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手足
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てあし
ふりがな文庫
“
手足
(
てあし
)” の例文
唯吉
(
たゞきち
)
は、
襟許
(
えりもと
)
から、
手足
(
てあし
)
、
身體中
(
からだぢう
)
、
柳
(
やなぎ
)
の
葉
(
は
)
で、さら/\と
擽
(
くすぐ
)
られたやうに、
他愛
(
たわい
)
なく、むず/\したので、ぶる/\と
肩
(
かた
)
を
搖
(
ゆす
)
つて
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
見
(
み
)
るとそれは
思
(
おも
)
いもつかない、大きな
茶
(
ちゃ
)
がまに
手足
(
てあし
)
の
生
(
は
)
えた
化
(
ば
)
け
物
(
もの
)
でしたから、
見物
(
けんぶつ
)
はみんな「あっ。」と
言
(
い
)
って目をまるくしました。
文福茶がま
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
すると
麦
(
むぎ
)
ばたけで、
破
(
やぶ
)
れがさをかぶって
手足
(
てあし
)
をひろげた、
鳥追
(
とりお
)
いのかかしが、
夜
(
よる
)
も
休
(
やす
)
まずに、
番
(
ばん
)
をするのを、
弟
(
おとうと
)
が、まねているのでした。
戦争はぼくをおとなにした
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ここで神樣たちが相談をしてスサノヲの命に澤山の品物を出して罪を
償
(
つぐな
)
わしめ、また
鬚
(
ひげ
)
と
手足
(
てあし
)
の爪とを切つて逐いはらいました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
眼
(
め
)
は
小
(
ちひ
)
さく、
鼻
(
はな
)
は
赤
(
あか
)
く、
肩幅
(
かたはゞ
)
廣
(
ひろ
)
く、
脊
(
せい
)
高
(
たか
)
く、
手足
(
てあし
)
が
圖※
(
づぬ
)
けて
大
(
おほ
)
きい、
其手
(
そのて
)
で
捉
(
つか
)
まへられやうものなら
呼吸
(
こきふ
)
も
止
(
と
)
まりさうな。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
「どうせ、おめえ
等
(
ら
)
やうに
紺屋
(
こんや
)
の
弟子
(
でし
)
見
(
み
)
てえな
手足
(
てあし
)
の
者
(
も
)
な
牛蒡
(
ごばう
)
でも
檐
(
かつ
)
いで
歩
(
ある
)
くのにや
丁度
(
ちやうど
)
よかんべ」
復讎
(
ふくしう
)
でも
仕得
(
しえ
)
たやうな
容子
(
ようす
)
で
爺
(
ぢい
)
さんはいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
やがて
馬車
(
ばしや
)
がある
町
(
まち
)
を
通
(
とほ
)
りました
時
(
とき
)
に、
父
(
とう
)
さんは
初
(
はじ
)
めて
消防夫
(
ひけし
)
の
梯子登
(
はしごのぼ
)
りといふものを
見
(
み
)
ました。
高
(
たか
)
い
梯子
(
はしご
)
に
乘
(
の
)
つた
人
(
ひと
)
が
町
(
まち
)
の
空
(
そら
)
で
手足
(
てあし
)
を
動
(
うご
)
かして
居
(
ゐ
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「勝手にしろ。山を降りれば何かあるに相違ない。何かに付いて
降
(
おり
)
れば、どこかの村に
着
(
つく
)
に
極
(
きま
)
っている。
汝等
(
なんじら
)
ごとき懦弱漢はかえって
手足
(
てあし
)
纏
(
まと
)
いだ。帰れ帰れ」
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
而して彼は其処に催うされて居る宴会の席に加わった。夢見る彼は、眼を挙げてずうと其席を見渡した。
手足
(
てあし
)
胴体
(
どうたい
)
は人間だが、顔は一個として人間の顔は無い。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
手前
(
てまへ
)
が
居
(
ゐ
)
ぬからとて
乞食
(
こじき
)
にもなるまじく
太吉
(
たきち
)
が
手足
(
てあし
)
の
延
(
の
)
ばされぬ
事
(
こと
)
はなし、
明
(
あ
)
けても
暮
(
く
)
れても
我
(
お
)
れが
店
(
たな
)
おろしかお
力
(
りき
)
への
妬
(
ねた
)
み、つくづく
聞
(
き
)
き
飽
(
あ
)
きてもう
厭
(
い
)
やに
成
(
な
)
つた
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
壜
(
びん
)
を
持
(
も
)
つた
儘
(
まゝ
)
、
立
(
た
)
つて
室
(
へや
)
の
四隅
(
よすみ
)
へ
行
(
い
)
つて、そこに一二滴づゝ
振
(
ふ
)
りかけた。
斯様
(
かやう
)
に
打
(
う
)
ち
興
(
きよう
)
じた
後
(
あと
)
、
白地
(
しろぢ
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
に
着換
(
きか
)
えて、
新
(
あた
)
らしい小
掻巻
(
かいまき
)
の
下
(
した
)
に
安
(
やすら
)
かな
手足
(
てあし
)
を
横
(
よこ
)
たへた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此莊園でラクダルはゴロリと
轉
(
ころ
)
がつたまゝ
身動
(
みうごき
)
もろくに
爲
(
せ
)
ず、
手足
(
てあし
)
をダラリ
伸
(
のば
)
したまゝ
一言
(
ひとこと
)
も
口
(
くち
)
を
開
(
ひら
)
かず、たゞ
茫乎
(
ぼんやり
)
と
日
(
ひ
)
がな
一日
(
いちにち
)
、
年
(
ねん
)
から
年中
(
ねんぢゆう
)
、
時
(
とき
)
を
送
(
おく
)
つて
居
(
ゐ
)
るのである。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
そしてそれが誰であつたか、また私の側へ來て、何を云つたかも分つてゐた。けれども答へることは出來なかつた。唇を開くことも
手足
(
てあし
)
を動かすことも同樣に不可能だつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
顔
(
かお
)
だちの
品
(
ひん
)
のいいところや、
手足
(
てあし
)
の
白
(
しろ
)
いところを
見
(
み
)
ると、
百姓
(
ひゃくしょう
)
の
子供
(
こども
)
とは
思
(
おも
)
われません。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
二十三年の今まで絶えて
覺
(
おぼえ
)
なき異樣の感情
雲
(
くも
)
の如く湧き出でて、例へば
渚
(
なぎさ
)
を閉ぢし池の氷の
春風
(
はるかぜ
)
に
溶
(
と
)
けたらんが如く、若しくは滿身の力をはりつめし
手足
(
てあし
)
の
節々
(
ふし/″\
)
一時に
緩
(
ゆる
)
みしが如く
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
最初
(
さいしよ
)
、十
人
(
にん
)
の
兵士
(
へいし
)
が
棍棒
(
こんぼう
)
を
携
(
たづさ
)
へて
來
(
き
)
ました、
此等
(
これら
)
は
皆
(
みん
)
な三
人
(
にん
)
の
園丁
(
えんてい
)
のやうな
恰好
(
かつかう
)
をして
居
(
ゐ
)
て、
長楕圓形
(
ちやうだゑんけい
)
で
平
(
ひら
)
たくて、
隅々
(
すみ/″\
)
からは
其
(
そ
)
の
手足
(
てあし
)
が
出
(
で
)
て
居
(
ゐ
)
ました、
次
(
つぎ
)
に
來
(
き
)
たのは十
人
(
にん
)
の
朝臣
(
てうしん
)
で
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
おもいきって、
便所
(
べんじょ
)
の
中
(
なか
)
へおとしてみました。なにごとかおこったら、すぐとびだせるように
用意
(
ようい
)
して、こわさのために
手足
(
てあし
)
のふるえるのをがまんして、じっとようすをみていました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
「いや、顔ばかりではありません。
含嗽
(
うがい
)
もいたし、
手足
(
てあし
)
も浄めて来た次第ですが」
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
(
人肌
(
ひとはだ
)
にて
温
(
あたゝ
)
むはもつともよし)
手足
(
てあし
)
の
凍
(
こゞえ
)
たるも
強
(
つよ
)
き
湯火
(
たうくわ
)
にてあたゝむれば、
陽気
(
やうき
)
いたれば
灼傷
(
やけど
)
のごとく
腫
(
はれ
)
、つひに
腐
(
くさり
)
て
指
(
ゆび
)
をおとす、百
薬
(
やく
)
功
(
こう
)
なし。これ
我
(
わ
)
が見たる所を
記
(
しる
)
して人に
示
(
しめ
)
す。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
印度教
(
いんどけう
)
に
出
(
で
)
て
來
(
く
)
るものは、
何
(
いづ
)
れも
不思議
(
ふしぎ
)
千
萬
(
ばん
)
なものばかり、三
面
(
めん
)
六
臂
(
ぴ
)
とか
顏
(
かほ
)
や
手足
(
てあし
)
の
無數
(
むすう
)
なものとか、
半人
(
はんにん
)
半獸
(
はんじう
)
、
半人
(
はんにん
)
半鳥
(
はんてう
)
などの
類
(
るゐ
)
が
澤山
(
たくさん
)
ある。
佛教
(
ぶつけう
)
の五
大
(
だい
)
明王等
(
めうわうとう
)
も
印度教
(
いんどけう
)
から
來
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
る。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
老
(
おい
)
の
目
(
め
)
は
苦勞
(
くらう
)
に
覺
(
さ
)
め
勝
(
が
)
ち、
苦勞
(
くらう
)
の
宿
(
やど
)
る
處
(
ところ
)
には
兎角
(
とかく
)
睡眠
(
すゐみん
)
の
宿
(
やど
)
らぬものぢゃが、
心
(
こゝろ
)
に
創
(
きず
)
が
無
(
な
)
く
腦
(
なう
)
に
蟠
(
わだかま
)
りのない
若
(
わか
)
い
者
(
もの
)
は、
手足
(
てあし
)
を
横
(
よこ
)
にするや
否
(
いな
)
や、
好
(
よ
)
い
心持
(
こゝろもち
)
に
眠
(
ねむ
)
らるゝ
筈
(
はず
)
ぢゃに、かう
早
(
はや
)
う
起
(
お
)
きさしゃったは
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
われは
叢
(
くさむら
)
に投げぬ、
熱
(
あつ
)
き身とたゆき
手足
(
てあし
)
を。
詩集夏花
(新字旧仮名)
/
伊東静雄
(著)
手足
(
てあし
)
どうしたおきやがりこぼし
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
羽根や
手足
(
てあし
)
が
歌時計:童謡集
(旧字旧仮名)
/
水谷まさる
(著)
待受
(
まちうけ
)
切害
(
せつがい
)
致し首は
切捨
(
きりすて
)
取隱
(
とりかく
)
し候へ共兩人とも衣類に覺え之ある
而已
(
のみ
)
ならず悴共の事故
手足
(
てあし
)
骸等
(
からだとう
)
にも覺え之あり相違なき儀に御座候
加之
(
そのうへ
)
右
(
みぎ
)
死骸の傍邊に九助
紙入
(
かみいれ
)
落
(
おち
)
有之
(
これあり
)
又紙入の中には島田宿藤八より九助へ送り候手紙も有之候事其節御檢使樣方御改め通りに御座候全く九助
儀
(
ぎ
)
惣内夫婦を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
あなやと
思
(
おも
)
ふと
更
(
さら
)
に、もとの
顔
(
かほ
)
も、
胸
(
むね
)
も、
乳
(
ちゝ
)
も、
手足
(
てあし
)
も
全
(
まツた
)
き
姿
(
すがた
)
となつて、
浮
(
う
)
いつ
沈
(
しづ
)
みつ、ぱツと
刻
(
きざ
)
まれ、あツと
見
(
み
)
る
間
(
ま
)
に
又
(
また
)
あらはれる。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
保名
(
やすな
)
の
家来
(
けらい
)
は
残
(
のこ
)
らず
討
(
う
)
たれて、
保名
(
やすな
)
も
体中
(
からだじゅう
)
刀傷
(
かたなきず
)
や
矢傷
(
やきず
)
を
負
(
お
)
った上に、大ぜいに
手足
(
てあし
)
をつかまえられて、
虜
(
とりこ
)
にされてしまいました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
頭
(
あたま
)
が
過敏
(
かびん
)
すぎると、
口
(
くち
)
や、
手足
(
てあし
)
の
働
(
はたら
)
きが
鈍
(
にぶ
)
り、かえって、のろまに
見
(
み
)
えるものです。
純吉
(
じゅんきち
)
は、
少年
(
しょうねん
)
の
時分
(
じぶん
)
にそうでありました。
からす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
下男共
(
げなんども
)
は
來
(
き
)
て、
彼
(
かれ
)
の
手足
(
てあし
)
を
捉
(
と
)
り、
小聖堂
(
こせいだう
)
に
運
(
はこ
)
び
去
(
さ
)
つたが、
彼
(
かれ
)
が
眼
(
め
)
未
(
いま
)
だ
瞑
(
めい
)
せずして、
死骸
(
むくろ
)
は
臺
(
だい
)
の
上
(
うへ
)
に
横臥
(
よこたは
)
つてゐる。
夜
(
よ
)
に
入
(
い
)
つて
月
(
つき
)
は
影暗
(
かげくら
)
く
彼
(
かれ
)
を
輝
(
てら
)
した。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「
弄
(
いぢ
)
んぢやねえ」
勘次
(
かんじ
)
は
只
(
たゞ
)
恐
(
おそ
)
ろしい
目
(
め
)
をして
叱
(
しか
)
るやうに
抑
(
おさ
)
へる。
勘次
(
かんじ
)
はまだ
肌
(
はだ
)
の
白
(
しろ
)
く
且
(
かつ
)
薄赤味
(
うすあかみ
)
を
帶
(
お
)
びた
人形
(
にんぎやう
)
の
手足
(
てあし
)
のやうな
甘藷
(
さつまいも
)
を
飯
(
めし
)
へ
炊
(
た
)
き
込
(
こ
)
むことがあつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
片手
(
かたて
)
わざにも
夏
(
なつ
)
より
手足
(
てあし
)
を
色
(
いろ
)
どりて、
新年着
(
はるぎ
)
の
支度
(
したく
)
もこれをば
當
(
あ
)
てぞかし、
南無
(
なむ
)
や
大鳥大明神
(
おほとりだいめうじん
)
、
買
(
か
)
ふ
人
(
ひと
)
にさへ
大福
(
だいふく
)
をあたへ
給
(
たま
)
へば
製造
(
せいぞう
)
もとの
我等
(
われら
)
萬倍
(
まんばい
)
の
利益
(
りゑき
)
をと
人
(
ひと
)
ごとに
言
(
い
)
ふめれど
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此
(
この
)
砂
(
すな
)
は
啻
(
たゞ
)
に
細微
(
さいび
)
なるばかりではなく、
一種
(
いつしゆ
)
不可思議
(
ふかしぎ
)
の
粘着力
(
ねんちやくりよく
)
を
有
(
いう
)
して
居
(
を
)
るので、
此處
(
こゝ
)
に
陷落
(
かんらく
)
した
者
(
もの
)
は
掻
(
か
)
き
上
(
あが
)
らうとしては
滑
(
すべ
)
り
落
(
お
)
ち、
滑
(
すべ
)
り
落
(
お
)
ちては
砂
(
すな
)
に
纒
(
まと
)
はれ、
其内
(
そのうち
)
に
手足
(
てあし
)
の
自由
(
じゆう
)
を
失
(
うしな
)
つて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
これを見るよりむねせまり、たいまつこゝにやけおちて
綱
(
つな
)
をやきゝり、
架
(
たな
)
おちて
夫
(
をつと
)
は
深淵
(
ふかきふち
)
に
沈
(
しづみ
)
たるにうたがひなし、いかに
泳
(
およぎ
)
をしり給ふとも
闇夜
(
くらきよ
)
の
早瀬
(
はやせ
)
におちて
手足
(
てあし
)
凍
(
こゞ
)
え
助
(
たすか
)
り玉ふべき
便
(
よすが
)
はあらじ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
手足
(
てあし
)
へ
貼
(
は
)
ッ
置
(
と
)
いた
膏藥
(
こうやく
)
の
所爲
(
せゐ
)
で——
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
手足
(
てあし
)
ないのでおきやがりこぼし
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
さあ、さあ、
大評判
(
おおひょうばん
)
の
文福
(
ぶんぶく
)
茶
(
ちゃ
)
がまに
毛
(
け
)
が
生
(
は
)
えて、
手足
(
てあし
)
が
生
(
は
)
えて、
綱渡
(
つなわた
)
りの
軽
(
かる
)
わざから、
浮
(
う
)
かれ
踊
(
おど
)
りのふしぎな
芸当
(
げいとう
)
、
評判
(
ひょうばん
)
じゃ、
評判
(
ひょうばん
)
じゃ。
文福茶がま
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
(ひい。)と
引
(
ひ
)
く
婦
(
をんな
)
の
聲
(
こゑ
)
。
鷺
(
さぎ
)
は
舞上
(
まひあが
)
りました。
翼
(
つばさ
)
の
風
(
かぜ
)
に、
卯
(
う
)
の
花
(
はな
)
のさら/\と
亂
(
みだ
)
るゝのが、
婦
(
をんな
)
が
手足
(
てあし
)
を
畝
(
うね
)
らして、
身
(
み
)
を
踠
(
もが
)
くに
宛然
(
さながら
)
である。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
子供
(
こども
)
は、
日増
(
ひま
)
しにつのる
病勢
(
びょうせい
)
のために、
手足
(
てあし
)
はやせて、まったくの、
骨
(
ほね
)
と
皮
(
かわ
)
ばかりになって、
見
(
み
)
るさえ
痛々
(
いたいた
)
しかったのでした。
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
下男共
(
げなんども
)
は
来
(
き
)
て、
彼
(
かれ
)
の
手足
(
てあし
)
を
捉
(
と
)
り、
小聖堂
(
こせいどう
)
に
運
(
はこ
)
び
去
(
さ
)
ったが、
彼
(
かれ
)
が
眼
(
め
)
いまだ
瞑
(
めい
)
せずして、
死骸
(
むくろ
)
は
台
(
だい
)
の
上
(
うえ
)
に
横臥
(
よこたわ
)
っている。
夜
(
よ
)
に
入
(
い
)
って
月
(
つき
)
は
影暗
(
かげくら
)
く
彼
(
かれ
)
を
輝
(
てら
)
した。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それで
彼
(
かれ
)
は
勘次
(
かんじ
)
の
留守
(
るす
)
には
竈
(
かまど
)
の
前
(
まへ
)
で
悠長
(
いうちやう
)
に
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
を
焚
(
た
)
いて
顏
(
かほ
)
や
手足
(
てあし
)
の
皮
(
かは
)
の
燒
(
や
)
けた
樣
(
やう
)
に
赤
(
あか
)
くなるまであたつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
私
(
わたし
)
の
手足
(
てあし
)
が
働
(
はたら
)
かぬ
時
(
とき
)
に
成
(
な
)
りて
何分
(
なにぶん
)
のお
世話
(
せは
)
をお
頼
(
たの
)
み
申
(
まを
)
さねば
成
(
な
)
らぬ
曉
(
あかつき
)
、
月給
(
げつきう
)
八
圓
(
ゑん
)
で
何
(
ど
)
う
成
(
な
)
らう、
夫
(
そ
)
れを
思
(
おも
)
ふと
今
(
いま
)
のうち
覺悟
(
かくご
)
を
極
(
き
)
めて、
少
(
すこ
)
しは
互
(
たが
)
ひに
愁
(
つ
)
らき
事
(
こと
)
なりとも
當分
(
たうぶん
)
夫婦
(
ふうふ
)
別
(
わか
)
れして
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
谷川
(
たにがは
)
から
上
(
あが
)
つて
来
(
き
)
さしつた
時
(
とき
)
、
手足
(
てあし
)
も
顔
(
かほ
)
も
人
(
ひと
)
ぢやから、おらあ
魂消
(
たまげ
)
た
位
(
くらゐ
)
、お
前様
(
まへさま
)
それでも
感心
(
かんしん
)
に
志
(
こゝろざし
)
が
堅固
(
けんご
)
ぢやから
助
(
たす
)
かつたやうなものよ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「こんなときにでも、おじいさんを
困
(
こま
)
らして、
平常
(
へいじょう
)
、
手足
(
てあし
)
のように
働
(
はたら
)
いている、みんなのありがたみを
知
(
し
)
らしてやれ。」と、
相談
(
そうだん
)
しました。
夏とおじいさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
素気無
(
そっけな
)
い
顔
(
かお
)
には
青筋
(
あおすじ
)
が
顕
(
あらわ
)
れ、
眼
(
め
)
は
小
(
ちい
)
さく、
鼻
(
はな
)
は
赤
(
あか
)
く、
肩幅
(
かたはば
)
広
(
ひろ
)
く、
脊
(
せい
)
高
(
たか
)
く、
手足
(
てあし
)
が
図抜
(
ずぬ
)
けて
大
(
おお
)
きい、その
手
(
て
)
で
捉
(
つか
)
まえられようものなら
呼吸
(
こきゅう
)
も
止
(
と
)
まりそうな。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
猿
(
さる
)
は
赤
(
あか
)
い
顔
(
かお
)
をありったけ
赤
(
あか
)
くして
苦
(
くる
)
しがって、うんうんうなりながら、
手足
(
てあし
)
をばたばたやっていました。
猿かに合戦
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
主
(
ぬし
)
は
男
(
をとこ
)
とも
女
(
をんな
)
とも
人
(
ひと
)
には
見
(
み
)
えじと
思
(
おも
)
ひしげなれど、
乘
(
の
)
り
居
(
ゐ
)
たるは
三十許
(
さんじふばかり
)
の
氣
(
き
)
の
利
(
き
)
きし
女中風
(
ぢよちゆうふう
)
と、
今
(
いま
)
一人
(
ひとり
)
は
十八
(
じふはち
)
か、
九
(
く
)
には
未
(
ま
)
だと
思
(
おも
)
はるゝやうの
病美人
(
びやうびじん
)
、
顏
(
かほ
)
にも
手足
(
てあし
)
にも
血
(
ち
)
の
氣
(
け
)
といふもの
少
(
すこ
)
しもなく
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
いままで、
家
(
うち
)
に
帰
(
かえ
)
るのを
忘
(
わす
)
れて
手足
(
てあし
)
の
指頭
(
ゆびさき
)
を
真
(
ま
)
っ
赤
(
か
)
にして
遊
(
あそ
)
んでいた
子供
(
こども
)
らは、いつしかちりぢりに
別
(
わか
)
れて
各自
(
めいめい
)
の
家
(
うち
)
へ
帰
(
かえ
)
ってしまいました。
残された日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「はい、」と
柳
(
やなぎ
)
の
下
(
した
)
で、
洗髮
(
あらひがみ
)
のお
品
(
しな
)
は、
手足
(
てあし
)
の
眞黒
(
まつくろ
)
な
配達夫
(
はいたつふ
)
が、
突當
(
つきあた
)
るやうに
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
に
踏留
(
ふみと
)
まつて
棒立
(
ぼうだち
)
になつて
喚
(
わめ
)
いたのに、
驚
(
おどろ
)
いた
顏
(
かほ
)
をした。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それでいまだにお
猿
(
さる
)
のおしりには
毛
(
け
)
がなくなって、
蟹
(
かに
)
の
手足
(
てあし
)
には
毛
(
け
)
が
生
(
は
)
えているのだそうです。
物のいわれ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
エヒミチは
今
(
いま
)
も
猶
(
なほ
)
此
(
こ
)
の六
號室
(
がうしつ
)
と、ベローワの
家
(
いへ
)
と
何
(
なん
)
の
異
(
かは
)
りも
無
(
な
)
いと
思
(
おも
)
ふてゐたが、
奈何云
(
どうい
)
ふものか、
手足
(
てあし
)
は
冷
(
ひ
)
えて、
顫
(
ふる
)
へてイワン、デミトリチが
今
(
いま
)
にも
起
(
お
)
きて
自分
(
じぶん
)
の
此
(
こ
)
の
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
て
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
“手足”の意味
《名詞》
手 足(しゅそく, てあし)
手と足。
自分の手や足のように思い通りに動かせる人。
(出典:Wiktionary)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
“手足”で始まる語句
手足纏
手足痛
手足部
手足被杻械