“粗布”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あらぬの42.9%
そふ28.6%
あらぬ14.3%
カンヴァス14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
洋傘直しは剃刀をていねいに調しらべそれから茶いろの粗布あらぬのの上にできあがった仕事しごとをみんなせほっと息して立ちあがります。
チュウリップの幻術 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
袋には粗布そふはせ作りしも有るべく、目をほそくせし網も有るべし。コロボックルが粗布をも作り網をもつくりし事は、前にもきし通りたしかなる證有る事なり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
楽しき粗布あらぬに引きかえて憂いを包む風通ふうつうたもと恨めしく——
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
船員が甲板に駆けあがってきて、ヤンマーとボートを二重に縛りつけ、艙口を粗布カンヴァスで蔽ってその上へロープをかけた。輸送指揮官の高桑中尉が船橋へ上ってきた。
ノア (新字新仮名) / 久生十蘭(著)