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感
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かん
ふりがな文庫
“
感
(
かん
)” の例文
私は有島武郎さんの作品を
讀
(
よ
)
んで、作品のうちに
滲
(
にじ
)
んでゐる作者の心の
世界
(
せかい
)
といふものゝ大きさや、強さといふものを深く
感
(
かん
)
じます。
三作家に就ての感想
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
そのとき、
露子
(
つゆこ
)
は、いうにいわれぬ
懐
(
なつ
)
かしい、
遠
(
とお
)
い
感
(
かん
)
じがしまして、このいい
音
(
おと
)
のするオルガンは
船
(
ふね
)
に
乗
(
の
)
ってきたのかと
思
(
おも
)
いました。
赤い船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、目をあいて見るまでの時間は、わずか一分か二分だったのだろうが、その男には、どんなに長く
感
(
かん
)
じられたことだろう。——
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
現界
(
げんかい
)
の
景色
(
けしき
)
と
比
(
くら
)
べて
別
(
べつ
)
に
格段
(
かくだん
)
の
相違
(
そうい
)
もありませぬが、ただこちらの
景色
(
けしき
)
の
方
(
ほう
)
がどことなく
浄
(
きよ
)
らかで、そして
奥深
(
おくふか
)
い
感
(
かん
)
じが
致
(
いた
)
しました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
いかにもねばり
強
(
づよ
)
い、あきらめにくい
悲
(
かな
)
しみの
心
(
こゝろ
)
が、ものゝ
纏
(
まと
)
ひついたように、くね/\した
調子
(
ちようし
)
の
現
(
あらは
)
れてゐるのが
感
(
かん
)
じられませう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
『いや/\、
私
(
わたくし
)
は
却
(
かへつ
)
て、
天外
(
てんぐわい
)
※里
(
ばんり
)
の
此樣
(
こん
)
な
島
(
しま
)
から、
何時
(
いつ
)
までも、
君等
(
きみら
)
に
故郷
(
こきよう
)
の
空
(
そら
)
を
望
(
のぞ
)
ませる
事
(
こと
)
を
情
(
なさけ
)
なく
感
(
かん
)
ずるのです。』と
嘆息
(
たんそく
)
しつゝ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
其方儀
貞實
(
ていじつ
)
信義
(
しんぎ
)
の
烈女
(
れつぢよ
)
民間
(
みんかん
)
には
稀
(
まれ
)
なる者なり汝が
貞心
(
ていしん
)
天も
感
(
かん
)
ずる所にして
斯
(
かく
)
夫
(
をつと
)
が無實の罪明白に成事
感賞
(
かんしやう
)
に
勝
(
たへ
)
たりとて厚く御
褒詞
(
はうし
)
有之
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
このおはなしは
結局
(
けっきょく
)
学者
(
がくしゃ
)
のアラムハラドがある日自分の
塾
(
じゅく
)
でまたある日山の雨の中でちらっと
感
(
かん
)
じた
不思議
(
ふしぎ
)
な
着物
(
きもの
)
についてであります。
学者アラムハラドの見た着物
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
日本人
(
にほんじん
)
が
固有
(
こゆう
)
の
風習
(
ふうしふ
)
を
捨
(
す
)
てゝ
外國
(
ぐわいこく
)
の
慣習
(
くわんしふ
)
にならうは
如何
(
いか
)
にも
外國
(
ぐわいこく
)
に
對
(
たい
)
して
柔順過
(
じうじゆんす
)
ぎるといふ
怪訝
(
けげん
)
の
感
(
かん
)
を
起
(
おこ
)
さしむるに
過
(
す
)
ぎぬと
思
(
おも
)
ふ。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
之
(
これ
)
は
政府
(
せいふ
)
の
指導
(
しだう
)
又
(
また
)
は
消費節約
(
せうひせつやく
)
の
奬勵
(
しやうれい
)
の
行
(
ゆ
)
き
渡
(
わた
)
つたと
云
(
い
)
ふよりも、
寧
(
むし
)
ろ
國民自體
(
こくみんじたい
)
が
此
(
こ
)
の
事柄
(
ことがら
)
の
必要
(
ひつえう
)
を
感
(
かん
)
じて
居
(
を
)
つたからだと
思
(
おも
)
ふのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
林太郎は、生まれてはじめて歩く道ですが、そういう
景色
(
けしき
)
をながめながら歩いていると、そんなにさびしいとも
感
(
かん
)
じませんでした。
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
眞中
(
まんなか
)
には
庭園
(
ていえん
)
があり、
噴水
(
ふんすい
)
が
絶
(
た
)
えず
水
(
みづ
)
を
噴
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
し、あたりには
青々
(
あを/\
)
と
繁
(
しげ
)
つた
庭木
(
にはき
)
も
植
(
う
)
ゑてあり、
熱
(
あつ
)
い
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
でも
涼
(
すゞ
)
しい
感
(
かん
)
じを
與
(
あた
)
へ
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
然
(
しか
)
しながら
大地震
(
だいぢしん
)
になると、
初期微動
(
しよきびどう
)
でも
決
(
けつ
)
して
微動
(
びどう
)
でなく、
多
(
おほ
)
くの
人
(
ひと
)
にとつては
幾分
(
いくぶん
)
の
脅威
(
きようい
)
を
感
(
かん
)
ずるような
大
(
おほ
)
いさの
振動
(
しんどう
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
院長
(
いんちょう
)
は
不覚
(
そぞろ
)
に
哀
(
あわ
)
れにも、また
不気味
(
ぶきみ
)
にも
感
(
かん
)
じて、
猶太人
(
ジウ
)
の
後
(
あと
)
に
尾
(
つ
)
いて、その
禿頭
(
はげあたま
)
だの、
足
(
あし
)
の
踝
(
くるぶし
)
などを
眴
(
みまわ
)
しながら、
別室
(
べっしつ
)
まで
行
(
い
)
った。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
且
(
か
)
つ
其
(
そ
)
の
乘組
(
のりく
)
んだ
艦
(
ふね
)
の
帆柱
(
ほばしら
)
に、
夕陽
(
せきやう
)
の
光
(
ひかり
)
を
浴
(
あ
)
びて、一
羽
(
は
)
雪
(
ゆき
)
の
如
(
ごと
)
き
鷹
(
たか
)
の
來
(
きた
)
り
留
(
とま
)
つた
報
(
はう
)
を
受
(
う
)
け
取
(
と
)
つた
時
(
とき
)
、
連添
(
つれそ
)
ふ
身
(
み
)
の
民子
(
たみこ
)
は
如何
(
いか
)
に
感
(
かん
)
じたらう。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
しかし
將來
(
このさき
)
これを
幸
(
さいはひ
)
であつたと
知
(
し
)
る
時
(
とき
)
と
雖
(
いへど
)
も、たしかに
不幸
(
ふかう
)
であると
感
(
かん
)
ずるに
違
(
ちが
)
いない。
僕
(
ぼく
)
は
知
(
し
)
らないで
宜
(
よ
)
い、
唯
(
た
)
だ
感
(
かん
)
じたくないものだ。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
A
氏
(
し
)
は一
度
(
ど
)
R
国
(
こく
)
へ
行
(
ゆ
)
く
友人
(
ゆうじん
)
の
送別会席上
(
そうべつかいせきぜう
)
で
見知
(
みし
)
りになつたR
国人
(
こくじん
)
であつたので、
私
(
わたし
)
はいさゝか
心強
(
こゝろつよ
)
く
感
(
かん
)
じて、
導
(
みちび
)
かるゝまゝに
奥
(
おく
)
へ
通
(
とほ
)
つた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
俄盲目
(
にはかめくら
)
で
感
(
かん
)
が
悪
(
わ
)
るいけれども、
貰
(
もら
)
つた
手拭
(
てぬぐひ
)
で
傷
(
きず
)
を
二重
(
ふたへ
)
ばかり
巻
(
ま
)
いて、ギユツと
堅
(
かた
)
く
緊
(
し
)
めますと、
薬
(
くすり
)
の
効能
(
かうのう
)
か
疼痛
(
いたみ
)
がバツタリ止まりました。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
進
(
すす
)
むこと一里半にして
急
(
きふ
)
に
暖気
(
だんき
)
を
感
(
かん
)
ず、
俯視
(
ふし
)
すれば磧礫間
温泉
(
おんせん
)
ありて数ヶ所に
出
(
い
)
づ、衆皆
快
(
くわい
)
と
呼
(
よ
)
ぶ、此処は
字
(
あざ
)
を
湯
(
ゆ
)
の
花
(
はな
)
或は
清水沢
(
しみづさは
)
と称し
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
お
品
(
しな
)
は
朝
(
あさ
)
から
心持
(
こゝろもち
)
が
晴々
(
はれ/″\
)
して
日
(
ひ
)
が
昇
(
のぼ
)
るに
連
(
つ
)
れて
蒲團
(
ふとん
)
へ
起
(
お
)
き
直
(
なほ
)
つて
見
(
み
)
たが、
身體
(
からだ
)
が
力
(
ちから
)
の
無
(
な
)
いながらに
妙
(
めう
)
に
輕
(
かる
)
く
成
(
な
)
つたことを
感
(
かん
)
じた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
だのに、
人間
(
にんげん
)
の
死体
(
したい
)
のことではなくて、
死
(
し
)
んだ
金魚
(
きんぎょ
)
のことを
先
(
さ
)
きにいつたから、いかにもそれは
滑稽
(
こっけい
)
な
感
(
かん
)
じがしたのであつた。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
莟
(
つぼ
)
みと
思
(
おも
)
ひし
梢
(
こずゑ
)
の
花
(
はな
)
も
春雨
(
しゆんう
)
一
夜
(
や
)
だしぬけにこれはこれはと
驚
(
おどろ
)
かるヽ
物
(
もの
)
なり、
時機
(
とき
)
といふものヽ
可笑
(
をか
)
しさにはお
園
(
その
)
の
少
(
ちい
)
さき
胸
(
むね
)
に
何
(
なに
)
を
感
(
かん
)
ぜしか
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それも
始
(
はじめ
)
から
宿
(
やど
)
る
種
(
たね
)
がなかつたのなら、まだしもだが、
育
(
そだ
)
つべきものを
中途
(
ちゆうと
)
で
取
(
と
)
り
落
(
おと
)
したのだから、
更
(
さら
)
に
不幸
(
ふかう
)
の
感
(
かん
)
が
深
(
ふか
)
かつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
桃林和尚
(
たうりんをしやう
)
はその
話
(
はなし
)
も
聞
(
き
)
いて
知
(
し
)
つて
居
(
を
)
りましたから、いづれ
狐
(
きつね
)
がまた
何
(
なに
)
か
惡戯
(
いたづら
)
をするためにお
寺
(
てら
)
へ
訪
(
たづ
)
ねて
來
(
き
)
たに
違
(
ちが
)
ひないと、
直
(
すぐ
)
に
感
(
かん
)
づきました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
余
(
よ
)
の一
家
(
か
)
は
悉
(
こと/″\
)
く
涙含
(
なみだぐ
)
んだ。
此
(
この
)
優
(
やさ
)
しい
少女
(
せうぢよ
)
。
境遇
(
きやうぐう
)
が
變
(
かは
)
つて
居
(
ゐ
)
たのと、
天候
(
てんかう
)
が
曇
(
くも
)
り
勝
(
がち
)
なのとで、一
層
(
そう
)
我々
(
われ/\
)
は
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
の
優
(
やさ
)
しさが
感
(
かん
)
じられたのであらう。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
心中
(
しんちゆう
)
頗
(
すこぶ
)
る
不安
(
ふあん
)
を
感
(
かん
)
じました、
確
(
たし
)
かに
愛
(
あい
)
ちやんは
未
(
ま
)
だ
女王樣
(
ぢよわうさま
)
とは
試合
(
しあひ
)
をしませんでしたが、
何時
(
いつ
)
か
其時
(
そのとき
)
が
來
(
く
)
るだらうと思つて居ました
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
「然うかい、君も然うなのかい、」と私は引取ツて、「工場の前も
幾度
(
いくたび
)
通
(
とほ
)
ツたか知れないが、今日
程
(
ほど
)
悲しいと
感
(
かん
)
じたことは
是
(
これ
)
まで
一度
(
いちど
)
もなかツた。 ...
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
しかし、ヤッローは
部屋
(
へや
)
の中にいても、もう、すこしも
楽
(
たの
)
しくはありませんでした。それどころか、じぶんの身をたいそうふしあわせに
感
(
かん
)
じました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
彼
(
かれ
)
は
地上
(
ちじやう
)
に
倒
(
たふ
)
れ、
次々
(
つぎ/\
)
に×
(6)
き×
(7)
される
銃
(
じう
)
×
(8)
の
下
(
もと
)
に、
潮
(
うしほ
)
の
退
(
しりぞ
)
くやうに
全身
(
ぜんしん
)
から
脱
(
ぬ
)
けて
行
(
ゆ
)
く
力
(
ちから
)
を
感
(
かん
)
じ
生ける銃架:――満洲駐屯軍兵卒に――
(新字旧仮名)
/
槙村浩
(著)
久保田万太郎君
(
くぼたまんたらうくん
)
の「しるこ」のことを
書
(
か
)
いてゐるのを
見
(
み
)
、
僕
(
ぼく
)
も
亦
(
また
)
「しるこ」のことを
書
(
か
)
いて
見
(
み
)
たい
欲望
(
よくぼう
)
を
感
(
かん
)
じた。
しるこ
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
金太郎は聞いてゐるうちに、
眼
(
め
)
の前が白く霞んで來て、見てゐた
寫
(
しや
)
眞が見えなくなつてしまつた。かつて、あまり經
驗
(
けん
)
したことのない
奇妙
(
きめう
)
な
感
(
かん
)
じである。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
其
(
その
)
音
(
おと
)
が
寂寞
(
せきばく
)
を
破
(
やぶ
)
つてざわ/\と
鳴
(
な
)
ると、
閭
(
りよ
)
は
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
の
根
(
ね
)
を
締
(
し
)
め
附
(
つ
)
けられるやうに
感
(
かん
)
じて、
全身
(
ぜんしん
)
の
肌
(
はだ
)
に
粟
(
あは
)
を
生
(
しやう
)
じた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
眞白
(
まつしろ
)
な
雪溪
(
せつけい
)
に
隣
(
とな
)
り
合
(
あは
)
せて、このお
花畠
(
はなばたけ
)
を
見
(
み
)
るときの
感
(
かん
)
じは、なんとも
言
(
い
)
へず、
貴
(
たつと
)
く、かわゆく、
美
(
うつく
)
しいものです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
頭
(
あたま
)
のてっぺんまで、
汚泥
(
はね
)
の
揚
(
あ
)
がるのもお
構
(
かま
)
いなく、
横
(
よこ
)
ッ
飛
(
と
)
びに
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
した
市松
(
いちまつ
)
には、
雨
(
あめ
)
なんぞ、
芝居
(
しばい
)
で
使
(
つか
)
う
紙
(
かみ
)
の
雪
(
ゆき
)
ほどにも
感
(
かん
)
じられなかったのであろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
このごろ
秋晴
(
しゅうせい
)
の
朝
(
あした
)
、
巷
(
ちまた
)
に立って見渡すと、この町も昔とは随分変ったものである。
懐旧
(
かいきゅう
)
の
感
(
かん
)
がむらむらと湧く。
思い出草
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
哺乳動物 くじら いのしし しか ひと(此所に「ひと」と云ふ事を
記
(
しる
)
したるに付ては
異樣
(
ゐよう
)
に
感
(
かん
)
ずる讀者も有らん。
順次
(
じゆんじ
)
記す所を見て
疑
(
うたが
)
ひを
解
(
と
)
かれよ。)
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
「戦の仕様も、変って来たなあ。鉄砲という新しい武器が、急激に変えてきたのだ。
桶狭間
(
おけはざま
)
の合戦とこんどの大戦とを、思いあわせれば、
隔世
(
かくせい
)
の
感
(
かん
)
がある」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ソログーブの
最大傑作
(
さいだいけっさく
)
は『
小悪魔
(
しょうあくま
)
』とされているが、われわれに
最
(
もっと
)
も
愛着
(
あいちゃく
)
を
感
(
かん
)
じさせる、
親
(
した
)
しみ
深
(
ぶか
)
い
作品
(
さくひん
)
は
短篇
(
たんぺん
)
、
殊
(
こと
)
に
少年少女
(
しょうねんしょうじょ
)
を
主題
(
しゅだい
)
にした
短篇小説
(
たんぺんしょうせつ
)
である。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
北海道
(
ほくかいだう
)
に
移住後
(
いぢゆうご
)
、
冬時
(
とうじ
)
余
(
よ
)
の
服裝
(
ふくさう
)
は、
内地
(
ないち
)
に
在
(
あ
)
りし
時
(
とき
)
と
殆
(
ほと
)
んど
異
(
こと
)
ならず。
而
(
しか
)
して
當地
(
たうち
)
の
寒氣
(
かんき
)
を
左程
(
さほど
)
に
感
(
かん
)
ぜざるのみならず、
凍傷
(
とうしやう
)
等
(
とう
)
に
一度
(
いちど
)
も
犯
(
をか
)
されたる
事
(
こと
)
あらず。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
飮
(
の
)
めば
飮
(
の
)
むほど
顏色
(
かほいろ
)
の
蒼
(
あを
)
ざめて
行
(
ゆ
)
くのが、
燭臺
(
しよくだい
)
の
火
(
ひ
)
のさら/\する
中
(
なか
)
に、
凄
(
すご
)
いやうな
感
(
かん
)
じを
玄竹
(
げんちく
)
に
與
(
あた
)
へた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
南洲も亦曰ふ、天下
眞
(
しん
)
に
畏
(
おそ
)
る可き者なし、
唯
(
たゞ
)
畏る可き者は東湖一人のみと。二子の言、
夢寐
(
むび
)
相
感
(
かん
)
ずる者か。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
いつ呼んでも来て呉れる
心安
(
こころやす
)
い、明けっぱなしで居られる友達の
有難味
(
ありがたみ
)
を、
離
(
はな
)
れるとしみじみと
感
(
かん
)
じる。
秋風
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
今
(
いま
)
濱田
(
ハマダ
)
宮本
(
ミヤモト
)
兩先生
(
りようせんせい
)
の
御話
(
おはなし
)
に
就
(
つい
)
て、
私
(
わたくし
)
が
已徃
(
きおう
)
に
於
(
おい
)
て
感
(
かん
)
じましたる
事
(
こと
)
を
一寸
(
ちよつと
)
貴方所
(
あなたがた
)
に
申
(
まう
)
し
上
(
あ
)
げましたのです。
手療法一則:(二月例会席上談話)
(旧字旧仮名)
/
荻野吟子
(著)
言語が通ぜぬから、
手真似
(
てまね
)
や顔色やにて不快の念を表すが多い。これが一番
不愉快
(
ふゆかい
)
に
感
(
かん
)
ずることである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
其時
(
そのとき
)
には
頑固
(
ぐわんこ
)
な
教頭自身
(
けうとうじしん
)
もモウ
好
(
い
)
い
加減不安
(
かげんふあん
)
を
感
(
かん
)
じてゐたのだから、お
前
(
まへ
)
までがソウ
云
(
い
)
ふならと
云
(
い
)
ふ
樣
(
やう
)
な
譯
(
わけ
)
で、それをキツカケにして
早速
(
さつそく
)
校長
(
かうちやう
)
の
手元
(
てもと
)
に
辭表
(
じへう
)
を
出
(
だ
)
した。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
本当
(
ほんとう
)
だ、どんなものを歌う
必要
(
ひつよう
)
があるか?……彼はやさしさと
悲
(
かな
)
しみで
胸
(
むね
)
が一ぱいになるのを
感
(
かん
)
じた。
牧場
(
まきば
)
を、河を、空を、なつかしい
星
(
ほし
)
を、
胸
(
むね
)
に
抱
(
だ
)
きしめたかった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
且水の
冰
(
こほり
)
は地中に
在
(
あ
)
りても
消易
(
きえやすき
)
ものなり、
是
(
これ
)
他
(
た
)
なし、水は極陰の物なるゆゑ陽に
感
(
かん
)
じ
易
(
やすき
)
ゆゑなり。我越後に
削氷
(
けづりひ
)
を視て
思
(
おもふ
)
に、かの
谷間
(
たにあひ
)
に
在
(
あり
)
といひしは
天然
(
てんねん
)
の氷室なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
けれども、
強
(
つよ
)
いばかりが
武士
(
ぶし
)
ではありません。
八幡太郎
(
はちまんたろう
)
が
心
(
こころ
)
のやさしい、
神様
(
かみさま
)
のように
情
(
なさ
)
けの
深
(
ふか
)
い人だということは、
敵
(
てき
)
すらも
感
(
かん
)
じて、
慕
(
した
)
わしく
思
(
おも
)
うようになりました。
八幡太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
子
(
こ
)
ども
達
(
たち
)
をおもふと、わたしは
幸福
(
かうふく
)
を
感
(
かん
)
じます。わたしは
希望
(
きばう
)
を
感
(
かん
)
じます。
子
(
こ
)
ども
達
(
たち
)
をとほしてのみ、
眞
(
まこと
)
の
人間
(
にんげん
)
の
生活
(
せいくわつ
)
は、その
意味
(
いみ
)
が
解
(
わか
)
るやうに、わたしには
想
(
おも
)
はれます。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
譬
(
たと
)
へば、
緩漫
(
なまのろ
)
い
冬
(
ふゆ
)
の
後
(
しり
)
へに
華
(
はなや
)
かな
春
(
はる
)
めが
來
(
く
)
るのを
見
(
み
)
て、
血氣壯
(
けっきさかん
)
な
若
(
わか
)
い
手合
(
てあひ
)
が
感
(
かん
)
ずるやうな
樂
(
たの
)
しさ、
愉快
(
こゝろよ
)
さを、
蕾
(
つぼみ
)
の
花
(
はな
)
の
少女
(
をとめ
)
らと
立交
(
たちまじ
)
らうて、
今宵
(
こよひ
)
我家
(
わがや
)
で
領
(
りゃう
)
せられませうず。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
感
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
“感”を含む語句
感情
感覚
感染
感興
悪感
御感
感傷主義
感謝
敏感
感触
感傷
感冒
感応
感傷的
感想
感化
感懐
感極
感冐
肉感的
...