“のきした”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
軒下67.3%
簷下16.3%
檐下13.5%
廡下2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
川沿かはぞひ公園こうゑん真暗まつくら入口いりぐちあたりから吾妻橋あづまばしはしだもと。電車通でんしやどほりでありながらはやくからみせめる鼻緒屋はなをやちつゞく軒下のきした
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
大異はそのまま簷下のきしたへ出て月の下を透して見た。そこにも夜叉の姿が見えなかった。夜叉はやはり寺が怖いので逃げたものだろうと思った。
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
この時天がにわかに曇って、大雨が降って来た。寺の内外に満ちていた人民は騒ぎ立って、檐下のきした木蔭に走り寄ろうとする。非常な雑沓である。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
宿をかしてくれそうな物を売る家の門口をかたっぱしからたたいてみたが、返事をするものがなかった。しかたなしに廡下のきしたをうろうろしていると、一軒の家の扉を左右に開けて一人の老人が出て来た。
阿繊 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)