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よ
私は有島武郎さんの作品を
讀んで、作品のうちに
滲んでゐる作者の心の
世界といふものゝ大きさや、強さといふものを深く
感じます。
先哲いはく……
君子はあやふきに
近よらず、いや
頬杖で
讀むに
限る。……
垣の
卯の
花、さみだれの、ふる
屋の
軒におとづれて……か。
能登の「ワゲシ」は
最もこれに
近い
音を
有する鳳(フング)至(シ)の二
字によつて
示されたのが、
今は「ホーシ」と
讀む
者がある。
學校を
中途で
已めたなり、
本は
殆んど
讀まないのだから、
學問は
人並に
出來ないが、
役所でやる
仕事に
差支へる
程の
頭腦ではなかつた。
もしこの
評眼をもちて財主の妹を財主と共に虐殺したる一節を
讀まば、
作者の
用意の如何に
非凡なるかを
見るに
惑はぬなるべし。
伯父さんも、
吉さんも、
友伯父さんも、みんなお
猿さんの
側へ
來まして、
崖の
下にある
古い
石碑の
文字を
讀みました。それには
『
猫だとて
王樣を
拜して
差支へない』と
愛ちやんが
云ひました。『
私は
或る
書物でそれを
讀みました、
何處であつたか
憶えて
居ませんが』
多分廣告に、
修養のために
讀むべき
書だと
云ふやうな
事が
書いてあつたので、
子供が
熱心に
内容を
知りたく
思つたのであらう。
きつと、おぢさんの
子供やおぢさんを
好いてくれる
子供たちと
同じやうに、よろこんで
讀んでくれ、よろこんで
歌つてくれるにちがひない。
その
證據には、
婦人雜誌に
出て
居る
女學校の
校長の
説などを
讀むと、
色々の
本の
名前を
擧げてゐても、ことごとく
尤もらしい
出鱈目である。
但し
此斥候の
報告書とも
名づくべきものは、
單に
地震波の
種々の
形式のみであるから、これを
書取り
其上にそれを
讀み
取ることを
必要とする。
新聞は
今朝出る
前に
讀み
盡して
了つたし、
本を
讀む
元氣もなし、
眠くもなし、
喋舌る
對手もなし、あくびも
出ないし、さて
斯うなると
空々然
私は
端なくも、
昨夜ローマ
府からの
滊車の
中で
讀んだ『
小公子』といふ
小説中の、あの
愛らしい/\
小主人公を
聯想した。
下人 はて、その
樣な
事は
書が
無くても
知れましょ。いや、
眼で
讀むものをば
讀まッしゃりますかと
聞きますのぢゃ。
かういつたところで、
味ひは、あなた
方がめい/\に、
幾度もくり
返し
讀んで
見なければ
起つて
來ないとおもひます。
それを
讀むと、
日本人が
朝鮮へ
攻めて
行つたことが
記されてありますが、
多分神功皇后の
三韓征伐のときのことなどが
書いてあるように
思はれます。
この
匡衡は
漢文や、
詩の
方は
至極の
名人であつたが、その
上に
歌もこの
通り、うまく
讀んだと
語り
傳へたそうです。
彼れはかね/″\
書物を
讀んで、
磔刑、
獄門、
打首、それらの
死刑が
決して、
刑罰でないといふことを
考へてゐた。
之だけ
讀んだので
此の
言葉の
意義内容が
私の
頭の
中にハツキリして
來た。
大和魂を
表象する、
朝日に
匂ふ
山櫻がコスモポリタン
植物でない
事は
無論である。
「然うさ、五十
歩百歩さ」と、友は
感慨に
耐へないといふ
風で、「
少許字が
讀めて、少許
知識が
多いといふばかり、
大躰に
於て餘り
大した變りはありやしない。 ...
彼の
書見は、イワン、デミトリチのやうに
神經的に、
迅速に
讀むのではなく、
徐に
眼を
通して、
氣に
入つた
所、
了解し
得ぬ
所は、
留り/\しながら
讀んで
行く。
神官は
其處に
讀み
至ると
當日の
神社を
只口の
先でいふのである。
有繋に
彼は
間違ふことなしに
讀み
退けた。
わたしは
今、
此の
本を、
小さい
兄弟姉妹達である
日本の
子ども
達に
贈ります。また。その
子ども
達の
親であり、
先生である
方々にも
是非、
讀んで
戴きたいのです。
怪しき
書風に
正躰得しれぬ
文字を
書ちらして、これが
雪子の
手跡かと
情なきやうなる
中に、
鮮かに
讀まれたる
村といふ
字、
郎といふ
字、あゝ
植村録郎、
植村録郎
太史公曰く、
余、
司馬の
兵法を
讀むに、
(三六)閎廓深遠にして、
(三七)三
代の
征伐と
雖も、
未だ
其義を
竟す※
能はず、
其文の
如きは、
亦(三八)少しく
襃せり。
此度の
改暦にても
其譯を
知らずして十二月の三日が正月の
元日になると
計りいふて、
夢中にこれを
聞き
夢中にこれを
傳へなば
實に
驚くべき
事なれども、
平生より
人の
讀むべき
書物を
讀み
それはね、これの
校了の
校正刷を
讀んでゐて
誤植を
一つ
發見して
直して
置いた
事だ。
尤もその
手柄と、こんなことを
卷頭に
書いて
君の
美しい
本をきたなくする
罪とでは、
差引にならないかも
知れない。
三馬の
浮世風呂を
讀むうちに、だしぬけに
目白の
方から、
釣鐘が
鳴つて
來たやうに
氣がついた。
湯屋の
聞いたのは(
岡湯)なのである。
私はとぢ上げた原稿を二度、三度と
讀み返してみた。と、意に充たない
處、書き直さなければならない
處がまだまだ幾個所にもあつた。
嘗つてユーゴのミゼレハル、
銀器を
盜む
一條を
讀みし
時に
其精緻に
驚きし
事ありしが、この
書載するところ
恐らく
彼の
倫にあらざるべし。
梯子の
樣な
細長い
枠へ
紙を
張つたり、ペンキ
塗の一
枚板へ
模樣畫見た
樣な
色彩を
施こしたりしてある。
宗助はそれを
一々讀んだ。
こんなうるさい
蠅でも、
道連れとなれば
懐かしく
思はれたかして、
木曾の
蠅のことを
發句に
讀んだ
昔の
旅人もありましたつけ。
元來閭は
科擧に
應ずるために、
經書を
讀んで、五
言の
詩を
作ることを
習つたばかりで、
佛典を
讀んだこともなく、
老子を
研究したこともない。
私は一
切がくだらなくなつて、
讀みかけた
夕刊を
抛り
出すと、
又窓枠に
頭を
靠せながら、
死んだやうに
眼をつぶつて、うつらうつらし
始めた。
おぢさんは、みんなが
大へん
可愛い。この
本は
君たちに
讀んでもらひ、
歌つてもらうために
書いたのだ。
金持の
子供なんか
讀まなくたつていい。
尤も、
古の
和名に
漢字を
充當したのが、
漢音の
讀み
方の
變化に
伴なうて、
和名が
改變せられた
例は、
古代から
澤山ある。
『
私はお
茶を
濟ませて
了ひたう
御座います』と
云つて
帽子屋は
氣遣はしげに、
女王樣の
方を
見ました、
女王樣は
演奏者の
名簿を
讀んで
居られました。
何故なら
全然で
他の
事を
考へて
居るからである。
昨日も
君の
送つて
呉れたチエホフの
短篇集を
讀んで
居ると、ツイ
何時の
間にか「ボズ」さんの
事を
考へ
出した。
あのエヂプトの
繪文字を
讀み
始める
手がゝりになつた『ロセッタ・ストーン』といふ
石、ギリシヤの『パルテノン』といふ
御堂にあつた
彫刻もこゝにあります。
それはともかくとして、この
歌は、あなた
方がお
讀みになつても、
大體わかるほど、
意味がよく
通じます。
此の
理由の
解らぬ
煩悶が
怪しくも
絶えず
彼の
心を
攪亂して、
書物を
讀むにも、
考ふるにも、
邪魔をする。
「どうしておめえ、
此の
秤なんざあ
檢査したばかりだもの一
分でも
此の
通り
跳ねたり
垂れたりして、どうして
飛んだ
噺だ」
商人は
分銅の
手を
抑へて
又目を
讀んだ。
といふ
歌を
讀みました。
女官たちは、その
返歌が
出來なかつたので、
笑つて
嫌がらせることもならず、
默つて
一人起ち、
二人起ちして、みな
奧へ
逃げてしまひました。
A
中には
隨分長文の
氣焔を
吐いてよこしてる
人もあるぢやないか。
誰も
讀みはしないだらうに。
此方にはちやんと
證據物件が
厶る、そんなに
八釜しく
言ふなら、サア
來て
見なせいと
云つて、
山奧へ
連れて
行つて、
其紀念塔を
見せてやるのだ、どうだい
此字が
讀めぬか
龐涓、
果して
夜、
斫木の
下に
至り、
白書を
見、
乃ち
(五五)火を
鑽りて
之を
燭す。
其書を
讀み
未だ
畢らざるに、
齊の
軍の
萬弩倶に
發す。
魏の
軍大に
亂れ、
(五六)相失す。
微笑を
含みて
讀みもてゆく、
心は
大瀧にあたりて
濁世の
垢を
流さんとせし、
某の
上人がためしにも
同じく、
戀人が
涙の
文字は
幾筋の
瀧の
迸りにも
似て、
失はん
心弱き
女子ならば。
夫人 どうぞいの、あのやうなお
方を
可愛しいと
思はぬか?
今宵の
宴會には
彼方も
見ゆる
筈、パリス
殿の
顏といふ
一卷の
書を
善う
讀んで、
美の
筆で
物してある
懷しい
意味をば
味はや。
讀む
人、
其の
走るもの
汽車に
似ず、
飛ぶもの
鳥に
似ず、
泳ぐもの
魚に
似ず、
美なるもの
世の
廂髮に
似ざる
故を
以て、ちくらが
沖となす
勿れ。