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變
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へん
ふりがな文庫
“
變
(
へん
)” の例文
新字:
変
宗助
(
そうすけ
)
はもう
少
(
すこ
)
し
一所
(
いつしよ
)
に
歩
(
ある
)
いて、
屏風
(
びやうぶ
)
の
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
きたかつたが、わざ/\
回
(
まは
)
り
路
(
みち
)
をするのも
變
(
へん
)
だと
心付
(
こゝろづ
)
いて、
夫
(
それ
)
なり
分
(
わか
)
れた。
分
(
わか
)
れる
時
(
とき
)
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
喧
(
かしま
)
しき
田畑
(
たはた
)
の
人聲
(
ひとごゑ
)
と(
愛
(
あい
)
ちやんの
知
(
し
)
つてる)
變
(
へん
)
じました、——
遠方
(
ゑんぱう
)
に
聞
(
きこ
)
ゆる
家畜
(
かちく
)
の
唸
(
うな
)
り
聲
(
ごゑ
)
は、
海龜
(
うみがめ
)
の
重々
(
おも/\
)
しき
歔欷
(
すゝりなき
)
であつたのです。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
合點
(
がてん
)
行ずと
考
(
かんが
)
へ居るに又々
後
(
あと
)
からも女共が來り旦那樣
變
(
へん
)
な客人で御座ります
奧座敷
(
おくざしき
)
が明て居ますから御通りなされ御酒にしますか御膳を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此時
(
このとき
)
にふと
心付
(
こゝろつ
)
くと、
何者
(
なにもの
)
か
私
(
わたくし
)
の
後
(
うしろ
)
にこそ/\と
尾行
(
びかう
)
して
來
(
く
)
る
樣子
(
やうす
)
、オヤ
變
(
へん
)
だと
振返
(
ふりかへ
)
る、
途端
(
とたん
)
に
其
(
その
)
影
(
かげ
)
は
轉
(
まろ
)
ぶが
如
(
ごと
)
く
私
(
わたくし
)
の
足許
(
あしもと
)
へ
走
(
はし
)
り
寄
(
よ
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
或
(
あるひ
)
は
曰
(
いは
)
く——
禮服
(
れいふく
)
や
一千兩
(
いつせんりやう
)
を
土用干
(
どようぼし
)
——
此
(
こ
)
の
大禮服
(
たいれいふく
)
は
東京
(
とうきやう
)
で
出來
(
でき
)
た。が、
帽
(
ばう
)
を
頂
(
いたゞ
)
き、
劍
(
けん
)
を
帶
(
お
)
び、
手套
(
てぶくろ
)
を
絞
(
しぼ
)
ると、
坐
(
すわ
)
るのが
變
(
へん
)
だ。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
「こりや何うしたもんだ………何うも頭が
變
(
へん
)
てこりんだぞ。何をびくついてゐるんだ。まア、落着け!………そして
篤
(
とく
)
と考へて見るんだ。」
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「それを見て、浮氣で勝手な女だが、お若はさすがに氣が
變
(
へん
)
になつた。二人の男の爭ひは何んとも言ひやうもないほど凄かつたに違ひない」
銭形平次捕物控:305 美しき獲物
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この
人
(
ひと
)
は
傑
(
すぐ
)
れた
才子
(
さいし
)
でありましたが
形恰好
(
なりかつこう
)
が
少
(
すこ
)
し
變
(
へん
)
で、
丈
(
せい
)
は
高
(
たか
)
く
肩
(
かた
)
が
突
(
つ
)
き
出
(
で
)
て、
見苦
(
みぐる
)
しかつたので、
人々
(
ひと/″\
)
が
笑
(
わら
)
つてゐました。
今昔物語:21 大江匡衡が歌をよむ話
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
同時代
(
どうじだい
)
に
解釋
(
かいしやく
)
を
下
(
くだ
)
されたのである、
少
(
すこ
)
しく
考古趣味
(
かうこしゆみ
)
を
有
(
いう
)
する
者
(
もの
)
は、
變
(
へん
)
だなと
思
(
おも
)
はざるを
得
(
え
)
ないのであるが、それには
又
(
また
)
それだけの
理由
(
りゆう
)
が
有
(
あ
)
る。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
と、お
互
(
たがひ
)
に
微醺
(
びくん
)
を
帶
(
お
)
びて
變
(
へん
)
に
彈
(
はづ
)
み
立
(
た
)
つた
氣分
(
きぶん
)
で
黄包車
(
ワンポイソオ
)
を
驅
(
か
)
り、
再
(
ふたゝ
)
び
四馬路
(
スマロ
)
の
大通
(
おほどほり
)
へ
出
(
で
)
たのはもう
夜
(
よる
)
の一
時
(
じ
)
過
(
す
)
ぎだつた。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
徳川家康
(
とくがはいへやす
)
と
書
(
か
)
かずして
家康徳川
(
いへやすとくがは
)
といい、
楠正成
(
くすのきまさしげ
)
と
書
(
か
)
かずして
正成楠
(
まさしげくすのき
)
といひ、
紀貫之
(
きのつらゆき
)
と
書
(
か
)
かずして
貫之紀
(
つらゆきき
)
といふべきか。これは
餘程
(
よほど
)
變
(
へん
)
なものであらう。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
廉直
(
れんちよく
)
の・
(五三)
邪枉
(
じやわう
)
の
臣
(
しん
)
に
容
(
い
)
れられざるを
悲
(
かなし
)
み、
(五四)
往者得失
(
わうしやとくしつ
)
の
變
(
へん
)
を
觀
(
み
)
る、
故
(
ゆゑ
)
に
(五五)
孤憤
(
こふん
)
・五
蠧
(
と
)
・
内外儲
(
ないぐわいちよ
)
・
説林
(
せつりん
)
・
説難
(
ぜいなん
)
、十
餘萬言
(
よまんげん
)
を
作
(
つく
)
る。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
一枚一枚に眼を
晒
(
さら
)
し終つて
後
(
のち
)
、さてあまりに尋常な周圍を見廻すときのあの
變
(
へん
)
にそぐはない氣持を、私は以前には好んで味つてゐたものであつた。………
檸檬
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
疼痛
(
とうつう
)
とは
疼痛
(
とうつう
)
の
活
(
い
)
きた
思想
(
しさう
)
である、
此
(
こ
)
の
思想
(
しさう
)
を
變
(
へん
)
ぜしむるが
爲
(
ため
)
には
意旨
(
いし
)
の
力
(
ちから
)
を
奮
(
ふる
)
ひ、
而
(
しか
)
して
之
(
これ
)
を
棄
(
す
)
てゝ
以
(
もつ
)
て、
訴
(
うつた
)
ふる
事
(
こと
)
を
止
(
や
)
めよ、
然
(
しか
)
らば
疼痛
(
とうつう
)
は
消滅
(
せうめつ
)
すべし。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
其
(
そ
)
の
位
(
くらゐ
)
だから
變
(
へん
)
な
赤
(
あか
)
い
顏
(
かほ
)
もして
餘計
(
よけい
)
に
不愛想
(
ぶあいさう
)
にも
見
(
み
)
えるのであつたが、
後
(
のち
)
には
相應
(
さうおう
)
に
時候
(
じこう
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
もいへるやうに
成
(
な
)
つたとお
品
(
しな
)
は
能
(
よ
)
く
勘次
(
かんじ
)
へ
語
(
かた
)
つたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
斯
(
か
)
く
獨樂
(
こま
)
の
舞
(
ま
)
ひながら
行燈
(
あんどう
)
の
周圍
(
まはり
)
を
廻
(
まは
)
るは
即
(
すなは
)
ち
地球
(
ちきう
)
の
公轉
(
こうてん
)
と
云
(
い
)
ふものにて、
行燈
(
あんどう
)
を
一廻
(
ひとまはり
)
まはりて
本
(
もと
)
の
塲所
(
ばしよ
)
へ
歸
(
かへ
)
る
間
(
あひだ
)
に、
春夏秋冬
(
しゆんかしうとう
)
の
時候
(
じこう
)
を
變
(
へん
)
じ、一年を
爲
(
な
)
すなり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
ひよつくり
變
(
へん
)
てこな
夢
(
ゆめ
)
なんかを
見
(
み
)
てね、
平常
(
ふだん
)
優
(
やさ
)
しい
事
(
こと
)
の
一言
(
ひとこと
)
も
言
(
い
)
つて
呉
(
く
)
れる
人
(
ひと
)
が
母親
(
おふくろ
)
や
親父
(
おやぢ
)
や
姉
(
あね
)
さんや
兄
(
あに
)
さんのやうに
思
(
おも
)
はれて、もう
少
(
すこ
)
し
生
(
い
)
きて
居
(
ゐ
)
やうかしら
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
戰爭
(
せんさう
)
が
濟
(
す
)
むと
其
(
そ
)
の
翌年
(
よくねん
)
から
再
(
ふたゝ
)
び
輸入超過
(
ゆにふてうくわ
)
に
變
(
へん
)
じ
經濟界
(
けいざいかい
)
の
状勢
(
じやうせい
)
は一
變
(
ぺん
)
したるに
拘
(
かゝは
)
らず
戰後
(
せんご
)
十
數年
(
すうねん
)
を
經
(
へ
)
た
今日
(
こんにち
)
に
於
(
おい
)
ても
更
(
さら
)
に
改善
(
かいぜん
)
の
曙光
(
しよくくわう
)
を
認
(
みと
)
むることを
得
(
え
)
ざる
状態
(
じやうたい
)
にある。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
五年目
(
ごねんめ
)
には
田地
(
でんち
)
も
取返
(
とりかへ
)
し、
畑
(
はたけ
)
は
以前
(
いぜん
)
より
殖
(
ふ
)
え、
山懷
(
やまふところ
)
の
荒地
(
あれち
)
は
美事
(
みごと
)
な
桑園
(
さうゑん
)
と
變
(
へん
)
じ、
村内
(
そんない
)
でも
屈指
(
ゆびをり
)
の
有富
(
いうふう
)
な
百姓
(
ひやくしやう
)
と
成
(
な
)
り
終
(
おは
)
せたのです。しかも
彼
(
かれ
)
の
勞働辛苦
(
らうどうしんく
)
は
初
(
はじめ
)
と
少
(
すこし
)
も
變
(
かは
)
らないのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
抑
(
おさ
)
へて之を
揚
(
あ
)
げ、
激
(
げき
)
して之を
進
(
すゝ
)
ましむるは、教の
權
(
けん
)
にして而て
變
(
へん
)
なり。教も亦
術
(
じゆつ
)
多し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
シャクが
變
(
へん
)
になり始めたのは、去年の春、弟のデックが死んで以來のことである。
狐憑
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
その主題は、幼ひ唄ひ手の爲めに選ばれたものとしては、まつたく
變
(
へん
)
な氣がした。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
療治
(
れうぢ
)
の
報酬
(
はうしう
)
に
藥箱
(
くすりばこ
)
の
進物
(
しんもつ
)
といふのは、
少
(
すこ
)
し
變
(
へん
)
だが、
本道
(
ほんだう
)
のほかに
外療
(
げれう
)
も
巧者
(
かうしや
)
の
玄竹
(
げんちく
)
は、
若
(
わか
)
い
者
(
もの
)
の
怪我
(
けが
)
を
十針
(
とはり
)
ほども
縫
(
ぬ
)
つて、
絲
(
いと
)
に
絡
(
から
)
んだ
血腥
(
ちなまぐさ
)
いものを、
自分
(
じぶん
)
の
口
(
くち
)
で
嘗
(
な
)
め
取
(
と
)
るといふやうな
苦勞
(
くらう
)
までして
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
それ程
變
(
へん
)
てこに顏が廣くなつてしまつた。
貝殻追放:015 「末枯」の作者
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
尺の
青鬼
(
あをおに
)
と
變
(
へん
)
じ、
紅皿
(
べにさら
)
の
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
『さて
此
(
この
)
鼠
(
ねずみ
)
に
何
(
なに
)
を
話
(
はな
)
してやらうかしら?
大抵
(
たいてい
)
皆
(
みん
)
な
變
(
へん
)
な
事
(
こと
)
ばかりだが、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
話
(
はな
)
しても
關
(
かま
)
はないだらう』と
愛
(
あい
)
ちやんが
思
(
おも
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
忘
(
わす
)
れはせまじ餘り
情
(
なさけ
)
なき
仕方
(
しかた
)
なりと利兵衞を
恨
(
うら
)
みけるが吉三郎は
素
(
もと
)
より
孝心
(
かうしん
)
深
(
ふか
)
ければ母を
慰
(
なぐさ
)
め利兵衞殿斯の如く
約束
(
やくそく
)
を
變
(
へん
)
じ
音信
(
おとづれ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
皆
(
みんな
)
が
壓
(
おさ
)
へても、
震
(
ふる
)
へ
上
(
あが
)
るやうに、
寢臺
(
ねだい
)
の
上
(
うへ
)
から、
天井
(
てんじやう
)
を
見
(
み
)
て、あれ/\
彼處
(
あすこ
)
に
變
(
へん
)
なものが
居
(
ゐ
)
て、
睨
(
にら
)
みます、とつて
頂戴
(
ちやうだい
)
、よう、とつて
頂戴
(
ちやうだい
)
。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
坐
(
すわ
)
つて五
分
(
ふん
)
と
立
(
た
)
たないうちに、
先刻
(
さつき
)
の
笑聲
(
わらひごゑ
)
は、
此
(
この
)
變
(
へん
)
な
男
(
をとこ
)
と
坂井
(
さかゐ
)
の
家族
(
かぞく
)
との
間
(
あひだ
)
に
取
(
と
)
り
換
(
か
)
はされた
問答
(
もんだふ
)
から
出
(
で
)
る
事
(
こと
)
を
知
(
し
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此
(
この
)
東風
(
ひがしかぜ
)
が
吹
(
ふ
)
いて
來
(
き
)
た
爲
(
ため
)
に、
吾
(
わ
)
が
輕氣球
(
けいきゝゆう
)
は、
忽
(
たちま
)
ち
進行
(
しんかう
)
の
方向
(
ほうかう
)
を
變
(
へん
)
じて、
今度
(
こんど
)
は、
陸
(
りく
)
の
方面
(
ほうめん
)
から
斜
(
なゝめ
)
に、
海洋
(
かいやう
)
の
方
(
ほう
)
へと
吹
(
ふ
)
きやられた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
人類學會
(
じんるゐがくくわい
)
の
會員
(
くわいゐん
)
として、モールス
氏
(
し
)
のお
墨附
(
すみつき
)
? を
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
るのは
先
(
ま
)
づ
僕
(
ぼく
)
だけだらうと
考
(
かんが
)
へて、これを
水谷氏
(
みづたにし
)
に
話
(
はな
)
すと、
水谷氏
(
みづたにし
)
は
變
(
へん
)
な
顏
(
かほ
)
をして。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
例
(
たと
)
へば、
印度
(
いんど
)
の三
眼
(
め
)
の
明王
(
めうわう
)
は
變
(
へん
)
じて
通俗
(
つうぞく
)
の三
眼
(
め
)
入道
(
にふだう
)
となり、
鳥嘴
(
てうし
)
の
迦樓羅王
(
かろらわう
)
は
變
(
へん
)
じてお
伽噺
(
とぎばなし
)
の
烏天狗
(
からすてんぐ
)
となつた。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
一
日
(
にち
)
餘處
(
よそ
)
へ
行
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
た
日
(
ひ
)
は
滅切
(
めつきり
)
と
少
(
すくな
)
くなつて
居
(
ゐ
)
るのを
或
(
ある
)
時
(
とき
)
ふと
發見
(
はつけん
)
して
少
(
すこ
)
し
不快
(
ふくわい
)
に
且
(
かつ
)
變
(
へん
)
に
思
(
おも
)
ひつゝあつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
維新
(
いしん
)
の
變
(
へん
)
に
彼
(
か
)
れは
靜岡
(
しづをか
)
のお
供
(
とも
)
、これは
東臺
(
とうだい
)
の
五月雨
(
さみだれ
)
にながす
血汐
(
ちしほ
)
の
赤
(
あか
)
き
心
(
こヽろ
)
を
首尾
(
しゆび
)
よく
顯
(
あら
)
はして
露
(
つゆ
)
とや
消
(
き
)
えし、
水
(
みづ
)
さかづきして
別
(
わか
)
れし
限
(
ぎ
)
りの
妻
(
つま
)
へ
形見
(
かたみ
)
が
此美人
(
このびじん
)
なり
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
全
(
まつた
)
くわき
眼
(
め
)
も
振
(
ふ
)
らないやうな
蜂
(
はち
)
の
動作
(
どうさ
)
は
變
(
へん
)
に
嚴肅
(
げんしゆく
)
にさへ
見
(
み
)
えた。そして、
瞬
(
またた
)
きもせずに
見詰
(
みつ
)
めてゐる
内
(
うち
)
に、
夫
(
をつと
)
はその一
心
(
しん
)
さに
何
(
なに
)
か
嫉妬
(
しつと
)
に
似
(
に
)
たやうなものを
感
(
かん
)
じた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「然う。まア、然うなんだらう、
頭
(
あたま
)
が
變
(
へん
)
にフラ/\するし、其に
胸
(
むね
)
が何うも。」
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
彼
(
かれ
)
の
發狂者
(
はつきやうしや
)
らしい
所
(
ところ
)
は、
始終
(
しゞゆう
)
氣
(
き
)
の
張
(
は
)
つた
樣子
(
やうす
)
と、
變
(
へん
)
な
眼付
(
めつき
)
とをするの
外
(
ほか
)
に、
時折
(
ときをり
)
、
晩
(
ばん
)
になると、
着
(
き
)
てゐる
病院服
(
びやうゐんふく
)
の
前
(
まへ
)
を
神經的
(
しんけいてき
)
に
掻合
(
かきあ
)
はせると
思
(
おも
)
ふと、
齒
(
は
)
の
根
(
ね
)
も
合
(
あ
)
はぬまでに
全身
(
ぜんしん
)
を
顫
(
ふる
)
はし
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
さて、これまでつい
少女
(
をとめ
)
の
名
(
な
)
をつけることを
忘
(
わす
)
れてゐましたが、もう
大
(
おほ
)
きくなつて
名
(
な
)
のないのも
變
(
へん
)
だと
氣
(
き
)
づいて、いゝ
名
(
な
)
づけ
親
(
おや
)
を
頼
(
たの
)
んで
名
(
な
)
をつけて
貰
(
もら
)
ひました。その
名
(
な
)
は
嫋竹
(
なよたけ
)
の
赫映姫
(
かぐやひめ
)
といふのでした。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
天之を生みて、天之を
死
(
ころ
)
す、一に天に
聽
(
まか
)
さんのみ、吾れ何ぞ畏れん。吾が性は即ち天なり、
躯殼
(
くかく
)
は則ち天を
藏
(
おさ
)
むるの室なり。
精氣
(
せいき
)
の物と爲るや、天此の室に
寓
(
ぐう
)
す。
遊魂
(
いうこん
)
の
變
(
へん
)
を爲すや、天此の室を
離
(
はな
)
る。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
少し
變
(
へん
)
だぞ、といふ者がふえて來た。
狐憑
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
『
私
(
わたし
)
は
今
(
いま
)
屹度
(
きつと
)
罰
(
ばつ
)
せられるんだわ、
斯
(
か
)
うして
自分
(
じぶん
)
の
涙
(
なみだ
)
の
中
(
なか
)
に
溺
(
おぼ
)
れるな
ン
て—
眞箇
(
ほんと
)
に
奇態
(
きたい
)
だわ!けども
今日
(
けふ
)
は
何
(
なに
)
も
彼
(
か
)
も
皆
(
みん
)
な
變
(
へん
)
よ』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
其
(
そ
)
の
鄰
(
となり
)
、
其
(
そ
)
の
鄰
(
となり
)
、
其
(
そ
)
の
上
(
うへ
)
、
其
(
そ
)
の
下
(
した
)
、
並
(
なら
)
んで、
重
(
かさな
)
つて、
或
(
あるひ
)
は
青
(
あを
)
く、
或
(
あるひ
)
は
赤
(
あか
)
く、
或
(
あるひ
)
は
黒
(
くろ
)
く、
凡
(
およ
)
そ
臼
(
うす
)
ほどの、
變
(
へん
)
な、
可厭
(
いや
)
な
獸
(
けもの
)
が
幾
(
いく
)
つともなく
並
(
なら
)
んだ。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それも
下女
(
げぢよ
)
が
臺所
(
だいどころ
)
で
働
(
はた
)
らいてゐるときは、
未
(
ま
)
だしもだが、
清
(
きよ
)
の
影
(
かげ
)
も
音
(
おと
)
もしないとなると、
猶
(
なほ
)
の
事
(
こと
)
變
(
へん
)
に
窮屈
(
きゆうくつ
)
な
感
(
かん
)
じが
起
(
おこ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
誰
(
たれ
)
でも
左樣
(
さう
)
だが、
戰爭
(
いくさ
)
の
首途
(
かどで
)
とか、
旅行
(
たび
)
の
首途
(
かどで
)
に
少
(
すこ
)
しでも
變
(
へん
)
な
事
(
こと
)
があれば、
多少
(
たせう
)
氣
(
き
)
に
懸
(
か
)
けずには
居
(
を
)
られぬのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
見定め
變
(
へん
)
に
應
(
おう
)
じて事を
計
(
はか
)
らはんこそ十全の
策
(
さく
)
と云べしと
理
(
り
)
を
盡
(
つく
)
して申ければ皆一同に此議に同ず
道理
(
もつとも
)
の事とて評議は此に決定したり
然
(
さら
)
ば
急
(
いそ
)
ぎ大坂へ
旅館
(
りよくわん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
成功
(
せいこう
)
した
其時
(
そのとき
)
の
嬉
(
うれ
)
しさも
思出
(
おもひい
)
でるが、
併
(
しか
)
し
多
(
おほ
)
くは
其時
(
そのとき
)
一處
(
いつしよ
)
に
行
(
い
)
つた
友
(
とも
)
の、
死
(
し
)
んだのや、
遠
(
とほ
)
ざかつたのや、いろ/\それを
懷出
(
おもひいだ
)
して、
時々
(
とき/″\
)
變
(
へん
)
な
感情
(
かんじやう
)
に
打
(
う
)
たれもする。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
もう一
年
(
ねん
)
も
生
(
い
)
きて
居
(
ゐ
)
たら
誰
(
だ
)
れか
本當
(
ほんたう
)
の
事
(
こと
)
を
話
(
はな
)
して
呉
(
く
)
れるかと
樂
(
たの
)
しんでね、
面白
(
おもしろ
)
くも
無
(
な
)
い
油引
(
あぶらひ
)
きをやつて
居
(
ゐ
)
るが
己
(
お
)
れ
見
(
み
)
たやうな
變
(
へん
)
な
物
(
もの
)
が
世間
(
せけん
)
にも
有
(
あ
)
るだらうかねえ
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「お
内儀
(
かみ
)
さん
變
(
へん
)
なこと
聞
(
き
)
くやうでがすが
帶
(
おび
)
にする
布片
(
きれ
)
はどの
位
(
くれえ
)
有
(
あ
)
つたらえゝもんでがせうね」と
聞
(
き
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
で、たとへば「
思
(
おも
)
はぬ
大利
(
たいり
)
あり」とか「
物事
(
ものごと
)
に
蹉跌
(
さてつ
)
あり、
西方
(
せいはう
)
凶
(
きやう
)
」などといふ、
考
(
かんが
)
へれば
馬鹿
(
ばか
)
らしい
暗示
(
あんじ
)
が
卓子
(
テーブル
)
を
圍
(
かこ
)
む
氣持
(
きもち
)
を
變
(
へん
)
に
動
(
うご
)
かすこと
我
(
われ
)
ながらをかしいくらゐだ。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
さなきだに
彼
(
かれ
)
の
憔悴
(
せうすゐ
)
した
顏
(
かほ
)
は
不幸
(
ふかう
)
なる
内心
(
ないしん
)
の
煩悶
(
はんもん
)
と、
長日月
(
ちやうじつげつ
)
の
恐怖
(
きようふ
)
とにて、
苛責
(
さいな
)
まれ
※
(
ぬ
)
いた
心
(
こゝろ
)
を、
鏡
(
かゞみ
)
に
寫
(
うつ
)
したやうに
現
(
あら
)
はしてゐるのに。
其廣
(
そのひろ
)
い
骨張
(
ほねば
)
つた
顏
(
かほ
)
の
動
(
うご
)
きは、
如何
(
いか
)
にも
變
(
へん
)
で
病的
(
びやうてき
)
で
有
(
あ
)
つて。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
變
部首:⾔
23画
“變”を含む語句
變化
大變
相變
不相變
異變
事變
心變
相不變
風變
變名
變相
變調
變裝
變更
變貌
變換
變哲
變梃
變動
唐變木
...