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飮
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の
ふりがな文庫
“
飮
(
の
)” の例文
新字:
飲
「そんぢや、
今度
(
こんだ
)
澤山
(
しつかり
)
入
(
せ
)
えびやな、
俺
(
お
)
ら
碌
(
ろく
)
に
飮
(
の
)
んもしねえで、
怒
(
おこ
)
られちやつまんねえな」
土瓶
(
どびん
)
を
手
(
て
)
にした
婆
(
ばあ
)
さんは
笑
(
わら
)
ひながらいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
單純
(
たんじゆん
)
なレウマチス
性
(
せい
)
の
頭痛
(
づつう
)
ではあつたが、
閭
(
りよ
)
は
平生
(
へいぜい
)
から
少
(
すこ
)
し
神經質
(
しんけいしつ
)
であつたので、
掛
(
か
)
かり
附
(
つけ
)
の
醫者
(
いしや
)
の
藥
(
くすり
)
を
飮
(
の
)
んでもなか/\なほらない。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
默
(
だま
)
れ!
甥
(
をひ
)
の
癖
(
くせ
)
に
伯父樣
(
をぢさま
)
の
妾
(
めかけ
)
を
狙
(
ねら
)
ふ。
愈々
(
いよ/\
)
以
(
もつ
)
て
不埒
(
ふらち
)
な
奴
(
やつ
)
だ。なめくぢを
煎
(
せん
)
じて
飮
(
の
)
まして、
追放
(
おつぱな
)
さうと
思
(
おも
)
うたが、
然
(
さ
)
う
聞
(
き
)
いては
許
(
ゆる
)
さぬわ。
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それから
又
(
また
)
『
毒
(
どく
)
』と
記
(
しる
)
してある
瓶
(
びん
)
から
澤山
(
たくさん
)
飮
(
の
)
めば、それが
屹度
(
きつと
)
晩
(
おそ
)
かれ
早
(
はや
)
かれ
體
(
からだ
)
の
害
(
がい
)
になるものだと
云
(
い
)
ふことを
决
(
けつ
)
して
忘
(
わす
)
れませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
苦
(
にが
)
い/\
藥
(
くすり
)
でしたが、お
腹
(
なか
)
の
痛
(
いた
)
い
時
(
とき
)
なぞにそれを
飮
(
の
)
むとすぐなほりました。お
藥
(
くすり
)
はあんな
高
(
たか
)
い
山
(
やま
)
の
土
(
つち
)
の
中
(
なか
)
にも
藏
(
しま
)
つてあるのですね。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
……まア、あたじけない!
皆
(
みん
)
な
飮
(
の
)
んでしまうて、
隨
(
つ
)
いて
行
(
ゆ
)
かう
予
(
わたし
)
の
爲
(
ため
)
に
只
(
たゞ
)
一
滴
(
てき
)
をも
殘
(
のこ
)
しておいてはくれぬ。……お
前
(
まへ
)
の
脣
(
くちびる
)
を
吸
(
す
)
はうぞ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
其所
(
そこ
)
迄
(
まで
)
買物
(
かひもの
)
に
出
(
で
)
たから、
序
(
ついで
)
に
寄
(
よ
)
つたんだとか
云
(
い
)
つて、
宗助
(
そうすけ
)
の
薦
(
すゝ
)
める
通
(
とほ
)
り、
茶
(
ちや
)
を
飮
(
の
)
んだり
菓子
(
くわし
)
を
食
(
た
)
べたり、
緩
(
ゆつ
)
くり
寛
(
くつ
)
ろいだ
話
(
はなし
)
をして
歸
(
かへ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
服飾
(
ふくしよく
)
の事は前回にて
記
(
しる
)
し
終
(
おは
)
りたれば是より飮食の事を記すべし先づ
飮
(
の
)
み物には如何なる
種類
(
しゆるゐ
)
有りしかと云ふに、
人生
(
じんせい
)
欠
(
か
)
く可からざる水は
勿論
(
もちろん
)
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
お房は思切ツていけぞんざいな
語調
(
てうし
)
で、「へツ、其様な人に思遣があツて耐るかえ。此の
上
(
うへ
)
飮まれたんじや、無けなし
身上
(
しんじやう
)
飮
(
の
)
みつぶしだア!」
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
端
(
は
)
ては
半燒酎
(
なほし
)
を
村
(
むら
)
の
子
(
こ
)
に
頼
(
たの
)
んで
買
(
か
)
ひに
遣
(
や
)
つて、それを
飮
(
の
)
みながら
大氣焔
(
だいきえん
)
を
吐
(
は
)
く。
留守居
(
るすゐ
)
の
女中
(
ぢよちう
)
は
烟
(
けむ
)
に
卷
(
まか
)
れながら、
茶
(
ちや
)
を
入
(
い
)
れて
出
(
だ
)
す。
菓子
(
くわし
)
を
出
(
だ
)
す。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
平凡
(
へいぼん
)
な
會話
(
くわいわ
)
じやアないか。
平常
(
ふだん
)
なら
當然
(
あたりまへ
)
の
挨拶
(
あいさつ
)
だ。
併
(
しか
)
し
自分
(
じぶん
)
は
友
(
とも
)
と
別
(
わか
)
れて
電車
(
でんしや
)
に
乘
(
の
)
つた
後
(
あと
)
でも
氣持
(
きもち
)
がすが/\して
清涼劑
(
せいりやうざい
)
を
飮
(
の
)
んだやうな
氣
(
き
)
がした。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
自分
(
じぶん
)
が
濡鼠
(
ぬれねずみ
)
の
樣
(
やう
)
になつて
居
(
を
)
る
事
(
こと
)
も、
少
(
すく
)
なからず
潮水
(
しほみづ
)
を
飮
(
の
)
んで
腹
(
はら
)
が
苦
(
くる
)
しくなつて
居
(
を
)
る
事
(
こと
)
も
忘
(
わす
)
れて、
胸
(
むね
)
は
驚
(
おどろき
)
と
悦
(
よろこび
)
に、
跳
(
をど
)
りつゝ、
眤
(
じつ
)
と
眺
(
なが
)
むる
前方
(
かなた
)
の
海上
(
かいじやう
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
周邊
(
あたり
)
の
話
(
はなし
)
には
稀
(
まれ
)
に
立入
(
たちい
)
るのみで、
質問
(
しつもん
)
をされたら
决
(
けつ
)
して
返答
(
へんたふ
)
を
爲
(
し
)
たことの
無
(
な
)
い、
食
(
く
)
ふ
物
(
もの
)
も、
飮
(
の
)
む
物
(
もの
)
も、
與
(
あた
)
へらるゝまゝに、
時々
(
とき/″\
)
苦
(
くる
)
しさうな
咳
(
せき
)
をする。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
博物館
(
はくぶつかん
)
の
見物
(
けんぶつ
)
も、だいぶ
長
(
なが
)
くなつて
皆
(
みな
)
さんも
疲
(
つか
)
れたでせうが、
私
(
わたし
)
も
話
(
はな
)
しくたびれました。まづこれで
見物
(
けんぶつ
)
をやめて、お
茶
(
ちや
)
でも
飮
(
の
)
むことにいたしませう。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
飮
(
の
)
め命が大事と思はば村井が門も通るなと
雜言
(
ざふごん
)
にも
言
(
い
)
ひ
觸
(
ふら
)
しける程に
追々
(
おひ/\
)
に
全治
(
ぜんぢ
)
病人迄
(
びやうにんまで
)
も皆
轉藥
(
てんやく
)
をなし
誰
(
たれ
)
一人
脉
(
みやく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
飮
(
の
)
めば
飮
(
の
)
むほど
顏色
(
かほいろ
)
の
蒼
(
あを
)
ざめて
行
(
ゆ
)
くのが、
燭臺
(
しよくだい
)
の
火
(
ひ
)
のさら/\する
中
(
なか
)
に、
凄
(
すご
)
いやうな
感
(
かん
)
じを
玄竹
(
げんちく
)
に
與
(
あた
)
へた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
所
(
ところ
)
が
困
(
こま
)
つた
事
(
こと
)
にア
身躰
(
からだ
)
が
惡
(
わる
)
く、
肺病
(
はいびよう
)
と
來
(
き
)
てゐるから
僕
(
ぼく
)
も
殆
(
ほと
)
んど
當惑
(
とうわく
)
する
僕
(
ぼく
)
だつて
心配
(
しんぱい
)
でならんから
其
(
その
)
心配
(
しんぱい
)
を
忘
(
わす
)
れやうと
思
(
おも
)
つて、つい
飮
(
の
)
む、
飮
(
の
)
めば
飮
(
の
)
むほど
心配
(
しんぱい
)
する。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
食物
(
しよくもつ
)
の
事
(
こと
)
に
就
(
つい
)
て、
少
(
すこ
)
し
感
(
かん
)
じた
事
(
こと
)
が
有
(
あ
)
りますから
貴婦人方
(
あなたがた
)
に
御噺
(
おはな
)
し
致
(
いた
)
しますが、
今
(
いま
)
宮本
(
みやもと
)
さんから、
段々
(
だん/\
)
の
御噺
(
おはな
)
しが
有
(
あ
)
ツて、
兒護婦
(
こもり
)
の
不注意
(
ふちうい
)
より、
子供
(
こども
)
が
種々
(
しゆ/″\
)
の
者
(
もの
)
を
飮
(
の
)
み
込
(
こ
)
み
手療法一則:(二月例会席上談話)
(旧字旧仮名)
/
荻野吟子
(著)
それも「
常盤
(
ときわ
)
」の「しるこ」に
匹敵
(
ひつてき
)
するほどの
珈琲
(
コーヒー
)
を
飮
(
の
)
ませるカツフエでもあれば、まだ
僕等
(
ぼくら
)
は
仕合
(
しあは
)
せであらう。が、かう
云
(
い
)
ふ
珈琲
(
コーヒー
)
を
飮
(
の
)
むことも
現在
(
げんざい
)
ではちよつと
不可能
(
ふかのう
)
である。
しるこ
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
酒
(
サゲ
)
も
藥鑵
(
ヤガンコ
)
サ
入
(
エ
)
れダノゴト二人で
仲
(
ナガ
)
よグ
飮
(
の
)
むアネ。
地方主義篇:(散文詩)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
水
(
みづ
)
を
飮
(
の
)
ませられて
漸
(
やうや
)
く
正氣
(
しようき
)
になつた
時
(
とき
)
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
其船頭
(
そのせんどう
)
は
悠然
(
いうぜん
)
として、
片手
(
かたて
)
で
艫
(
ろ
)
を
繰
(
あやつ
)
りはじめながら、
片手
(
かたて
)
で
其
(
そ
)
の
水
(
みづ
)
を
飮
(
の
)
む
時
(
とき
)
、
白鷺
(
しらさぎ
)
の
一羽
(
いちは
)
が
舞
(
ま
)
ひながら
下
(
お
)
りて、
舳
(
みよし
)
に
留
(
と
)
まつたのである。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
汝
(
われ
)
も
喰
(
く
)
へ」
卯平
(
うへい
)
は
蕎麥掻
(
そばがき
)
を
分
(
わ
)
けてやつた。
彼
(
かれ
)
はさうして
更
(
さら
)
に
後
(
あと
)
の一
杯
(
ぱい
)
を
喫
(
きつ
)
して
其
(
その
)
茶碗
(
ちやわん
)
へ
湯
(
ゆ
)
を
汲
(
く
)
んで
飮
(
の
)
んだ。
藥罐
(
やくわん
)
は
輕
(
かる
)
くなつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
『
召上
(
めしあが
)
れ』と
云
(
い
)
ふのだから
此程
(
これほど
)
結構
(
けつこう
)
なことはないが、
悧巧
(
りこう
)
な
小
(
ちひ
)
さな
愛
(
あい
)
ちやんは
大急
(
おほいそ
)
ぎで
其
(
そ
)
れを
飮
(
の
)
まうとはしませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
さう
云
(
い
)
ふ
日
(
ひ
)
には、
實際
(
じつさい
)
困却
(
こんきやく
)
すると
見
(
み
)
えて、
時々
(
とき/″\
)
六
疊
(
でふ
)
から
出
(
で
)
て
來
(
き
)
て、のそりと
火鉢
(
ひばち
)
の
傍
(
そば
)
へ
坐
(
すわ
)
つて、
茶
(
ちや
)
などを
注
(
つ
)
いで
飮
(
の
)
んだ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
別
(
べつ
)
に
苦
(
く
)
にもならず
總
(
すべ
)
てを
義母
(
おつかさん
)
にお
任
(
まかせ
)
して
茶
(
ちや
)
ばかり
飮
(
の
)
んで
内心
(
ないしん
)
一の
悔
(
くい
)
を
懷
(
いだ
)
きながら
老人夫婦
(
としよりふうふ
)
をそれとなく
觀察
(
くわんさつ
)
して
居
(
ゐ
)
た。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
先刻
(
せんこく
)
瀧
(
たき
)
のやうに
降注
(
ふりそゝ
)
いだ
雨水
(
あめみづ
)
は、
艇底
(
ていてい
)
に
一面
(
いちめん
)
に
溜
(
たま
)
つて
居
(
を
)
る、
隨分
(
ずいぶん
)
生温
(
なまぬる
)
い、
厭
(
いや
)
な
味
(
あぢ
)
だが、
其樣事
(
そんなこと
)
は云つて
居
(
を
)
られぬ。
兩手
(
りようて
)
に
掬
(
すく
)
つて、
牛
(
うし
)
のやうに
飮
(
の
)
んだ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
藥種屋 (藥瓶を渡しながら)これをばお
好
(
この
)
みの
飮料
(
いんれう
)
に
入
(
い
)
れて
飮
(
の
)
ませられい。たとひ二十
人力
(
にんりき
)
おじゃらしませうとも、
立地
(
たちどころ
)
に
片附
(
かたづ
)
かッしゃりませう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
何
(
なに
)
も
出
(
で
)
ない。——
出
(
で
)
ないけれど
面白
(
おもしろ
)
い。
疲勞
(
ひらう
)
しては
天幕
(
てんと
)
に
入
(
い
)
り、
菓物
(
くわぶつ
)
を
食
(
く
)
ひ、サイダを
飮
(
の
)
む。
勢
(
いきほ
)
ひを
得
(
え
)
ては
又
(
また
)
掘
(
ほ
)
りに
掛
(
かゝ
)
るが、
甚
(
はなは
)
だしく
何
(
なに
)
も
出
(
で
)
て
來
(
こ
)
ない。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
是
(
これ
)
も用法
不詳
(
ふしやう
)
なれど、
煙管
(
きせる
)
のラウの如き
管
(
くだ
)
をば上より下へ
傾
(
かたむ
)
け
差
(
さ
)
し
込
(
こ
)
み、
全体
(
ぜんたい
)
をば大なる西洋煙管の如くにし、噐中に
飮
(
の
)
み
物
(
もの
)
を
盛
(
も
)
りて管より之を
吸
(
す
)
ひしやに考へらる。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
『
玄竹
(
げんちく
)
。
酒
(
さけ
)
を
辛
(
から
)
いと
感
(
かん
)
ずるやうになつては、
人間
(
にんげん
)
も
駄目
(
だめ
)
だなう。
幾
(
いく
)
ら
飮
(
の
)
んでも
可味
(
うま
)
くはないぞ。』
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
そしてたいていの
博物館
(
はくぶつかん
)
の
地下室
(
ちかしつ
)
には
便利
(
べんり
)
な
食堂
(
しよくどう
)
、かふぇーなどが
設
(
まう
)
けられ、
食事
(
しよくじ
)
もできるし、お
茶
(
ちや
)
も
飮
(
の
)
めるしといふようになつてゐますから、
戸外運動
(
こがいうんどう
)
をしない
人々
(
ひと/″\
)
は
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
アねへ
態々
(
わざ/\
)
心配
(
しんぱい
)
して
見
(
み
)
たさに
飮
(
の
)
む
樣
(
よう
)
なもんで
一盃
(
いつぱい
)
が
一盃
(
いつぱい
)
と
重
(
かさ
)
なれば
心配
(
しんぱい
)
も
重
(
かさ
)
なつて
來
(
く
)
る
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
お前は何かてえと、お
酒
(
みき
)
お酒ツてお謂ひだけれども、私が幾ら
飮
(
の
)
むもんじやない。二
合
(
がふ
)
も
飮
(
い
)
けア
大概
(
たいげ
)
エ
醉
(
まゐ
)
ツて了ふんだかや、月に積ツたツて幾らがものでもありやしないよ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
しかし
父
(
とう
)
さんの
子供
(
こども
)
の
時分
(
じぶん
)
に
飮
(
の
)
んだふるさとのお
乳
(
ちゝ
)
の
味
(
あぢ
)
は
父
(
とう
)
さんの
中
(
なか
)
に
變
(
かは
)
らずにありますよ。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
或
(
ある
)
家
(
いへ
)
ではクワスを
飮
(
の
)
ませ、
或
(
ある
)
所
(
ところ
)
ではパンを
食
(
く
)
はして
呉
(
く
)
れる。で、
彼
(
かれ
)
は
毎
(
いつ
)
も
滿腹
(
まんぷく
)
で、
金持
(
かねもち
)
になつて、六
號室
(
がうしつ
)
に
歸
(
かへ
)
つて
來
(
く
)
る。が、
其
(
そ
)
の
携
(
たづさ
)
へ
歸
(
かへ
)
る
所
(
ところ
)
の
物
(
もの
)
は、
玄關
(
げんくわん
)
でニキタに
皆
(
みんな
)
奪
(
うば
)
はれて
了
(
しま
)
ふ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
素問
(
そもん
)
や
靈樞
(
れいすう
)
でも
讀
(
よ
)
むやうな
醫者
(
いしや
)
を
搜
(
さが
)
して
極
(
き
)
めてゐたのではなく、
近所
(
きんじよ
)
に
住
(
す
)
んでゐて
呼
(
よ
)
ぶのに
面倒
(
めんだう
)
のない
醫者
(
いしや
)
に
懸
(
か
)
かつてゐたのだから、ろくな
藥
(
くすり
)
は
飮
(
の
)
ませて
貰
(
もら
)
ふことが
出來
(
でき
)
なかつたのである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
深く人類に根ざしてゐるこの地下層の
清水
(
しみづ
)
を
飮
(
の
)
め
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
で
其
(
そ
)
の
望
(
のぞみ
)
を
煽
(
あふ
)
るために、
最
(
も
)
う
福井
(
ふくゐ
)
あたりから
酒
(
さけ
)
さへ
飮
(
の
)
んだのでありますが、
醉
(
よ
)
ひもしなければ、
心
(
こゝろ
)
も
定
(
きま
)
らないのでありました。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
煙管
(
きせる
)
をすつと
拔
(
ぬ
)
いてから
又
(
また
)
齒齦
(
はぐき
)
へ
空氣
(
くうき
)
を
吸
(
す
)
うて
煙
(
けぶり
)
と一つに
飮
(
の
)
んで
畢
(
しま
)
つたかと
思
(
おも
)
ふやうにごくりと
唾
(
つば
)
を
嚥
(
の
)
んで、それから
煙
(
けぶり
)
を
吐
(
は
)
き
出
(
だ
)
すのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
然
(
しか
)
し
腹
(
はら
)
の
中
(
なか
)
では、
果
(
はた
)
して
御米
(
およね
)
の
云
(
い
)
ふ
如
(
ごと
)
く、
何所
(
どこ
)
かで
金
(
かね
)
を
借
(
か
)
りるか、
貰
(
もら
)
ふかして、
夫程
(
それほど
)
好
(
す
)
きもしないものを、わざと
飮
(
の
)
むのではなからうかと
疑
(
うた
)
ぐつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『お
免
(
ゆる
)
しあれ、
陛下
(
へいか
)
よ』と
云
(
い
)
つて
彼
(
かれ
)
は、『こんな
物
(
もの
)
を
持
(
も
)
ち
込
(
こ
)
みまして、でも、お
喚
(
よ
)
び
出
(
だ
)
しになりました
時
(
とき
)
、お
茶
(
ちや
)
を
飮
(
の
)
みかけて
居
(
ゐ
)
ましたものですから。』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
息子
(
むすこ
)
は
平氣
(
へいき
)
なものです「また
始
(
はじ
)
まつたよ。おつかさん、お
前
(
まへ
)
は
相變
(
あひかは
)
らず
馬鹿正直
(
ばかしやうじき
)
だねえ、
其樣
(
そん
)
なけち/\した
事
(
こと
)
で
此世
(
このよ
)
が
渡
(
わた
)
れるかえ。」と
大酒
(
おほざけ
)
飮
(
の
)
んで
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
屠蘇
(
とそ
)
を
飮
(
の
)
ましながら、
言葉
(
ことば
)
靜
(
しづ
)
かに
言
(
い
)
つて
聞
(
き
)
かした
教訓
(
けふくん
)
は
決
(
けつ
)
して
珍
(
めづ
)
らしい
説
(
せつ
)
ではなかつたのです。
少
(
すこ
)
し
理窟
(
りくつ
)
を
並
(
なら
)
べる
男
(
をとこ
)
なら
誰
(
だれ
)
でも
言
(
い
)
ひ
得
(
う
)
ることなんでした。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
苦
(
にが
)
い、
飮
(
の
)
みぐるしい
案内者
(
あんないじゃ
)
よ! やい、
命知
(
いのちし
)
らずの
舵手
(
かんどり
)
よ、
苦
(
くる
)
しい
海
(
うみ
)
に
病
(
や
)
み
疲
(
つか
)
れた
此
(
この
)
小船
(
こぶね
)
を、
速
(
はや
)
う
巖礁角
(
いはかど
)
へ
乘上
(
のりあ
)
げてくれ!……さ、
戀人
(
こひゞと
)
に!(と飮む)。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
『
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
ります。』と、
玄竹
(
げんちく
)
は
盃
(
さかづき
)
を
盃洗
(
はいせん
)
の
水
(
みづ
)
で
洗
(
あら
)
ひ、
懷紙
(
くわいし
)
を
出
(
だ
)
して、
丁寧
(
ていねい
)
に
拭
(
ふ
)
いた
上
(
うへ
)
、
但馬守
(
たじまのかみ
)
に
捧
(
さゝ
)
げた。それを
受
(
う
)
けて、
波々
(
なみ/\
)
と
注
(
つ
)
がせたのを、ぐつと
飮
(
の
)
み
乾
(
ほ
)
した
但馬守
(
たじまのかみ
)
は
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
貝塚
(
かひづか
)
を
掘
(
ほ
)
りながら、
珈琲
(
コーヒー
)
を
飮
(
の
)
むなんて、ドロボツクル
始
(
はじ
)
まつて
以來
(
いらい
)
の
贅澤
(
ぜいたく
)
だと
大笑
(
おほわら
)
ひ。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
さて
閭
(
りよ
)
が
台州
(
たいしう
)
に
著任
(
ちやくにん
)
してから三
日目
(
かめ
)
になつた。
長安
(
ちやうあん
)
で
北支那
(
きたしな
)
の
土埃
(
つちほこり
)
を
被
(
かぶ
)
つて、
濁
(
にご
)
つた
水
(
みづ
)
を
飮
(
の
)
んでゐた
男
(
をとこ
)
が
台州
(
たいしう
)
に
來
(
き
)
て
中央支那
(
ちゆうあうしな
)
の
肥
(
こ
)
えた
土
(
つち
)
を
踏
(
ふ
)
み、
澄
(
す
)
んだ
水
(
みづ
)
を
飮
(
の
)
むことになつたので、
上機嫌
(
じやうきげん
)
である。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
是等は
實
(
じつ
)
に水を
汲
(
く
)
み水を
飮
(
の
)
むに
適
(
てき
)
したるものなり。又水を
貯
(
たくわ
)
へ置くに用ゐしならんと
思
(
おも
)
はるる瓶鉢の類も發見品中に
存在
(
そんざい
)
す。今日迄に
知
(
し
)
れたる土器の中にて最も大なる物も直徑一尺五寸に
達
(
たつ
)
せず。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
乳
(
ちゝ
)
を
混
(
こん
)
ぜざる
濃茶
(
のうちや
)
を
喜
(
よろこ
)
び、
水
(
みづ
)
を
割
(
わ
)
らざる
精酒
(
せいしゆ
)
を
飮
(
の
)
み、
沈鬱
(
ちんうつ
)
にして
敢爲
(
かんい
)
、
堅
(
かた
)
く
國立
(
こくりつ
)
の
宗教
(
しゆうきよう
)
を
持
(
ぢ
)
し、
深
(
ふか
)
く
祖先
(
そせん
)
の
業
(
げふ
)
を
重
(
おも
)
んず、
工業
(
こうげう
)
甚
(
はなは
)
だ
盛
(
さかん
)
ならざるが
故
(
ゆゑ
)
に
中等社界
(
ちうとうしやくわい
)
の
存
(
そん
)
するところ
多
(
おほ
)
くは
粗朴
(
そぼく
)
なる
農民
(
のうみん
)
にして
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
飮
部首:⾷
13画
“飮”を含む語句
飮食
飮料水
飮料
飮干
飮合
飮用水
飮酒
溜飮
飮物
飮食店
飮代
飮食品
飮酒家
飮過
飮逃
飮臺
飮食物
飮餘
飮用
飮馴
...