“打忘”の読み方と例文
読み方割合
うちわす100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と云ったが、額のきずがあるから出られません。けれども忠義の人ゆえ、殿様の御用と聞いて額の疵も打忘うちわすれて出て参りました。
慶三は気まりの悪い事も何も彼も打忘うちわすれて、曲角の酒屋でそれとなく引越先を聞くと、四十ばかりの内儀かみさんが訳もなく
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しばらくのあいだわたくしまったくすべてを打忘うちわすれて、砂丘すなやまうえつくして、つくづくと見惚みとれてしまったのでございました。