“坂上”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さかうへ33.3%
サカノヘ33.3%
さかがみ16.7%
さかうえ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
西の方へ傾いた日が斜めに広い坂を照らして、坂上さかうへの両側にある工科の建築の硝子窓がらすまどが燃える様に輝やいてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
常夜往トコヨユクと言ふ古事記の用例は、まづ一番古い姿であらう。「とこよにも我が往かなくに」とある大伴坂上サカノヘ郎女の用法は、本居宣長によれば、黄泉の意となる。此は少し確かさが足らない。
ばれた坂上さかがみは、こゑくと、外套ぐわいたうえりから悚然ぞつとした。……たれ可厭いやな、何時いつおぼえのある可忌いまはしい調子てうしふのではない。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
僧はそのまま簷下のきしたを離れてみちへおり、夕陽ゆうひの光の中を鳥の飛ぶように坂上さかうえの方へ登って往った。
竈の中の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)