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邪魔
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じやま
ふりがな文庫
“
邪魔
(
じやま
)” の例文
時
(
とき
)
に、
先客
(
せんきやく
)
が
一人
(
ひとり
)
ありまして
爐
(
ろ
)
の
右
(
みぎ
)
に
居
(
ゐ
)
ました。
氣高
(
けだか
)
いばかり
品
(
ひん
)
のいゝ
年
(
とし
)
とつた
尼
(
あま
)
さんです。
失禮
(
しつれい
)
ながら、
此
(
こ
)
の
先客
(
せんきやく
)
は
邪魔
(
じやま
)
でした。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『ああ、いい
塩梅
(
あんばい
)
に
墜
(
を
)
ちやがつた。
自分
(
じぶん
)
の
眼玉
(
めだま
)
を
喰
(
く
)
ふなんて
阿呆
(
あほう
)
がどこにゐる。ペンペの
邪魔
(
じやま
)
さえゐなけりや、もう
後
(
あと
)
はをれのものだ。』
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
此
(
この
)
位
(
くらゐ
)
靜
(
しづ
)
かに
物事
(
ものごと
)
を
爲
(
す
)
るのが
法
(
ほふ
)
だとか
云
(
い
)
つた。
口
(
くち
)
を
利
(
き
)
かず、
音
(
おと
)
を
立
(
た
)
てないのは、
考
(
かんが
)
への
邪魔
(
じやま
)
になると
云
(
い
)
ふ
精神
(
せいしん
)
からださうであつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
取たること
迄
(
まで
)
逐一
(
ちくいち
)
訴へ呉ん
邪魔
(
じやま
)
せずと
其所
(
そこ
)
を
開
(
ひら
)
いて通しをれと
罵
(
のゝし
)
るを段右衞門は
怒
(
いか
)
り
汝
(
おの
)
れ
生
(
いか
)
して置ば我が身の仇なり覺悟をせよと切付るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
なあに
爺樣
(
ぢいさま
)
そつちこつちから
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
て
植
(
う
)
ゑたてたのよ、
去年
(
きよねん
)
はそんでも
其處
(
そこ
)
らへ
玉蜀黍位
(
たうもろこしぐれえ
)
作
(
つく
)
れたつけが、
此
(
こ
)
れ、
邪魔
(
じやま
)
だとも
云
(
い
)
はんねえしなあ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
木
(
き
)
の
根
(
ね
)
草
(
くさ
)
の
根
(
ね
)
が
邪魔
(
じやま
)
をして、
却々
(
なか/\
)
掘
(
ほ
)
り
難
(
にく
)
い。それに
日
(
ひ
)
は
當
(
あた
)
らぬ。
寒
(
さむ
)
くて
耐
(
たま
)
らぬ。
蠻勇
(
ばんゆう
)
を
振
(
ふる
)
つて
漸
(
やうや
)
く
汗
(
あせ
)
を
覺
(
おぼ
)
えた
頃
(
ころ
)
に、
玄子
(
げんし
)
は
石劒
(
せきけん
)
の
柄部
(
へいぶ
)
を
出
(
だ
)
した。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
お
糸
(
いと
)
は
稽古
(
けいこ
)
の
隙
(
すき
)
を
窺
(
うかゞ
)
つてお
豊
(
とよ
)
に
挨拶
(
あいさつ
)
して、「ぢや、晩ほど。どうもお
邪魔
(
じやま
)
いたしました。」と
云
(
い
)
ひながらすた/\帰つた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「何んの、
邪魔
(
じやま
)
どころか、私は飛んだ物好きで、捕物が面白くて面白くて仕樣がないのさ。その後どうなつたえ、親分」
銭形平次捕物控:137 紅い扱帯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
然
(
しか
)
るに
彼
(
かれ
)
は
毎晩
(
まいばん
)
眠
(
ねむ
)
らずして、
我儘
(
わがまゝ
)
を
云
(
い
)
つては
他
(
ほか
)
の
患者等
(
くわんじやら
)
の
邪魔
(
じやま
)
をするので、
院長
(
ゐんちやう
)
のアンドレイ、エヒミチは
彼
(
かれ
)
を六
號室
(
がうしつ
)
の
別室
(
べつしつ
)
へ
移
(
うつ
)
したのであつた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
『二
列
(
れつ
)
さ!』と
海龜
(
うみがめ
)
は
叫
(
さけ
)
んで、『
多
(
おほ
)
くの
海豹
(
あざらし
)
や、
海龜
(
うみがめ
)
なぞが、それから
往來
(
わうらい
)
の
邪魔
(
じやま
)
になる
海月
(
くらげ
)
を
追
(
お
)
ッ
拂
(
ぱら
)
ふ——』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
成程
(
なるほど
)
ハー
左様
(
さやう
)
かね、
夫
(
それ
)
ぢや
宅
(
うち
)
へ
置
(
おい
)
ても
詰
(
つま
)
らぬから
持
(
もつ
)
てつて
呉
(
く
)
れ、
序
(
ついで
)
に
其所
(
そこ
)
に大きな
瓶
(
かめ
)
があるぢやらう、誠に
邪魔
(
じやま
)
になつて
往
(
い
)
かぬから
夫
(
それ
)
も一
緒
(
しよ
)
に
持
(
もつ
)
て
行
(
ゆ
)
くが
宜
(
よ
)
い。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
追
(
お
)
ひかけて
逢
(
あ
)
ふが
宜
(
い
)
い、
何
(
なん
)
なら
此處
(
ここ
)
へでも
呼
(
よ
)
び給へ、
片隅
(
かたすみ
)
へ
寄
(
よ
)
つて
話
(
はな
)
しの
邪魔
(
じやま
)
はすまいからといふに
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お房は、更に其處らを片付け始めた。周三は此の間、お房の
邪魔
(
じやま
)
にならぬようにと氣を
遣
(
つか
)
ツて、
彼方此方
(
あつちこつち
)
と位置を移しながら、ポンとして突ツ立ツていた。が、不愉快だ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
老叟は
笑
(
わら
)
つて『
先
(
ま
)
づ
左樣
(
さう
)
言
(
い
)
はるゝならそれでもよし、イザお
暇
(
いとま
)
を
仕
(
し
)
ましよう、
大
(
おほき
)
にお
邪魔
(
じやま
)
で
御座
(
ござ
)
つた』と
客間
(
きやくま
)
を出たので
雲飛
(
うんぴ
)
も
喜
(
よろこ
)
び
門
(
もん
)
まで
送
(
おく
)
り出て、内に
還
(
かへ
)
つて見ると
石
(
いし
)
が無い。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「
大久保
(
おほくぼ
)
のことを、
少
(
すこ
)
し
先生
(
せんせい
)
にお
伺
(
うかが
)
ひしたいと
存
(
ぞん
)
じまして、お
邪魔
(
じやま
)
に
出
(
で
)
ましてございますが、
先生
(
せんせい
)
には
何
(
なに
)
もかもお
解
(
わか
)
りでせうと
思
(
おも
)
ひますけれど。」
姉
(
あね
)
はさう
云
(
い
)
ふ
風
(
ふう
)
に
言
(
い
)
ふのであつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
悠然
(
いうぜん
)
と
車上
(
しやじよう
)
に
搆
(
かま
)
へ
込
(
こ
)
んで
四方
(
しはう
)
を
睥睨
(
へいげい
)
しつゝ
駆
(
か
)
けさせる時は
往来
(
わうらい
)
の
奴
(
やつ
)
が
邪魔
(
じやま
)
でならない右へ
避
(
よ
)
け左へ
避
(
さ
)
け、ひよろひよろもので
往来
(
わうらい
)
を
叱咜
(
しつた
)
されつゝ歩く時は
車上
(
しやじよう
)
の奴
が
(
やつ
)
が
癇癪
(
かんしやく
)
でならない。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
火夫
(
くわふ
)
、
船丁等
(
ボーイら
)
の
周章狼狽
(
しうしようらうばい
)
は
言
(
い
)
ふ
迄
(
まで
)
もない、
其内
(
そのうち
)
に
乘客
(
じやうきやく
)
も
※半
(
くわはん
)
睡眠
(
ねむり
)
より
醒
(
さ
)
めて、
何事
(
なにごと
)
ぞと
甲板
(
かんぱん
)
に
走
(
はし
)
り
出
(
い
)
でんとするを、
邪魔
(
じやま
)
だ/\と
昇降口
(
しようかうぐち
)
の
邊
(
へん
)
より
追返
(
おひかへ
)
さんと
嘈
(
ひしめ
)
く二三
船員
(
せんゐん
)
の
聲
(
こゑ
)
も
聽
(
きこ
)
える。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
支
(
つか
)
える、支える、松の木に、
木槿
(
むくげ
)
も
邪魔
(
じやま
)
だよ
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
それがかへって、
今
(
いま
)
では
邪魔
(
じやま
)
になるのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
邪魔
(
じやま
)
をする
子
(
こ
)
はお×りさんか
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
否
(
いゝえ
)
、まだ
出
(
だ
)
して
上
(
あ
)
げません。……お
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
かなくツちや……でないと
袖
(
そで
)
を
啣
(
くは
)
へたり、
乘
(
の
)
つたり、
惡戲
(
いたづら
)
をして
邪魔
(
じやま
)
なんですもの。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
八五郎は聞て
然共々々
(
さうとも/\
)
奴等
(
きやつら
)
の
邪魔
(
じやま
)
をして見ろ後で
何樣
(
どのやう
)
な
意恨
(
いこん
)
を
報
(
かへ
)
されるも知れず
此
(
こん
)
な
間
(
ま
)
の惡ひ日には
又
(
また
)
何
(
どん
)
な惡ひ奴が來るか計られねば早く見世を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
主墳
(
しゆふん
)
では
有
(
あ
)
るまいが、
人氣
(
にんき
)
の
緩
(
ゆる
)
んで
居
(
ゐ
)
る
折柄
(
をりがら
)
とて、
學者
(
がくしや
)
も、
記者
(
きしや
)
も、
高等野次馬
(
かうとうやじうま
)
も、
警官
(
けいくわん
)
も、
悉
(
こと/″\
)
く
此所
(
こゝ
)
へ
集
(
あつ
)
まつて、
作業
(
さくげふ
)
の
邪魔
(
じやま
)
となる
事
(
こと
)
夥多
(
おびたゞ
)
しい。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
廣
(
ひろ
)
くもない
畑
(
はたけ
)
へ
残
(
のこ
)
らずが一
度
(
ど
)
に
鍬
(
くは
)
を
入
(
い
)
れるので
各
(
おの/\
)
が
互
(
たがひ
)
に
邪魔
(
じやま
)
に
成
(
な
)
りつゝ
人數
(
にんず
)
の
半
(
なかば
)
は
始終
(
しじう
)
鍬
(
くは
)
の
柄
(
え
)
を
杖
(
つゑ
)
に
突
(
つ
)
いては
立
(
た
)
つて
遠
(
とほ
)
くへ
目
(
め
)
を
配
(
くば
)
りつゝ
笑
(
わら
)
ひさゞめく。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
心配
(
しんぱい
)
した。
役所
(
やくしよ
)
へ
出
(
で
)
てゐても
能
(
よ
)
く
御米
(
およね
)
の
事
(
こと
)
が
氣
(
き
)
に
掛
(
かゝ
)
つて、
用
(
よう
)
の
邪魔
(
じやま
)
になるのを
意識
(
いしき
)
する
時
(
とき
)
もあつた。
所
(
ところ
)
がある
日
(
ひ
)
歸
(
かへ
)
りがけに
突然
(
とつぜん
)
電車
(
でんしや
)
の
中
(
なか
)
で
膝
(
ひざ
)
を
拍
(
う
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
兄
(
にい
)
さん、
実
(
じつ
)
は二三日
中
(
うち
)
に
私
(
わたし
)
の
方
(
はう
)
からお
邪魔
(
じやま
)
に
上
(
あが
)
らうと思つてゐたんだよ。」とお
豊
(
とよ
)
が
突然
(
とつぜん
)
話しだした。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
此
(
こ
)
の
理由
(
わけ
)
の
解
(
わか
)
らぬ
煩悶
(
はんもん
)
が
怪
(
あや
)
しくも
絶
(
た
)
えず
彼
(
かれ
)
の
心
(
こゝろ
)
を
攪亂
(
かくらん
)
して、
書物
(
しよもつ
)
を
讀
(
よ
)
むにも、
考
(
かんが
)
ふるにも、
邪魔
(
じやま
)
をする。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「
怨
(
うら
)
んでゐる者ばかりが、命を
狙
(
ねら
)
ふとは限りません。私を羨やむ者、私が生きてゐると
邪魔
(
じやま
)
になるもの、世の中には、いろ/\の敵があると思はなきやなりません」
銭形平次捕物控:297 花見の留守
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
厭
(
いや
)
やな
正太
(
しようた
)
さんだと
憎
(
に
)
くらしげに
言
(
い
)
はれて、
夫
(
そ
)
れならば
歸
(
かへ
)
るよ、お
邪魔
(
じやま
)
さまで
御座
(
ござ
)
いましたとて、
風呂塲
(
ふろば
)
に
加减
(
かげん
)
見
(
み
)
る
母親
(
はゝおや
)
には
挨拶
(
あいさつ
)
もせず、ふいと
立
(
た
)
つて
正太
(
しようた
)
は
庭先
(
にはさき
)
よりかけ
出
(
いだ
)
しぬ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
實
(
じつ
)
は
今日
(
けふ
)
お
願
(
ねがひ
)
があつてお
邪魔
(
じやま
)
に
出
(
で
)
ました。これは
手前
(
てまへ
)
の
愚息
(
せがれ
)
で
御座
(
ござ
)
います、
是非
(
ぜひ
)
貴樣
(
あなた
)
のお
弟子
(
でし
)
になりたいと
本人
(
ほんにん
)
の
望
(
のぞみ
)
ですから
連
(
つれ
)
て
參
(
まゐ
)
りましたが、
一
(
ひと
)
つ
試驗
(
しけん
)
をして
見
(
み
)
て
下
(
くだ
)
さいませんか。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
『
縱令
(
よし
)
、それが
全
(
まつた
)
く
卵
(
たまご
)
を
孵
(
かへ
)
す
邪魔
(
じやま
)
をしないにせよ』と
云
(
い
)
つて
鳩
(
はと
)
は、『それにしても、
私
(
わたし
)
は
晝夜
(
ちうや
)
蛇
(
へび
)
を
見張
(
みは
)
らなければならない!さう
云
(
い
)
へば、
私
(
わたし
)
はこの三
週間
(
しうかん
)
些
(
ちツ
)
とも
羊
(
ひつじ
)
の
影
(
かげ
)
も
見
(
み
)
ないが!』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
邪魔
(
じやま
)
なお
耳
(
みゝ
)
はぴよこぴよこするし
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
邪魔
(
じやま
)
になるものは
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
れと云れて
女房
(
にようばう
)
は
頬
(
ほゝ
)
膨
(
ふく
)
らし女房が何で
邪魔
(
じやま
)
に
成
(
なる
)
お光殿もお光殿此
晝日中
(
ひるひなか
)
馬鹿々々
(
ばか/\
)
しいと口には
言
(
いは
)
ねどつん/\するを長助夫と見て取つて其方が氣を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
北八
(
きたはち
)
心得
(
こゝろえ
)
たる
顏
(
かほ
)
はすれども、さすがにどぎまぎして
言
(
い
)
はむと
欲
(
ほつ
)
する
處
(
ところ
)
を
知
(
し
)
らず、おかみさん
歸
(
かへり
)
にするよ。
唯々
(
はい/\
)
。お
邪魔
(
じやま
)
でしたと
兄
(
にい
)
さんは
旨
(
うま
)
いものなり。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
とは
知
(
し
)
らぬので
貝
(
かい
)
を
揚
(
あ
)
げるのに
邪魔
(
じやま
)
だから、
其所
(
そこ
)
を
退
(
ど
)
いて
呉
(
く
)
れなんて
威張
(
ゐば
)
り
散
(
ち
)
らして、
後
(
あと
)
で
地主
(
ぢぬし
)
と
分
(
わか
)
つて、
有合
(
ありあは
)
せの
駄菓子
(
だぐわし
)
を
出
(
だ
)
して、
機嫌
(
きげん
)
を
取
(
と
)
つた
事
(
こと
)
などである。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
其上
(
そのうへ
)
少
(
すこ
)
しの
暇
(
ひま
)
を
偸
(
ぬす
)
んで
坐
(
すわ
)
りでもすると、
後
(
うしろ
)
から
來
(
き
)
て
意地
(
いぢ
)
の
惡
(
わる
)
い
邪魔
(
じやま
)
をされる、
毒吐
(
どくづ
)
かれる、
頭
(
あたま
)
の
剃
(
そ
)
り
立
(
た
)
てには
何
(
なん
)
の
因果
(
いんぐわ
)
で
坊主
(
ばうず
)
になつたかと
悔
(
くや
)
む
事
(
こと
)
が
多
(
おほ
)
かつたと
云
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その晩、熊井熊五郎は、
尾張
(
をはり
)
樣御呉服所、日本橋二丁目の茶屋新四郎の奧へ押し入り有金八百兩を
奪
(
うば
)
ひ取つた上、歸り際の
邪魔
(
じやま
)
をした、手代の甚三郎といふのを斬りました。
銭形平次捕物控:157 娘の役目
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
而
(
さう
)
して
頭
(
あたま
)
を
冷
(
ひや
)
す
藥
(
くすり
)
と、
桂梅水
(
けいばいすゐ
)
とを
服用
(
ふくよう
)
するやうにと
云
(
い
)
つて、
不好
(
いや
)
さうに
頭
(
かしら
)
を
振
(
ふ
)
つて、
立歸
(
たちかへ
)
り
際
(
ぎは
)
に、もう二
度
(
ど
)
とは
來
(
こ
)
ぬ、
人
(
ひと
)
の
氣
(
き
)
の
狂
(
くる
)
ふ
邪魔
(
じやま
)
を
爲
(
す
)
るにも
當
(
あた
)
らないからとさう
云
(
い
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
相互
(
さうご
)
に
其
(
そ
)
の
權能
(
けんのう
)
を
越
(
こ
)
えて
他
(
た
)
の
領域
(
りやうゐき
)
を
冒
(
をか
)
す
時
(
とき
)
其處
(
そこ
)
には
必
(
かなら
)
ず
葛藤
(
かつとう
)
が
伴
(
ともな
)
はれる
筈
(
はず
)
でなければ
成
(
な
)
らぬ。
若者
(
わかもの
)
は
相
(
あひ
)
聚
(
あつ
)
まれば
皆
(
みな
)
不平
(
ふへい
)
の
情
(
じやう
)
を
語
(
かた
)
り
合
(
あ
)
うて、
勝手
(
かつて
)
に
勘次
(
かんじ
)
を
邪魔
(
じやま
)
なこそつぱい
者
(
もの
)
にして
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
押
(
おさ
)
ゆる
涙
(
なみだ
)
袖
(
そで
)
に
置
(
お
)
きてモシと
止
(
と
)
めれば
振拂
(
ふりはら
)
ふ
羽織
(
はおり
)
のすそエヽ
何
(
なに
)
さるゝ
邪魔
(
じやま
)
くさし
我
(
われ
)
はお
前
(
まへ
)
さまの
手遊
(
てあそび
)
ならずお
伽
(
とぎ
)
になるは
嬉
(
うれ
)
しからず
其方
(
そなた
)
は
大家
(
たいけ
)
の
娘御
(
むすめご
)
暇
(
ひま
)
もあるべしその
日暮
(
ひぐら
)
しの
身
(
み
)
は
時間
(
じかん
)
もを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
誠
(
まこと
)
に
済
(
す
)
みませぬがお
通
(
とほ
)
しなすつて
下
(
くだ
)
さりまし、
成
(
なる
)
たけお
昼寝
(
ひるね
)
の
邪魔
(
じやま
)
になりませぬやうに
密
(
そツ
)
と
通行
(
つうかう
)
いたしまする。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「そんな事もあるだらうが、本當のところは、あの祝言の
邪魔
(
じやま
)
をしてゐる人間があるんだ」
銭形平次捕物控:113 北冥の魚
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
よくもお
祭
(
まつ
)
りの
夜
(
よ
)
は
正太
(
しようた
)
さんに
仇
(
あだ
)
をするとて
私
(
わたし
)
たちが
遊
(
あそ
)
びの
邪魔
(
じやま
)
をさせ、
罪
(
つみ
)
も
無
(
な
)
い三ちやんを
擲
(
たゝ
)
かせて、お
前
(
まへ
)
は
高見
(
たかみ
)
で
釆配
(
さいはい
)
を
振
(
ふ
)
つてお
出
(
いで
)
なされたの、さあ
謝罪
(
あやまり
)
なさんすか、
何
(
なん
)
とで
御座
(
ござ
)
んす
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
突立
(
つツた
)
つて
居
(
ゐ
)
ては
出入
(
ではひ
)
りの
邪魔
(
じやま
)
にもなりさうだし、とば
口
(
くち
)
は
吹降
(
ふきぶ
)
りの
雨
(
あめ
)
が
吹込
(
ふきこ
)
むから、
奧
(
おく
)
へ
入
(
はひ
)
つて、
一度
(
いちど
)
覗
(
のぞ
)
いた
待合
(
まちあひ
)
へ
憩
(
やす
)
んだが、
人
(
ひと
)
を
待
(
ま
)
つのに、
停車場
(
ステエシヨン
)
で
時
(
とき
)
の
針
(
はり
)
の
進
(
すゝ
)
むほど
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「いゝえ、大勢
入
(
はひ
)
つて來て、
邪魔
(
じやま
)
つけだから、娘の方の床は上げて了ひましたよ」
銭形平次捕物控:015 怪伝白い鼠
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
花紅葉
(
はなもみぢ
)
うるはしく
仕立
(
したて
)
し
娘
(
むすめ
)
たちが
春着
(
はるぎ
)
の
小袖
(
こそで
)
、
襟
(
ゑり
)
をそろへて
褄
(
つま
)
を
重
(
かさ
)
ねて、
眺
(
なが
)
めつ
眺
(
なが
)
めさせて
喜
(
よろ
)
ばんものを、
邪魔
(
じやま
)
ものゝ
兄
(
あに
)
が
見
(
み
)
る
目
(
め
)
うるさし、
早
(
はや
)
く
出
(
で
)
てゆけ
疾
(
と
)
く
去
(
い
)
ねと
思
(
おも
)
ふ
思
(
おも
)
ひは
口
(
くち
)
にこそ
出
(
いだ
)
さね
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
まあ、お
待
(
ま
)
ちよ、
友
(
とも
)
さん、
眞個
(
ほんと
)
に
可
(
い
)
いんだよ。……
決
(
けつ
)
して
邪魔
(
じやま
)
にするんぢやない。
一人
(
ひとり
)
の
方
(
はう
)
が、
何
(
な
)
んだか
落着
(
おちつ
)
いて、
寂然
(
しん
)
として、
墓
(
はか
)
の
松
(
まつ
)
に
吹
(
ふ
)
く
風
(
かぜ
)
も
聞
(
きこ
)
えるだらうと
思
(
おも
)
ふからだよ。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
奧樣
(
おくさま
)
は
立上
(
たちあ
)
がつて、
私
(
わたし
)
は
大層
(
たいそう
)
邪魔
(
じやま
)
をしました、
夫
(
それ
)
ならば
成
(
な
)
るべく
早
(
はや
)
く
休
(
やす
)
むやうにお
爲
(
し
)
、
私
(
わたし
)
は
行
(
い
)
つて
寢
(
ね
)
るばかりの
身體
(
からだ
)
、
部
(
へ
)
やへ
行
(
い
)
く
間
(
あいだ
)
の
事
(
こと
)
は
寒
(
さむ
)
いとても
仔細
(
しさい
)
はなきに、
搆
(
かま
)
ひませぬから
此
(
こ
)
れを
着
(
き
)
てお
出
(
いで
)
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おい
邪魔
(
じやま
)
になると
惡
(
わる
)
いよと
北八
(
きたはち
)
を
促
(
うなが
)
し、
道
(
みち
)
を
開
(
ひら
)
いて、
見晴
(
みはらし
)
に
上
(
のぼ
)
る。
名
(
な
)
にし
負
(
お
)
ふ
今戸
(
いまど
)
あたり、
船
(
ふね
)
は
水
(
みづ
)
の
上
(
うへ
)
を
音
(
おと
)
もせず、
人
(
ひと
)
の
家
(
いへ
)
の
瓦屋根
(
かはらやね
)
の
間
(
あひだ
)
を
行交
(
ゆきか
)
ふ
樣
(
さま
)
手
(
て
)
に
取
(
と
)
るばかり。
水
(
みづ
)
も
青
(
あを
)
く
天
(
てん
)
も
青
(
あを
)
し。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“邪魔”の解説
『邪魔』(じゃま)は、奥田英朗による日本の小説である。2001年4月に講談社より発刊された。第4回大藪春彦賞受賞作品。2015年にテレビ東京よりテレビドラマ化された。
(出典:Wikipedia)
邪
常用漢字
中学
部首:⾢
8画
魔
常用漢字
中学
部首:⿁
21画
“邪魔”で始まる語句
邪魔者
邪魔視
邪魔物
邪魔払
邪魔扱
邪魔気
邪魔立
邪魔外道