃
(
ひそか
)
に
庵室
(
いほり
)
にかくまひおき、
後日
(
ごじつ
)
機
(
をり
)
を
見
(
み
)
て、ロミオへ
送
(
おく
)
り
屆
(
とゞ
)
けん
存念
(
ぞんねん
)
、
然
(
しか
)
るに
參
(
まゐ
)
り
見
(
み
)
れば、
姫
(
ひめ
)
の
目覺
(
めざ
)
むる
少
(
すこ
)
しき
前方
(
まへかた
)
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
太史公
(
たいしこう
)
曰
(
いは
)
く、
余
(
よ
)
、
司馬
(
しば
)
の
兵法
(
へいはふ
)
を
讀
(
よ
)
むに、
(三六)
閎廓
(
くわうくわく
)
深遠
(
しんゑん
)
にして、
(三七)
三
代
(
だい
)
の
征伐
(
せいばつ
)
と
雖
(
いへど
)
も、
未
(
いま
)
だ
其義
(
そのぎ
)
を
竟
(
つく
)
す※
能
(
あた
)
はず、
其文
(
そのぶん
)
の
如
(
ごと
)
きは、
亦
(
また
)
(三八)
少
(
すこ
)
しく
襃
(
はう
)
せり。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
... ただの
江戸
(
えど
)
つ
子
(
こ
)
であるよりも
生粹
(
きつすゐ
)
とつけた
方
(
はう
)
を
喜
(
よろこ
)
ぶらしい)それから、その——(
夫
(
をつと
)
といつていゝか、
燕
(
つばめ
)
?——
少
(
すこ
)
し、
禿
(
はげ
)
すぎてゐるが)
愛
(
あい
)
する
於莵吉
(
おときち
)
は十一も
齡下
(
としした
)
で
長谷川時雨が卅歳若かつたら
(旧字旧仮名)
/
直木三十五
(著)
そしてお
互
(
たがひ
)
に
東京
(
とうきやう
)
に
出
(
で
)
て
來
(
き
)
たことが
殆
(
ほとん
)
どおなじ
位
(
くらゐ
)
の
時
(
とき
)
で、
彼女
(
かれ
)
の
方
(
はう
)
が
少
(
すこ
)
し
早
(
はや
)
い
位
(
くらゐ
)
のものであつた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
食物
(
しよくもつ
)
の
事
(
こと
)
に
就
(
つい
)
て、
少
(
すこ
)
し
感
(
かん
)
じた
事
(
こと
)
が
有
(
あ
)
りますから
貴婦人方
(
あなたがた
)
に
御噺
(
おはな
)
し
致
(
いた
)
しますが、
今
(
いま
)
宮本
(
みやもと
)
さんから、
段々
(
だん/\
)
の
御噺
(
おはな
)
しが
有
(
あ
)
ツて、
兒護婦
(
こもり
)
の
不注意
(
ふちうい
)
より、
子供
(
こども
)
が
種々
(
しゆ/″\
)
の
者
(
もの
)
を
飮
(
の
)
み
込
(
こ
)
み
手療法一則:(二月例会席上談話)
(旧字旧仮名)
/
荻野吟子
(著)
「お
願
(
ねが
)
いでございます。ごらんのとおり、
私
(
わたし
)
たちはなにもそのお
薬
(
くすり
)
に
換
(
か
)
えるほどのものを
持
(
も
)
っていません。
命
(
いのち
)
をさしあげます。どうぞ、そのお
薬
(
くすり
)
を
少
(
すこ
)
し
分
(
わ
)
けてください。」
木と鳥になった姉妹
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
少
常用漢字
小2
部首:⼩
4画
“少”を含む語句
少女
些少
少許
少時
幼少
少年
多少
年少
僅少
少々
少輔
今少
兵部少輔
少量
少婦
残少
少壮
少年時代
最少
少尉
...