“痛痒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つうよう65.1%
いたがゆ20.6%
つうやう7.9%
いたみ1.6%
うずき1.6%
かゆ1.6%
つうしやう1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一撃に敵を打ち倒すことには何の痛痒つうようも感じない代りに、らずらず友人を傷つけることには児女に似た恐怖を感ずるものである。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
おなつは緊張から解かれ、失望と安堵あんどとのいりまじった、痛痒いたがゆいような気持でそっとひきさがった、そして障子を閉めようとしたとき
契りきぬ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
一撃に敵を打ち倒すことには何の痛痒つうやうも感じない代りに、知らず識らず友人を傷けることには児女に似た恐怖を感ずるものである。
侏儒の言葉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
手芸を習ふか、縁付くか、どちらにしても、しかとした談話はなしの纒まるそれまでは、かうして気楽に暮すがよい。たとへば二年三年でも、汝一人をかうして置くが、乃公の痛痒いたみになりはせぬ。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
何の痛痒うずきも感じないという。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
女なるものに対する極度なあわれみと厭わしさと面白さは、もちゃもちゃと頭の中でからみ合い杵搗きねつかれ、痛痒かゆいとも、哀れになつかしいとも何とも言いようのない妙な感じに捉われるのでした。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
けうに乗じて横臥わうぐわすれば、時々笹蝨ささむしたいして眼をますあり、痛痒つうしやう頗るはなはだし、之れささを臥床となすを以て、之に寄生せるむしひ来れるなり、夜中吉田署長きうに病み、脉搏みやくはく迅速にして発熱はつねつ甚し
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)