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相違
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さうゐ
ふりがな文庫
“
相違
(
さうゐ
)” の例文
朝
(
あさ
)
つぱらに
成
(
な
)
つたらはあ
引
(
ひ
)
つ
懸
(
か
)
けたに
相違
(
さうゐ
)
ねえつちんでがすから、なにわしも
筵
(
むしろ
)
打
(
ぶ
)
つ
掛
(
か
)
けた
處
(
ところ
)
見
(
み
)
あんした、
筵
(
むしろ
)
で
分
(
わか
)
るから
駄目
(
だめ
)
でがす
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
通
(
つう
)
じけるに名主も
駈來
(
かけきた
)
り
四邊
(
あたり
)
近所
(
きんじよ
)
の者も
追々
(
おひ/\
)
に
集
(
あつま
)
り改め見れば
何樣
(
いかさま
)
酒に
醉倒
(
ゑひたふ
)
れ
轉込
(
まろびこみ
)
死したるに
相違
(
さうゐ
)
なき
體
(
てい
)
なりと評議一決し
翌日
(
よくじつ
)
此趣
(
このおもむ
)
きを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
其處
(
そこ
)
に
何者
(
なにもの
)
かゞ
居
(
を
)
るに
相違
(
さうゐ
)
ない、
人
(
ひと
)
か、
魔性
(
ましやう
)
か、
其樣
(
そん
)
な
事
(
こと
)
は
考
(
かんが
)
へて
居
(
を
)
られぬ、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
探險
(
たんけん
)
と
覺悟
(
かくご
)
したので、そろ/\と
丘
(
をか
)
を
下
(
くだ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
父も家庭に対する
苦
(
くるし
)
み、妻子に対する
苦
(
くるし
)
み、社会に対する
苦
(
くる
)
しみ——
所謂
(
いはゆる
)
中年の
苦痛
(
くるしみ
)
を
抱
(
いだ
)
いて、
其
(
その
)
時
此
(
こ
)
の狭い汚い町を
通
(
とほ
)
つたに
相違
(
さうゐ
)
ない。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
一
同
(
どう
)
は
大動搖
(
だいどうえう
)
を
始
(
はじ
)
めた。
早
(
はや
)
く
中
(
なか
)
が
見
(
み
)
たいからである。けれども
永
(
なが
)
く
密閉
(
みつぺい
)
せられてある
岩窟
(
がんくつ
)
の
内部
(
ないぶ
)
には、
惡瓦斯
(
あくぐわす
)
を
發生
(
はつせい
)
して
居
(
ゐ
)
るに
相違
(
さうゐ
)
ない。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたし
)
が
間違
(
まちが
)
つた
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
ひますれば、
其處
(
そこ
)
に
居
(
ゐ
)
ます
師匠
(
ししやう
)
、
沙汰
(
さた
)
をします
筈
(
はず
)
。
點
(
とも
)
つて
立
(
た
)
つて
居
(
を
)
ります
上
(
うへ
)
は、
決
(
けつ
)
して
相違
(
さうゐ
)
ないと
存
(
ぞん
)
じます。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
今度
(
こんど
)
こそは
何
(
なん
)
と
云
(
い
)
つても、
寸分
(
すんぶん
)
豚
(
ぶた
)
に
相違
(
さうゐ
)
ありませんでしたから、
愛
(
あい
)
ちやんも
最
(
も
)
う
其
(
そ
)
れを
伴
(
つ
)
れて
行
(
ゆ
)
くのは
全
(
まつた
)
く
莫迦氣
(
ばかげ
)
たことだと
思
(
おも
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
そこで将来も偉い詩人が生まれ、その詩人の感情を
盛
(
も
)
るのに短歌の形式を用ふるとすれば、やはりとり残されぬのに
相違
(
さうゐ
)
ない。
又一説?
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
見得
(
みえ
)
を
搆
(
かま
)
はず
豆
(
まめ
)
なり
栗
(
くり
)
なり
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
つたを
喰
(
た
)
べて
見
(
み
)
せてお
呉
(
く
)
れ、いつでも
父樣
(
とゝさん
)
と
噂
(
うわさ
)
すること、
出世
(
しゆつせ
)
は
出世
(
しゆつせ
)
に
相違
(
さうゐ
)
なく、
人
(
ひと
)
の
見
(
み
)
る
目
(
め
)
も
立派
(
りつぱ
)
なほど
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それよりも、
吾人
(
ごじん
)
は
必
(
かなら
)
ず
常
(
つね
)
に
姓前
(
せいぜん
)
名後
(
めいご
)
を
徹底的
(
てつていてき
)
に
勵行
(
れいかう
)
し、
世界
(
せかい
)
に
日本
(
にほん
)
の
國風
(
こくふう
)
を
了解
(
れうかい
)
させたならば
各國
(
かくこく
)
の
人
(
ひと
)
も
日本
(
にほん
)
の
慣例
(
くわんれい
)
を
尊重
(
そんちよう
)
してこれに
從
(
したが
)
ふに
相違
(
さうゐ
)
ない。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
カピ妻
此
(
この
)
仁
(
じん
)
はモンタギューの
親戚
(
しんせき
)
ゆゑ、
贔屓心
(
ひいきごゝろ
)
がさもない
事
(
こと
)
を
申
(
まう
)
させまする。
此
(
この
)
不正
(
ふせい
)
な
爭鬪
(
たゝかひ
)
には二十
人餘
(
にんよ
)
も
關係
(
かゝづら
)
うて
只
(
たんだ
)
一人
(
ひとり
)
を
殺
(
ころ
)
したに
相違
(
さうゐ
)
ござりませぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
右
(
みぎ
)
の
次第
(
しだい
)
にて
大陰暦
(
たいゝんれき
)
は
春夏秋冬
(
しゆんかしうとう
)
の
節
(
せつ
)
に
拘
(
かゝは
)
らず、一年の
日數
(
ひかず
)
を
定
(
さだむ
)
るものなれば
去年
(
きよねん
)
の
何月何日
(
なんぐわつなんにち
)
と、
今年
(
ことし
)
の
其日
(
そのひ
)
とは
唯
(
たゞ
)
唱
(
となへ
)
のみ
同樣
(
どうやう
)
なれども
四季
(
しき
)
の
節
(
せつ
)
は
必
(
かなら
)
ず
相違
(
さうゐ
)
せり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
這麼事
(
こんなこと
)
を
恐
(
おそ
)
れるのは
精神病
(
せいしんびやう
)
に
相違
(
さうゐ
)
なき
事
(
こと
)
、と、
彼
(
かれ
)
も
自
(
みづか
)
ら
思
(
おも
)
ふて
是
(
こゝ
)
に
至
(
いた
)
らぬのでも
無
(
な
)
いが、
偖
(
さて
)
又
(
また
)
考
(
かんが
)
へれば
考
(
かんが
)
ふる
程
(
ほど
)
迷
(
まよ
)
つて、
心中
(
しんちゆう
)
は
愈々
(
いよ/\
)
苦悶
(
くもん
)
と、
恐怖
(
きようふ
)
とに
壓
(
あつ
)
しられる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
こゝらにも各人が作の
價値
(
かち
)
を
批判
(
ひはん
)
する心持の
相違
(
さうゐ
)
があると見えますが、「和解」に
描
(
ゑが
)
かれてゐる作のテエマ、即ち父と子の
痛
(
いた
)
ましい心の
爭鬪
(
さうとう
)
に對して
働
(
はたら
)
いてゐる作者の
實感
(
じつかん
)
三作家に就ての感想
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
よし僕等の
生涯
(
しようがい
)
は、勞働者と
比較
(
ひかく
)
して
何等
(
なんら
)
の
相違
(
さうゐ
)
がないとしても、僕等は
常
(
つね
)
に勞働者的生涯から
脱
(
だつ
)
して、もう少し意味ある、もう少し價値あるライフに
入
(
い
)
りたいと
希望
(
きぼう
)
してゐる。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
私は白い
草
(
くさ
)
の
根
(
ね
)
をかみながら立ち上つた。ふと、私はその
草
(
くさ
)
の
根
(
ね
)
が、
去年
(
きよねん
)
の
秋
(
あき
)
、
私達
(
わたしたち
)
が
座
(
すわ
)
つて
踏
(
ふ
)
みつけたときの
草
(
くさ
)
の
根
(
ね
)
に
相違
(
さうゐ
)
ないと
考
(
かんが
)
へた。それが一
度
(
ど
)
葉
(
は
)
を落してまた
芽
(
め
)
を出した。
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
醫者
(
いしや
)
は
又
(
また
)
自分
(
じぶん
)
の
用
(
もち
)
ひた
眠
(
ねむ
)
り
藥
(
ぐすり
)
が
比較的
(
ひかくてき
)
新
(
あた
)
らしいもので、
學理上
(
がくりじやう
)
、
他
(
た
)
の
睡眠劑
(
すゐみんざい
)
の
樣
(
やう
)
に
有害
(
いうがい
)
でない
事
(
こと
)
や、また
其
(
その
)
効目
(
きゝめ
)
が
患者
(
くわんじや
)
の
體質
(
たいしつ
)
に
因
(
よ
)
つて、
程度
(
ていど
)
に
大變
(
たいへん
)
な
相違
(
さうゐ
)
のある
事
(
こと
)
などを
語
(
かた
)
つて
歸
(
かへ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
是
(
これ
)
は
何
(
なん
)
でも
下婢
(
かひ
)
か
下男
(
げなん
)
が
窃取
(
くすね
)
るに
相違
(
さうゐ
)
ない、一
番
(
ばん
)
計略
(
はかりごと
)
を
以
(
もつ
)
て
試
(
ため
)
してやらう。
(洋)金の勘定を仕ずに来た
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
詩仏
(
しぶつ
)
や
鵬斎
(
ぼうさい
)
に
詩文
(
しぶん
)
にてなぶり
者
(
もの
)
にされたりといふ
事
(
こと
)
見
(
み
)
えたるが、
元
(
もと
)
より
菊塢
(
きくう
)
、
世才
(
せさい
)
には
長
(
たけ
)
たれど
学文
(
がくもん
)
はなし、
詩仏
(
しぶつ
)
鵬斎
(
ぼうさい
)
蜀山
(
しよくさん
)
真顔
(
まがほ
)
千
蔭
(
かげ
)
春海
(
はるみ
)
等
(
ら
)
、
当時
(
そのころ
)
の
聞人
(
もんじん
)
の
幇間半分
(
たいこはんぶん
)
なぶり者にせられしには
相違
(
さうゐ
)
なし
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
彼
(
かれ
)
は
前年
(
ぜんねん
)
寒
(
さむ
)
さが
急
(
きふ
)
に
襲
(
おそ
)
うた
時
(
とき
)
、
種
(
たね
)
蒔
(
ま
)
く
日
(
ひ
)
が
僅
(
わづか
)
に
二日
(
ふつか
)
の
相違
(
さうゐ
)
で
後
(
おく
)
れた
麥
(
むぎ
)
の
意外
(
いぐわい
)
に
收穫
(
しうくわく
)
の
減少
(
げんせう
)
した
苦
(
にが
)
い
經驗
(
けいけん
)
を
忘
(
わす
)
れ
去
(
さ
)
ることが
出來
(
でき
)
なかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
身
(
み
)
一つと
思
(
おも
)
へば
恨
(
うら
)
みも
出
(
で
)
る、
何
(
なん
)
の
是
(
こ
)
れが
世
(
よ
)
の
勤
(
つと
)
めなり、
殊
(
こと
)
には
是
(
こ
)
れほど
身
(
み
)
がらの
相違
(
さうゐ
)
もある
事
(
こと
)
なれば
人
(
ひと
)
一
倍
(
ばい
)
の
苦
(
く
)
もある
道理
(
だうり
)
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
勿論
(
もちろん
)
、
此樣
(
こんな
)
事
(
こと
)
には
何
(
なに
)
も
深
(
ふか
)
い
仔細
(
しさい
)
のあらう
筈
(
はづ
)
はない。つまり
偶然
(
ぐうぜん
)
の
出來事
(
できごと
)
には
相違
(
さうゐ
)
ないのだが、
私
(
わたくし
)
は
何
(
なん
)
となく
異樣
(
ゐやう
)
に
感
(
かん
)
じたよ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
見付けしに
相違
(
さうゐ
)
なければ
公邊
(
おかみ
)
へ訴へ
何處迄
(
どこまで
)
も黒白を分け申べしと
片意地
(
かたいぢ
)
張
(
はつ
)
て持參金を
返濟
(
へんさい
)
せぬ
工夫
(
くふう
)
をなすに忠八も
側
(
そば
)
より日頃又七樣下女に手を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
把手
(
とつて
)
でもあるかと、そろ/\
掘
(
ほ
)
つて
見
(
み
)
ると、
把手
(
とつて
)
には
相違
(
さうゐ
)
ないが、それは
土瓶
(
どびん
)
のツルカケの
手
(
て
)
と、それに
接
(
せつ
)
して
土瓶
(
どびん
)
の
口
(
くち
)
。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
園
(
その
)
も、一
驚
(
きやう
)
を
吃
(
きつ
)
して
時計
(
とけい
)
を
見
(
み
)
た。
針
(
はり
)
は
相違
(
さうゐ
)
なく十一
時
(
じ
)
の
其処
(
そこ
)
をさして、
汽車
(
きしや
)
の
馳
(
は
)
せつゝあるまゝにセコンドを
刻
(
きざ
)
むで
居
(
ゐ
)
る。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『
若
(
も
)
しも
汝
(
なんぢ
)
がそれに
署名
(
しよめい
)
しなかつたとすれば』と
云
(
い
)
つて
王樣
(
わうさま
)
は、『
尚々
(
なほ/\
)
惡
(
わる
)
い、
汝
(
なんぢ
)
の
惡戯
(
いたづら
)
に
相違
(
さうゐ
)
ない、さもなければ
正直
(
しようぢき
)
に
署名
(
しよめい
)
して
置
(
お
)
くべき
筈
(
はづ
)
だ』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
それから
又
(
また
)
パリの
或
(
ある
)
カツフエにやはり
紅毛人
(
こうもうじん
)
の
畫家
(
ぐわか
)
が
一人
(
ひとり
)
、一
椀
(
わん
)
の「しるこ」を
啜
(
すゝ
)
りながら、——こんな
想像
(
さうぞう
)
をすることは
閑人
(
かんじん
)
の
仕事
(
しごと
)
に
相違
(
さうゐ
)
ない。
しるこ
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
乳母 はれま、
人
(
ひと
)
を! そりゃ、
犬
(
いぬ
)
の
名
(
な
)
ぢゃがな。
R
(
アール
)
がお
前
(
まへ
)
の……いやいや、
何
(
なに
)
か
他
(
ほか
)
の
字
(
じ
)
に
相違
(
さうゐ
)
ないわいの。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そも/\
日本
(
にほん
)
には
天地開闢以來
(
てんちかいびやくいらい
)
、
殆
(
ほとん
)
ど
連續的
(
れんぞくてき
)
に
地震
(
ぢしん
)
が
起
(
お
)
こつてゐたに
相違
(
さうゐ
)
ない。その
程度
(
ていど
)
も
安政
(
あんせい
)
、
大正
(
たいしやう
)
の
大震
(
だいしん
)
と
同等
(
どうとう
)
若
(
も
)
しくはそれ
以上
(
いじやう
)
のものも
少
(
すくな
)
くなかつたらう。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
『
何
(
なに
)
かの
多分
(
たぶん
)
間違
(
まちがひ
)
です。』とアンドレイ、エヒミチは
肩
(
かた
)
を
縮
(
ちゞ
)
めて
云
(
い
)
ふ。『
間違
(
まちがひ
)
に
相違
(
さうゐ
)
ないです。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ところが
去來
(
いざ
)
取懸
(
とりかか
)
ツて見ると、
些
(
ちつ
)
とも
豫期
(
よき
)
した
調子
(
てうし
)
が出て來ない。頭の中に描かれた作品と、
眼前
(
がんぜん
)
に描出される作品とは
鉛
(
なまり
)
と
鋼鉄
(
かうてつ
)
ほどの
相違
(
さうゐ
)
がある。周三は自分ながら自分の腕の
鈍
(
なまくら
)
なのに
呆返
(
あきれかへ
)
ツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
此度
(
このたび
)
大陰暦
(
たいゝんれき
)
を
止
(
やめ
)
て
大陽暦
(
たいやうれき
)
となし、明治五年十二月三日を明治六年一月一日と
定
(
さだ
)
めたるは一年
俄
(
にはか
)
に二十七日の
相違
(
さうゐ
)
にて
世間
(
せけん
)
にこれを
怪
(
あやし
)
む
者
(
もの
)
も
多
(
おほ
)
からんと
思
(
おも
)
ひ、
西洋
(
せいやう
)
の
書
(
しよ
)
を
調
(
しらべ
)
て
彼
(
か
)
の
國
(
くに
)
に
行
(
おこな
)
はるゝ
大陽暦
(
たいやうれき
)
と
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
それを
晩秋
(
ばんしう
)
の
空
(
そら
)
が
悉皆
(
みんな
)
持
(
も
)
ち
去
(
さ
)
るので
滅切
(
めつきり
)
と
冴
(
さ
)
える
反對
(
はんたい
)
に
草木
(
くさき
)
は
凡
(
すべ
)
てが
乾燥
(
かんさう
)
したりくすんだりして
畢
(
しま
)
ふのに
相違
(
さうゐ
)
ないのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
其
(
それ
)
と
同時
(
どうじ
)
に
此処
(
こゝ
)
に
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
を
遮
(
さへぎ
)
つて
昼
(
ひる
)
もなほ
暗
(
くら
)
い
大木
(
たいぼく
)
が
切々
(
きれ/″\
)
に一ツ一ツ
蛭
(
ひる
)
になつて
了
(
しま
)
うのに
相違
(
さうゐ
)
ないと、いや、
全
(
まツた
)
くの
事
(
こと
)
で。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
然
(
しか
)
り、
海底潜行艇
(
かいていせんかうてい
)
の
一種
(
いつしゆ
)
には
相違
(
さうゐ
)
ないが、
然
(
しか
)
し
私
(
わたくし
)
は
單
(
たん
)
に
此
(
この
)
軍艇
(
ぐんてい
)
をば
潜行艇
(
せんかうてい
)
と
呼
(
よ
)
ぶのみを
以
(
もつ
)
ては
滿足
(
まんぞく
)
しない、
何
(
なに
)
となれば
現今
(
げんこん
)
歐米諸國
(
をうべいしよこく
)
の
發明家等
(
はつめいから
)
は
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
見れば一々寶澤へ
餞別
(
せんべつ
)
に
遣
(
つか
)
はしたる品に
相違
(
さうゐ
)
なし依て平野村の者より右の次第を濱奉行に
訴
(
うつた
)
へ私し共
見覺
(
みおぼえ
)
ある次第を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
うそ
寒
(
さぶ
)
しと
云
(
い
)
ひしも
二日
(
ふつか
)
三日
(
みつか
)
朝來
(
あさより
)
もよほす
薄墨色
(
うすずみいろ
)
の
空模樣
(
そらもやう
)
に
頭痛
(
づつう
)
もちの
天氣豫報
(
てんきよはう
)
相違
(
さうゐ
)
なく
西北
(
にしきた
)
の
風
(
かぜ
)
ゆふ
暮
(
ぐれ
)
かけて
鵞毛
(
がもう
)
か
柳絮
(
りうじよ
)
かはやちら/\と
降
(
ふ
)
り
出
(
い
)
でぬ
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
この
見知
(
みし
)
らない
小娘
(
こむすめ
)
を
頭
(
あたま
)
ごなしに
叱
(
しか
)
りつけてでも、
又
(
また
)
元
(
もと
)
の
通
(
とほ
)
り
窓
(
まど
)
の
戸
(
と
)
をしめさせたのに
相違
(
さうゐ
)
なかつたのである。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
チッバ あの
聲音
(
こわね
)
はモンタギュー
家
(
け
)
の
奴
(
やつ
)
に
相違
(
さうゐ
)
ない。……(從者に對ひ)
予
(
よ
)
が
細刃劍
(
ほそみ
)
を
持
(
も
)
て。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
『
誰
(
だれ
)
か
他
(
ほか
)
の
者
(
もの
)
の
僞筆
(
ぎひつ
)
に
相違
(
さうゐ
)
ない』と
王樣
(
わうさま
)
が
申
(
まを
)
されました。(
陪審官
(
ばいしんくわん
)
は
殘
(
のこ
)
らず
目
(
め
)
を
瞪
(
みは
)
りました)
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
自然界
(
しぜんかい
)
の
現象
(
げんしやう
)
を
見
(
み
)
ると、
或
(
あ
)
るものは
非常
(
ひぜう
)
に
美
(
うつく
)
しく、
或
(
あ
)
るものは
非常
(
ひぜう
)
に
恐
(
おそ
)
ろしい。
或
(
あるひ
)
は
神祕的
(
しんぴてき
)
なものがあり、
或
(
あるひ
)
は
怪異
(
くわいい
)
なものがある。
之
(
これ
)
には
何
(
なに
)
か
其
(
その
)
奧
(
おく
)
に
偉大
(
ゐだい
)
な
力
(
ちから
)
が
潜
(
ひそ
)
んで
居
(
ゐ
)
るに
相違
(
さうゐ
)
ない。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
古來
(
こらい
)
支那
(
から
)
、
日本
(
につぽん
)
等
(
とう
)
に
用
(
もちふ
)
る
大陰暦
(
たいゝんれき
)
との
相違
(
さうゐ
)
を
示
(
しめ
)
すこと
左
(
さ
)
の
如
(
ごと
)
し。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
と
見
(
み
)
る、
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
へ、
黄色
(
きいろ
)
い
提灯
(
ちやうちん
)
の
灯
(
ひ
)
が
流
(
なが
)
れて、がたりと
青
(
あを
)
く
塗
(
ぬ
)
つた
函車
(
はこぐるま
)
を
曳出
(
ひきだ
)
すものあり。
提灯
(
ちやうちん
)
には
赤
(
あか
)
い
蕋
(
しべ
)
で、
車
(
くるま
)
には
白
(
しろ
)
い
紋
(
もん
)
で、
菊屋
(
きくや
)
の
店
(
みせ
)
に
相違
(
さうゐ
)
ない。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
是
(
こ
)
れにても
同胞
(
はらから
)
かと
思
(
おも
)
ふばかりの
相違
(
さうゐ
)
なるに、
怪
(
あや
)
しきは
母君
(
はヽぎみ
)
の
仕向
(
しむけ
)
にて、
流石
(
さすが
)
かるがるしき
下々
(
しも/″\
)
の
目
(
め
)
に
立
(
たち
)
し
分
(
わ
)
け
隔
(
へだ
)
ては
無
(
な
)
けれども、
同
(
おな
)
じ
物言
(
ものい
)
ひの
何處
(
どこ
)
やら
苦
(
に
)
がく
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あの
深
(
ふか
)
い
山岳
(
さんがく
)
の
奧
(
おく
)
には
屹度
(
きつと
)
何
(
なに
)
か
怖
(
おそろ
)
しいものが
潛
(
ひそ
)
んでゐるに
相違
(
さうゐ
)
ないと
考
(
かんが
)
へた。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
これは
勿論
(
もちろん
)
私
(
わたくし
)
にも、
幾分
(
いくぶん
)
ながら
同情
(
どうじやう
)
を
惹
(
ひ
)
くに
足
(
た
)
るものには
相違
(
さうゐ
)
なかつた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
然
(
しか
)
も
其
(
そ
)
の
労力
(
らうりよく
)
に
仕払
(
しはら
)
ふべき、
報酬
(
はうしう
)
の
量
(
りやう
)
の
莫大
(
ばくだい
)
なるに
苦
(
くるし
)
んで、
生命
(
いのち
)
にも
代
(
か
)
へて
最惜
(
いとをし
)
む
恋人
(
こひびと
)
を
仮
(
かり
)
に
奪
(
うば
)
ふて、
交換
(
かうくわん
)
すべき
条件
(
でうけん
)
に
充
(
あ
)
つる
人質
(
ひとじち
)
と
為
(
し
)
たに
相違
(
さうゐ
)
ない。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
洗
(
あら
)
はせて
此室
(
こゝ
)
へ
呼
(
よ
)
びたしと
仰
(
おほ
)
せられたに
相違
(
さうゐ
)
はなし
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
お
上
(
あが
)
りなされよと
洗足
(
すゝぎ
)
の
湯
(
ゆ
)
まで
汲
(
く
)
んでくるゝはよも
串戯
(
じやうだん
)
にはあらざるべし
僞
(
いつは
)
りならずとせば
眞
(
しん
)
以
(
もつ
)
て
奇怪
(
きくわい
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此
(
この
)
機會
(
きくわい
)
に
際
(
さい
)
して
化物
(
ばけもの
)
の
研究
(
けんきう
)
を
起
(
おこ
)
し、
化物學
(
ばけものがく
)
といふ一
科
(
くわ
)
の
學問
(
がくもん
)
を
作
(
つく
)
り
出
(
だ
)
したならば、
定
(
さだ
)
めし
面白
(
おもしろ
)
からうと
思
(
おも
)
ふのである。
昔
(
むかし
)
の
傳説
(
でんせつ
)
、
樣式
(
やうしき
)
を
離
(
はな
)
れた
新化物
(
しんばけもの
)
の
研究
(
けんきう
)
を
試
(
こゝろ
)
みる
餘地
(
よち
)
は
屹度
(
きつと
)
あるに
相違
(
さうゐ
)
ない。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
私
(
わたし
)
は
一人
(
ひとり
)
、おれぢやあない、おれぢやあない、と、
戸惑
(
とまど
)
ひをして
居
(
ゐ
)
たが、
出
(
で
)
しなに、
踏込
(
ふみこ
)
んだに
相違
(
さうゐ
)
ない。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
違
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“相違”で始まる語句
相違無
相違点
相違之廉
相違無之