“あらぬ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
曠野25.0%
荒野25.0%
不可能12.5%
12.5%
粗布12.5%
荒塗12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
曠野あらぬ巨牛おほうし
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
生きたる物も、死したるも、此空漠くうばく荒野あらぬには
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
「ほんに、すっかり生きている——絵空ごとと世に言って、不可能あらぬものを、作り出すことにたとえるが、しこのように美くしい、ほんものの人間が、たった一人でも此の世にいたなら——」
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
呉亮ごりょうというものあり、建文帝につかえたり。すなわち亮をして応文の果して帝なるやあらぬやを探らしめたもう。亮の応文おうぶんを見るや、応文たゞちに、なんじは呉亮にあらずや、と云いたもう。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
楽しき粗布あらぬに引きかえて憂いを包む風通ふうつうたもと恨めしく——
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
番頭ばんとう幸兵衛こうべえは、かべ荒塗あらぬりのように汚泥はねがっているまつろうすねを、しぶかおをしてじっと見守みまもった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)