(洋)金の勘定を仕ずに来た(よう)かねのかんじょうをしずにきた
独逸の名高い作者レツシングと云ふ人は、至つて粗忽しい方で、其上法外に忘れツぽいから、無闇に金子や何かゞ失くなる、「是は何でも下婢か下男が窃取るに相違ない、一番計略を以て試してやらう。と云ふので、レツシング先生或時、机の上へ金銀をバラ/″\散 …