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對
>
たい
ふりがな文庫
“
對
(
たい
)” の例文
新字:
対
日本
(
にほん
)
が
化物
(
ばけもの
)
の
貧弱
(
ひんじやく
)
なのに
對
(
たい
)
して、
支那
(
しな
)
に
入
(
い
)
ると
全
(
まつた
)
く
異
(
ことな
)
る、
支那
(
しな
)
はあの
通
(
とほ
)
り
尨大
(
ぼうだい
)
な
國
(
くに
)
であつて、
西
(
にし
)
には
崑崙雪山
(
こんろんせつざん
)
の
諸峰
(
しよぼう
)
が
際涯
(
はてし
)
なく
連
(
つらな
)
り
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
浴室
(
よくしつ
)
の
窓
(
まど
)
からも
此
(
これ
)
が
見
(
み
)
えて、
薄
(
うつす
)
りと
湯氣
(
ゆげ
)
を
透
(
すか
)
すと、ほかの
土地
(
とち
)
には
餘
(
あま
)
りあるまい、
海市
(
かいし
)
に
對
(
たい
)
する、
山谷
(
さんこく
)
の
蜃氣樓
(
しんきろう
)
と
言
(
い
)
つた
風情
(
ふぜい
)
がある。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
殊
(
こと
)
に
浮沈室
(
ふちんしつ
)
と
機關室
(
きくわんしつ
)
とは
此
(
この
)
艇
(
てい
)
の
最
(
もつと
)
も
主要
(
しゆえう
)
なる
部分
(
ぶゞん
)
ではあるが、
此事
(
このこと
)
に
就
(
つ
)
いては
殘念
(
ざんねん
)
ながら
私
(
わたくし
)
の
誓
(
ちかひ
)
に
對
(
たい
)
して
一言
(
いちごん
)
も
明言
(
めいげん
)
する
事
(
こと
)
は
出來
(
でき
)
ぬ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
不知庵主人
(
フチアンシユジン
)
の
譯
(
やく
)
に
成
(
な
)
りし
罪
(
つみ
)
と
罰
(
ばつ
)
に
對
(
たい
)
する
批評
(
ひゝやう
)
仲々
(
なか/\
)
に
盛
(
さかん
)
なりとは
聞
(
きゝ
)
けるが、
病氣
(
びやうき
)
其他
(
そのた
)
の
事
(
こと
)
ありて
余
(
よ
)
が
今日
(
こんにち
)
までに
見
(
み
)
たるは
僅
(
わづか
)
に
四五種
(
しごしゆ
)
のみ
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
御覽
(
ごらん
)
なさい、
世界
(
せかい
)
の
始
(
はじめ
)
から、
今日
(
こんにち
)
に
至
(
いた
)
るまで、
益〻
(
ます/\
)
進歩
(
しんぽ
)
して
行
(
ゆ
)
くものは
生存競爭
(
せいぞんきやうさう
)
、
疼痛
(
とうつう
)
の
感覺
(
かんかく
)
、
刺戟
(
しげき
)
に
對
(
たい
)
する
反應
(
はんおう
)
の
力
(
ちから
)
などでせう。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
おつぎもお
品
(
しな
)
が
死
(
し
)
んでから
苦
(
くる
)
しい
生活
(
せいくわつ
)
の
間
(
あひだ
)
に二たび
春
(
はる
)
を
迎
(
むか
)
へた。おつぎは
餘儀
(
よぎ
)
なくされつゝ
生活
(
せいくわつ
)
の
壓迫
(
あつぱく
)
に
對
(
たい
)
する
抵抗力
(
ていかうりよく
)
を
促進
(
そくしん
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
此
(
この
)
可憐
(
かれん
)
な
自白
(
じはく
)
を
何
(
ど
)
う
慰
(
なぐ
)
さめて
可
(
い
)
いか
分別
(
ふんべつ
)
に
餘
(
あま
)
つて
當惑
(
たうわく
)
してゐたうちにも、
御米
(
およね
)
に
對
(
たい
)
して
甚
(
はなは
)
だ
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だといふ
思
(
おもひ
)
が
非常
(
ひじやう
)
に
高
(
たか
)
まつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
あれと
私達
(
わたしたち
)
とは
何
(
なん
)
の
關係
(
くわんけい
)
も
無
(
な
)
いやうなものの、あれも
着物
(
きもの
)
、
私達
(
わたしたち
)
お
互
(
たがひ
)
も
着物
(
きもの
)
、
何
(
なん
)
となく
世間
(
せけん
)
に
對
(
たい
)
して、
私
(
わたし
)
は
氣耻
(
きはづか
)
しいやうでなりませんのよ
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
自己
(
じこ
)
の
現在
(
げんざい
)
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
る
經濟界
(
けいざいかい
)
は
夙
(
つと
)
に
變化
(
へんくわ
)
して
居
(
ゐ
)
るに
拘
(
かゝは
)
らず
此
(
こ
)
れに
對
(
たい
)
して
充分
(
じうぶん
)
の
理解
(
りかい
)
のないのが
寧
(
むし
)
ろより
重大
(
ぢうだい
)
なる
原因
(
げんいん
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
猶
(
なほ
)
その
愚
(
おろ
)
かな
母
(
はゝ
)
に
對
(
たい
)
してそゝぎ
得
(
う
)
るだらうか? あゝ
若
(
も
)
しもさうだとしたならば——?
彼女
(
かのぢよ
)
はたゞ
子供
(
こども
)
のために
無慾
(
むよく
)
無反省
(
むはんせい
)
な
愛情
(
あいじやう
)
のために
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
いや、さう
云
(
い
)
ふ少年の日でなくとも、幾つとなく年を重ねたこの頃でも、私の探偵小説に
對
(
たい
)
する興味はなかなか衰へない。
探偵小説の魅力
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
もし
震原
(
しんげん
)
が
直下
(
ちよつか
)
でなかつたならば、
震原
(
しんげん
)
に
對
(
たい
)
して
水平
(
すいへい
)
の
方向
(
ほうこう
)
にも
距離
(
きより
)
が
加
(
くは
)
はつて
來
(
く
)
るから、
距離
(
きより
)
は
益
(
ます/\
)
遠
(
とほ
)
くなるわけである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
ふる
年
(
とし
)
といふのは、
新年
(
しんねん
)
に
對
(
たい
)
する
舊年
(
きゆうねん
)
であつて、
昔
(
むかし
)
の
暦
(
こよみ
)
では
年
(
とし
)
の
明
(
あ
)
けないうちに、
立春
(
りつしゆん
)
の
節
(
せつ
)
といふ
暦
(
こよみ
)
の
上
(
うへ
)
の
時期
(
じき
)
がやつて
來
(
く
)
ることもあつたのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
領主
予
(
よ
)
は
常
(
つね
)
に
足下
(
おぬし
)
をば
正
(
たゞ
)
しい
僧
(
そう
)
と
信
(
しん
)
じてをったわ。……ロミオの
僕
(
しもべ
)
は
何處
(
いずこ
)
にをる?
彼
(
か
)
れは
此儀
(
このぎ
)
に
對
(
たい
)
して
何
(
なん
)
と
申
(
まう
)
すぞ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
ある
時
(
とき
)
、
宮中
(
きゆうちゆう
)
の
女官
(
じよかん
)
たちがこの
匡衡
(
まさひら
)
を
嘲弄
(
ちようろう
)
しようと
企
(
たく
)
んで、
和琴
(
わごん
)
(
日本
(
につぽん
)
の
琴
(
こと
)
、
支那
(
しな
)
の
琴
(
こと
)
に
對
(
たい
)
していふ)を
差
(
さ
)
し
出
(
だ
)
して
今昔物語:21 大江匡衡が歌をよむ話
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
見て赤川大膳は心中に驚き
見透
(
みすか
)
されては一大事と氣を
勵
(
はげ
)
まし
何
(
いか
)
に
山内
(
やまのうち
)
狂氣
(
きやうき
)
せしか上に
對
(
たい
)
し奉つり無禮の
過言
(
くわごん
)
いで
切捨
(
きりすて
)
んと立よりて刀の
柄
(
つか
)
に
手
(
て
)
を掛るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
自分ながら自分の藝術の
貧
(
まづ
)
しいのが他になる、
憐
(
あわれ
)
に
對
(
たい
)
してまた自分に對して
妄
(
なやみ
)
と
不平
(
ふへい
)
が起る。氣が
惓
(
う
)
ンずる、
悶々
(
もだ/\
)
する、何を聞いても見ても
味氣
(
あじき
)
ない。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
さりながら
先祖
(
せんぞ
)
に
對
(
たい
)
し
家
(
いへ
)
に
對
(
たい
)
する
孝
(
かう
)
は
二人
(
ふたり
)
が
命
(
いのち
)
なり
捨
(
す
)
てゝ
榮
(
はえ
)
ある
身
(
み
)
ぞと
思
(
おも
)
へば
何處
(
いづく
)
に
殘
(
のこ
)
る
未練
(
みれん
)
もなしいざ
身支度
(
みじたく
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
けれども
校長
(
かうちやう
)
の
之
(
かれ
)
に
對
(
たい
)
する
樣子
(
やうす
)
は
郡長樣
(
ぐんちやうさん
)
に
對
(
たい
)
する
程
(
ほど
)
の
丁寧
(
ていねい
)
なことなので、
既
(
すで
)
に
浮世
(
うきよ
)
の
虚榮心
(
きよえいしん
)
に
心
(
こゝろ
)
の
幾分
(
いくぶん
)
を
染
(
そ
)
められて
居
(
ゐ
)
た
僕
(
ぼく
)
の
目
(
め
)
には
全
(
まつた
)
く
怪
(
あや
)
しく
映
(
うつ
)
つたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
ヸリヤム・ブレイクの
兄弟
(
きやうだい
)
がヸリヤムに
對
(
たい
)
してしたやうに。
君
(
きみ
)
はもう
我々
(
われわれ
)
には
用
(
よう
)
はないかも
知
(
し
)
れないけれど、
僕
(
ぼく
)
は
一
(
いつ
)
ぺん
君
(
きみ
)
に
逢
(
あ
)
ひたいと
思
(
おも
)
つてゐる。
逢
(
あ
)
つて
話
(
はな
)
したい。
「三つの宝」序に代へて
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
生來の習慣と住居の
搆造
(
こうぞう
)
とは寒地人民の裸体を許すものなり。
習慣
(
しうくわん
)
を異にし住居を異にするアイヌとコロボツクルが
裸体
(
らたい
)
に
對
(
たい
)
する考へを等しうせざるは
怪
(
あやし
)
むに足らず。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
『お
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
だが
一
(
ひと
)
つも
知
(
し
)
らないの』と
云
(
い
)
つて
愛
(
あい
)
ちやんは、
些
(
や
)
や
其
(
そ
)
の
發議
(
はつぎ
)
に
對
(
たい
)
して
警戒
(
けいかい
)
しました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
『
同郷
(
どうきやう
)
』『
同藩
(
どうはん
)
』といふ
事
(
こと
)
から
何等
(
なんら
)
の
利益
(
りえき
)
も
保護
(
ほご
)
も
受
(
う
)
けなくなると
共
(
とも
)
に、
日本國内
(
にほんこくない
)
に
於
(
お
)
ける
私
(
わたし
)
のコスモポリタニズムはいよ/\
徹底
(
てつてい
)
してゐたが、
世界列國
(
せかいれつこく
)
といふものに
對
(
たい
)
しては
桜と狆と愛国心:コスモポリタンの心理
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
この
無頓著
(
むとんちやく
)
な
人
(
ひと
)
と、
道
(
みち
)
を
求
(
もと
)
める
人
(
ひと
)
との
中間
(
ちゆうかん
)
に、
道
(
みち
)
と
云
(
い
)
ふものゝ
存在
(
そんざい
)
を
客觀的
(
かくくわんてき
)
に
認
(
みと
)
めてゐて、それに
對
(
たい
)
して
全
(
まつた
)
く
無頓著
(
むとんちやく
)
だと
云
(
い
)
ふわけでもなく、さればと
云
(
い
)
つて
自
(
みづか
)
ら
進
(
すゝ
)
んで
道
(
みち
)
を
求
(
もと
)
めるでもなく
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
但馬守
(
たじまのかみ
)
も
流石
(
さすが
)
に、そんな
些事
(
さじ
)
に
對
(
たい
)
して、一々
死刑
(
しけい
)
を
用
(
もち
)
ゐることは
出來
(
でき
)
なかつたが、
掏摸
(
すり
)
なぞは
從來
(
じうらい
)
三
犯以上
(
ぱんいじやう
)
でなければ
死刑
(
しけい
)
にしなかつたのを、
彼
(
か
)
れは二
犯
(
はん
)
或
(
あるひ
)
は
事
(
こと
)
によると
初犯
(
しよはん
)
から
斬
(
き
)
り
棄
(
す
)
てて
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
そして、それがなんとなく
彼
(
かれ
)
に
對
(
たい
)
して
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
な、
彼女
(
かれ
)
の一
生
(
しやう
)
を
通
(
つう
)
じてすまないことのやうに、
思
(
おも
)
はれるのであつた。まち
子
(
こ
)
は、もはや
不自由
(
ふじいう
)
の
足
(
あし
)
の
惡
(
わる
)
い、
自分
(
じぶん
)
の
肉體
(
からだ
)
についてはあきらめてゐる。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
この
大英博物館
(
だいえいはくぶつかん
)
が
專
(
もつぱ
)
ら
古代
(
こだい
)
のものを
蒐集
(
しゆうしゆう
)
してゐますのに
對
(
たい
)
して、
今少
(
いますこ
)
し
新
(
あたら
)
しい
時代
(
じだい
)
の
美術品
(
びじゆつひん
)
や
歴史
(
れきし
)
に
關
(
かん
)
するものを
陳列
(
ちんれつ
)
したものに、ビクトリア・アルバート
博物館
(
はくぶつかん
)
といふのがロンドンにあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
見物
(
けんぶつ
)
に
對
(
たい
)
して
極
(
きま
)
りが
惡
(
わる
)
い
位
(
くら
)
ひだ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
時
(
とき
)
に
繰返
(
くりかへ
)
すやうだけれども、
十圓
(
じふゑん
)
に
對
(
たい
)
し
剩錢
(
つりせん
)
一錢
(
いつせん
)
なるが
故
(
ゆゑ
)
に、
九圓九十九錢
(
きうゑんきうじふきうせん
)
は
分
(
わか
)
つたが、また
何
(
なん
)
だつて、
員數
(
ゐんすう
)
を
細
(
こまか
)
く
刻
(
きざ
)
んだのであらう。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
日本人中
(
にほんじんちう
)
には
今日
(
こんにち
)
でもなほ
外人
(
ぐわいじん
)
に
對
(
たい
)
して
臺灣
(
たいわん
)
を「フオルモサ」、
樺太
(
かはふと
)
を「サガレン」、
朝鮮
(
てうせん
)
を「コレア」
旅順
(
りよじゆん
)
を「ボート・アーサー」
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
其
(
そ
)
れは
自分
(
じぶん
)
が二十
年以上
(
ねんいじやう
)
も
勤務
(
つとめ
)
を
爲
(
し
)
てゐたのに、
其
(
そ
)
れに
對
(
たい
)
して
養老金
(
やうらうきん
)
も、一
時金
(
じきん
)
も
呉
(
く
)
れぬ
事
(
こと
)
で、
彼
(
かれ
)
は
其
(
そ
)
れを
思
(
おも
)
ふと
殘念
(
ざんねん
)
で
有
(
あ
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
髭
(
ひげ
)
のないと
思
(
おも
)
つたのに、
髭
(
ひげ
)
を
生
(
は
)
やしてゐるのと、
自分
(
じぶん
)
なぞに
對
(
たい
)
しても、
存外
(
ぞんぐわい
)
丁寧
(
ていねい
)
な
言葉
(
ことば
)
を
使
(
つか
)
ふのが、
御米
(
およね
)
には
少
(
すこ
)
し
案外
(
あんぐわい
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
然
(
しか
)
し
卯平
(
うへい
)
は
其
(
そ
)
の
僅少
(
きんせう
)
な
厚意
(
こうい
)
に
對
(
たい
)
して
窪
(
くぼ
)
んだ
茶色
(
ちやいろ
)
の
眼
(
め
)
を
蹙
(
しが
)
める
樣
(
やう
)
にして、
洗
(
あら
)
ひもせぬ
殼
(
から
)
の
兩端
(
りやうはし
)
に
小
(
ちひ
)
さな
穴
(
あな
)
を
穿
(
うが
)
つて
啜
(
すゝ
)
るのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
尚
(
な
)
ほ
過去
(
くわこ
)
の
經驗
(
けいけん
)
に
依
(
よ
)
れば、
金解禁
(
きんかいきん
)
の
準備
(
じゆんび
)
をする
場合
(
ばあひ
)
には、
世界
(
せかい
)
何
(
いづ
)
れからも
日本
(
にほん
)
の
圓貨
(
ゑんくわ
)
に
對
(
たい
)
して
思惑投機
(
おもわくとうき
)
が
行
(
おこな
)
はれるのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
そして、いゝ
寫眞器
(
しやしんき
)
に
對
(
たい
)
する憧憬は日に日に高まるばかりだつたが、さう手
易
(
やす
)
く
買
(
か
)
つてもらへる
筈
(
はず
)
のものでもなかつた。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
これなどは、まづ
自然
(
しぜん
)
のものに
對
(
たい
)
して、
緻密
(
ちみつ
)
に
觀察
(
かんさつ
)
をしたものゝ、
書物
(
しよもつ
)
に
出
(
で
)
たはじめといつてよからうとおもひます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
勿論
(
もちろん
)
私
(
わたくし
)
は
不束
(
ふつゝか
)
ながらも
一個
(
いつこ
)
の
日本男子
(
につぽんだんし
)
であれば、
其
(
その
)
國
(
くに
)
の
名
(
な
)
に
對
(
たい
)
しても、
斯
(
かゝ
)
る
塲合
(
ばあひ
)
に
第
(
だい
)
一に
逃出
(
にげだ
)
す
事
(
こと
)
は
出來
(
でき
)
ぬのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
指
(
さゝ
)
るゝな立派な出世致すべし
斯
(
かく
)
てこそ予に
對
(
たい
)
し
忠義
(
ちうぎ
)
なるぞと申聞られ
一人々々
(
ひとり/\
)
に
盃盞
(
さかづき
)
を下され夫より夜の
明
(
あく
)
るを
待
(
まち
)
ける此時越前守の
奧方
(
おくがた
)
には奧御用人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
著者
(
ちよしや
)
は
寧
(
むし
)
ろかような
場合
(
ばあひ
)
を
利用
(
りよう
)
して、
地震
(
ぢしん
)
に
對
(
たい
)
する
實驗的
(
じつけんてき
)
の
知識
(
ちしき
)
を
得
(
え
)
、
修養
(
しゆうよう
)
を
積
(
つ
)
まれるよう
希望
(
きぼう
)
するものである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
るぞ
夕方
(
ゆふがた
)
は
別
(
べつ
)
して
風
(
かぜ
)
が
寒
(
さむ
)
し
其
(
その
)
うへに
風
(
かぜ
)
でも
引
(
ひ
)
かば
芳之助
(
よしのすけ
)
に
對
(
たい
)
しても
濟
(
す
)
むまいぞやといふ
詞
(
ことば
)
の
尾
(
を
)
に
附
(
つ
)
いてお
高
(
たか
)
おそる/\
顏
(
かほ
)
をあげ
御病氣
(
ごびやうき
)
といふことを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
チッバ (ロミオに對ひて)やい、ロミオ、
足下
(
おぬし
)
に
對
(
たい
)
する
俺
(
おれ
)
が
情合
(
じゃうあひ
)
からは
是限
(
これぎり
)
しか
言
(
い
)
へぬ。……
汝
(
おのれ
)
は
惡漢
(
あくたう
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
さうしてつかまう/\とする
要求
(
えうきう
)
が
烈
(
はげ
)
しくなればなるほど強くなつて來るのは、それに
對
(
たい
)
する
失望
(
しつばう
)
の心でした。私達は
暗
(
やみ
)
の中に
手探
(
てさぐ
)
りで何かを探し
廻
(
まは
)
つてゐました。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
『
禮儀
(
れいぎ
)
正
(
たゞ
)
しくおしなさい』と
愛
(
あい
)
ちやんは
些
(
や
)
や
嚴格
(
げんかく
)
に
云
(
い
)
つて、『
何
(
なん
)
です、
他人
(
ひと
)
に
對
(
たい
)
して
亂暴
(
らんばう
)
な』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
余
(
よ
)
は
學海居士
(
ガクカイコジ
)
の
批評
(
ひゝよう
)
に
對
(
たい
)
して
無用
(
むよう
)
の
辨
(
べん
)
を
費
(
つい
)
やさんとするものにあらず、
右
(
みぎ
)
に
引
(
ひ
)
きたるは、
居士
(
コジ
)
の
批評法
(
ひゝやうほふ
)
の
如何
(
いか
)
に
儒教的
(
じゆけふてき
)
なるや、いかに
勸善懲惡的
(
くわんぜんてふあくてき
)
なるやを
示
(
しめ
)
さんとしたるのみ
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
金泥
(
きんでい
)
を
空
(
そら
)
にながして
彩
(
いろど
)
つた
眞夏
(
まなつ
)
のその
壯麗
(
そうれい
)
なる
夕照
(
ゆうせふ
)
に
對
(
たい
)
してこころゆくまで、
銀鈴
(
ぎんれい
)
の
聲
(
こゑ
)
を
振
(
ふ
)
りしぼつて
唄
(
うた
)
ひつづけた
獨唱
(
ソロ
)
の
名手
(
めいしゅ
)
、
天
(
そら
)
飛
(
と
)
ぶ
鳥
(
とり
)
も
翼
(
はね
)
をとどめてその
耳
(
みゝ
)
を
傾
(
かたむ
)
けた、ああ
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
A
面白
(
おもしろ
)
いぢやないか。『
世界改造
(
せかいかいざう
)
』が
講和會議
(
かうわくわいぎ
)
のモツトーになつてる。ウヰルソン
大統領
(
だいとうりやう
)
は
曩
(
さき
)
にドイツ
國民
(
こくみん
)
に
對
(
たい
)
して
國家組織
(
こくかそしき
)
の
改造
(
かいざう
)
を
要求
(
えうきう
)
して、とう/\あの
革命
(
かくめい
)
を
勃發
(
ぼつぱつ
)
させた。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
此類
(
このるゐ
)
の石器にして
果
(
はた
)
して
粉製
(
こつく
)
りの臺たらば、
是
(
これ
)
に
對
(
たい
)
する
粉潰
(
こつぶ
)
しの
道具
(
どうぐ
)
も有る可き
筈
(
はづ
)
なり。
事實
(
じじつ
)
如何
(
いかん
)
と云ふに日向和田に
於
(
おい
)
ては
實際
(
じつさい
)
石皿と伴ふて
是
(
これ
)
に
適合
(
てきがふ
)
する
橢圓石
(
だゑんせき
)
發見
(
はつけん
)
されしなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
しかし
僧侶
(
そうりよ
)
や
道士
(
だうし
)
と
云
(
い
)
ふものに
對
(
たい
)
しては、
何故
(
なぜ
)
と
云
(
い
)
ふこともなく
尊敬
(
そんけい
)
の
念
(
ねん
)
を
持
(
も
)
つてゐる。
自分
(
じぶん
)
の
會得
(
ゑとく
)
せぬものに
對
(
たい
)
する、
盲目
(
まうもく
)
の
尊敬
(
そんけい
)
とでも
云
(
い
)
はうか。そこで
坊主
(
ばうず
)
と
聞
(
き
)
いて
逢
(
あ
)
はうと
云
(
い
)
つたのである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
等
(
ひと
)
しく
自然
(
しぜん
)
に
對
(
たい
)
しても
以前
(
いぜん
)
の
心
(
こゝろ
)
には
全
(
まつた
)
く
趣
(
おもむき
)
を
變
(
か
)
へて
居
(
ゐ
)
たのである。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
これに
對
(
たい
)
し
前
(
まへ
)
の
形
(
かたち
)
の
土器
(
どき
)
を
繩文式土器
(
じようもんしきどき
)
と
稱
(
しよう
)
してをります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
對
部首:⼨
14画
“對”を含む語句
反對
對岸
對手
對面
對象
對坐
幅對
相對
對照
初對面
對話
相對死
對馬
一對
絶對
對抗
對向
正反對
對馬守
對丈
...