“檐下”の読み方と例文
読み方割合
のきした100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不図気がつくと、納屋の檐下のきしたには、小麦も大麦も刈入れたたばのまゝまだきもせずに入れてある。他所よそでは最早棒打ぼううちも済んだ家もある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
この時天がにわかに曇って、大雨が降って来た。寺の内外に満ちていた人民は騒ぎ立って、檐下のきした木蔭に走り寄ろうとする。非常な雑沓である。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
セルギウスは女が檐下のきした雨落あまおちに足を踏み込んだと云ふ事を知つた。手に握つてゐる戸の鉤を撥ね上げようとする手先が震えた。