“山国”のいろいろな読み方と例文
旧字:山國
読み方割合
やまぐに89.5%
さんごく10.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もちろん海抜六百尺をもって最高点となすユトランドにおいてはわがくにのごとき山国やまぐににおけるごとく洪水の害を見ることはありません。
なぜって、わしは山国やまぐにの生れでね、小さいときから、山のぼりや木のぼりをやっていて、それにかけてはお猿さんより上手なんだからね
人造人間エフ氏 (新字新仮名) / 海野十三(著)
六月下旬すゑ日射ひざしが、もう正午ひるに近い。山国さんごくの空は秋の如く澄んで、姫神山の右の肩に、綿の様な白雲が一団ひとかたまり、彫出された様に浮んでゐる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
毎日ひる近くなると、調子面白い喇叭ラツパの音を澄んだ山国さんごくの空気に響かせて、赤く黄く塗つた円太郎馬車が、南から北から、勇しくこの村に躍込んだものだ。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)