)” の例文
新字:
「そんぢや、今度こんだ澤山しつかりえびやな、ろくんもしねえで、おこられちやつまんねえな」土瓶どびんにしたばあさんはわらひながらいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
單純たんじゆんなレウマチスせい頭痛づつうではあつたが、りよ平生へいぜいからすこ神經質しんけいしつであつたので、かりつけ醫者いしやくすりんでもなか/\なほらない。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
だまれ! をひくせ伯父樣をぢさまめかけねらふ。愈々いよ/\もつ不埒ふらちやつだ。なめくぢをせんじてまして、追放おつぱなさうとおもうたが、いてはゆるさぬわ。
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それからまたどく』としるしてあるびんから澤山たくさんめば、それが屹度きつとおそかれはやかれからだがいになるものだとふことをけつしてわすれませんでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
にがい/\くすりでしたが、おなかいたときなぞにそれをむとすぐなほりました。おくすりはあんなたかやまつちなかにもしまつてあるのですね。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
……まア、あたじけない! みんんでしまうて、いてかうわたしためたゞてきをものこしておいてはくれぬ。……おまへくちびるはうぞ。
其所そこまで買物かひものたから、ついでつたんだとかつて、宗助そうすけすゝめるとほり、ちやんだり菓子くわしべたり、ゆつくりくつろいだはなしをしてかへつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
服飾ふくしよくの事は前回にてしるおはりたれば是より飮食の事を記すべし先づみ物には如何なる種類しゆるゐ有りしかと云ふに、人生じんせいく可からざる水は勿論もちろん
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
お房は思切ツていけぞんざいな語調てうしで、「へツ、其様な人に思遣があツて耐るかえ。此のうへ飮まれたんじや、無けなし身上しんじやうみつぶしだア!」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
ては半燒酎なほしむらたのんでひにつて、それをみながら大氣焔だいきえんく。留守居るすゐ女中ぢよちうけむまかれながら、ちやれてす。菓子くわしす。
平凡へいぼん會話くわいわじやアないか。平常ふだんなら當然あたりまへ挨拶あいさつだ。しか自分じぶんともわかれて電車でんしやつたあとでも氣持きもちがすが/\して清涼劑せいりやうざいんだやうながした。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
自分じぶん濡鼠ぬれねずみやうになつてことも、すくなからず潮水しほみづんではらくるしくなつてことわすれて、むねおどろきよろこびに、をどりつゝ、じつながむる前方かなた海上かいじやう
周邊あたりはなしにはまれ立入たちいるのみで、質問しつもんをされたらけつして返答へんたふたことのい、ものも、ものも、あたへらるゝまゝに、時々とき/″\くるしさうなせきをする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
博物館はくぶつかん見物けんぶつも、だいぶながくなつてみなさんもつかれたでせうが、わたしはなしくたびれました。まづこれで見物けんぶつをやめて、おちやでもむことにいたしませう。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
め命が大事と思はば村井が門も通るなと雜言ざふごんにもふらしける程に追々おひ/\全治ぜんぢ病人迄びやうにんまでも皆轉藥てんやくをなしたれ一人みやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
めばむほど顏色かほいろあをざめてくのが、燭臺しよくだいのさら/\するなかに、すごいやうなかんじを玄竹げんちくあたへた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
ところこまつたことにア身躰からだわるく、肺病はいびようてゐるからぼくほとんど當惑とうわくするぼくだつて心配しんぱいでならんからその心配しんぱいわすれやうとおもつて、ついむ、めばむほど心配しんぱいする。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
食物しよくもつことついて、すこかんじたことりますから貴婦人方あなたがた御噺おはないたしますが、いま宮本みやもとさんから、段々だん/\御噺おはなしがツて、兒護婦こもり不注意ふちういより、子供こども種々しゆ/″\もの
それも「常盤ときわ」の「しるこ」に匹敵ひつてきするほどの珈琲コーヒーませるカツフエでもあれば、まだ僕等ぼくら仕合しあはせであらう。が、かう珈琲コーヒーむことも現在げんざいではちよつと不可能ふかのうである。
しるこ (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
サゲ藥鑵ヤガンコれダノゴト二人でナガよグむアネ。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
みづませられてやうや正氣しようきになつたとき
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
其船頭そのせんどう悠然いうぜんとして、片手かたてあやつりはじめながら、片手かたてみづとき白鷺しらさぎ一羽いちはひながらりて、みよしまつたのである。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
われへ」卯平うへい蕎麥掻そばがきけてやつた。かれはさうしてさらあとの一ぱいきつしてその茶碗ちやわんんでんだ。藥罐やくわんかるくなつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
召上めしあがれ』とふのだから此程これほど結構けつこうなことはないが、悧巧りこうちひさなあいちやんは大急おほいそぎでれをまうとはしませんでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
さうには、實際じつさい困却こんきやくするとえて、時々とき/″\でふからて、のそりと火鉢ひばちそばすわつて、ちやなどをいでんだ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
べつにもならずすべてを義母おつかさんにおまかせしてちやばかりんで内心ないしん一のくいいだきながら老人夫婦としよりふうふをそれとなく觀察くわんさつしてた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
先刻せんこくたきのやうに降注ふりそゝいだ雨水あめみづは、艇底ていてい一面いちめんたまつてる、隨分ずいぶん生温なまぬるい、いやあぢだが、其樣事そんなことは云つてられぬ。兩手りようてすくつて、うしのやうにんだ。
藥種屋 (藥瓶を渡しながら)これをばおこのみの飮料いんれうれてませられい。たとひ二十人力にんりきおじゃらしませうとも、立地たちどころ片附かたづかッしゃりませう。
なにない。——ないけれど面白おもしろい。疲勞ひらうしては天幕てんとり、菓物くわぶつひ、サイダをむ。いきほひをてはまたりにかゝるが、はなはだしくなにない。
これも用法不詳ふしやうなれど、煙管きせるのラウの如きくだをば上より下へかたむみ、全体ぜんたいをば大なる西洋煙管の如くにし、噐中にものりて管より之をひしやに考へらる。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
玄竹げんちくさけからいとかんずるやうになつては、人間にんげん駄目だめだなう。いくんでも可味うまくはないぞ。』
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
そしてたいていの博物館はくぶつかん地下室ちかしつには便利べんり食堂しよくどう、かふぇーなどがまうけられ、食事しよくじもできるし、おちやめるしといふようになつてゐますから、戸外運動こがいうんどうをしない人々ひと/″\
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
なんことアねへ態々わざ/\心配しんぱいしてたさにようなもんで一盃いつぱい一盃いつぱいかさなれば心配しんぱいかさなつて
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
お前は何かてえと、おみきお酒ツてお謂ひだけれども、私が幾らむもんじやない。二がふけア大概たいげまゐツて了ふんだかや、月に積ツたツて幾らがものでもありやしないよ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
しかしとうさんの子供こども時分じぶんんだふるさとのおちゝあぢとうさんのなかかはらずにありますよ。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あるいへではクワスをませ、あるところではパンをはしてれる。で、かれいつ滿腹まんぷくで、金持かねもちになつて、六號室がうしつかへつてる。が、たづさかへところものは、玄關げんくわんでニキタにみんなうばはれてしまふ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
素問そもん靈樞れいすうでもむやうな醫者いしやさがしてめてゐたのではなく、近所きんじよんでゐてぶのに面倒めんだうのない醫者いしやかつてゐたのだから、ろくなくすりませてもらふことが出來できなかつたのである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
深く人類に根ざしてゐるこの地下層の清水しみづ
太陽の子 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
のぞみあふるために、福井ふくゐあたりからさけさへんだのでありますが、ひもしなければ、こゝろきまらないのでありました。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
煙管きせるをすつといてからまた齒齦はぐき空氣くうきうてけぶりと一つにんでしまつたかとおもふやうにごくりとつばんで、それからけぶりすのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しかはらなかでは、はたして御米およねごとく、何所どこかでかねりるか、もらふかして、夫程それほどきもしないものを、わざとむのではなからうかとうたぐつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『おゆるしあれ、陛下へいかよ』とつてかれは、『こんなものみまして、でも、おしになりましたとき、おちやみかけてましたものですから。』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
息子むすこ平氣へいきなものです「またはじまつたよ。おつかさん、おまへ相變あひかはらず馬鹿正直ばかしやうじきだねえ、其樣そんなけち/\したこと此世このよわたれるかえ。」と大酒おほざけんで
屠蘇とそましながら、言葉ことばしづかにつてかした教訓けふくんけつしてめづらしいせつではなかつたのです。すこ理窟りくつならべるをとこならだれでもることなんでした。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
にがい、みぐるしい案内者あんないじゃよ! やい、命知いのちしらずの舵手かんどりよ、くるしいうみつかれたこの小船こぶねを、はや巖礁角いはかど乘上のりあげてくれ!……さ、戀人こひゞとに!(と飮む)。
おそります。』と、玄竹げんちくさかづき盃洗はいせんみづあらひ、懷紙くわいしして、丁寧ていねいいたうへ但馬守たじまのかみさゝげた。それをけて、波々なみ/\がせたのを、ぐつとした但馬守たじまのかみ
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
貝塚かひづかりながら、珈琲コーヒーむなんて、ドロボツクルはじまつて以來いらい贅澤ぜいたくだと大笑おほわらひ。
さてりよ台州たいしう著任ちやくにんしてから三日目かめになつた。長安ちやうあん北支那きたしな土埃つちほこりかぶつて、にごつたみづんでゐたをとこ台州たいしう中央支那ちゆうあうしなえたつちみ、んだみづむことになつたので、上機嫌じやうきげんである。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
是等はじつに水をみ水をむにてきしたるものなり。又水をたくわへ置くに用ゐしならんとおもはるる瓶鉢の類も發見品中に存在そんざいす。今日迄にれたる土器の中にて最も大なる物も直徑一尺五寸にたつせず。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
ちゝこんぜざる濃茶のうちやよろこび、みづらざる精酒せいしゆみ、沈鬱ちんうつにして敢爲かんいかた國立こくりつ宗教しゆうきようし、ふか祖先そせんげふおもんず、工業こうげうはなはさかんならざるがゆゑ中等社界ちうとうしやくわいそんするところおほくは粗朴そぼくなる農民のうみんにして
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)