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示
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しめ
ふりがな文庫
“
示
(
しめ
)” の例文
大正
(
たいしやう
)
七
年
(
ねん
)
の一
月
(
ぐわつ
)
十五
日
(
にち
)
までに
全國
(
ぜんこく
)
の
郵便局
(
いうびんきよく
)
で
取扱
(
とりあつか
)
つた
年賀葉書
(
ねんがはがき
)
の
總數
(
そうすう
)
は三千四百五十六
萬
(
まん
)
七千八百九十九
枚
(
まい
)
といふ
統計
(
とうけい
)
が
示
(
しめ
)
されてる。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
能登
(
のと
)
の「ワゲシ」は
最
(
もつと
)
もこれに
近
(
ちか
)
い
音
(
おん
)
を
有
(
いう
)
する鳳(フング)至(シ)の二
字
(
じ
)
によつて
示
(
しめ
)
されたのが、
今
(
いま
)
は「ホーシ」と
讀
(
よ
)
む
者
(
もの
)
がある。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
神事
(
かみごと
)
はすべて
児戯
(
じぎ
)
に
似
(
に
)
たること多し、しかれども
凡慮
(
ぼんりよ
)
を以て
量識
(
はかりしる
)
べからず。此堂押に
類
(
るゐ
)
せし事他国にもあるべし、
姑
(
しばらく
)
記
(
しる
)
して
類
(
るゐ
)
を
示
(
しめ
)
す。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
此書
(
このしよ
)
全部
(
ぜんぶ
)
六巻、
牧之老人
(
ぼくしらうじん
)
が
眠
(
ねふり
)
を
駆
(
かる
)
の
漫筆
(
まんひつ
)
、
梓
(
あづさ
)
を
俟
(
また
)
ざるの
稿本
(
かうほん
)
なり。
故
(
ゆゑ
)
に
走墨乱写
(
そうぼくらんしや
)
し、
図
(
づ
)
も
亦
(
また
)
艸画
(
さうぐわ
)
なり。
老人
(
らうじん
)
余
(
よ
)
に
示
(
しめ
)
して
校訂
(
かうてい
)
を
乞
(
こ
)
ふ。
北越雪譜:05 北越雪譜二編凡例
(新字旧仮名)
/
山東京山
(著)
「これをまちがわずに、いちばん
早
(
はや
)
く
答
(
こた
)
えを
出
(
だ
)
したものに、ほうびをやろう。」と、一
本
(
ぽん
)
の
青色
(
あおいろ
)
の
鉛筆
(
えんぴつ
)
を
高
(
たか
)
く
上
(
あ
)
げて
示
(
しめ
)
されました。
生きぬく力
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
山
(
やま
)
がたといひ
出
(
だ
)
して、
土地
(
とち
)
の
樣子
(
ようす
)
からその
性質
(
せいしつ
)
を
述
(
の
)
べて、そこに
青々
(
あを/\
)
と
芽
(
め
)
を
出
(
だ
)
した
野菜
(
やさい
)
の
色
(
いろ
)
を、
印象深
(
いんしようぶか
)
くつかんで、
示
(
しめ
)
してゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
いずれはもろともに、
善逝
(
スガタ
)
の
示
(
しめ
)
された光の道を
進
(
すす
)
み、かの
無上菩提
(
むじょうぼだい
)
に
至
(
いた
)
ることでございます。それではお
別
(
わか
)
れいたします。さようなら。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
皺
(
しか
)
めテも左樣の毒藥にて候かと恐れし色をぞ
示
(
しめ
)
したり
折節
(
をりふし
)
下
(
した
)
より午飯の
案内
(
あんない
)
に半兵衞は
暫
(
しば
)
し頼みまする
緩々
(
ゆる/\
)
見物せられよと寶澤を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
家族
(
かぞく
)
と
共
(
とも
)
に
能
(
よ
)
く
遊
(
あそ
)
びに
行
(
ゆ
)
つて
居
(
ゐ
)
たが、
其時
(
そのとき
)
に、
今
(
いま
)
は
故人
(
こじん
)
の
谷活東子
(
たにくわつとうし
)
が、
畑
(
はたけ
)
の
中
(
なか
)
から
土器
(
どき
)
の
破片
(
はへん
)
を
一箇
(
ひとつ
)
拾
(
ひろ
)
ひ
出
(
だ
)
して、
余
(
よ
)
に
示
(
しめ
)
した。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
此考
(
このかんが
)
へにして誤無からんか、
是等
(
これら
)
の覆面は氣候の寒冷を
示
(
しめ
)
すものにして前項記載の
頭巾
(
づきん
)
と能く釣り合を保てるものと云ふべし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
おお、その的として、
示
(
しめ
)
されたものがまたおそろしく遠方だ。じッと、
眸
(
ひとみ
)
をこらさなければ、それとはたしかに見きわめがつかないくらい。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また
長
(
なが
)
い
間
(
あひだ
)
石
(
いし
)
の
時代
(
じだい
)
に
殘
(
のこ
)
されてゐたのもありますが、とにかくこの
三
(
みつ
)
つの
時代
(
じだい
)
の
動
(
うご
)
き
方
(
かた
)
は、
大體
(
だいたい
)
人類文化
(
じんるいぶんか
)
の
順序
(
じゆんじよ
)
を
示
(
しめ
)
すものといつてもよろしい。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
なぜなら
例
(
れい
)
のカピが時間を
示
(
しめ
)
した大きな銀時計は売られてしまった。かれは
罰金
(
ばっきん
)
や
裁判
(
さいばん
)
の
費用
(
ひよう
)
をはらうためにありったけの金を使ってしまった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
私が殊更に全文を引用したのは、いかに茂吉が美術の方にも卓越した観照眼を持っていたかを
示
(
しめ
)
したかったからである。
茂吉の一面
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
天下
(
てんか
)
は
(一一)
重器
(
ちようき
)
・
王者
(
わうしや
)
は
(一二)
大統
(
たいとう
)
・
天下
(
てんか
)
を
傳
(
つた
)
ふる
斯
(
かく
)
の
若
(
ごと
)
きの
難
(
かた
)
きを
示
(
しめ
)
したる
也
(
なり
)
。
而
(
しか
)
るに
(一三)
説
(
と
)
く
者
(
もの
)
曰
(
いは
)
く
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
おもへば
四年
(
よとせ
)
の昔なりけり、
南翠氏
(
なんすゐし
)
と
共
(
とも
)
に
学海先生
(
がくかいせんせい
)
の
此
(
こ
)
の
別荘
(
べつさう
)
をおとづれ、朝より
夕
(
ゆふ
)
まで
何
(
なに
)
くれと
語
(
かた
)
らひたる
事
(
こと
)
ありけり、
其時
(
そのとき
)
先生
(
せんせい
)
左
(
さ
)
の
詩
(
し
)
を
示
(
しめ
)
さる。
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
下宿屋
(
げしゆくや
)
の
下婢
(
かひ
)
が
彼
(
かれ
)
を
嘲
(
あざ
)
けりて
其
(
その
)
爲
(
な
)
すところなきを
責
(
せ
)
むるや「
考
(
かんが
)
へる
事
(
こと
)
を
爲
(
な
)
す」と
云
(
い
)
ひて
田舍娘
(
いなかむすめ
)
を
驚
(
おどろ
)
かし、
故郷
(
こきやう
)
よりの
音信
(
いんしん
)
に
母
(
はゝ
)
と
妹
(
いもと
)
との
愛情
(
あいじやう
)
を
示
(
しめ
)
して
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
甚麼話
(
どんなはなし
)
を
爲
(
す
)
るので
有
(
あ
)
らうか、
彼處
(
かしこ
)
へ
行
(
い
)
つても
處方書
(
しよはうがき
)
を
示
(
しめ
)
さぬでは
無
(
な
)
いかと、
彼方
(
あつち
)
でも、
此方
(
こつち
)
でも、
彼
(
かれ
)
が
近頃
(
ちかごろ
)
の
奇
(
き
)
なる
擧動
(
きよどう
)
の
評判
(
ひやうばん
)
で
持切
(
もちき
)
つてゐる
始末
(
しまつ
)
。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
百姓
(
ひやくしやう
)
にしては
比較的
(
ひかくてき
)
小
(
ちひ
)
さな
手
(
て
)
は
腫
(
は
)
れたかと
思
(
おも
)
ふ
程
(
ほど
)
ぽつりと
膨
(
ふく
)
れて、どれ
程
(
ほど
)
樫
(
かし
)
の
柄
(
え
)
を
攫
(
つか
)
んでも
決
(
けつ
)
して
肉刺
(
まめ
)
を
生
(
しやう
)
ずべき
手
(
て
)
でないことを
明
(
あきら
)
かに
示
(
しめ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
と
直
(
す
)
ぐに
答
(
こた
)
へて、
坂上
(
さかがみ
)
は
其
(
そ
)
のまゝ
立留
(
たちど
)
まつて、
振向
(
ふりむ
)
いた……ひやりと
肩
(
かた
)
から
窘
(
すく
)
みながら、
矢庭
(
やには
)
に
吠
(
ほ
)
える
犬
(
いぬ
)
に、(
畜生
(
ちくしやう
)
、)とて
擬勢
(
ぎせい
)
を
示
(
しめ
)
す
意氣組
(
いきぐみ
)
である。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
客
(
きやく
)
さまは
此處
(
こゝ
)
にと
示
(
しめ
)
したるまゝ
樓婢
(
ろうひ
)
は
急
(
いそ
)
ぎ
下
(
お
)
り
行
(
ゆ
)
きたり
障子
(
しやうじ
)
の
外
(
そと
)
に
暫時
(
しばし
)
たゆたひしが
果
(
は
)
つべきことならずと
身
(
み
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
予は
唯
(
ただ
)
一箇人
(
いっこじん
)
として四十余年、先生との
交際
(
こうさい
)
及び先生より受けたる
親愛
(
しんあい
)
恩情
(
おんじょう
)
の
一斑
(
いっぱん
)
を
記
(
しる
)
し、いささか
老後
(
ろうご
)
の
思
(
おもい
)
を
慰
(
なぐさ
)
め、またこれを子孫に
示
(
しめ
)
さんとするのみ。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
が、よもやおのが
垣根
(
かきね
)
の
外
(
そと
)
に、
二人
(
ふたり
)
の
男
(
おとこ
)
が
示
(
しめ
)
し
合
(
あわ
)
せて、
眼
(
め
)
をすえていようとは、
夢想
(
むそう
)
もしなかったのであろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
もし
地震
(
ぢしん
)
の
初動
(
しよどう
)
がこの
程度
(
ていど
)
の
強
(
つよ
)
さを
示
(
しめ
)
したならば、これは
非常
(
ひじよう
)
の
地震
(
ぢしん
)
であると
判斷
(
はんだん
)
して
誤
(
あやま
)
りはないであらう。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
天地
(
てんち
)
の二
神
(
しん
)
誓約
(
うけい
)
の
段
(
くだり
)
に
示
(
しめ
)
された、
古典
(
こてん
)
の
記録
(
きろく
)
を
御覧
(
ごらん
)
になれば
大体
(
だいたい
)
の
要領
(
ようりょう
)
はつかめるとのことでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
『
何方
(
どつち
)
にしても
利益
(
とく
)
はないでせう』と
愛
(
あい
)
ちやんが
云
(
い
)
ひました、
自分
(
じぶん
)
の
知慧嚢
(
ちゑぶくろ
)
の
幾分
(
いくぶん
)
を
示
(
しめ
)
す
機會
(
きくわい
)
に
到
(
いた
)
つたのを
大變
(
たいへん
)
喜
(
よろこ
)
ばしく
思
(
おも
)
つて、『まァ、
考
(
かんが
)
へても
御覽
(
ごらん
)
なさい、 ...
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
本尊の阿弥陀様の
御顔
(
おかほ
)
は暗くて拝め無い、
唯
(
たヾ
)
招喚
(
せうくわん
)
の
形
(
かたち
)
を
為給
(
したま
)
ふ右の
御手
(
おて
)
のみが
金色
(
こんじき
)
の
薄
(
うす
)
い
光
(
ひかり
)
を
示
(
しめ
)
し給うて居る。貢さんは内陣を出て四畳半の自分の部屋に
入
(
はい
)
つた。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
と、小滝は少しも
躊躇
(
ちゅうちょ
)
の色を
示
(
しめ
)
さずに、「それア誰だッてそうですわねえ、……むろん林さん!」と言った。小滝も酔っていた。
喝采
(
かっさい
)
の声が嵐のように起こった。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
人夫等岩崖を
仰
(
おほい
)
で唯
眉
(
まゆ
)
を
顰
(
ひそ
)
むるあるのみ、心は即ち帰途に
就
(
つ
)
くにあればなり、此に於て余等数人
奮発
(
ふんぱつ
)
一番、先づ
嶮崖
(
けんがい
)
を
攀登
(
はんとう
)
して其
登
(
のぼ
)
るを得べき事を
示
(
しめ
)
す、人夫等
猶
(
なほ
)
肯
(
がへ
)
んぜず
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
が、
僕
(
ぼく
)
や
僕
(
ぼく
)
と一しょに行った室生犀生
君
(
くん
)
に
画帖
(
がじょう
)
などを
示
(
しめ
)
し、
相変
(
あいかわ
)
らず
元気
(
げんき
)
に
話
(
はなし
)
をした。
滝田哲太郎君
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
さて
其
(
その
)
秘密
(
ひみつ
)
は
如何
(
いか
)
なる
物
(
もの
)
にや、
此
(
この
)
夜
(
よ
)
はたゞ
誓
(
ちかひ
)
に
終
(
をは
)
つて、
詳密
(
つまびらか
)
なる
事
(
こと
)
は、
明日
(
めうにち
)
、
其
(
その
)
秘密
(
ひみつ
)
の
潜
(
ひそ
)
められたる
塲所
(
ばしよ
)
に
於
(
おい
)
て、
實物
(
じつぶつ
)
に
就
(
つい
)
て、
明白
(
めいはく
)
に
示
(
しめ
)
さるゝとの
事
(
こと
)
、
此
(
この
)
夜
(
よ
)
は
其儘
(
そのまゝ
)
寢床
(
ねどこ
)
に
横
(
よこたは
)
つたが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
二人の兄の唖の
巳代吉
(
みよきち
)
は最早若者の数に入った。彼は其父方の血を
示
(
しめ
)
して、口こそ利けね怜悧な器用な
華美
(
はで
)
な職人風のイナセな若者であった。彼は吾家に入り
浸
(
びた
)
る博徒の親分を
睨
(
にら
)
んだ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「
中根
(
なかね
)
はあの
時
(
とき
)
、
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
の
危急
(
ききふ
)
を
忘
(
わす
)
れて
銃
(
ぢう
)
を
高
(
たか
)
く
差
(
さ
)
し
上
(
あ
)
げて『
銃
(
ぢう
)
を
取
(
と
)
つてくれ‥‥』と、
己
(
おれ
)
に
向
(
むか
)
つて
云
(
い
)
つたのだ。
即
(
すなは
)
ち
銃
(
ぢう
)
を
愛
(
あい
)
し
守
(
まも
)
る
立派
(
りつぱ
)
な
精神
(
せいしん
)
を
示
(
しめ
)
したのだ‥‥」と、
軍曹
(
ぐんそう
)
は
咳
(
がい
)
一
咳
(
がい
)
した。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「なに
不景氣
(
ふけいき
)
な
顏
(
かほ
)
さへしなければ、
何處
(
どこ
)
へ
行
(
い
)
つたつて
驩迎
(
くわんげい
)
されるもんだよ」と
學友
(
がくいう
)
の
安井
(
やすゐ
)
によく
話
(
はな
)
した
事
(
こと
)
があつた。
實際
(
じつさい
)
彼
(
かれ
)
の
顏
(
かほ
)
は、
他
(
ひと
)
を
不愉快
(
ふゆくわい
)
にする
程
(
ほど
)
深刻
(
しんこく
)
な
表情
(
へうじやう
)
を
示
(
しめ
)
し
得
(
え
)
た
試
(
ためし
)
がなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
殊更
(
ことさら
)
に
勉
(
つと
)
めて
他人
(
たにん
)
を
教化
(
けうくわ
)
せんとするが如きは
是
(
これ
)
を為す者の
僣越
(
せんえつ
)
を
示
(
しめ
)
し、
無智無謀
(
むちむぼう
)
を
証
(
しよう
)
す、
余
(
よ
)
は
知
(
し
)
る大陽は
勉
(
つと
)
めて
輝
(
かゞや
)
かざるを、
星
(
ほし
)
は吾人の
教化
(
けうくわ
)
を
計
(
はかつ
)
て
光
(
ひかり
)
を
放
(
はな
)
たず、
光
(
ひ
)
からざるを
得
(
え
)
ざれば
光
(
ひか
)
るなり
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
MH
氏
(
し
)
は
反対
(
はんたい
)
の
側
(
かわ
)
の
右
(
みぎ
)
の
端
(
はし
)
にゐたので、
私
(
わたし
)
はその
方
(
ほう
)
を
指
(
ゆび
)
さし
示
(
しめ
)
した。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
そこで
彼
(
か
)
の
權官
(
けんくわん
)
は
首尾
(
しゆび
)
よく
天下
(
てんか
)
の
名石
(
めいせき
)
を
奪
(
うば
)
ひ
得
(
え
)
てこれを
案頭
(
あんとう
)
に
置
(
おい
)
て
日々
(
ひゞ
)
眺
(
なが
)
めて居たけれども、
噂
(
うはさ
)
に
聞
(
き
)
きし
靈妙
(
れいめう
)
の
働
(
はたらき
)
は少しも見せず、雲の
湧
(
わく
)
などいふ
不思議
(
ふしぎ
)
を
示
(
しめ
)
さないので、
何時
(
いつ
)
しか石のことは
打忘
(
うちわす
)
れ
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
古來
(
こらい
)
支那
(
から
)
、
日本
(
につぽん
)
等
(
とう
)
に
用
(
もちふ
)
る
大陰暦
(
たいゝんれき
)
との
相違
(
さうゐ
)
を
示
(
しめ
)
すこと
左
(
さ
)
の
如
(
ごと
)
し。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
一握
(
いちあく
)
の砂を
示
(
しめ
)
しし人を忘れず
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
標
(
あら
)
はし
示
(
しめ
)
すたふとさよ
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
神事
(
かみごと
)
はすべて
児戯
(
じぎ
)
に
似
(
に
)
たること多し、しかれども
凡慮
(
ぼんりよ
)
を以て
量識
(
はかりしる
)
べからず。此堂押に
類
(
るゐ
)
せし事他国にもあるべし、
姑
(
しばらく
)
記
(
しる
)
して
類
(
るゐ
)
を
示
(
しめ
)
す。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
そのおんばここそ、この
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
神秘
(
しんぴ
)
を
解
(
と
)
いてみせる
力
(
ちから
)
がありました。
神
(
かみ
)
さまは、たまたまこうして、
草木
(
くさき
)
に、
自分
(
じぶん
)
の
力
(
ちから
)
を
示
(
しめ
)
すというのです。
草原の夢
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
忽
(
たちま
)
ち
全山
(
ぜんざん
)
の
高等野次馬
(
かうとうやじうま
)
は、
我
(
われ
)
おくれじと
馳付
(
はせつ
)
けて
見
(
み
)
ると、
博士
(
はかせ
)
は
笑
(
わら
)
ひながら、
古靴
(
ふるぐつ
)
の
片足
(
かたあし
)
を、
洋杖
(
すてつき
)
の
先
(
さき
)
に
懸
(
か
)
けて
示
(
しめ
)
された。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
石器時代遺跡は琉球より千島に至るまで日本諸地方に
散在
(
さんざい
)
する事挿圖中に
示
(
しめ
)
すが如くなるが、是等は
恐
(
おそ
)
らく同一人民の手に成りしものなる可し。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
約
(
やく
)
〇、〇〇〇〇〇五
粍
(
ミリ
)
くらいまでのものならばぼんやり光る点になって
視野
(
しや
)
にあらわれその
存在
(
そんざい
)
だけを
示
(
しめ
)
します。これを
超絶顕微鏡
(
ちょうぜつけんびきょう
)
と
云
(
い
)
います。
手紙 三
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
どんな
話
(
はなし
)
をするのであろうか、
彼処
(
かしこ
)
へ
行
(
い
)
っても
処方書
(
しょほうがき
)
を
示
(
しめ
)
さぬでは
無
(
な
)
いかと、
彼方
(
あっち
)
でも、
此方
(
こっち
)
でも、
彼
(
かれ
)
が
近頃
(
ちかごろ
)
の
奇
(
き
)
なる
挙動
(
きょどう
)
の
評判
(
ひょうばん
)
で
持切
(
もちき
)
っている
始末
(
しまつ
)
。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
けたゝましく
郵便脚夫
(
いうびんきやくふ
)
が
走込
(
はしりこ
)
むのも、
烏
(
からす
)
が
鳴
(
な
)
くのも、
皆
(
みな
)
何
(
なん
)
となく
土地
(
とち
)
の
末路
(
まつろ
)
を
示
(
しめ
)
す、
滅亡
(
めつばう
)
の
兆
(
てう
)
であるらしい。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
さうして
家
(
いへ
)
の
潰
(
つぶ
)
れ
方
(
かた
)
が
圖
(
ず
)
に
示
(
しめ
)
された
通
(
とほ
)
りであつたならば、
生徒中
(
せいとちゆう
)
に
一人
(
ひとり
)
の
負傷者
(
ふしようしや
)
も
出來
(
でき
)
ず、「しやがんだまゝ
外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
よ」との
第二號令
(
だいにごうれい
)
で、
全員
(
ぜんいん
)
秩序
(
ちつじよ
)
を
亂
(
みだ
)
さず
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
ほがら/\といふと、
夜明
(
よあ
)
けの
空
(
そら
)
のあかるさを
示
(
しめ
)
す
言葉
(
ことば
)
です。それを、
月
(
つき
)
の
照
(
て
)
つてゐる
空
(
そら
)
の
形容
(
けいよう
)
に
用
(
もち
)
ひたので、いかにも
晝
(
ひる
)
のような
明
(
あか
)
るい
天
(
てん
)
が
感
(
かん
)
じられます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
いまの場合は、ゆうべわたしがかれを船室に
連
(
つ
)
れて行かなかったのをおもしろく思わなかったので、わざとふてねをして、ふきげんを
示
(
しめ
)
していたのであった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
示
常用漢字
小5
部首:⽰
5画
“示”を含む語句
啓示
指示
暗示
表示
示唆
示威
示指
示威運動
垂示
諷示
梟示
宣示
示寂
誇示
示現
示談
訓示
黙示録
黙示
示教
...