“山國”の読み方と例文
新字:山国
読み方割合
やまぐに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とうさんの田舍ゐなか信濃しなの山國やまぐにからたひら野原のはらおほ美濃みのはうおりたうげの一ばんうへのところにあつたのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ふゆの、山國やまぐにの、にしおふ越路こしぢなり、其日そのひそらくもりたれば、やうやまちをはづれると、九頭龍川くづりうがは川面かはづらに、夕暮ゆふぐれいろめて、くらくなりゆく水蒼みづあをく、早瀬はやせみだれておと
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ヱネチアには我髮をる銚あるにあらねど、わがこれを憶ふ情は、恰も幻術の力の左右するところとなれるが如くなりき。われ若し山國やまぐにうまれならば、此情はやがて世に思郷病ノスタルジアなるべし。