トップ
>
山国
>
やまぐに
ふりがな文庫
“
山国
(
やまぐに
)” の例文
旧字:
山國
もちろん海抜六百尺をもって最高点となすユトランドにおいてはわが
邦
(
くに
)
のごとき
山国
(
やまぐに
)
におけるごとく洪水の害を見ることはありません。
デンマルク国の話:信仰と樹木とをもって国を救いし話
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
なぜって、わしは
山国
(
やまぐに
)
の生れでね、小さいときから、山のぼりや木のぼりをやっていて、それにかけてはお猿さんより上手なんだからね
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「あゝ、
山国
(
やまぐに
)
の
門附
(
かどづけ
)
芸人、誇れば、魔法つかひと言ひたいが、いかな、
然
(
さ
)
までの事もない。
昨日
(
きのう
)
から
御目
(
おめ
)
に掛けた、あれは手品ぢや。」
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
なにしろ
斯
(
こ
)
ういう
山国
(
やまぐに
)
には不思議なことが絶えないので困る。いや、飛んだ長話でお邪魔をしました。(立上る。)
人狼
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
あるとき、
殿
(
との
)
さまは
山国
(
やまぐに
)
を
旅行
(
りょこう
)
なされました。その
地方
(
ちほう
)
には、
殿
(
との
)
さまのお
宿
(
やど
)
をするいい
宿屋
(
やどや
)
もありませんでしたから、百
姓家
(
しょうや
)
にお
泊
(
と
)
まりなされました。
殿さまの茶わん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
男「小川村というのは上州も東口とやら、
山国
(
やまぐに
)
と聞きましたが、大層遠方へおいでゞございますねえ」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
信州は
山国
(
やまぐに
)
でも、もう薪の少なくなった地方の一つだが、それでも各郡にこの千駄焚きという語はのこっていて、じっさいはただほうぼうの家から、松の枝などを持ちより
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
畠仕事
(
はたけしごと
)
をして居る百姓の働き振を見ては、まるで遊んでる様ですな、と云う。
彼
(
かれ
)
は生活の闘烈しい雪の
山国
(
やまぐに
)
に生れ、彼自身も烈しい戦の人であった。彼は小学教員であった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
但馬
(
たじま
)
山国
(
やまぐに
)
雨情民謡百篇
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
涼
(
すず
)
しいはずの
信州
(
しんしゅう
)
や
上越
(
じょうえつ
)
の
山国
(
やまぐに
)
地方においてさえ、夜は雨戸をあけていないと、ねむられないほどの暑くるしさだった。
三十年後の東京
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
風
(
かぜ
)
もふわ/\と
樹
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
を
擽
(
くすぐ
)
つて、はら/\
笑
(
わら
)
はせて
花
(
はな
)
にしやうとするらしい、
壺
(
つぼ
)
の
中
(
なか
)
のやうではあるが、
山国
(
やまぐに
)
の
夜
(
よ
)
は
朧
(
をぼろ
)
。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いくらさしあげたいと
思
(
おも
)
っても、
山国
(
やまぐに
)
の
不便
(
ふべん
)
なところでありましたから、さしあげるものもありませんでしたけれど、
殿
(
との
)
さまは、百
姓
(
しょう
)
の
真心
(
まごころ
)
をうれしく
思
(
おも
)
われ、そして
殿さまの茶わん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
懐には
合口
(
あいくち
)
をのんで居る位に心掛けて、怪しい者が来ると
脊負
(
しょっ
)
て居る包を
放
(
は
)
ねて置いて、懐中の合口を引抜くと云う事で始終
山国
(
やまぐに
)
を歩くから油断はしません。よく旅慣れて居るもので御座ります。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
が、
手
(
て
)
で
撫
(
な
)
でゝ
見
(
み
)
ても
雫
(
しづく
)
は
分
(
わか
)
らぬ。——
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
るのではない、
月
(
つき
)
が
欠伸
(
あくび
)
する
息
(
いき
)
がかゝるのであらう……そんな
晩
(
ばん
)
には
獺
(
かはをそ
)
が
化
(
ば
)
けると
言
(
い
)
ふが、
山国
(
やまぐに
)
に
其
(
それ
)
は
相応
(
ふさ
)
はぬ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「こちらへきて、
幸福
(
こうふく
)
の一つは、
晴
(
は
)
れわたった
青
(
あお
)
い
空
(
そら
)
を
見
(
み
)
られることですが、それにつけ、いっそう、あのさびしい
山国
(
やまぐに
)
で、
働
(
はたら
)
く
人
(
ひと
)
たちのことを
思
(
おも
)
います。」と、
書
(
か
)
いたのでありました。
空晴れて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
武士「久しく
山国
(
やまぐに
)
へ来て居て田舎者に成りました」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
(これは、
何
(
なん
)
でござりまする、)と
山国
(
やまぐに
)
の
人
(
ひと
)
などは
殊
(
こと
)
に
出家
(
しゆつけ
)
と
見
(
み
)
ると
丁寧
(
ていねい
)
にいつてくれる。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そこは、
山国
(
やまぐに
)
の
小
(
ちい
)
さな
発電所
(
はつでんしょ
)
でした。
良
(
りょう
)
一は、ここへ
勤務
(
きんむ
)
したのです。
僕が大きくなるまで
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
其
(
そ
)
の
実
(
じつ
)
、
矢叫
(
やさけび
)
の
如
(
ごと
)
き
流
(
ながれ
)
の
音
(
おと
)
も、
春雨
(
はるさめ
)
の
密語
(
さゝやき
)
ぞ、と
聞
(
き
)
く、
温泉
(
いでゆ
)
の
煙
(
けむ
)
りの
暖
(
あたゝか
)
い、
山国
(
やまぐに
)
ながら
紫
(
むらさき
)
の
霞
(
かすみ
)
の
立籠
(
たてこも
)
る
閨
(
ねや
)
を、
菫
(
すみれ
)
に
満
(
み
)
ちた
池
(
いけ
)
と見る、
鴛鴦
(
えんわう
)
の
衾
(
ふすま
)
の
寝物語
(
ねものがた
)
りに——
主従
(
しゆじう
)
は
三世
(
さんぜ
)
、
親子
(
おやこ
)
は
一世
(
いつせ
)
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「まだ
方々
(
ほうぼう
)
を
歩
(
ある
)
いて
年
(
とし
)
の
暮
(
く
)
れに、
山国
(
やまぐに
)
の
町
(
まち
)
へ
帰
(
かえ
)
るといった。」
山に雪光る
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
未知
(
みち
)
の
山国
(
やまぐに
)
の
生活
(
せいかつ
)
がなつかしまれたのであります。
銀のペンセル
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
国
常用漢字
小2
部首:⼞
8画
“山国”で始まる語句
山国谷
山国川
山国兵部