粗布そふ)” の例文
袋には粗布そふはせ作りしも有るべく、目をほそくせし網も有るべし。コロボックルが粗布をも作り網をもつくりし事は、前にもきし通りたしかなる證有る事なり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
雨にぬれた粗布そふの服をきて、茶色の肩かけをまとった、年のころ四十二、三の女である。かみは乱れてあお白くしょうすいした顔にへばりつき、死人のように呼吸いきも絶え絶えに昏倒こんとうしている。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
覆面ふくめんを着けたる形と見ゆる土偶五六個有り。覆面はみなかほ全部ぜんぶを覆ふ假面形のものにして、粗布そふを以てつくられたるが如し。製作の精なる方よりはじめて是等土偶の出所及び所在しよざい列記れつきすれば次の如し。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)