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輝
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かゞや
ふりがな文庫
“
輝
(
かゞや
)” の例文
友染
(
いうぜん
)
の
切
(
きれ
)
に、
白羽二重
(
しろはぶたへ
)
の
裏
(
うら
)
をかさねて、
紫
(
むらさき
)
の
紐
(
ひも
)
で
口
(
くち
)
を
縷
(
かゞ
)
つた、
衣絵
(
きぬゑ
)
さんが
手縫
(
てぬい
)
の
服紗袋
(
ふくさぶくろ
)
に
包
(
つゝ
)
んで、
園
(
その
)
に
贈
(
おく
)
つた、
白
(
しろ
)
く
輝
(
かゞや
)
く
小鍋
(
こなべ
)
である。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
のみならず、道徳の
敗退
(
はいたい
)
も一所に
来
(
き
)
てゐる。日本国中
何所
(
どこ
)
を見渡したつて、
輝
(
かゞや
)
いてる
断面
(
だんめん
)
は一寸四方も無いぢやないか。悉く暗黒だ。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
眩
(
まぶ
)
しいものが一
閃
(
せん
)
、
硝子
(
ガラス
)
を
透
(
とほ
)
して
私
(
わたし
)
の
眼
(
め
)
を
射
(
い
)
つた。そして一
瞬
(
しゆん
)
の
後
(
のち
)
、
小松
(
こまつ
)
の
枝
(
えだ
)
はもう
無
(
な
)
かつた。それは
光
(
ひかり
)
の
中
(
なか
)
に
光
(
ひか
)
り
輝
(
かゞや
)
く
斑點
(
はんてん
)
であつた。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
見
(
み
)
ると、
太陽
(
たいやう
)
がキラ/\と
輝
(
かゞや
)
いて
居
(
を
)
る
東
(
ひがし
)
の
方
(
ほう
)
の、
赤裸
(
あかはだか
)
の
山
(
やま
)
の
頂
(
いたゞき
)
を
斜
(
なゝめ
)
に
掠
(
かす
)
めて、
一個
(
いつこ
)
の
大輕氣球
(
だいけいききゆう
)
が
風
(
かぜ
)
のまに/\
此方
(
こなた
)
に
向
(
むか
)
つて
飛
(
と
)
んで
來
(
き
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
すると、まばゆいように
照
(
て
)
り
輝
(
かゞや
)
ぐ
女
(
をんな
)
がゐます。これこそ
赫映姫
(
かぐやひめ
)
に
違
(
ちが
)
ひないと
思
(
おぼ
)
し
召
(
め
)
してお
近寄
(
ちかよ
)
りになると、その
女
(
をんな
)
は
奧
(
おく
)
へ
逃
(
に
)
げて
行
(
ゆ
)
きます。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
▼ もっと見る
昔より
云傳
(
いひつたへ
)
たりまた里人の
茶話
(
ちやばなし
)
にも
朝
(
あした
)
に出る日
夕
(
ゆふべ
)
に入る日も
輝
(
かゞや
)
き渡る山の
端
(
は
)
は黄金千兩錢千
貫
(
ぐわん
)
漆
(
うるし
)
千
樽
(
たる
)
朱砂
(
しゆしや
)
千
斤
(
きん
)
埋
(
うづめ
)
ありとは云へど
誰
(
たれ
)
ありて其
在處
(
ありどころ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
河面
(
かはづら
)
は
対岸
(
たいがん
)
の
空
(
そら
)
に
輝
(
かゞや
)
く
朝日
(
あさひ
)
ビールの
広告
(
くわうこく
)
の
灯
(
ひ
)
と、
東武電車
(
とうぶでんしや
)
の
鉄橋
(
てつけう
)
の
上
(
うへ
)
を
絶
(
た
)
えず
徃復
(
わうふく
)
する
電車
(
でんしや
)
の
燈影
(
ほかげ
)
に
照
(
てら
)
され、
貸
(
かし
)
ボートを
漕
(
こ
)
ぐ
若
(
わか
)
い
男女
(
だんぢよ
)
の
姿
(
すがた
)
のみならず
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
輝
(
かゞや
)
かしかつた
彼
(
かれ
)
の
文壇的運命
(
ぶんだんてきうんめい
)
が、
漸
(
やうや
)
くかげりかけようとしてゐたところで、
彼
(
かれ
)
もちよつと
行
(
ゆ
)
きづまつた
形
(
かたち
)
であつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「誰が、
彼處
(
あすこ
)
へ
彼様
(
あんな
)
糸
(
いと
)
をかけたのだらう。」と周三は考へた。
途端
(
とたん
)
に日はパツと
輝
(
かゞや
)
いて、無花果の葉は緑の
雫
(
しづく
)
が
滴
(
こぼ
)
るかと思はれるばかり、鮮麗に
煌
(
きらめ
)
く。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
墓
(
はか
)
か? いや/\、こりゃ
墓
(
はか
)
ではない、
明
(
あか
)
り
窓
(
まど
)
ぢゃ、なア、
足下
(
きみ
)
。はて、ヂュリエットが
居
(
ゐ
)
るゆゑに、
其
(
その
)
艶麗
(
あてやか
)
さで、
此
(
この
)
窖
(
あなむろ
)
が
光
(
ひか
)
り
輝
(
かゞや
)
く
宴席
(
えんせき
)
とも
見
(
み
)
ゆるわい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
闇
(
やみ
)
にも
歡
(
よろこ
)
びあり、
光
(
ひかり
)
にも
悲
(
かなしみ
)
あり
麥藁帽
(
むぎわらばう
)
の
廂
(
ひさし
)
を
傾
(
かたむ
)
けて、
彼方
(
かなた
)
の
丘
(
をか
)
、
此方
(
こなた
)
の
林
(
はやし
)
を
望
(
のぞ
)
めば、まじ/\と
照
(
て
)
る
日
(
ひ
)
に
輝
(
かゞや
)
いて
眩
(
まば
)
ゆきばかりの
景色
(
けしき
)
。
自分
(
じぶん
)
は
思
(
おも
)
はず
泣
(
な
)
いた。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
左
(
ひだり
)
の
方
(
はう
)
には、
六甲
(
ろくかふ
)
の
連山
(
れんざん
)
が、
春
(
はる
)
の
光
(
ひか
)
りに
輝
(
かゞや
)
いて、ところ/″\
赤
(
あか
)
く
禿
(
は
)
げた
姿
(
すがた
)
は、そんなに
霞
(
かす
)
んでもゐなかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
すると馬は又、元のやうに無二無三に狂奔するのである。遂に旋風のやうな競走が完つた。多くの
輝
(
かゞや
)
いた点が
開
(
あ
)
いてゐる大きな黒い物が、急に眼の前に聳えた。
クラリモンド
(新字旧仮名)
/
テオフィル・ゴーチェ
(著)
朝日
(
あさひ
)
の
光
(
ひか
)
りを
受
(
う
)
けて
金
(
きん
)
ぴかの
品物
(
しなもの
)
が
輝
(
かゞや
)
いてゐるありさまは、なんともいへぬ
見物
(
みもの
)
でありました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
其後
(
そのあと
)
から
直
(
す
)
ぐに
其角
(
そのかど
)
を
曲
(
まが
)
りましたが、もう
兎
(
うさぎ
)
の
姿
(
すがた
)
は
見
(
み
)
えませんでした。
愛
(
あい
)
ちやんは
屋根
(
やね
)
からずらりと一
列
(
れつ
)
に
吊
(
つ
)
られた
洋燈
(
ランプ
)
の
輝
(
かゞや
)
いてる、
長
(
なが
)
くて
低
(
ひく
)
い
大廣間
(
おほびろま
)
に
出
(
で
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
然
(
しか
)
しです、
新生活
(
しんせいくわつ
)
の
曉
(
あかつき
)
は
輝
(
かゞや
)
いて、
正義
(
せいぎ
)
が
勝
(
かち
)
を
制
(
せい
)
するやうになれば、
我々
(
われ/\
)
の
町
(
まち
)
でも
大
(
おほい
)
に
祭
(
まつり
)
をして
喜
(
よろこ
)
び
祝
(
いは
)
ひませう。が、
私
(
わたし
)
は
其迄
(
それまで
)
は
待
(
ま
)
たれません、
其時分
(
そのじぶん
)
にはもう
死
(
し
)
んで
了
(
しま
)
ひます。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
冬曉
(
とうげう
)
早
(
はや
)
く
蓐
(
じよく
)
を
離
(
はな
)
れて
斗滿川
(
とまむがは
)
に
行
(
ゆ
)
き、
氷穴中
(
へうけつちゆう
)
に
結
(
むす
)
べる
氷
(
こほり
)
を
手斧
(
てをの
)
を
以
(
もつ
)
て
破
(
やぶ
)
り(
此
(
この
)
氷
(
こほり
)
の
厚
(
あつ
)
さにても
數寸餘
(
すうすんよ
)
あり)
身
(
み
)
を
沒
(
ぼつ
)
し、
曉天
(
げうてん
)
に
輝
(
かゞや
)
く
星光
(
せいくわう
)
を
眺
(
なが
)
めながら
灌水
(
くわんすゐ
)
を
爲
(
な
)
す
時
(
とき
)
の、
清爽
(
せいさう
)
なる
情趣
(
じやうしゆ
)
は
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
月
(
つき
)
の
輝
(
かゞや
)
いてゐる
空
(
そら
)
に
響
(
ひゞ
)
くお
城
(
しろ
)
の
太鼓
(
たいこ
)
。それは、もう
門限
(
もんげん
)
だといふ
知
(
し
)
らせなのです。だがまう
暫
(
しばら
)
く、
打
(
う
)
つのを
待
(
ま
)
つてくれと
感
(
かん
)
じるのは、
現在
(
げんざい
)
の
心持
(
こゝろも
)
ちのなくなるのを
惜
(
を
)
しむ
心
(
こゝろ
)
なのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
奧
(
おく
)
さんは
晴
(
は
)
れ
晴
(
ば
)
れしくひとみを
輝
(
かゞや
)
かしながら、
暫
(
しば
)
らくその
額面
(
がくめん
)
に
眺
(
なが
)
め入つてゐた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
殊更
(
ことさら
)
に
勉
(
つと
)
めて
他人
(
たにん
)
を
教化
(
けうくわ
)
せんとするが如きは
是
(
これ
)
を為す者の
僣越
(
せんえつ
)
を
示
(
しめ
)
し、
無智無謀
(
むちむぼう
)
を
証
(
しよう
)
す、
余
(
よ
)
は
知
(
し
)
る大陽は
勉
(
つと
)
めて
輝
(
かゞや
)
かざるを、
星
(
ほし
)
は吾人の
教化
(
けうくわ
)
を
計
(
はかつ
)
て
光
(
ひかり
)
を
放
(
はな
)
たず、
光
(
ひ
)
からざるを
得
(
え
)
ざれば
光
(
ひか
)
るなり
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
雪と
輝
(
かゞや
)
く色を
帶
(
お
)
びて
花守
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
輝
(
かゞや
)
き
渡
(
わた
)
る
樣
(
さま
)
を
見
(
み
)
む
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
輝
(
かゞや
)
ける
大都会
(
だいとくわい
)
も
ゆづり葉
(新字旧仮名)
/
河井酔茗
(著)
眞白
(
まつしろ
)
なのは、
掌
(
てのひら
)
へ、
紫
(
むらさき
)
なるは、かへして、
指環
(
ゆびわ
)
の
紅玉
(
ルビイ
)
の
輝
(
かゞや
)
く
甲
(
かふ
)
へ、
朱鷺色
(
ときいろ
)
と
黄
(
き
)
の
脚
(
あし
)
して、
輕
(
かる
)
く
來
(
き
)
て
留
(
とま
)
るまでに
馴
(
な
)
れたのであつた。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
小松
(
こまつ
)
は、
何處
(
どこ
)
からか
光
(
ひかり
)
を
受
(
う
)
けてるらしく、
丁度
(
ちやうど
)
銀
(
ぎん
)
モールで
飾
(
かざ
)
られたクリスマスツリーのやうに、
枝々
(
えだ/\
)
が
光榮
(
くわうえい
)
にみちてぐるりに
輝
(
かゞや
)
いてゐた。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
斯
(
か
)
う
考
(
かんが
)
へると、
實
(
じつ
)
に
愉快
(
ゆくわい
)
で/\
堪
(
たま
)
らぬ、
今
(
いま
)
や
吾等
(
われら
)
の
眼
(
まなこ
)
には、たゞ
希望
(
きぼう
)
の
光
(
ひかり
)
の
輝
(
かゞや
)
くのみで、
誰
(
たれ
)
か
人間
(
にんげん
)
の
幸福
(
さひはひ
)
を
嫉
(
ねた
)
む
惡魔
(
あくま
)
の
手
(
て
)
が
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
大
(
おほ
)
きくなるにしたがつて
少女
(
をとめ
)
の
顏
(
かほ
)
かたちはます/\
麗
(
うるは
)
しくなり、とてもこの
世界
(
せかい
)
にないくらゐなばかりか、
家
(
いへ
)
の
中
(
なか
)
が
隅
(
すみ
)
から
隅
(
すみ
)
まで
光
(
ひか
)
り
輝
(
かゞや
)
きました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
下し置れける是
偏
(
ひとへ
)
に
住持
(
ぢうぢ
)
祐然
(
いうねん
)
が
發明
(
はつめい
)
頓才
(
とんさい
)
の一言に依て
末代
(
まつだい
)
寺號
(
じがう
)
を
輝
(
かゞや
)
かせり且又見知人として出府せし甚左衞門善助の兩人へは越前守より
目録
(
もくろく
)
其外の品々を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
あの
姫
(
ひめ
)
の
美麗
(
あてやか
)
さで、
輝
(
かゞや
)
く
燭火
(
ともしび
)
が
又
(
また
)
一
段
(
だん
)
と
輝
(
かゞや
)
くわい!
夜
(
よる
)
の
頬
(
ほゝ
)
に
照映
(
てりは
)
ゆる
彼
(
あ
)
の
姫
(
ひめ
)
が
風情
(
ふぜい
)
は、
宛然
(
さながら
)
黒人種
(
エシオツプ
)
の
耳元
(
みゝもと
)
に
希代
(
きたい
)
の
寶玉
(
はうぎょく
)
が
懸
(
かゝ
)
ったやう、
使
(
つか
)
はうには
餘
(
あま
)
り
勿體無
(
もったいな
)
く
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
國府津
(
こふづ
)
で
下
(
お
)
りた
時
(
とき
)
は
日光
(
につくわう
)
雲間
(
くもま
)
を
洩
(
も
)
れて、
新緑
(
しんりよく
)
の
山
(
やま
)
も、
野
(
の
)
も、
林
(
はやし
)
も、
眼
(
め
)
さむるばかり
輝
(
かゞや
)
いて
來
(
き
)
た。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
眞箇
(
ほんと
)
にそんなでした。
愛
(
あい
)
ちやんは
今
(
いま
)
僅
(
わず
)
か一
尺
(
しやく
)
あるかなしの
身長
(
せい
)
になつたので、これなら
其
(
その
)
美
(
うつく
)
しい
花園
(
はなぞの
)
に
此
(
この
)
小
(
ちひ
)
さな
戸口
(
とぐち
)
から
拔
(
ぬ
)
けて
行
(
ゆ
)
かれると
思
(
おも
)
つて、その
顏
(
かほ
)
は
嬉
(
うれ
)
しさに
輝
(
かゞや
)
きました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
には
昼
(
ひる
)
の事が
鮮
(
あざや
)
かに
輝
(
かゞや
)
いた。もう二三
日
(
にち
)
のうちには最後の解決が
出来
(
でき
)
ると思つて幾
度
(
たび
)
か
胸
(
むね
)
を
躍
(
おど
)
らせた。が、そのうち
大
(
おほ
)
いなる
空
(
そら
)
と、大いなる
夢
(
ゆめ
)
のうちに、吾知らず吸収された。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
羽二重
(
はぶたへ
)
の
小袖羽織
(
こそでばおり
)
に
茶宇
(
ちやう
)
の
袴
(
はかま
)
、それはまだ
驚
(
おどろ
)
くに
足
(
た
)
りないとして、
細身
(
ほそみ
)
の
大小
(
だいせう
)
は、
拵
(
こしら
)
へだけに四
百兩
(
ひやくりやう
)
からもかけたのを
帶
(
さ
)
してゐた。
鐺
(
こじり
)
に
嵌
(
は
)
めた
分
(
ぶ
)
の
厚
(
あつ
)
い
黄金
(
きん
)
が
燦然
(
さんぜん
)
として、
冬
(
ふゆ
)
の
日
(
ひ
)
に
輝
(
かゞや
)
いた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
と、イワン、デミトリチは
眼
(
め
)
を
輝
(
かゞや
)
かして
立上
(
たちあが
)
り、
窓
(
まど
)
の
方
(
はう
)
に
手
(
て
)
を
伸
(
のば
)
して
云
(
い
)
ふた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
銀燭
(
ぎんしよく
)
の
輝
(
かゞや
)
く
下
(
もと
)
に
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
折
(
をり
)
から
雨
(
あめ
)
のあとの
面
(
おもて
)
打沈
(
うちしづ
)
める
蒼々漫々
(
さう/\まん/\
)
たる
湖
(
みづうみ
)
は、
水底
(
みなそこ
)
に
月
(
つき
)
の
影
(
かげ
)
を
吸
(
す
)
はうとして、
薄
(
うす
)
く
輝
(
かゞや
)
き
渡
(
わた
)
つて、
沖
(
おき
)
の
大蛇灘
(
おろちなだ
)
を
夕日影
(
ゆふひかげ
)
が
馳
(
はし
)
つた。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
船室
(
キヤビン
)
の
中央
(
ちゆうわう
)
に
吊
(
つる
)
してある
球燈
(
きゆうとう
)
の
光
(
ひかり
)
は
煌々
(
くわう/\
)
と
輝
(
かゞや
)
いて
居
(
を
)
るが、どうも
其邊
(
そのへん
)
に
何
(
なに
)
か
魔性
(
ませう
)
でも
居
(
を
)
るやうで、
空氣
(
くうき
)
は
頭
(
あたま
)
を
壓
(
おさ
)
へるやうに
重
(
おも
)
く、
實
(
じつ
)
に
寢苦
(
ねぐる
)
しかつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
は
若々
(
わか/\
)
しく
胸
(
むね
)
をどきつかせながら、
急
(
いそ
)
いで
机
(
つくゑ
)
の
上
(
うへ
)
の
手紙
(
てがみ
)
を
取
(
と
)
つて
封
(
ふう
)
を
切
(
き
)
つた。
彼女
(
かのぢよ
)
の
顏
(
かほ
)
はみる/\
喜
(
よろこ
)
びに
輝
(
かゞや
)
いた。
曲
(
ゆが
)
みかげんに
結
(
むす
)
んだ
口許
(
くちもと
)
に
微笑
(
ほゝゑみ
)
が
泛
(
うか
)
んでゐる。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
今宵
(
こよひ
)
、
陋屋
(
らうをく
)
にて、
地
(
ち
)
を
蹈
(
ふ
)
む
明星
(
みょうじゃう
)
が
群
(
む
)
れ
輝
(
かゞや
)
き、
暗天
(
やみぞら
)
をさへも
明
(
あかる
)
う
照
(
て
)
らすを
御覽
(
ごらん
)
あれ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
代助の
頭
(
あたま
)
は急に三年前に
飛
(
と
)
び
返
(
かへ
)
つた。当時の記憶が、
闇
(
やみ
)
を
回
(
めぐ
)
る
松明
(
たいまつ
)
の如く
輝
(
かゞや
)
いた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
立
(
たて
)
後世迄も
美名
(
びめい
)
を
海内
(
かいだい
)
に
輝
(
かゞや
)
かし子孫の
繁榮
(
はんえい
)
を
遺
(
のこ
)
すは
最
(
いと
)
有難
(
ありがた
)
き事共なり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
何故
(
なぜ
)
ですか』と
問
(
と
)
ふた
兒玉
(
こだま
)
の
眼
(
め
)
は
輝
(
かゞや
)
いた。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
輝
(
かゞや
)
く
尾
(
を
)
をば
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
輝
(
かゞや
)
ける
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
纖
(
ほそ
)
きこと
縷
(
る
)
の
如
(
ごと
)
し
玉蜻
(
かげろふ
)
と
言
(
い
)
ふ。
彼
(
か
)
の
女
(
をんな
)
、
幽
(
かすか
)
に
青
(
あを
)
き
瓔珞
(
やうらく
)
を
輝
(
かゞや
)
かして
舞
(
ま
)
へば、
山
(
やま
)
の
端
(
は
)
の
薄
(
すゝき
)
を
差覗
(
さしのぞ
)
きつゝ、やがて
月
(
つき
)
明
(
あきら
)
かに
出
(
い
)
づ。
五月より
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さう
思
(
おも
)
つて
私
(
わたし
)
はまだ
自分
(
じぶん
)
の
眼
(
め
)
には
隱
(
かく
)
されてゐる
太陽
(
たいやう
)
の
笑顏
(
ゑがほ
)
を
想像
(
さうざう
)
の
中
(
なか
)
に
探
(
さが
)
し
求
(
もと
)
めた。けれども
私
(
わたし
)
はそれをさう
長
(
なが
)
く
待
(
ま
)
つには
及
(
およ
)
ばなかつた。
小松
(
こまつ
)
は
刻々
(
こく/\
)
に
輝
(
かゞや
)
きを
増
(
ま
)
して
行
(
い
)
つた。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
安井
(
やすゐ
)
自身
(
じしん
)
もそんな
心持
(
こゝろもち
)
がすると
云
(
い
)
つて、わざ/\
襯衣
(
しやつ
)
の
袖
(
そで
)
を
捲
(
まく
)
り
上
(
あ
)
げて、
青筋
(
あをすぢ
)
の
入
(
はひ
)
つた
腕
(
うで
)
を
獨
(
ひとり
)
で
撫
(
な
)
でてゐた。
御米
(
およね
)
も
嬉
(
うれ
)
しさうに
眼
(
め
)
を
輝
(
かゞや
)
かした。
宗助
(
そうすけ
)
にはその
活溌
(
くわつぱつ
)
な
目遣
(
めづかひ
)
が
殊
(
こと
)
に
珍
(
めづ
)
らしく
受取
(
うけと
)
れた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
百合
(
ゆり
)
は、
薔薇
(
ばら
)
は、
撫子
(
なでしこ
)
は
露
(
つゆ
)
も
輝
(
かゞや
)
くばかりに
見
(
み
)
えたが、それよりも
其
(
そ
)
の
唇
(
くちびる
)
は、
此
(
こ
)
の
時
(
とき
)
、
鐵漿
(
かね
)
を
含
(
ふく
)
んだか、と
影
(
かげ
)
さして、
言
(
い
)
はれぬ
媚
(
なまめ
)
かしいものであつた。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
部屋
(
へや
)
も
欄干
(
らんかん
)
も
玉
(
たま
)
かと
思
(
おも
)
ふ
晃々
(
きら/\
)
と
輝
(
かゞや
)
きまして、
怪
(
あやし
)
いお
星樣
(
ほしさま
)
の
中
(
なか
)
へ
投込
(
なげこ
)
まれたのかと
思
(
おも
)
ひましたの。
仙人
(
せんにん
)
は
見
(
み
)
えません。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
時
(
とき
)
の
流行
(
りうかう
)
といへば、
別
(
べつ
)
して
婦人
(
ふじん
)
が
見得
(
みえ
)
と
憧憬
(
しようけい
)
の
的
(
まと
)
にする……
的
(
まと
)
となれば、
金銀
(
きんぎん
)
相
(
あひ
)
輝
(
かゞや
)
く。
弓
(
ゆみ
)
を
學
(
まな
)
ぶものの、
三年
(
さんねん
)
凝視
(
ぎようし
)
の
瞳
(
ひとみ
)
には
的
(
まと
)
の
虱
(
しらみ
)
も
其
(
そ
)
の
大
(
おほ
)
きさ
車輪
(
しやりん
)
である。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
輝
常用漢字
中学
部首:⾞
15画
“輝”を含む語句
光輝
輝々
忠輝
黒田清輝
輝紅
義輝
輝元
毛利輝元
輝政
信輝
清輝
三左衛門輝政
錦輝館
錦輝舘
甲斐守輝綱
輝高
顔輝
輝聡
昌輝
輝方
...