“小車”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おぐるま63.6%
をぐるま18.2%
こぐるま9.1%
ショーツォ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左様、たしかにおりましたよめくらの老婆が。よく縁先の日なたで糸をつむ小車おぐるまを廻していましたが、それが李逵のおふくろでしょう。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こゝは梅桜ばいあうの蕾いまだ我瞳よりも小さく候へど、さすがに春風の小車をぐるま道を忘れず廻り来て、春告鳥うぐひす雲雀ひばりなどの讃歌、野に山に流れ、微風にうるほふ小菫の紫も路の辺に萌え出で候。
渋民村より (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
近くは徒歩で、平地は小車こぐるまで、山は騾馬らば椅子鞍いすくらで行った。二人の老婦人が彼のともをした。道が彼女らに困難な時には、司教は一人で行った。
黄包車ワンポウツォの車夫が、下船した客をつかまえようと、大声でわめいている。喧騒はその大声のせいだけではなく、荷運搬の小車ショーツォ大車ダーツォ苦力クーリーたちも、白い息を吐いて、何か口々に喚き立てている。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)