をし)” の例文
それではたねあかしの手品てじな同樣どうやうなぐさみになりません、おねがひまをしましたのはこゝこと御新造樣ごしんぞさまひとうぞなんでもおをしへなさつてつかはさりまし。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
先生せんせいわたしどもにをしへたから、先生せんせいかめ先生せんせいッてんだのさ』と海龜うみがめ腹立はらだゝしげにつて、『眞個ほんとうにおまへ鈍物どんだね!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
A 仕樣しやうがないなア。ぢや説明せつめいしてやる。よく寄席よせ落語家らくごかがやるぢやないか。横丁よこちやう隱居いんきよくまさん八さんに發句ほつくをしへるはなしだ。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
われ/\は子供こども時分じぶんにはをしへられた。最初さいしよ地震ぢしんかんじたなら、もどしのないうち戸外こがい飛出とびだせなどといましめられたものである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
是故に彼に路を示さんため我はかれて地獄のひろき喉を出づ、またわがをしへの彼を導くをうる間は我彼に路を示さむ 三一—三三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
承りしにより父彦兵衞のほかに人殺有らばをしへてくれる樣にと涙を流して頼むにつき何故人もおそるゝ鈴ヶ森に夜中居たるやと尋ね候へばちゝほね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かうあばれてるうちにも自分じぶんは、彼奴きやつ何時いつにチヨークぐわならつたらう、何人だれ彼奴きやつをしへたらうとればかりおもつゞけた。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
旅亭やどや禿頭はげあたまをしへられたやうに、人馬じんば徃來ゆきゝしげ街道かいだう西にしへ/\とおよそ四五ちやうある十字街よつかどひだりまがつて、三軒目げんめ立派りつぱ煉瓦造れんぐわづくりの一構ひとかまへ
まづ書物しよもつへば一をしへたところは二をしへない、熟讀じゆくどくさせてて、どうしてもわからなかつたならば、ときをしへやう。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
それはいまから五十年程前ごじゆうねんほどまへに、アメリカから日本につぽん大學だいがく教授きようじゆになつてたモールスといふ先生せんせいが、はじめてわれ/\にをしへてくれたのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
そして叔父からいろ/\をしへをけると同時に、いよ/\長さきかへるといふ時に、さん/″\母にせびつてやうやつてもらつたのが二円五十錢の
『あんなことつて、親分おやぶんトボケてるが、面白おもしろ土瓶どびんたやうなものだの、香爐かうろたやうなものだの、澤山たくさん掘出ほりだしてつてるだよ』とをしへてれた。
なんとしてその誓約ちかひふたゝ地上ちじゃうもどらうぞ、そのつまはなれててんから取戻とりもどしてたもらずば?……なぐさめてたも、をしへてたも。
宗助そうすけ何處どこつて、宜道ぎだうのゐるところをしへてもらはうかとかんがへながら、だれとほらないみち眞中まんなかつて四方しはう見回みまはした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「ぢやあ、わたしをしへてあげます。」とかへるがいひました。牝牛めうし小鳥ことり大變たいへんよろこんで、かへる子守歌こもりうたをしへてもらひました。
お母さん達 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
はたけすみ堤燈ちやうちんをぶらさげたやうな酸醤ほゝづきが、とうさんに酸醤ほゝづきれまして、そのしんしてしまつてから、ふるふでぢくいて御覽ごらんをしへてれました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
つう仕込じこみおん作者さくしや様方さまがた尊崇そんすうし其利益りやくのいやちこなるを欽仰きんぎやうし、其職分しよくぶんをもておもだいなりとなすは俗物ぞくぶつをし俗物ぞくぶつ渇仰かつがうせらるゝがゆゑなり
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
わつちアおめえにりんびやうおこつてもぢきなほ禁厭まじなひをしへてらう、なはを持つてな、ぢきなほらア。主人「はてな…へえゝ。弥「痳病りんびやう尋常じんじやう)になわにかゝれとふのだ。 ...
にゆう (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
稻草いなぐさもつ空地くうちうづめることが一にちでもすみやかなればそれだけ餘計よけい報酬はうしう晩秋ばんしう收穫しうくわくおいあたへるからとをしへて自然しぜん百姓ひやくしやう體力たいりよくおよかき活動くわつどうせしめる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
旦那だんなさまのおもひも、わたしおもひもおなじであるといふこと此子これそもそをしへてれたので、わたし此子これをばきしめて、ばう父樣とうさまものぢやあい、おまへ母樣かあさま一人ひとりのだよ
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これなどはいかにも、旅行中りよこうちゆう新室にひむろえんらしく、あかるくてゆったりとした、よいおうたであります。現在げんざいかやが、むかうにえてゐる、とをしへてゐられるのではありません。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
口惜くやしかつたら不足ふそくひたまへ。それともこの文章ぶんしやうぼく今夜こんやまくらもとへいてくから、これでわるかつたら、どういたがいいか、ひとつそれをぼくをしへてくれたまへ。
「三つの宝」序に代へて (旧字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
そのためにどうでせう、わたしどもねん年中ねんぢうふやはずなんです。神樣かみさま、なんとかおつしやつてくれませんか。どうしてあなたはあんなさけつくかたなんか人間にんげんにおをしえになつたんです。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
ひとあるひはわがはいのこの意見いけんもつて、つまらぬ些事さじ拘泥こうでいするものとしあるひは時勢じせいつうぜざる固陋ころう僻見へきけんとするものあらば、わがはいあまんじてそのそしりけたい。そしてつゝしんでそのをしへをけたい。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
ですから貴方あなたわたくしをしへると場合ばあひいのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
(だが経験けいけん中国ちうごく民衆みんしうをしへた!)
格納庫かくなふこの右はしだとをしへてくれたよ
をしへずしておのづかはふたり
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
義勇奉公ぎゆうほうこう』とをしへてた
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
あめのつれ/″\に、ほとけをしへてのたまはく、むかしそれくに一婦いつぷありてぢよめり。をんなあたか弱竹なよたけごとくにして、うまれしむすめたまごとし。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
『まァ、大層たいそうよろこんでること』あいちやんはおもつてほもつゞけました。『をしへて頂戴てうだいな、ね、わたし此處こゝから何方どつちけばいの?』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
けれども、先生せんせいのように親切しんせつをしへてくださるひとはなく、やすみの時間じかんにお友達ともだち面白おもしろあそぶことが出來できないから、ときには退屈たいくつすることもありませう。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
御主意ごしゆい御尤ごもつともさふらふ唱歌しやうかおもまりさふらふあさましいかな教室けうしつさふらふしたがつてこゝろよりもかたちをしへたく相成あひなかたむ有之これあり以後いご御注意ごちゆうい願上候ねがひあげさふらふ
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
助け申さん何事も我に任せ給へとやがてお梅に駈込訴訟かけこみそしようの仕樣ををしへ願書を認め是を以て奉行所ぶぎやうしよの門を入り右の方の訴へ所へ行き斯々かう/\致すべしれど主人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あるあさぢいやがとうさんに『さあはやひろひにおいでなさい、丁度好ちやうどいときました。』とをしへました。そのあさかぜいて、榎木えのきえだれるやうなでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
またどうすぢとほれば、馬鹿ばかはないでむといふ手續てつゞきをしへてれるものもなかつた。宗助そうすけ矢張やつぱり横町よこちやう道具屋だうぐや屏風びやうぶるよりほか仕方しかたがなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
たとへには三歳兒みつご淺瀬あさせひますけれど、わたし一生いつしやうをしへたのはまだものはないあかばうでした。
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
乳母 ほんに、うまいことを被言おっしゃる。事壞ことこはしのため出來できひとぢゃといの! あの、殿方とのがたえ、ロミオの若樣わかさまには何處どこへゐたらはれうかの、御存ごぞんじならをしへてくだされ。
マアつゞいた事は西洋のお話もいたしましたが、まだ落話おとしばなしはいたしませんとまうしたら、落話おとしばなしごく面白おもしろい事があるから一せきをしへてげようといふので、をそはりたてのお話しでございます
西洋の丁稚 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
わたくしかんがへでは今日こんにち學生がくせいものをしゆるにしても、一をしへてわすれたところがあれば、再度さいどをしへる、またわすれたところがあればまたをしへるといふやうな教授法けうじゆはふでは中々なか/\成効せいかう覺束おぼつかないとおもひます。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
かれ標準へうじゆんとしてをしへられたはづすことなくむぎかねばならぬものと覺悟かくごをしてるのである。それとともに一にちでもうして時間じかん空費くうひする自分じぶん瘡痍きずいてかれふかかなしんだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
俗人ぞくじんをしふる功徳くどく甚深じんしん広大くわうだいにしてしかも其勢力せいりよく強盛きやうせい宏偉くわうゐなるは熊肝くまのゐ宝丹はうたん販路はんろひろきをもてらる。洞簫どうせうこゑ嚠喨りうりやうとして蘇子そしはらわたちぎりたれどつひにトテンチンツトンの上調子うはでうしあだつぽきにかず。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
うだらう。日本橋にほんばし砂糖問屋さたうどんや令孃れいぢやうが、圓髷まるまげつて、あなたや……あぢしんぎれと、夜行やかうさけをしへたのである。糠鰊こぬかにしんがうまいものか。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わたしは一先生せんせいところきませんでした』とつて海龜うみがめ長太息ためいきし、『その先生せんせいわらふことゝかなしむことゝををしへてゐたさうです』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
立て何國へ參り候や存て有ばをしへられよと云に亭主暫く考へて何國と申す先は存ねども出立しゆつたつの時大津へ出る道を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わたしなども中學生ちゆうがくせい時分じぶんから、坪井先生つぼゐせんせいをしへをけ、それからいつそうこの學問がくもんきになつたのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
それ何處どこに」と宗助そうすけいたとき、かれ自分じぶんいまとまつてゐる宿屋やどや名前なまへを、宗助そうすけをしへた。それは三條さんでうへんの三流位りうぐらゐいへであつた。宗助そうすけその名前なまへつてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
祖父おぢいさんは學問がくもんひとでしたから、『三字文さんもじ』だの『勸學篇くわんがくへん』だのといふものを自分じぶんいて、それを少年せうねん讀本とくほんのやうにして、幼少ちひさ時分じぶんとうさんにをしへてれました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
さア、やれ、よるよ、くろづくめのきものた、るから眞面目まじめな、嚴格いかめしい老女らうぢょどの、はやをしへてたも、清淨無垢しゃうじゃうむくみさをふたけたこの勝負しょうぶける工夫くふうをしへてたも。
けん自分じぶん荒膽あらぎもかれてしまつた。志村しむら畫題ぐわだいはコロンブスの肖像せうざうならんとは! しかもチヨークでいてある。元來ぐわんらい學校がくかうでは鉛筆畫えんぴつぐわばかりで、チヨークぐわをしへない。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)