“簷下”の読み方と例文
読み方割合
のきした100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それらの使者がいずれも深いかさをかぶり、帯刀も捨て、自縛して官軍本営の簷下のきしたに立たせられた姿は実にかわいそうであったとか。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
大異はそのまま簷下のきしたへ出て月の下を透して見た。そこにも夜叉の姿が見えなかった。夜叉はやはり寺が怖いので逃げたものだろうと思った。
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼は少し離れた簷下のきしたに身をかくしてようやく落ち著きを得たが、この落ち著きの中にたちまちひそひそとささやく声が聞えた。
白光 (新字新仮名) / 魯迅(著)