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始
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はじ
ふりがな文庫
“
始
(
はじ
)” の例文
はて、
何
(
なん
)
の
菜
(
な
)
だ、と
思
(
おも
)
ひながら、
聲
(
こゑ
)
を
掛
(
か
)
けようとして、
一
(
ひと
)
つ
咳
(
しはぶき
)
をすると、
此
(
これ
)
は
始
(
はじ
)
めて
心着
(
こゝろづ
)
いたらしく、
菜
(
な
)
を
洗
(
あら
)
ふ
其
(
そ
)
の
婦
(
をんな
)
が
顏
(
かほ
)
を
上
(
あ
)
げた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
申
(
もう
)
しまして、
私
(
わたくし
)
が
今
(
いま
)
いきなり
死
(
し
)
んでからの
物語
(
ものがたり
)
を
始
(
はじ
)
めたのでは、
何
(
なに
)
やらあまり
唐突
(
とうとつ
)
……
現世
(
このよ
)
と
来世
(
あのよ
)
との
連絡
(
つながり
)
が
少
(
すこ
)
しも
判
(
わか
)
らないので
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
奧
(
おく
)
さんの
声
(
こゑ
)
にはもう
何
(
なん
)
となく
張
(
は
)
りがなかつた。そして、そのままひざに
視線
(
しせん
)
を
落
(
おと
)
すと、
思
(
おも
)
ひ出したやうにまた
針
(
はり
)
の
手
(
て
)
を
動
(
うご
)
かし
始
(
はじ
)
めた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「カラやカフスと同じ事さ。汚れたのを用いるくらいなら、
一層
(
いっそ
)
始
(
はじ
)
めから色の着いたものを使うが
好
(
い
)
い。白ければ純白でなくっちゃ」
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
本艦
(
ほんかん
)
は
一令
(
いちれい
)
の
下
(
した
)
に
推進螺旋
(
スクルー
)
波
(
なみ
)
を
蹴
(
け
)
つて
進航
(
しんかう
)
を
始
(
はじ
)
めた。
規律
(
きりつ
)
正
(
たゞ
)
しき
軍艦
(
ぐんかん
)
の
甲板
(
かんぱん
)
、かゝる
活劇
(
さわぎ
)
の
間
(
あひだ
)
でも
决
(
けつ
)
して
其
(
その
)
態度
(
たいど
)
を
亂
(
みだ
)
す
樣
(
やう
)
な
事
(
こと
)
はない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたくし
)
はこの
時
(
とき
)
始
(
はじ
)
めて、
云
(
い
)
ひやうのない
疲勞
(
ひらう
)
と
倦怠
(
けんたい
)
とを、さうして
又
(
また
)
不可解
(
ふかかい
)
な、
下等
(
かとう
)
な、
退屈
(
たいくつ
)
な
人生
(
じんせい
)
を
僅
(
わづか
)
に
忘
(
わす
)
れる
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
たのである。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
自分
(
じぶん
)
の
同年齡
(
おないどし
)
で
自分
(
じぶん
)
の
知
(
し
)
つてる
子供
(
こども
)
を
殘
(
のこ
)
らず
片
(
かた
)
ッ
端
(
ぱし
)
から
考
(
かんが
)
へ
始
(
はじ
)
めました、
若
(
も
)
しも
自分
(
じぶん
)
が
其中
(
そのかな
)
の
誰
(
だれ
)
かと
變
(
か
)
へられたのではないかと
思
(
おも
)
つて。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
あれよ/\とみてゐると
水煙
(
みづけむり
)
は
急
(
きゆう
)
に
衰
(
おとろ
)
へ
裂
(
さ
)
け
口
(
くち
)
も
閉
(
と
)
ぢて
噴出
(
ふんしゆつ
)
一時
(
いちじ
)
に
止
(
と
)
まつてしまつたが、
僅
(
わづか
)
に
五六秒位
(
ごろくびようくらゐ
)
經過
(
けいか
)
した
後
(
のち
)
再
(
ふたゝ
)
び
噴
(
ふ
)
き
出
(
だ
)
し
始
(
はじ
)
めた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
何
(
なに
)
もかもそこから
始
(
はじ
)
まります。
御先祖
(
ごせんぞ
)
さまがさう
思
(
おも
)
つてこんな
山
(
やま
)
の
中
(
なか
)
へ
村
(
むら
)
を
開
(
ひら
)
きはじめたといふことには、
大
(
おほ
)
きな
力
(
ちから
)
がありますね。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
おつぎは
浴衣
(
ゆかた
)
をとつて
襦袢
(
じゆばん
)
一
(
ひと
)
つに
成
(
な
)
つて、
笊
(
ざる
)
に
水
(
みづ
)
を
切
(
き
)
つて
置
(
お
)
いた
糯米
(
もちごめ
)
を
竈
(
かまど
)
で
蒸
(
む
)
し
始
(
はじ
)
めた。
勘次
(
かんじ
)
は
裸
(
はだか
)
で
臼
(
うす
)
や
杵
(
きね
)
を
洗
(
あら
)
うて
檐端
(
のきば
)
に
据
(
す
)
ゑた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
第二
毎日
(
まいにち
)
の
食餌
(
しよくじ
)
は
三度
(
さんど
)
を
限
(
かぎ
)
り、
分量
(
ぶんりやう
)
を
定
(
さだ
)
む
可
(
べ
)
し。
夜中
(
やちゆう
)
に
飮食
(
いんしよく
)
せざるを
最
(
もつと
)
もよしとす。
但
(
たゞし
)
食後
(
しよくご
)
は
少時間
(
しばらく
)
休息
(
きうそく
)
し
運動
(
うんどう
)
を
始
(
はじ
)
むべき
事
(
こと
)
。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
韓王
(
かんわう
)
始
(
はじ
)
め
非
(
ひ
)
を
用
(
もち
)
ひず、
急
(
きふ
)
なるに
及
(
およ
)
んで
廼
(
すなは
)
ち
非
(
ひ
)
を
遣
(
や
)
りて
秦
(
しん
)
に
使
(
つか
)
はす。
秦王
(
しんわう
)
之
(
これ
)
を
悦
(
よろこ
)
び、
未
(
いま
)
だ
信用
(
しんよう
)
せず。
李斯
(
りし
)
・
姚賈
(
えうか
)
、
之
(
これ
)
を
害
(
い
)
み
之
(
これ
)
を
毀
(
そし
)
つて
曰
(
いは
)
く
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
一
同
(
どう
)
は
大動搖
(
だいどうえう
)
を
始
(
はじ
)
めた。
早
(
はや
)
く
中
(
なか
)
が
見
(
み
)
たいからである。けれども
永
(
なが
)
く
密閉
(
みつぺい
)
せられてある
岩窟
(
がんくつ
)
の
内部
(
ないぶ
)
には、
惡瓦斯
(
あくぐわす
)
を
發生
(
はつせい
)
して
居
(
ゐ
)
るに
相違
(
さうゐ
)
ない。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
死後
(
しご
)
幾年
(
いくねん
)
かをへて、それが
始
(
はじ
)
めて
舊石器時代
(
きゆうせつきじだい
)
の
繪
(
え
)
であることにきまり、
今更
(
いまさら
)
サウツオラの
手柄
(
てがら
)
を
人々
(
ひと/″\
)
が
認
(
みと
)
めるようになりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「
季節
(
きせつ
)
はずれに、こんなにいろいろな
魚
(
さかな
)
がとれたのも、みんなふえのおかげだ。」といって、
人々
(
ひとびと
)
は、
浜
(
はま
)
に
帰
(
かえ
)
ってから
酒
(
さか
)
もりを
始
(
はじ
)
めました。
青い玉と銀色のふえ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一行
始
(
はじ
)
めて
団結
(
だんけつ
)
し
猛然
(
もうぜん
)
奮進に
决
(
けつ
)
す又足を水中に
投
(
とう
)
ずれば水勢
益
(
ます/\
)
急
(
きう
)
となり、両岸の岩壁
愈
(
いよ/\
)
嶮
(
けん
)
となり、之に従つて河幅は
頗
(
すこぶ
)
る
縮
(
ちぢま
)
り
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
A どうも
永々
(
なが/\
)
と
御馳走樣
(
ごちそうさま
)
。
葉書
(
はがき
)
で
始
(
はじ
)
まつた
御縁
(
ごえん
)
だから
毎日
(
まいにち
)
二
枚
(
まい
)
づつの
往復
(
わうふく
)
ぐらゐ
當
(
あた
)
り
前
(
まへ
)
だね。
然
(
しか
)
し
何
(
なに
)
しろ
葉書
(
はがき
)
といふ
奴
(
やつ
)
は
面白
(
おもしろ
)
いものだね。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
平吉
始
(
はじ
)
め五兵衞其外とも一同下られけり是より伊奈殿には
手代
(
てだい
)
杉山
(
すぎやま
)
五郎兵衞
馬場
(
ばば
)
與
(
よ
)
三右衞門の兩人に
幸手宿
(
さつてじゆく
)
の杉戸屋富右衞門を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
父親
(
てゝおや
)
は
先刻
(
さきほど
)
より
腕
(
うで
)
ぐみして
目
(
め
)
を
閉
(
と
)
ぢて
有
(
あり
)
けるが、あゝ
御袋
(
おふくろ
)
、
無茶
(
むちや
)
の
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
ふてはならぬ、
我
(
わ
)
しさへ
始
(
はじ
)
めて
聞
(
き
)
いて
何
(
ど
)
うした
物
(
もの
)
かと
思案
(
しあん
)
にくれる
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
真理
(
しんり
)
は我と我の
家族
(
かぞく
)
より大なり、
此
(
この
)
決心
(
けつしん
)
を
実行
(
じつこう
)
あらん
乎
(
か
)
、
教会
(
けうくわい
)
は
直
(
たゞち
)
に
復興
(
ふくこう
)
し
始
(
はじ
)
むべし、
是
(
こ
)
れなからん乎、復興は
世
(
よ
)
の
終
(
おはり
)
まで
待
(
ま
)
つも
来
(
きた
)
らざるべし。
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
再
(
さい
)
三
再
(
さい
)
四
自分
(
じぶん
)
で
研究
(
けんきう
)
して
熟考
(
じゆくかう
)
して
來
(
き
)
た
上
(
うへ
)
で
愈々
(
いよ/\
)
解
(
わか
)
らねば
其時
(
そのとき
)
始
(
はじ
)
めて
其
(
そ
)
の
理由
(
りいう
)
を
説明
(
せつめい
)
して
聞
(
き
)
かす
位
(
くらゐ
)
にして
置
(
お
)
くのであります。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
綺麗
(
きれい
)
に
作
(
つく
)
つて
湯
(
ゆ
)
から
帰
(
かへ
)
ると、
妻
(
つま
)
は
不図
(
ふと
)
茶道具
(
ちやだうぐ
)
ともなかとを
私
(
わたし
)
の
傍
(
そば
)
へ
運
(
はこ
)
んで、
例
(
れい
)
の
嫻
(
しとや
)
かに、
落着
(
おちつ
)
いた
風
(
ふう
)
で、
茶
(
ちや
)
など
淹
(
い
)
れて、
四方八方
(
よもやま
)
の
話
(
はなし
)
を
始
(
はじ
)
める。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
いま
直
(
す
)
ぐにも
描
(
か
)
ける
器用
(
きよう
)
な
腕
(
うで
)
が
却
(
かえ
)
って
邪間
(
じゃま
)
になって、
着物
(
きもの
)
なんぞ
着
(
き
)
た
女
(
おんな
)
を
描
(
か
)
いても、
始
(
はじ
)
まらないとの
心
(
こころ
)
からであろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
ただ一
言
(
ごん
)
申しますることは、どうぞよくよくお目止められ、お耳止められ、お
手拍子
(
てびょうし
)
ごかっさいのご用意を
願
(
ねが
)
っておくことだけでございます。
始
(
はじ
)
まり
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
子供達
(
こどもたち
)
の、わけても
勉
(
つとむ
)
の
成長
(
せいちやう
)
と
進歩
(
しんぽ
)
は、
彼女
(
かのぢよ
)
の
生活
(
せいかつ
)
の
生
(
い
)
きた
日誌
(
につし
)
であつた。さうして
今
(
いま
)
やその
日誌
(
につし
)
は、
新
(
あたら
)
しい
頁
(
ページ
)
をもつて
始
(
はじ
)
まらうとしてゐるのである。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
「そんな譯ぢやないよ、三輪の、口で言つても解らない事があつちや、人間一人の命にかゝはるから、旦那を
始
(
はじ
)
め皆んなの目で見て貰はうといふんだ」
銭形平次捕物控:023 血潮と糠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ピータ はて、
樂人
(
がくじん
)
さん、
何故
(
なぜ
)
と
言
(
い
)
うて、
今
(
いま
)
、
乃公
(
おれ
)
の
心
(
こゝろ
)
の
中
(
なか
)
では「
予
(
わし
)
の
心
(
こゝろ
)
は
悲哀
(
かなしみ
)
に……」が
始
(
はじ
)
まってゐる
最中
(
さいちゅう
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
一新
(
いつしん
)
の
始
(
はじ
)
め、大久保公
遷都
(
せんと
)
の
議
(
ぎ
)
を
獻
(
けん
)
じて曰ふ、官軍已に
勝
(
か
)
つと雖、
東賊
(
とうぞく
)
猶未だ
滅
(
ほろ
)
びず、宜しく
非常
(
ひじやう
)
の
斷
(
だん
)
を以て非常の事を行ふべしと。先見の明
智
(
ち
)
と謂ふ可し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
事もなげに此方に近より、男のすぐ前を通りて
何方
(
いずかた
)
へか行き過ぎたり。この人はその折の
怖
(
おそ
)
ろしさより
煩
(
わずら
)
い
始
(
はじ
)
めて、久しく
病
(
や
)
みてありしが、近きころ
亡
(
う
)
せたり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
譬
(
たと
)
へて
見
(
み
)
れば
去年
(
きよねん
)
の一
月
(
ぐわつ
)
始
(
はじ
)
めの
爲替相場
(
かはせさうば
)
が四十六
弗
(
ドル
)
であつてそれが六
月
(
ぐわつ
)
三十
日
(
にち
)
には四十三
弗
(
ドル
)
四
分
(
ぶ
)
の三に
下
(
さが
)
つて
居
(
ゐ
)
るから、
僅
(
わづ
)
か六
箇月
(
かげつ
)
の
間
(
あひだ
)
に四
分
(
ぶ
)
五
厘
(
りん
)
の
低落
(
ていらく
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
だがほんとうのことをいえば、
彼
(
かれ
)
はもうずいぶん前から、
知
(
し
)
らず
知
(
し
)
らずに
作曲
(
さっきょく
)
していた。彼が作曲し
始
(
はじ
)
めたのは、作曲していると
自分
(
じぶん
)
で知るよりも
前
(
まえ
)
のことだったのである。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
もし今日からあなたが決心してあなたの考へや行ひを正さうとお
始
(
はじ
)
めになれば、二三年のうちに、あなたは新らしい汚れのない記憶をたくさん
貯
(
たくは
)
へることがお出來になつて
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
お
祈
(
いの
)
りに行く
時間
(
じかん
)
が
来
(
き
)
たのだ——これをしなくちゃ
授業
(
じゅぎょう
)
を
始
(
はじ
)
めるわけにゆかないのだから。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
あらたしき
年
(
とし
)
の
始
(
はじ
)
めの
初春
(
はつはる
)
の
今日
(
けふ
)
降
(
ふ
)
る
雪
(
ゆき
)
のいや
重
(
し
)
け
吉事
(
よごと
)
〔巻二十・四五一六〕 大伴家持
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
ソコで日本政府も、
始
(
はじ
)
めて
真面目
(
まじめ
)
の計画であったことを承知し、ソレではと盛り返した。
人格を認知せざる国民
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
始
(
はじ
)
め何の爲に悶々するのか解らなかツたが、軈がて其の
因
(
わけ
)
がハツキリ頭に映ツて來る。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
この
人
(
ひと
)
は
明治
(
めいじ
)
以後
(
いご
)
の
新派
(
しんぱ
)
の
和歌
(
わか
)
といふものに、
非常
(
ひじよう
)
な
影響
(
えいきよう
)
を
與
(
あた
)
へた
人
(
ひと
)
ですが、それまではあまり
人
(
ひと
)
から
騷
(
さわ
)
がれなかつたのです。
江戸
(
えど
)
の
末
(
すゑ
)
から
明治
(
めいじ
)
の
始
(
はじ
)
めにかけて
生
(
い
)
きてゐた
人
(
ひと
)
です。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
然
(
しか
)
るに
全校
(
ぜんかう
)
の
人氣
(
にんき
)
、
校長
(
かうちやう
)
教員
(
けうゐん
)
を
始
(
はじ
)
め
何百
(
なんびやく
)
の
生徒
(
せいと
)
の
人氣
(
にんき
)
は、
温順
(
おとな
)
しい
志村
(
しむら
)
に
傾
(
かたむ
)
いて
居
(
ゐ
)
る、
志村
(
しむら
)
は
色
(
いろ
)
の
白
(
しろ
)
い
柔和
(
にうわ
)
な、
女
(
をんな
)
にして
見
(
み
)
たいやうな
少年
(
せうねん
)
、
自分
(
じぶん
)
は
美少年
(
びせうねん
)
ではあつたが、
亂暴
(
らんばう
)
な
傲慢
(
がうまん
)
な
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
ムウン
又
(
また
)
迎
(
むか
)
ひか、どうも
度々
(
たび/″\
)
招待状
(
せうたいじやう
)
をつけられて困るなア、
先方
(
むかう
)
は
此頃
(
このごろ
)
茶
(
ちや
)
を
始
(
はじ
)
めたてえが、
金持
(
かねもち
)
ゆゑ
極
(
ごく
)
我儘
(
わがまゝ
)
な茶で、
種々
(
いろ/\
)
道具
(
だうぐ
)
を
飾
(
かざ
)
り
散
(
ちら
)
かして
有
(
あ
)
るのを、
皆
(
みん
)
なが
胡麻
(
ごま
)
アするてえ事を聞いたが
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
……だがその
夜
(
よ
)
始
(
はじ
)
めて、
彼女
(
かのぢよ
)
は
戀人
(
こひびと
)
の
激
(
はげ
)
しい
熱情
(
ねつじやう
)
に
身
(
み
)
を
投
(
とう
)
じたのだつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
第六囘
(
だいろくくわい
)
に
至
(
いた
)
りて
始
(
はじ
)
めて、
殺人
(
さつじん
)
の
大罪
(
だいざい
)
なるか
否
(
いな
)
かの
疑問
(
ぎもん
)
を
飮食店
(
いんしよくてん
)
の
談柄
(
だんぺい
)
より
引起
(
ひきおこ
)
し、
遂
(
つい
)
に
一刹那
(
いつせつな
)
を
浮
(
うか
)
び
出
(
いだ
)
さしめて、この
大學生
(
だいがくせい
)
何
(
なん
)
の
仇
(
あだ
)
もなき
高利貸
(
こうりかし
)
を
虐殺
(
ぎやくさつ
)
するに
至
(
いた
)
る。
第
(
だい
)
七
囘
(
くわい
)
は
其
(
その
)
綿密
(
めんみつ
)
なる
記事
(
きじ
)
なり。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
『また
始
(
はじ
)
めたな、
玄竹
(
げんちく
)
。
其
(
そ
)
の
洒落
(
しやれ
)
は
古
(
ふる
)
いぞ。』と、
但馬守
(
たじまのかみ
)
は
微笑
(
ほゝゑ
)
んだ。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
覆面
(
ふくめん
)
を着けたる形と見ゆる土偶五六個有り。覆面は
皆
(
みな
)
面
(
かほ
)
の
全部
(
ぜんぶ
)
を覆ふ假面形のものにして、
粗布
(
そふ
)
を以て
作
(
つく
)
られたるが如し。製作の精なる方より
始
(
はじ
)
めて是等土偶の出所及び
所在
(
しよざい
)
を
列記
(
れつき
)
すれば次の如し。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
「心は理の魂なり。気は理の身なり。ないし、その天のいまだ興らざる先に、
常世
(
とこよ
)
の国あり。神はみな理の身なり。ゆえに欲なく、迷いなし。ゆえに寿の終わるときなく、
始
(
はじ
)
めの天祖の身これなり、
云云
(
うんぬん
)
」
通俗講義 霊魂不滅論
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
して
始
(
はじ
)
めて
靈夢
(
れいむ
)
を
蒙
(
かうふ
)
り、その
拂曉
(
あかつき
)
水際
(
みぎは
)
に
立
(
たち
)
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ほら いま
面
(
おも
)
白いことが
始
(
はじ
)
まりますよ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
羸驂始可
レ
跨
羸驂
(
るいさん
)
始
(
はじ
)
めて
跨
(
またが
)
る
可
(
べ
)
し
向嶋
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
蛙
(
かへろ
)
の
音頭
(
おんど
)
で
始
(
はじ
)
めよか
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
從
(
したが
)
つて
其方
(
そのはう
)
の
談判
(
だんぱん
)
は、
始
(
はじ
)
めから
未
(
いま
)
だ
嘗
(
かつ
)
て
筆
(
ふで
)
にした
事
(
こと
)
がなかつた。
小六
(
ころく
)
からは
時々
(
とき/″\
)
手紙
(
てがみ
)
が
來
(
き
)
たが、
極
(
きは
)
めて
短
(
みじ
)
かい
形式的
(
けいしきてき
)
のものが
多
(
おほ
)
かつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『モ
一度
(
いちど
)
合唱
(
がつせう
)
を!』とグリフォンが
叫
(
さけ
)
びました、
海龜
(
うみがめ
)
がそれを
繰返
(
くりかへ
)
さうとした
時
(
とき
)
に
丁度
(
ちやうど
)
、『
審問
(
しんもん
)
始
(
はじ
)
め!』の
叫
(
さけ
)
び
聲
(
ごゑ
)
が
遠方
(
えんぱう
)
に
聞
(
きこ
)
えました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
始
常用漢字
小3
部首:⼥
8画
“始”を含む語句
始終
終始
始中終
始末
末始終
原始的
最始
元始
一部始終
始皇
手始
不始末
始皇帝
開始
原始人
始終中
始祖鳥
原始人文篇
事始
原始
...