“六甲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろっこう77.8%
ろくかふ22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
唯一の望みは、尼ヶ崎から逃げて帰つて来たやうに、阪急の六甲ろっこうにある品子の家から逃げて来はせぬかと云ふことであつた。
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)
夕方など、このばつけの板橋の上から、目白商業の山を見ると、まるで六甲ろっこうの山を遠くから見るように、色々に色が変って暮れて行ってしまう。
落合町山川記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
ひだりはうには、六甲ろくかふ連山れんざんが、はるひかりにかゞやいて、ところ/″\あか禿げた姿すがたは、そんなにかすんでもゐなかつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
大阪近郊の平坦な地勢は、かぶと武庫むこ六甲ろくかふの山々を望むあたりまで延びて行つてゐる。耕地はよく耕されてゐて、ぶだう畠、甘藷の畠なぞを除いては、そこいらは一面の青田だ。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)