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肉
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にく
ふりがな文庫
“
肉
(
にく
)” の例文
そうすればきもは、あの
旅
(
たび
)
の
薬屋
(
くすりや
)
に
高
(
たか
)
く
売
(
う
)
れるし、
肉
(
にく
)
は、
村
(
むら
)
じゅうのものでたべられるし、
皮
(
かわ
)
は
皮
(
かわ
)
で、お
金
(
かね
)
にすることができるのだ。
猟師と薬屋の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
蛙
(
かへる
)
の
肉
(
にく
)
を
食
(
た
)
べに
來
(
き
)
た
蜂
(
はち
)
は
餌
(
え
)
をくはへて
巣
(
す
)
の
方
(
はう
)
へ
飛
(
と
)
んで
行
(
い
)
きますが、その
小
(
ちひ
)
さな
蛙
(
かへる
)
の
肉
(
にく
)
についた
紙
(
かみ
)
の
片
(
きれ
)
で
巣
(
す
)
の
行衛
(
ゆくゑ
)
を
見定
(
みさだ
)
めるのです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
そしてだんだん
十字架
(
じゅうじか
)
は
窓
(
まど
)
の
正面
(
しょうめん
)
になり、あの
苹果
(
りんご
)
の
肉
(
にく
)
のような青じろい
環
(
わ
)
の雲も、ゆるやかにゆるやかに
繞
(
めぐ
)
っているのが見えました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
決
(
けつ
)
して
安泰
(
あんたい
)
ではない。
正
(
まさ
)
に
其
(
そ
)
の
爪
(
つめ
)
を
剥
(
は
)
ぎ、
血
(
ち
)
を
絞
(
しぼ
)
り、
肉
(
にく
)
を
毮
(
むし
)
り
骨
(
ほね
)
を
削
(
けづ
)
るやうな
大苦艱
(
だいくかん
)
を
受
(
う
)
けて
居
(
ゐ
)
る、
倒
(
さかさま
)
に
釣
(
つ
)
られて
居
(
ゐ
)
る。…………………
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
酒呑童子
(
しゅてんどうじ
)
は
頼光
(
らいこう
)
たちが
悪
(
わる
)
びれもしないで、
生
(
い
)
き
血
(
ち
)
のお
酒
(
さけ
)
でも、
生
(
な
)
ま
肉
(
にく
)
のおさかなでも、
引
(
ひ
)
き
受
(
う
)
けてくれたので、
見
(
み
)
るから
上機嫌
(
じょうきげん
)
になって
大江山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
▼ もっと見る
上當年五十三歳に相成候と云たる
體
(
てい
)
顏色
(
がんしよく
)
殊
(
こと
)
の
外
(
ほか
)
痩衰
(
やせおとろ
)
へ
肉
(
にく
)
落
(
おち
)
骨
(
ほね
)
顯
(
あら
)
はれ
聲
(
こゑ
)
皺枯
(
しわがれ
)
て高く
上
(
あげ
)
得
(
え
)
ず何樣數日
手強
(
てづよ
)
き拷問に掛りし樣子なり大岡殿
此體
(
このてい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
で、
武田伊那丸
(
たけだいなまる
)
は、いやがうえにも、
希望
(
きぼう
)
をもった。
武者
(
むしゃ
)
ぶるいとでもいうような、
全霊
(
ぜんれい
)
の血と
肉
(
にく
)
との
躍
(
おど
)
りたつのがじぶんでもわかった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
貝塚の貝殼層中には
鳥骨
(
てうこつ
)
有り
獸骨
(
じうこつ
)
有り、コロボックルが鳥獸の
肉
(
にく
)
を
食
(
しよく
)
とせし事は明かなるが、如何なる方法を以て是等を
捕獲
(
ほくわく
)
せしならんか。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
初鮏は光り銀のごとくにして
微
(
すこし
)
青
(
あを
)
みあり、
肉
(
にく
)
の色
紅
(
べに
)
をぬりたるが
如
(
ごと
)
し。仲冬の頃にいたれば
身
(
み
)
に
斑
(
まだら
)
の
錆
(
さび
)
いで、
肉
(
にく
)
も
紅
(
くれな
)
ゐ
薄
(
うす
)
し。
味
(
あぢ
)
もやゝ
劣
(
おと
)
れり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
其時
(
そのとき
)
宗助
(
そうすけ
)
は
是
(
これ
)
はならんと
思
(
おも
)
つた。けれども
果
(
はた
)
して
刄物
(
はもの
)
を
用
(
もち
)
ひて、
肩
(
かた
)
の
肉
(
にく
)
を
突
(
つ
)
いて
可
(
い
)
いものやら、
惡
(
わる
)
いものやら、
決
(
けつ
)
しかねた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
可
(
い
)
いさ、
俺
(
おれ
)
もそりや
何方
(
どつち
)
だツて
可
(
い
)
いさ。
雖然
(
けれども
)
是
(
これ
)
だけは
自白
(
じはく
)
して置く。俺はお前の
肉
(
にく
)
を
吟味
(
ぎんみ
)
したが、心は
吟味
(
ぎんみ
)
しなかツた。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「よくまあ、ほねおしみをせずにふとったもんだ。もうずいぶんまえから、
焼
(
や
)
き
肉
(
にく
)
にされるのを
待
(
ま
)
っていたんだな。」
白ヘビ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
一片
(
いつぺん
)
のパンも
一塊
(
いつくわい
)
の
肉
(
にく
)
もなき
此
(
この
)
みじめな
艇中
(
ていちう
)
を
見廻
(
みまわ
)
して、
再
(
ふたゝ
)
び
私
(
わたくし
)
の
顏
(
かほ
)
を
眺
(
なが
)
めた
姿
(
すがた
)
は、
不憫
(
ふびん
)
とも
何
(
なん
)
とも
言
(
い
)
はれなかつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
それで
狩獵
(
しゆりよう
)
でとつて
來
(
き
)
た
獸
(
けだもの
)
の
肉
(
にく
)
は、
壺
(
つぼ
)
の
中
(
なか
)
に
鹽漬
(
しほづ
)
けとして
保存
(
ほぞん
)
されるし、
水
(
みづ
)
やその
他
(
た
)
の
流動物
(
りゆうどうぶつ
)
を
瓶
(
かめ
)
に
入
(
い
)
れて、
自由
(
じゆう
)
に
運
(
はこ
)
ぶことも
出來
(
でき
)
るようになりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
このおれがあいつらの
肉
(
にく
)
を食うことができないんなら、せめてあいつらがくたばってしまえばいい。キツネはこう思うほど、むちゅうになってきました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
わたしの父親がこの話をしているあいだに、かれらは
晩餐
(
ばんさん
)
の
食卓
(
しょくたく
)
をこしらえた。
焼
(
や
)
き
肉
(
にく
)
の大きな
一節
(
ひとふし
)
にばれいしょをそえたものが、食卓のまん中に
置
(
お
)
かれた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
また小食の人も
健啖家
(
けんたんか
)
も、
肉
(
にく
)
を注文すれば同じ分量を
授
(
さず
)
けられる。ほとんど個性を無視して
男
(
おとこ
)
一
匹
(
ぴき
)
の
食物
(
しょくもつ
)
は
何合
(
なんごう
)
、衣類は
何尺
(
なんじゃく
)
と、一人前なる分量が定まっている。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
皮
(
かは
)
が
破
(
やぶ
)
れ、
肉
(
にく
)
が
爛
(
たゞ
)
れて、
膿汁
(
うみしる
)
のやうなものが、どろ/\してゐた。
内臟
(
ないざう
)
はまるで
松魚
(
かつを
)
の
酒盜
(
しほから
)
の
如
(
ごと
)
く、
掻
(
か
)
き
廻
(
まは
)
されて、ぽかんと
開
(
あ
)
いた
脇腹
(
わきばら
)
の
創口
(
きずぐち
)
から
流
(
なが
)
れ
出
(
だ
)
してゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
醫者
(
いしや
)
の
家
(
うち
)
からは
注射器
(
ちうしやき
)
を
渡
(
わた
)
してくれた。
他
(
ほか
)
の
病家
(
びやうか
)
を
診
(
み
)
て
醫者
(
いしや
)
は
夕刻
(
ゆふこく
)
に
來
(
き
)
た。
醫者
(
いしや
)
はお
品
(
しな
)
の
大腿部
(
だいたいぶ
)
を
濕
(
しめ
)
したガーゼで
拭
(
ぬぐ
)
つてぎつと
肉
(
にく
)
を
抓
(
つま
)
み
上
(
あ
)
げて
針
(
はり
)
をぷつりと
刺
(
さ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
食物
(
たべもの
)
を
買
(
もと
)
めて
些
(
ち
)
と
肉
(
にく
)
を
附
(
つ
)
けたがよい。……(行きかけて藥瓶を見て)
毒
(
どく
)
ではない
興奮劑
(
きつけぐすり
)
よ、さア一しょに、ヂュリエットの
墓
(
はか
)
へ
來
(
こ
)
い、あそこで
汝
(
そち
)
を
使
(
つか
)
はにゃならぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
アイヌ人は、そんな
縁故
(
えんこ
)
から、くまの
肉
(
にく
)
を、よく、わたしの家へ持ってきてくれたものでした。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
舟
(
ふね
)
より
船
(
ふね
)
と
飛
(
と
)
び
渡
(
わた
)
りて、
其祝意
(
そのしゆくい
)
をうけらるゝは、
当時
(
そのかみ
)
の
源廷尉
(
げんていゐ
)
宛然
(
えんぜん
)
なり、
予
(
よ
)
も
肉
(
にく
)
動
(
うご
)
きて
横川氏
(
よこかわし
)
と
共
(
とも
)
に
千島
(
ちしま
)
に
行
(
ゆ
)
かばやとまで
狂
(
くるひ
)
たり、
舟
(
ふね
)
は
大尉
(
たいゐ
)
萬歳
(
ばんざい
)
の
歓呼
(
くわんこ
)
のうちに
錨
(
いかり
)
を
上
(
あ
)
げて
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
服装
(
ふくそう
)
をすっかりととのえおわり、
体
(
からだ
)
があたたまってくると、こんどは
地下室
(
ちかしつ
)
の
食堂
(
しょくどう
)
におりていって、そこに残っていた
肉
(
にく
)
やパンやチーズを、いやというほどつめこんだんだ。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
晏平仲嬰
(
あんぺいちうえい
)
は、
(三六)
莱
(
らい
)
の
夷維
(
いゐ
)
の
人
(
ひと
)
也
(
なり
)
。
齊
(
せい
)
の
靈公
(
れいこう
)
・
莊公
(
さうこう
)
・
景公
(
けいこう
)
に
事
(
つか
)
へ、
節儉力行
(
せつけんりよくかう
)
を
以
(
もつ
)
て
齊
(
せい
)
に
重
(
おも
)
んぜらる。
既
(
すで
)
に
齊
(
せい
)
に
相
(
しやう
)
として、
(三七)
食
(
しよく
)
は
肉
(
にく
)
を
重
(
かさ
)
ねず、
妾
(
せふ
)
は
(三八)
帛
(
きぬ
)
を
衣
(
き
)
ず。
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
いはば
私
(
わたし
)
にとつては
實
(
じつ
)
に
好
(
こう
)
々
敵
(
てき
)
手だつたのだが、先生今や東北青
葉
(
ば
)
城
(
ぜう
)
下に
去
(
さ
)
つて久しく
相
(
あひ
)
見ゆる
機
(
き
)
を
得
(
え
)
ない。時々
思
(
おも
)
ひ出すと、
私
(
わたし
)
には脾
肉
(
にく
)
の
歎
(
たん
)
に
堪
(
た
)
へないものがあるのである。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
惣
(
すべ
)
ての
文学者
(
ぶんがくしや
)
が
消費
(
せうひ
)
する
筆墨料
(
ひつぼくれう
)
を
徴収
(
ちようしう
)
すれば
慈善
(
じぜん
)
病院
(
びやうゐん
)
三ツ四ツを
設
(
つく
)
る事
決
(
けつ
)
して
難
(
かた
)
きにあらず、
惣
(
すべ
)
ての
文学者
(
ぶんがくしや
)
が
喰潰
(
くひつぶ
)
す
米
(
こめ
)
と
肉
(
にく
)
を
蓄積
(
ちくせき
)
すれば
百度
(
ひやくたび
)
饑饉
(
ききん
)
来
(
きた
)
るとも
更
(
さら
)
に
恐
(
おそ
)
るゝに
足
(
た
)
らざるべく
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
此手紙以外
(
このてがみいぐわい
)
に、
女
(
をんな
)
の
肉
(
にく
)
には、
如何
(
どん
)
な
秘密
(
ひみつ
)
が
痕
(
あと
)
つけられてあるか、
其
(
それ
)
は一
切
(
さい
)
解
(
わか
)
らぬ。
心
(
こゝろ
)
の
奥
(
おく
)
に、
如何
(
どん
)
な
恋
(
こひ
)
が
封
(
ふう
)
じ
込
(
こ
)
めてあるか、
其
(
それ
)
も
固
(
もと
)
より
解
(
わか
)
らぬ。
私
(
わたし
)
の
想像
(
さうぞう
)
は
可恐
(
おそろ
)
しく
鋭
(
するど
)
くなつて
来
(
き
)
た。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
遠くへ旅行する時にはサンドウィッチの外に食品屋からポテットミートと申して
砕
(
くだ
)
き
肉
(
にく
)
の料理した極く小さい鑵詰を買って途中でそれをパンへ塗って即席のサンドウィッチを作ります。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
痛
(
いた
)
いも、
痒
(
かゆ
)
いも、
口惜
(
くや
)
しいも、
悲
(
かな
)
しいも、それは
魂
(
たましい
)
がまだしっかりと
躯
(
からだ
)
の
内部
(
なか
)
に
根
(
ね
)
を
張
(
は
)
っている
時
(
とき
)
のこと、
臨終
(
りんじゅう
)
が
近
(
ちか
)
づいて、
魂
(
たましい
)
が
肉
(
にく
)
のお
宮
(
みや
)
を
出
(
で
)
たり、
入
(
はい
)
ったり、うろうろするようになりましては
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「
恐
(
おそれ
)
の
日
(
ひ
)
に
当
(
あた
)
りて、わが
肉
(
にく
)
新
(
あらた
)
なるべし。」
衆
(
みんな
)
の
後
(
あと
)
から、
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
の
赤
(
あか
)
い、
血色
(
けつしよく
)
の
好
(
い
)
い
児
(
こ
)
が
一人
(
ひとり
)
通
(
とほ
)
る。こいつに
眼
(
め
)
を
付
(
つ
)
けて
置
(
お
)
いたのだから、
急
(
きふ
)
に
飛付
(
とびつ
)
いてやつた。この
気味
(
きみ
)
の
悪
(
わる
)
い
手
(
て
)
で、その
口
(
くち
)
を
抑
(
おさ
)
へた。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
山岳
(
さんがく
)
の
溪流
(
けいりゆう
)
にはあまり
目
(
め
)
にふれませんが、やはり
特有
(
とくゆう
)
の
魚
(
うを
)
がゐます。いはな、やまめ、うぐひ、あゆ
等
(
など
)
はその
中
(
なか
)
の
主
(
おも
)
な
魚
(
うを
)
で、
高山
(
こうざん
)
の
水
(
みづ
)
が
清
(
きよ
)
く
澄
(
す
)
みきつてるように、その
肉
(
にく
)
も、くさみがなく、
味
(
あぢ
)
がいゝ。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
それは新宿で、床屋の亭主が、弟と密通した妻と弟とを
剃刀
(
かみそり
)
で殺害した事を、彼女は
何処
(
どこ
)
からか聞いたのである。「余りだと思います」と彼女は剃刀の刃を
己
(
わ
)
が
肉
(
にく
)
にうけたかの様に切ない声で云った。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
滑
(
すべ
)
りよく、白く、
冷
(
つめ
)
たき
肉
(
にく
)
づきを、
銀
(
ぎん
)
のうぶ毛を。
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
豹
(
へう
)
は
外皮
(
かは
)
やら、
肉
(
にく
)
やら、
肉汁
(
スープ
)
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
肉
(
にく
)
をやつても いイや いや
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
人の
肉
(
にく
)
食
(
く
)
う
夷
(
えびす
)
のように。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
と
口
(
くち
)
には
云
(
い
)
へどむづかしかるべしとは
十指
(
じつし
)
のさす
処
(
ところ
)
あはれや
一日
(
ひとひ
)
ばかりの
程
(
ほど
)
に
痩
(
や
)
せも
痩
(
や
)
せたり
片靨
(
かたゑくぼ
)
あいらしかりし
頬
(
ほう
)
の
肉
(
にく
)
いたく
落
(
お
)
ちて
白
(
しろ
)
きおもてはいとゞ
透
(
す
)
き
通
(
とほ
)
る
程
(
ほど
)
に
散
(
ち
)
りかかる
幾筋
(
いくすぢ
)
の
黒髪
(
くろかみ
)
緑
(
みどり
)
は
元
(
もと
)
の
緑
(
みどり
)
ながら
油
(
あぶら
)
けもなきいた/\しさよ
我
(
われ
)
ならぬ
人
(
ひと
)
見
(
み
)
るとても
誰
(
たれ
)
かは
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
晩
(
ばん
)
は
伯父
(
をぢ
)
さんも
友伯父
(
ともをぢ
)
さんも
呼
(
よ
)
ばれて
行
(
ゆ
)
きましたが、『
押飯
(
おうはん
)
』と
言
(
い
)
つて
鳥
(
とり
)
の
肉
(
にく
)
のお
露
(
つゆ
)
で
味
(
あぢ
)
をつけた
御飯
(
ごはん
)
の
御馳走
(
ごちさう
)
がありましたつけ。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
右
(
みぎ
)
と
左
(
ひだり
)
と
腕
(
うで
)
の
釣合
(
つりあひ
)
も
悪
(
わる
)
かつたんべい。
頬
(
ほつ
)
ぺたの
肉
(
にく
)
が、どつちか
違
(
ちが
)
へば、
片
(
かた
)
がりべいと
言
(
い
)
ふ
不具
(
かたわ
)
ぢや、それでは
美
(
うつく
)
しい
女
(
をんな
)
でねえだよ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と女はいって、
牛
(
うし
)
や
馬
(
うま
)
の
生々
(
なまなま
)
しい
肉
(
にく
)
を
切
(
き
)
って
出
(
だ
)
してやりますと、
鬼
(
おに
)
はふうふういいながら、
残
(
のこ
)
らずがつがつして
食
(
た
)
べた
後
(
あと
)
で
人馬
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「これは、
鯨
(
くじら
)
の
肉
(
にく
)
だな。そうだ、
南極
(
なんきょく
)
からきた
冷凍肉
(
れいとうにく
)
だ。
人間
(
にんげん
)
とおなじく、
赤
(
あか
)
ちゃんをかわいがる
哺乳動物
(
ほにゅうどうぶつ
)
の
肉
(
にく
)
なんだ。」
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
『
日出雄
(
ひでを
)
さん、
餘
(
あんま
)
りやると
胃
(
ゐ
)
を
損
(
そん
)
じますよ。』と
氣遣
(
きづかひ
)
顏
(
がほ
)
の
私
(
わたくし
)
さへ、
其
(
その
)
生臭
(
なまくさ
)
い
肉
(
にく
)
を
口中
(
こうちう
)
充滿
(
いつぱい
)
に
頬張
(
ほうば
)
つて
居
(
を
)
つたのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
六
月目
(
つきめ
)
が
過
(
す
)
ぎると、
杜松
(
ねず
)
の
実
(
み
)
は
堅
(
かた
)
く、
肉
(
にく
)
づいて
来
(
き
)
ましたが、
女
(
おんな
)
はただ
静
(
じっ
)
として
居
(
い
)
ました。七
月
(
つき
)
になると、
女
(
おんな
)
は
杜松
(
ねず
)
の
実
(
み
)
を
落
(
おと
)
して、しきりに
食
(
た
)
べました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
おもふに此山
半
(
なかば
)
より上は岩を
骨
(
ほね
)
として
肉
(
にく
)
の
土
(
つち
)
薄
(
うす
)
く
地脉
(
ちみやく
)
気を
通
(
つう
)
じて
破隙
(
われめ
)
をなすにや、天地妙々の
奇工
(
きこう
)
思量
(
はかりしる
)
べからず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「きさまたちは、羊の
肉
(
にく
)
を
食
(
く
)
って
肥
(
ふと
)
りすぎたな。やい、キツネめ。ガチョウさえつかまえられないじゃないか。」
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
是
(
こり
)
や
箸
(
はし
)
ですよ。
蒙古人
(
もうこじん
)
は
始終
(
しじゆう
)
是
(
これ
)
を
腰
(
こし
)
へぶら
下
(
さ
)
げてゐて、いざ
御馳走
(
ごちそう
)
といふ
段
(
だん
)
になると、
此
(
この
)
刀
(
かたな
)
を
拔
(
ぬ
)
いて
肉
(
にく
)
を
切
(
き
)
つて、さうして
此
(
この
)
箸
(
はし
)
で
傍
(
そば
)
から
食
(
く
)
うんださうです
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのするどい
金輪
(
かなわ
)
の火が一つコツンと頭にふれたらさいご、
肉
(
にく
)
も
骨
(
ほね
)
も持ってゆかれるのはうけあいである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのつど友人の心事や性格を疑うごときは不見識のはなはだしきものなれば、つねづね、なにものにも
表
(
おもて
)
と
裏
(
うら
)
と、
外
(
そと
)
と
内
(
うち
)
と、
皮
(
かわ
)
と
肉
(
にく
)
との別あるを心得ておきたい。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
彼
(
かれ
)
は
例年
(
いつ
)
になく
身體
(
からだ
)
の
窶
(
やつ
)
れが
見
(
み
)
えた。かさ/\と
乾燥
(
かんさう
)
した
肌膚
(
はだへ
)
が一
般
(
ぱん
)
の
老衰者
(
らうすゐしや
)
に
通有
(
つういう
)
な
哀
(
あは
)
れさを
見
(
み
)
せて
居
(
ゐ
)
るばかりでなく、
其
(
その
)
大
(
おほ
)
きな
身體
(
からだ
)
は
肉
(
にく
)
が
落
(
おち
)
てげつそりと
肩
(
かた
)
がこけた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
獸
(
けだもの
)
の
皮
(
かは
)
と
肉
(
にく
)
との
間
(
あひだ
)
にある
脂肪
(
あぶら
)
をごし/\とかき
取
(
と
)
つて、
皮
(
かは
)
を
剥
(
は
)
いで
行
(
ゆ
)
くのです。(
第四十圖
(
だいしじゆうず
)
)
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
“肉”の意味
《名詞》
ニク、(語義1.2.の古語)しし
動物の皮膚に覆われた骨を包む柔らかい組織。
鳥獣類から切り取った食肉。魚肉は含まないことが多い。
1. 2. に類似する柔らかい部分。果肉、印肉などの略。
霊魂と対比しての肉体。
性的イメージを喚起させるものとしての肉体。
基本的な骨組みに付け加えていく具体的な内容。
(出典:Wiktionary)
肉
常用漢字
小2
部首:⾁
6画
“肉”を含む語句
謝肉祭
肉叉
牛肉
肉汁
肉体
肉塊
肉饅頭
皮肉
肉桂
骨肉
肉身
脂肉
痩肉
魚肉
肉親
猪肉
肉附
肉食
鶏肉
鷄肉
...