“黄包車”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ワンポウツ20.0%
ワンパオツオ20.0%
ワンポイソオ20.0%
ワンポウツォ20.0%
ワンポオツ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
愛情はまだ参木の後姿にからまったまま、沈み出した。すると、お杉は通りかかった黄包車ワンポウツを呼びとめて、参木の面前をけ抜いた。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
其処には不相変黄包車ワンパオツオが、何台か客を待っている。それが我々の姿を見ると、我勝ちに四方から駈けつけて来た。車屋はもとより不要プヤオである。
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
と、おたがひ微醺びくんびてへんはづつた氣分きぶん黄包車ワンポイソオり、ふたゝ四馬路スマロ大通おほどほりたのはもうよるの一ぎだつた。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
黄包車ワンポウツォの車夫が、下船した客をつかまえようと、大声でわめいている。喧騒はその大声のせいだけではなく、荷運搬の小車ショーツォ大車ダーツォ苦力クーリーたちも、白い息を吐いて、何か口々に喚き立てている。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
黄包車ワンポオツはしる。そして、この東洋とうやう幻怪げんくわい港町みなとまちはしつとりした夜靄よもやなかにもらない。やがてあるつかれてふらりとはひりこんだのが、と裏通うらどほり茶館ツアコブンだつた。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)