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番
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ばん
ふりがな文庫
“
番
(
ばん
)” の例文
誠に
有難
(
ありがた
)
い事で、
私
(
わたくし
)
もホツと
息
(
いき
)
を
吐
(
つ
)
いて、それから二
日
(
か
)
の一
番
(
ばん
)
汽車
(
きしや
)
で
京都
(
きやうと
)
へ
御随行
(
ごずゐかう
)
をいたして
木屋町
(
きやちやう
)
の
吉富楼
(
よしとみろう
)
といふ
家
(
うち
)
へ
参
(
まゐ
)
りました
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
番
(
ばん
)
ごと
喧嘩
(
けんくわ
)
をして
遣
(
や
)
り
込
(
こ
)
めてやるのだが
隨分
(
ずゐぶん
)
おもしろいよと
話
(
はな
)
しながら、
鐵網
(
かなあみ
)
の
上
(
うへ
)
へ
餅
(
もち
)
をのせて、おゝ
熱々
(
あつ/\
)
と
指先
(
ゆびさき
)
を
吹
(
ふ
)
いてかゝりぬ。
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其
(
そ
)
れが
頻
(
しき
)
りに
交代
(
かうたい
)
されるので、
卯平
(
うへい
)
は一
度
(
ど
)
しか
郷里
(
きやうり
)
の
土
(
つち
)
を
踏
(
ふ
)
まなくても
種々
(
しゆ/″\
)
の
變化
(
へんくわ
)
を
耳
(
みゝ
)
にした。
彼
(
かれ
)
は一
番
(
ばん
)
おつぎのことが
念頭
(
ねんとう
)
に
浮
(
うか
)
ぶ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
日本
(
にほん
)
のむかしの
武士
(
ぶし
)
で一
番
(
ばん
)
強
(
つよ
)
かったのは
源氏
(
げんじ
)
の
武士
(
ぶし
)
でございます。その
源氏
(
げんじ
)
の
先祖
(
せんぞ
)
で、一
番
(
ばん
)
えらい
大将
(
たいしょう
)
といえば
八幡太郎
(
はちまんたろう
)
でございます。
八幡太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「おじさんのたこ、一
番
(
ばん
)
だこになれる?」と、
北風
(
きたかぜ
)
に
吹
(
ふ
)
かれながら、あくまで
青
(
あお
)
く
晴
(
は
)
れわたった
空
(
そら
)
を
見上
(
みあ
)
げて、
賢二
(
けんじ
)
がいいました。
北風にたこは上がる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
じつは、あの犬どもは
魔法
(
まほう
)
をかけられておりまして、あの
塔
(
とう
)
のなかにあるたくさんの
宝
(
たから
)
ものの
番
(
ばん
)
をしていなければならないのです。
三つのことば
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
景色
(
けしき
)
だ、とこれから、
前記
(
ぜんき
)
奥入瀬
(
おいらせ
)
の
奇勝
(
きしよう
)
を
説
(
と
)
くこと一
番
(
ばん
)
して、
此
(
こ
)
の
子
(
ね
)
の
口
(
くち
)
の
朝
(
あさ
)
ぼらけ、
汀
(
みぎは
)
の
松
(
まつ
)
はほんのりと、
島
(
しま
)
は
緑
(
みどり
)
に、
波
(
なみ
)
は
青
(
あを
)
い。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ガチョウ
番
(
ばん
)
のニールスが
勇敢
(
ゆうかん
)
にも、赤んぼうをおかあさんのところへつれていってやったと、ウソたちは、口々に歌っているのでした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
帽子屋
(
ばうしや
)
が
唯
(
た
)
ッた
一人
(
ひとり
)
場所
(
ばしよ
)
を
取
(
と
)
り
交
(
か
)
へた
爲
(
ため
)
に一
番
(
ばん
)
好
(
い
)
いことをしました、
愛
(
あい
)
ちやんは
以前
(
まへ
)
よりも
餘
(
よ
)
ッ
程
(
ぽど
)
割
(
わり
)
が
惡
(
わる
)
くなりました、だつて
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
カピ妻 さいの、
其時分
(
そのじぶん
)
には
甚
(
きつ
)
い
鼠捕
(
ねずみと
)
りであったさうな。したが、わたしが
不寢
(
ねず
)
の
番
(
ばん
)
をするゆゑ、
今
(
いま
)
は
其樣
(
そのやう
)
な
鼠
(
ねずみ
)
をば
捕
(
と
)
らすことぢゃない。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そこはわづか
二
(
ふた
)
つか
三
(
みつ
)
つしか
部屋
(
へや
)
がなく、ほんとうに
小
(
ちひ
)
さいもので、
爺
(
ぢい
)
さんがたゞ
一人
(
ひとり
)
、つくねんとして
番
(
ばん
)
をしてゐました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
外
(
ほか
)
のこととは
訳
(
わけ
)
が
違
(
ちが
)
い、あたしゃ
数
(
かず
)
あるお
客
(
きゃく
)
のうちでも、いの一
番
(
ばん
)
に
嫌
(
きら
)
いなお
人
(
ひと
)
、たとえ
嘘
(
うそ
)
でも
冗談
(
じょうだん
)
でも、
気
(
き
)
の
済
(
す
)
まないことはいやでござんす
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
松
(
まつ
)
や
梅
(
うめ
)
の
精
(
せい
)
に
比
(
くら
)
べると
竹
(
たけ
)
の
精
(
せい
)
はずっと
痩
(
やせ
)
ぎすで、
何
(
なに
)
やら
少
(
すこ
)
し
貧相
(
ひんそう
)
らしく
見
(
み
)
えましたが、しかし
性質
(
せいしつ
)
はこれが一
番
(
ばん
)
穏和
(
おとな
)
しいようでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「
遠駆
(
とおが
)
けの一
番
(
ばん
)
試合
(
じあい
)
で、
勝敗
(
しょうはい
)
を
決
(
き
)
めることは
当方
(
とうほう
)
で、
望
(
のぞ
)
むところ、たしかに
承知
(
しょうち
)
した。さらば、すぐそちらでもおしたくを」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
◎
兄
(
あに
)
さんは龍馬とは親子程年が違つて居ました。一
番
(
ばん
)
上
(
うへ
)
が兄さん(権平)で次がお乙女さん其次が高松太郎の
母
(
ママ
)
、其次が又女で龍馬は末子です。
千里駒後日譚
(新字旧仮名)
/
川田瑞穂
、
楢崎竜
、
川田雪山
(著)
彼の母が人形を差し出すと幸子は祖母の顔と人形とを
暫
(
しばら
)
く
交
(
かわ
)
り
番
(
ばん
)
こに眺めていてから、そろそろと人形の方へ手を出した。
御身
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
このとき
諭吉
(
ゆきち
)
は、
城
(
しろ
)
の
門番
(
もんばん
)
をするつとめがありました。
三日
(
みっか
)
に一どは、その
番
(
ばん
)
がまわってきます。その
日
(
ひ
)
だけは、
昼
(
ひる
)
はうつすことができません。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
これが、いのきちがおぼえている、
第
(
だい
)
一
番
(
ばん
)
めのおどろきであった。つづいて、
日本海
(
にほんかい
)
の石におどろいたのが
第
(
だい
)
二
番
(
ばん
)
め—。
ラクダイ横町
(新字新仮名)
/
岡本良雄
(著)
しかし
私
(
わたし
)
は
決定的
(
けつていてき
)
でなかつた。
行
(
い
)
くなら一
人
(
り
)
やつた
方
(
ほう
)
がいゝと
私
(
わたし
)
は
密
(
ひそ
)
かに
思
(
おも
)
つてゐた。I
子
(
こ
)
を
番
(
ばん
)
してついて
行
(
い
)
くやうなことは
私
(
わたし
)
には
出来
(
でき
)
なかつた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
十二
番
(
ばん
)
の
岩間寺
(
いはまでら
)
へ
越
(
こ
)
す巡礼の者であらう、
睡
(
ねむ
)
いやうな
御咏歌
(
ごえいか
)
の
節
(
ふし
)
が
山越
(
やまごし
)
に響いて、それもつい
聞
(
きこ
)
えなくなつて了つた。
茸の香
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
大
(
おほ
)
きな
姿見
(
すがたみ
)
に
映
(
うつ
)
る
白壁
(
しらかべ
)
の
色
(
いろ
)
を
斜
(
なゝ
)
めに
見
(
み
)
て、
番
(
ばん
)
の
來
(
く
)
るのを
待
(
ま
)
つてゐたが、あまり
退屈
(
たいくつ
)
になつたので、
洋卓
(
テーブル
)
の
上
(
うへ
)
に
重
(
かさ
)
ねてあつた
雜誌
(
ざつし
)
に
眼
(
め
)
を
着
(
つ
)
けた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『ひどい
蛆
(
うじ
)
だなア。』と、一
番
(
ばん
)
近
(
ちか
)
く
寄
(
よ
)
つた
某家
(
ぼうけ
)
の
武士
(
ぶし
)
の
側
(
そば
)
からでも、
死體
(
したい
)
まではまだ一
間半
(
けんはん
)
ばかりの
距離
(
きより
)
があつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
其
(
その
)
目的
(
もくてき
)
は
凡
(
およ
)
そ三つに
分
(
わか
)
つことが
出來
(
でき
)
る。一は
怨
(
うらみ
)
を
報
(
はう
)
ずる
爲
(
ため
)
で一
番
(
ばん
)
怖
(
こわ
)
い。二は
恩愛
(
おんあい
)
の
爲
(
ため
)
で
寧
(
むし
)
ろいぢらしい。三は
述懷的
(
じゆつくわいてき
)
である。一の
例
(
れい
)
は
數
(
かぞ
)
ふるに
遑
(
いとま
)
がない。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
私達の握り
拳
(
こぶし
)
二つがけ位の穴を地べたで見つけて、一
番
(
ばん
)
下
(
した
)
へは枯草だの草の穗だけで圓い
穴形
(
あながた
)
をこしらへ、上へは馬の毛をたく
山
(
さん
)
入
(
い
)
れて柔かい床を拵へる。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
閭
(
りよ
)
が
其
(
その
)
視線
(
しせん
)
を
辿
(
たど
)
つて、
入口
(
いりくち
)
から一
番
(
ばん
)
遠
(
とほ
)
い
竈
(
かまど
)
の
前
(
まへ
)
を
見
(
み
)
ると、そこに
二人
(
ふたり
)
の
僧
(
そう
)
の
蹲
(
うづくま
)
つて
火
(
ひ
)
に
當
(
あた
)
つてゐるのが
見
(
み
)
えた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
今
(
いま
)
この
岩窟
(
がんくつ
)
を
説明
(
せつめい
)
するに、
最
(
もつと
)
も
解
(
かい
)
し
易
(
やす
)
からしめるには、
諸君
(
しよくん
)
の
腦裡
(
のうり
)
に、
洋式
(
ようしき
)
の
犬小屋
(
いぬごや
)
を
畫
(
ゑが
)
いて
貰
(
もら
)
ふのが一
番
(
ばん
)
だ。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
此打切は川口を一
番
(
ばん
)
として
水上
(
みなかみ
)
へ十五番まであり。こゝはいづくの
持
(
もち
)
とて川にその
境目
(
さかひめ
)
ありてはなはだ
厳重
(
げんぢゆう
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
その
仕方
(
しかた
)
もいろいろ
聞
(
き
)
かされたが、
僕
(
ぼく
)
が
如何
(
いか
)
にも
支那人式
(
しなじんしき
)
だなと一
番
(
ばん
)
感心
(
かんしん
)
し、
且
(
か
)
つ
恐
(
おそ
)
るべしと
思
(
おも
)
つたのは
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
つれてきたときより三
倍
(
ばい
)
も大きくなり、夜はよく家の
番
(
ばん
)
をし、
昼間
(
ひるま
)
は林太郎のいうことをよく聞いて、いっしょにふざけながら遊んでもおしっこをもらしたり
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
また
或
(
ある
)
若者
(
わかもの
)
が
来
(
き
)
てどう
云
(
い
)
う
風
(
ふう
)
に
生活
(
せいかつ
)
をしたらいいかと
相談
(
そうだん
)
を
掛
(
か
)
けられる、と、
他人
(
たにん
)
はまず一
番
(
ばん
)
考
(
かんが
)
える
所
(
ところ
)
であろうが、
貴方
(
あなた
)
にはその
答
(
こたえ
)
はもうちゃんと
出来
(
でき
)
ている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
伴うて
間毎々々
(
まごと/\
)
を
經
(
へ
)
庭
(
には
)
へ
下
(
お
)
り向の物置部屋へ案内したり爰には數十人の
與力
(
よりき
)
同心
(
どうしん
)
番
(
ばん
)
をなし言語同斷の無禮を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
父
(
とう
)
さんの
田舍
(
ゐなか
)
は
信濃
(
しなの
)
の
山國
(
やまぐに
)
から
平
(
たひら
)
な
野原
(
のはら
)
の
多
(
おほ
)
い
美濃
(
みの
)
の
方
(
はう
)
へ
降
(
おり
)
て
行
(
ゆ
)
く
峠
(
たうげ
)
の一
番
(
ばん
)
上
(
うへ
)
のところにあつたのです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
併
(
しか
)
し一
番
(
ばん
)
に氣に
適
(
い
)
ツたのは、
眉
(
まゆ
)
と眼で、眉は
單
(
たゝ
)
温順
(
すなほ
)
にのんびりしてゐるといふだけのことであツたが
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
踏切
(
ふみき
)
りの
近
(
ちか
)
くには、いづれも
見
(
み
)
すぼらしい
藁屋根
(
わらやね
)
や
瓦屋根
(
かはらやね
)
がごみごみと
狹苦
(
せまくる
)
しく
建
(
た
)
てこんで、
踏切
(
ふみき
)
り
番
(
ばん
)
が
振
(
ふ
)
るのであらう、
唯
(
ただ
)
一
旒
(
りう
)
のうす
白
(
しろ
)
い
旗
(
はた
)
が
懶
(
ものう
)
げに
暮色
(
ぼしよく
)
を
搖
(
ゆす
)
つてゐた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
さはれ木枯吹きすさむ
夜半
(
よわ
)
、
幸
(
さいわい
)
多
(
おお
)
き友の多くを思ひては、またもこの里のさすがにさびしきかな、ままよ万事かからんのみ、
奮励
(
ふんれい
)
一
番
(
ばん
)
飛
(
と
)
び出でんかの思ひなきにあらねど
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
下女はとんだことをしたと
悔
(
く
)
やんでいた。花前が
食事
(
しょくじ
)
も
水車的
(
すいしゃてき
)
でいつもおなじような
順序
(
じゅんじょ
)
をとる。自分のときめた
飯椀
(
めしわん
)
と
汁椀
(
しるわん
)
とは、かならず
番
(
ばん
)
ごと自分で洗って飯を
食
(
た
)
べる。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
コレハ/\よく作られたと
賞揚
(
しやうやう
)
一
番
(
ばん
)
、その
後
(
あと
)
で
新詩
(
しんし
)
を
一律
(
いちりつ
)
また
贈
(
おく
)
られては、
再
(
ふたゝ
)
び胸に山を
築
(
きづ
)
く、こゝは
大
(
おほき
)
に
考
(
かんが
)
へもの、
面
(
まのあた
)
り
捧
(
さゝ
)
げずに遠く
紙上
(
しじやう
)
で
吹聴
(
ふいちやう
)
せば、先生
髯
(
ひげ
)
を
握
(
にぎ
)
りながら
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
ふざけないで歩くこと、
決
(
けっ
)
して
傍道
(
わきみち
)
をしないこと、馬や車をよけること、五人のうちで一
番
(
ばん
)
小さいエチエンヌのそばを決して
離
(
はな
)
れないこと、そういうお
約束
(
やくそく
)
をして
来
(
き
)
たのです。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
あの一
番
(
ばん
)
おしまいに
殻
(
から
)
から
出
(
で
)
た、そしてぶきりょうな
顔付
(
かおつ
)
きの
子家鴨
(
こあひる
)
は、
他
(
ほか
)
の
家鴨
(
あひる
)
やら、その
他
(
た
)
そこに
飼
(
か
)
われている
鳥達
(
とりたち
)
みんなからまで、
噛
(
か
)
みつかれたり、
突
(
つ
)
きのめされたり
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
すると一
番
(
ばん
)
最後
(
さいご
)
にペンペといふ
何
(
なに
)
も
知
(
し
)
らない
若
(
わか
)
い
鴉
(
からす
)
が
出
(
で
)
てきて『そいつはおもしろいな、ヱヴェレストのてつぺんまでは
大飛行
(
だいひかう
)
だ。
僕
(
ぼく
)
は
大賛成
(
だいさんせい
)
だ。ラランよ。
僕
(
ぼく
)
でも
大丈夫
(
だいじやうぶ
)
か。』
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
まさかこんな林には気も
付
(
つ
)
かずに通り
過
(
す
)
ぎるだろうと思っていたら二人の役人がどこかで
番
(
ばん
)
をして見ていたのです。万一殺されないにしてももう
縛
(
しば
)
られると私どもは
覚悟
(
かくご
)
しました。
二人の役人
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
處
(
ところ
)
で一
番
(
ばん
)
先
(
さき
)
に、
市
(
し
)
の
結核
(
けつかく
)
療養所
(
れうやうじよ
)
へ
交渉
(
かうせふ
)
して
見
(
み
)
たが、
寄留屆
(
きりうとゞけ
)
がしてないので
駄目
(
だめ
)
だつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
「わたしは
隨分
(
ずいぶん
)
澤山
(
たくさん
)
の
子
(
こ
)
を
生
(
う
)
んだが、一
番
(
ばん
)
しまいに三人の貴い
御子
(
みこ
)
を得た」と仰せられて、
頸
(
くび
)
に掛けておいでになつた玉の
緒
(
お
)
をゆらゆらと
搖
(
ゆら
)
がして
天照
(
あまて
)
らす大神にお授けになつて
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
かく
氣
(
き
)
の
沈
(
しづ
)
んで
居
(
を
)
る
時
(
とき
)
には、
賑
(
にぎ
)
はしき
光景
(
くわうけい
)
にても
眺
(
なが
)
めなば、
幾分
(
いくぶん
)
か
心
(
こゝろ
)
を
慰
(
なぐさ
)
むる
因
(
よすが
)
ともならんと
考
(
かんが
)
へたので、
私
(
わたくし
)
は
兩人
(
ふたり
)
を
引連
(
ひきつ
)
れて、
此時
(
このとき
)
一
番
(
ばん
)
に
賑
(
にぎ
)
はしく
見
(
み
)
えた
船首
(
せんしゆ
)
の
方
(
かた
)
へ
歩
(
ほ
)
を
移
(
うつ
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
此地
(
こゝ
)
には
妓楼
(
ぎろう
)
がありますでな、
酉
(
とり
)
の無いのも
異
(
い
)
なものぢやといふ事でと、
神酒
(
みき
)
の
番
(
ばん
)
するらしきが
何
(
なに
)
ゆゑかあまたゝび
顔撫
(
かほな
)
でながら、
今日限
(
こんにちかぎ
)
り
此祠
(
このほこら
)
を
借
(
か
)
りましたぢや。これも六七年前。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
また今を去ること三十余年、
固
(
かた
)
め
番
(
ばん
)
とて
非役
(
ひやく
)
の
徒士
(
かち
)
に城門の番を命じたることあり。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
『さうです。
實際
(
じつさい
)
彼
(
あ
)
の
家
(
うち
)
が
今
(
いま
)
一
番
(
ばん
)
繁盛
(
はんじやう
)
するでしよう。』と
關羽
(
くわんう
)
の
鈴木巡査
(
すゞきじゆんさ
)
が
答
(
こた
)
へた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
去年
(
きよねん
)
の
夏頃
(
なつごろ
)
から
此
(
こ
)
の
稼場
(
かせぎば
)
に
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
せ
初
(
はじ
)
め、
川風
(
かはかぜ
)
の
身
(
み
)
に
浸
(
し
)
む
秋
(
あき
)
も
早
(
はや
)
く
過
(
す
)
ぎ、
手袋
(
てぶくろ
)
した
手先
(
てさき
)
も
凍
(
こゞえ
)
るやうな
冬
(
ふゆ
)
になつても
毎夜
(
まいよ
)
休
(
やす
)
まずに
出
(
で
)
て
来
(
く
)
るので、
今
(
いま
)
では
女供
(
をんなども
)
の
中
(
なか
)
でも一
番
(
ばん
)
古顔
(
ふるがほ
)
になつてゐる。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
この
他
(
ほか
)
に
家
(
いへ
)
に
召
(
め
)
し
仕
(
つか
)
はれてゐるもの
大勢
(
おほぜい
)
手
(
て
)
ぐすね
引
(
ひ
)
いて
待
(
ま
)
つてゐます。
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
は
女
(
をんな
)
どもが
番
(
ばん
)
をし、お
婆
(
ばあ
)
さんは、
姫
(
ひめ
)
を
抱
(
かゝ
)
へて
土藏
(
どぞう
)
の
中
(
なか
)
にはひり、
翁
(
おきな
)
は
土藏
(
どぞう
)
の
戸
(
と
)
を
締
(
し
)
めて
戸口
(
とぐち
)
に
控
(
ひか
)
へてゐます。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
と
云
(
い
)
ふのは、おぢさんに
前
(
まへ
)
の
約束
(
やくそく
)
をきつと
守
(
まも
)
らすためには、
君
(
きみ
)
たちはこの
本
(
ほん
)
をよく
讀
(
よ
)
んで、そしてその
中
(
うち
)
の一
番
(
ばん
)
好
(
す
)
きな
歌
(
うた
)
とか、
嫌
(
きら
)
ひな
歌
(
うた
)
とか、この
歌
(
うた
)
はこんな
時
(
とき
)
に
使
(
つか
)
つたらどうだつたとか
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
“番”の意味
《名詞》
(バン)
(つがい)二個で一組となるもの。
(出典:Wiktionary)
“番”の解説
番(ばん)とは、交替して行われる勤務形態及びそのために編成された集団のこと。現代においても警察官や消防士、病院・工場などでの勤務や警備員をはじめ一個人では賄いきれない時間量・仕事量を必要とする職場における労働形態として存在している(早番・遅番・朝番・昼番・夜番など)。なお、その番に順序をつけて順繰りに行うことを輪番(りんばん)ということがある。
(出典:Wikipedia)
番
常用漢字
小2
部首:⽥
12画
“番”を含む語句
一番
料理番
番頭
門番
茶番
玄関番
蝶番
十八番
不寝番
番組
交番
中六番町
第一番
番所
番犬
当番
番町
三番叟
使番
番附
...