“いたがゆ”の漢字の書き方と例文
語句割合
痛痒100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
冷やかに眺めてさばき、深く自省に喰い入る痛痒いたがゆ錐揉きりもみのような火の働き、その火の働きの尖は、物恋うるほど内へ内へと執拗しつこく焼き入れて行き
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
痛痒いたがゆい処を引掻ひっかいたくらいでは埒あかねえで、田にしも隠元豆も地だんだをんで喰噛くいかじるだよ。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼女は猫に特有な日向臭ひなたくさい毛皮の匂を嗅がされ、ザラ/\と皮膚に引つかゝるやうな、痛痒いたがゆい舌ざはりを顔ぢゆうに感じた。そして、突然、たまらなく可愛くなつて来て
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)