“幾筋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いくすぢ50.0%
いくすじ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれその手先てさき自由じいううしなうたとき自棄やけこゝろからかれ風呂敷包ふろしきづゝみいた。野田のだころ主人しゆじんまた主人しゆじんようでの出先でさきからもらつた幾筋いくすぢ手拭てぬぐひあはせてこしらへた浴衣ゆかたした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
微笑びせうふくみてみもてゆく、こゝろ大瀧おほだきにあたりて濁世じよくせあかながさんとせし、それ上人しやうにんがためしにもおなじく、戀人こひゞとなみだ文字もじ幾筋いくすぢたきほとばしりにもて、うしなはん心弱こゝろよわ女子をなごならば。
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
或時あるとき此室このへや手拭てぬぐい幾筋いくすじ掛けてあるかと問へば、彼は廊下を四つ打つた。けれども、手拭は三筋より無い。さらに聞直しても矢はり四つだと答へる。
雨夜の怪談 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
そのはしらはしらあいだには、幾筋いくすじかの電線でんせんがつながっていました。そして、そのほそ電線でんせんにさらされてひかっていました。
長ぐつの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)