たい)” の例文
新字:
日本にほん化物ばけもの貧弱ひんじやくなのにたいして、支那しなるとまつたことなる、支那しなはあのとほ尨大ぼうだいくにであつて、西にしには崑崙雪山こんろんせつざん諸峰しよぼう際涯はてしなくつらな
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
浴室よくしつまどからもこれえて、うつすりと湯氣ゆげすかすと、ほかの土地とちにはあまりあるまい、海市かいしたいする、山谷さんこく蜃氣樓しんきろうつた風情ふぜいがある。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こと浮沈室ふちんしつ機關室きくわんしつとはこのていもつと主要しゆえうなる部分ぶゞんではあるが、此事このこといては殘念ざんねんながらわたくしちかひたいして一言いちごん明言めいげんすること出來できぬ。
不知庵主人フチアンシユジンやくりしつみばつたいする批評ひゝやう仲々なか/\さかんなりとはきゝけるが、病氣びやうき其他そのたことありて今日こんにちまでにたるはわづか四五種しごしゆのみ
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
御覽ごらんなさい、世界せかいはじめから、今日こんにちいたるまで、益〻ます/\進歩しんぽしてくものは生存競爭せいぞんきやうさう疼痛とうつう感覺かんかく刺戟しげきたいする反應はんおうちからなどでせう。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
おつぎもおしなんでからくるしい生活せいくわつあひだに二たびはるむかへた。おつぎは餘儀よぎなくされつゝ生活せいくわつ壓迫あつぱくたいする抵抗力ていかうりよく促進そくしんした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
宗助そうすけこの可憐かれん自白じはくなぐさめていか分別ふんべつあまつて當惑たうわくしてゐたうちにも、御米およねたいしてはなはどくだといふおもひ非常ひじやうたかまつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あれと私達わたしたちとはなん關係くわんけいいやうなものの、あれも着物きもの私達わたしたちたがひ着物きものなんとなく世間せけんたいして、わたし氣耻きはづかしいやうでなりませんのよ
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
自己じこ現在げんざいつて經濟界けいざいかいつと變化へんくわしてるにかゝはらずれにたいして充分じうぶん理解りかいのないのがむしろより重大ぢうだいなる原因げんいんである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
なほそのおろかなはゝたいしてそゝぎるだらうか? あゝしもさうだとしたならば——? 彼女かのぢよはたゞ子供こどものために無慾むよく無反省むはんせい愛情あいじやうのために
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
いや、さうふ少年の日でなくとも、幾つとなく年を重ねたこの頃でも、私の探偵小説にたいする興味はなかなか衰へない。
探偵小説の魅力 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
もし震原しんげん直下ちよつかでなかつたならば、震原しんげんたいして水平すいへい方向ほうこうにも距離きよりくははつてるから、距離きよります/\とほくなるわけである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ふるとしといふのは、新年しんねんたいする舊年きゆうねんであつて、むかしこよみではとしけないうちに、立春りつしゆんせつといふこよみうへ時期じきがやつてることもあつたのです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
領主 つね足下おぬしをばたゞしいそうしんじてをったわ。……ロミオのしもべ何處いずこにをる? れは此儀このぎたいしてなんまうすぞ?
あるとき宮中きゆうちゆう女官じよかんたちがこの匡衡まさひら嘲弄ちようろうしようとたくんで、和琴わごん日本につぽんこと支那しなことたいしていふ)をして
見て赤川大膳は心中に驚き見透みすかされては一大事と氣をはげましいか山内やまのうち狂氣きやうきせしか上にたいし奉つり無禮の過言くわごんいで切捨きりすてんと立よりて刀のつかを掛るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
自分ながら自分の藝術のまづしいのが他になる、あわれたいしてまた自分に對してなやみ不平ふへいが起る。氣がンずる、悶々もだ/\する、何を聞いても見ても味氣あじきない。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
さりながら先祖せんぞたいいへたいするかう二人ふたりいのちなりてゝはえあるぞとおもへば何處いづくのこ未練みれんもなしいざ身支度みじたく
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
けれども校長かうちやうかれたいする樣子やうす郡長樣ぐんちやうさんたいするほど丁寧ていねいなことなので、すで浮世うきよ虚榮心きよえいしんこゝろ幾分いくぶんめられてぼくにはまつたあやしくうつつたのです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ヸリヤム・ブレイクの兄弟きやうだいがヸリヤムにたいしてしたやうに。きみはもう我々われわれにはようはないかもれないけれど、ぼくいつぺんきみひたいとおもつてゐる。つてはなしたい。
「三つの宝」序に代へて (旧字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
生來の習慣と住居の搆造こうぞうとは寒地人民の裸体を許すものなり。習慣しうくわんを異にし住居を異にするアイヌとコロボツクルが裸体らたいたいする考へを等しうせざるはあやしむに足らず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
『おどくだがひとつもらないの』とつてあいちやんは、發議はつぎたいして警戒けいかいしました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
同郷どうきやう』『同藩どうはん』といふことから何等なんら利益りえき保護ほごけなくなるとともに、日本國内にほんこくないけるわたしのコスモポリタニズムはいよ/\徹底てつていしてゐたが、世界列國せかいれつこくといふものにたいしては
この無頓著むとんちやくひとと、みちもとめるひととの中間ちゆうかんに、みちふものゝ存在そんざい客觀的かくくわんてきみとめてゐて、それにたいしてまつた無頓著むとんちやくだとふわけでもなく、さればとつてみづかすゝんでみちもとめるでもなく
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
但馬守たじまのかみ流石さすがに、そんな些事さじたいして、一々死刑しけいもちゐることは出來できなかつたが、掏摸すりなぞは從來じうらい犯以上ぱんいじやうでなければ死刑しけいにしなかつたのを、れは二はんあるひことによると初犯しよはんからてて
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
そして、それがなんとなくかれたいしてどくな、彼女かれの一しやうつうじてすまないことのやうに、おもはれるのであつた。まちは、もはや不自由ふじいうあしわるい、自分じぶん肉體からだについてはあきらめてゐる。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
この大英博物館だいえいはくぶつかんもつぱ古代こだいのものを蒐集しゆうしゆうしてゐますのにたいして、今少いますこあたらしい時代じだい美術品びじゆつひん歴史れきしかんするものを陳列ちんれつしたものに、ビクトリア・アルバート博物館はくぶつかんといふのがロンドンにあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
見物けんぶつたいしてきまりがわるくらひだ。
とき繰返くりかへすやうだけれども、十圓じふゑんたい剩錢つりせん一錢いつせんなるがゆゑに、九圓九十九錢きうゑんきうじふきうせんわかつたが、またなんだつて、員數ゐんすうこまかきざんだのであらう。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
日本人中にほんじんちうには今日こんにちでもなほ外人ぐわいじんたいして臺灣たいわんを「フオルモサ」、樺太かはふとを「サガレン」、朝鮮てうせんを「コレア」旅順りよじゆんを「ボート・アーサー」
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
れは自分じぶんが二十年以上ねんいじやう勤務つとめてゐたのに、れにたいして養老金やうらうきんも、一時金じきんれぬことで、かれれをおもふと殘念ざんねんつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ひげのないとおもつたのに、ひげやしてゐるのと、自分じぶんなぞにたいしても、存外ぞんぐわい丁寧ていねい言葉ことば使つかふのが、御米およねにはすこ案外あんぐわいであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
しか卯平うへい僅少きんせう厚意こういたいしてくぼんだ茶色ちやいろしがめるやうにして、あらひもせぬから兩端りやうはしちひさなあな穿うがつてすゝるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
過去くわこ經驗けいけんれば、金解禁きんかいきん準備じゆんびをする場合ばあひには、世界せかいいづれからも日本にほん圓貨ゑんくわたいして思惑投機おもわくとうきおこなはれるのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
そして、いゝ寫眞器しやしんきたいする憧憬は日に日に高まるばかりだつたが、さう手やすつてもらへるはずのものでもなかつた。
これなどは、まづ自然しぜんのものにたいして、緻密ちみつ觀察かんさつをしたものゝ、書物しよもつたはじめといつてよからうとおもひます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
勿論もちろんわたくし不束ふつゝかながらも一個いつこ日本男子につぽんだんしであれば、そのくにたいしても、かゝ塲合ばあひだい一に逃出にげだこと出來できぬのである。
さゝるゝな立派な出世致すべしかくてこそ予にたい忠義ちうぎなるぞと申聞られ一人々々ひとり/\盃盞さかづきを下され夫より夜のあくるをまちける此時越前守の奧方おくがたには奧御用人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
著者ちよしやむしろかような場合ばあひ利用りようして、地震ぢしんたいする實驗的じつけんてき知識ちしき修養しゆうようまれるよう希望きぼうするものである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
つてるぞ夕方ゆふがたべつしてかぜさむそのうへにかぜでもかば芳之助よしのすけたいしてもむまいぞやといふことばいておたかおそる/\かほをあげ御病氣ごびやうきといふことを
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
チッバ (ロミオに對ひて)やい、ロミオ、足下おぬしたいするおれ情合じゃうあひからは是限これぎりしかへぬ。……おのれ惡漢あくたうぢゃ。
さうしてつかまう/\とする要求えうきうはげしくなればなるほど強くなつて來るのは、それにたいする失望しつばうの心でした。私達はやみの中に手探てさぐりで何かを探しまはつてゐました。
冬を迎へようとして (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
禮儀れいぎたゞしくおしなさい』とあいちやんは嚴格げんかくつて、『なんです、他人ひとたいして亂暴らんばうな』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
學海居士ガクカイコジ批評ひゝようたいして無用むようべんついやさんとするものにあらず、みぎきたるは、居士コジ批評法ひゝやうほふ如何いか儒教的じゆけふてきなるや、いかに勸善懲惡的くわんぜんてふあくてきなるやをしめさんとしたるのみ
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
金泥きんでいそらにながしていろどつた眞夏まなつのその壯麗そうれいなる夕照ゆうせふたいしてこころゆくまで、銀鈴ぎんれいこゑりしぼつてうたひつづけた獨唱ソロ名手めいしゅそらとりはねをとどめてそのみゝかたむけた、ああ
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
A 面白おもしろいぢやないか。『世界改造せかいかいざう』が講和會議かうわくわいぎのモツトーになつてる。ウヰルソン大統領だいとうりやうさきにドイツ國民こくみんたいして國家組織こくかそしき改造かいざう要求えうきうして、とう/\あの革命かくめい勃發ぼつぱつさせた。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
此類このるゐの石器にしてはたして粉製こつくりの臺たらば、これたいする粉潰こつぶしの道具どうぐも有る可きはづなり。事實じじつ如何いかんと云ふに日向和田においては實際じつさい石皿と伴ふてこれ適合てきがふする橢圓石だゑんせき發見はつけんされしなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
しかし僧侶そうりよ道士だうしふものにたいしては、何故なぜふこともなく尊敬そんけいねんつてゐる。自分じぶん會得ゑとくせぬものにたいする、盲目まうもく尊敬そんけいとでもはうか。そこで坊主ばうずいてはうとつたのである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
ひとしく自然しぜんたいしても以前いぜんこゝろにはまつたおもむきへてたのである。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
これにたいまへかたち土器どき繩文式土器じようもんしきどきしようしてをります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)