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聲
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こゑ
ふりがな文庫
“
聲
(
こゑ
)” の例文
新字:
声
夜
(
よる
)
は
大分
(
だいぶん
)
更
(
ふ
)
けてゐた。「
遼陽城頭
(
れうやうじやうとう
)
夜
(
よ
)
は
更
(
ふ
)
けて‥‥」と、さつきまで
先登
(
せんとう
)
の一
大隊
(
だいたい
)
の
方
(
はう
)
で
聞
(
きこ
)
えてゐた
軍歌
(
ぐんか
)
の
聲
(
こゑ
)
ももう
途絶
(
とだ
)
えてしまつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
はて、
何
(
なん
)
の
菜
(
な
)
だ、と
思
(
おも
)
ひながら、
聲
(
こゑ
)
を
掛
(
か
)
けようとして、
一
(
ひと
)
つ
咳
(
しはぶき
)
をすると、
此
(
これ
)
は
始
(
はじ
)
めて
心着
(
こゝろづ
)
いたらしく、
菜
(
な
)
を
洗
(
あら
)
ふ
其
(
そ
)
の
婦
(
をんな
)
が
顏
(
かほ
)
を
上
(
あ
)
げた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
可愛
(
かはい
)
さうに
景氣
(
けいき
)
のよい
聲
(
こゑ
)
、
肺臟
(
はいざう
)
から
出
(
で
)
る
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
いたのは十
年
(
ねん
)
ぶりのやうな
氣
(
き
)
がして、
自分
(
じぶん
)
は
思
(
おも
)
はず
立上
(
たちあが
)
つた。
見
(
み
)
れば
友人
(
いうじん
)
M君
(
エムくん
)
である。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
『なあに、
柳川君
(
やながはくん
)
には
片附
(
かたづ
)
けるやうな
荷物
(
にもつ
)
もないのさ。』と
濱島
(
はまじま
)
は
聲
(
こゑ
)
高
(
たか
)
く
笑
(
わら
)
つて『さあ。』とすゝめた
倚子
(
ゐす
)
によつて、
私
(
わたくし
)
も
此
(
この
)
仲間
(
なかま
)
入
(
いり
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
這麼老朽
(
こんならうきう
)
な
體
(
からだ
)
は
死
(
し
)
んでも
可
(
い
)
い
時分
(
じぶん
)
だ、とさう
思
(
おも
)
ふと、
忽
(
たちま
)
ち
又
(
また
)
何
(
なん
)
やら
心
(
こゝろ
)
の
底
(
そこ
)
で
聲
(
こゑ
)
がする、
氣遣
(
きづか
)
ふな、
死
(
し
)
ぬ
事
(
こと
)
は
無
(
な
)
いと
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
るやうな。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
彼女
(
かのぢよ
)
が
小使部屋
(
こづかひべや
)
の
前
(
まへ
)
を
通
(
とほ
)
りかゝつた
時
(
とき
)
、
大
(
おほ
)
きな
爐
(
ろ
)
の
炭火
(
すみび
)
が
妙
(
めう
)
に
赤
(
あか
)
く
見
(
み
)
える
薄暗
(
うすくら
)
い
中
(
なか
)
から、
子供
(
こども
)
をおぶつた
内儀
(
かみ
)
さんが
慌
(
あわ
)
てゝ
聲
(
こゑ
)
をかけた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
何
(
なん
)
の
故
(
ゆゑ
)
とも
知
(
し
)
らねども
正太
(
しようた
)
は
呆
(
あき
)
れて
追
(
お
)
ひすがり
袖
(
そで
)
を
止
(
とゞ
)
めては
怪
(
あや
)
しがるに、
美登利
(
みどり
)
顏
(
かほ
)
のみ
打赤
(
うちあか
)
めて、
何
(
なん
)
でも
無
(
な
)
い、と
言
(
い
)
ふ
聲
(
こゑ
)
理由
(
わけ
)
あり。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『
此
(
この
)
家
(
うち
)
を
燒
(
や
)
き
潰
(
つぶ
)
せ!』と
兎
(
うさぎ
)
の
聲
(
こゑ
)
。
愛
(
あい
)
ちやんは
精
(
せい
)
一ぱい
大
(
おほ
)
きな
聲
(
こゑ
)
で、『
其麽
(
そんな
)
事
(
こと
)
をすれば
玉
(
たま
)
ちやんを
使嗾
(
けしか
)
けるから
可
(
い
)
いわ!』と
叫
(
さけ
)
びました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
網
(
あみ
)
を
張
(
は
)
つた
高
(
たか
)
い
竹竿
(
たけざを
)
には
鳥籠
(
とりかご
)
が
掛
(
かゝ
)
つて
居
(
ゐ
)
ました。その
中
(
なか
)
には
囮
(
をとり
)
が
飼
(
か
)
つてありまして、
小鳥
(
ことり
)
の
群
(
むれ
)
が
空
(
そら
)
を
通
(
とほ
)
る
度
(
たび
)
に
好
(
い
)
い
聲
(
こゑ
)
で
呼
(
よ
)
びました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
朝
(
あさ
)
になると
缺
(
か
)
かさず
通
(
とほ
)
る
納豆賣
(
なつとううり
)
の
聲
(
こゑ
)
が、
瓦
(
かはら
)
を
鎖
(
とざ
)
す
霜
(
しも
)
の
色
(
いろ
)
を
連想
(
れんさう
)
せしめた。
宗助
(
そうすけ
)
は
床
(
とこ
)
の
中
(
なか
)
で
其
(
その
)
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
きながら、
又
(
また
)
冬
(
ふゆ
)
が
來
(
き
)
たと
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
段々
(
だん/″\
)
と
馴
(
な
)
れて來るに從ツて、お房は周三に種々な話を
仕掛
(
しか
)
けるやうになツた。而ると其の
聲
(
こゑ
)
がまた、周三の心に淡い
靄
(
もや
)
をかけた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
得て
早速
(
さつそく
)
阿漕
(
あこぎ
)
が
浦
(
うら
)
へ到り見れば
案
(
あん
)
に
違
(
たが
)
はず
網
(
あみ
)
を
卸
(
おろ
)
す者あり與力
聲
(
こゑ
)
をかけ何者なれば
禁斷
(
きんだん
)
の場所に於て
殺生
(
せつしやう
)
いたすや
召捕
(
めしとる
)
べしと聲を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
原稿
(
げんかう
)
を
書
(
か
)
く、
氣
(
き
)
もちよく
筆
(
ふで
)
が
運
(
はこ
)
ぶので
夢中
(
むちう
)
になつた、その
夢中
(
むちう
)
を
覺
(
さ
)
ました
聲
(
こゑ
)
は
猫
(
ねこ
)
である、あら
座蒲團
(
ざぶとん
)
に
座
(
すは
)
つて、すましてゐる。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
さもなかったなら、
木魂姫
(
こだまひめ
)
が
臥
(
ね
)
てゐる
其
(
その
)
洞穴
(
ほらあな
)
が
裂
(
さ
)
くる
程
(
ほど
)
に、また、あの
姫
(
ひめ
)
の
空
(
うつろ
)
な
聲
(
こゑ
)
が
予
(
わし
)
の
聲
(
こゑ
)
よりも
嗄
(
しゃが
)
るゝ
程
(
ほど
)
に、ロミオ/\と
呼
(
よ
)
ばうものを。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
其
(
その
)
囀
(
さへづ
)
る
聲
(
こゑ
)
を
壓
(
あつ
)
し
去
(
さ
)
らうとして
互
(
たがひ
)
の
身體
(
からだ
)
を
飛
(
と
)
び
越
(
こ
)
え飛び越え
鳴
(
な
)
き
立
(
た
)
てるので
小勢
(
こぜい
)
な
雲雀
(
ひばり
)
はすつとおりて
麥
(
むぎ
)
や
芒
(
すゝき
)
の
根
(
ね
)
に
潜
(
ひそ
)
んで
畢
(
しま
)
ふ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「
私
(
わたし
)
の
坊
(
ばう
)
やはね、
蹄
(
ひづめ
)
が二つに
割
(
わ
)
れてゐて、
毛色
(
けいろ
)
はぶちで
尻
(
し
)
つぽもちやんとついてゐて、
私
(
わたし
)
を
呼
(
よ
)
ぶときは、もう/\つて
可愛
(
かあい
)
い
聲
(
こゑ
)
で
呼
(
よ
)
びますよ。」
お母さん達
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
その
蒼
(
あを
)
ざめた
顏
(
かほ
)
の
上
(
うへ
)
には、
竹
(
たけ
)
に
交
(
まじ
)
つた
杉
(
すぎ
)
むらの
空
(
そら
)
から、
西日
(
にしび
)
が
一
(
ひと
)
すぢ
落
(
お
)
ちてゐるのです。わたしは
泣
(
な
)
き
聲
(
こゑ
)
を
呑
(
の
)
みながら、
死骸
(
しがい
)
の
繩
(
なは
)
を
解
(
と
)
き
捨
(
す
)
てました。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
一門の人々、思顧の
侍
(
さむらひ
)
は言ふも更なり、都も鄙もおしなべて、
悼
(
いた
)
み
惜
(
を
)
しまざるはなく、町家は商を休み、農夫は業を廢して
哀號
(
あいがう
)
の
聲
(
こゑ
)
到る處に
充
(
み
)
ちぬ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
『もツと
側
(
そば
)
へ
寄
(
よ
)
つて、ほんたうに
檢死
(
けんし
)
をなさらんと、
玄竹
(
げんちく
)
檢案書
(
けんあんしよ
)
を
認
(
したゝ
)
めませんぞ。』と、
玄竹
(
げんちく
)
は
大
(
おほ
)
きな
聲
(
こゑ
)
を
出
(
だ
)
した。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
吉野川
(
よしのがは
)
の
傍
(
そば
)
にある
象山
(
きさやま
)
の
山
(
やま
)
のま、すなはち
空
(
そら
)
に
接
(
せつ
)
してゐるところの
梢
(
こずゑ
)
を
見上
(
みあ
)
げると、そこには、ひどくたくさん
集
(
あつま
)
つて
鳴
(
な
)
いてゐる
鳥
(
とり
)
の
聲
(
こゑ
)
、それが
聞
(
きこ
)
える。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「まあ
何
(
なん
)
にも
出來
(
でき
)
ないの。ほんとにあんたは
鶯
(
うぐひす
)
のやうな
聲
(
こゑ
)
もないし、
孔雀
(
くじやく
)
のやうな
美
(
うつく
)
しい
翼
(
はね
)
ももたないんだね」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
まち
子
(
こ
)
は、
涙
(
なみだ
)
が
浮
(
うか
)
んで
來
(
く
)
ると、そつと
瞳
(
ひとみ
)
を
閉
(
と
)
ぢた。そして、いつまでもじつとしてゐた。
初
(
はじ
)
めは、
兄妹
(
きやうだい
)
たちの
聲
(
こゑ
)
が
隣
(
となり
)
の
室
(
しつ
)
から
聞
(
きこ
)
えて
來
(
き
)
た。そして
彼女
(
かれ
)
は
悲
(
かな
)
しかつた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
遂
(
つひ
)
に
隊長
(
たいちやう
)
二
人
(
にん
)
を
斬
(
き
)
りて
以
(
もつ
)
て
徇
(
とな
)
へ、
其次
(
そのつぎ
)
を
用
(
もつ
)
て
隊長
(
たいちやう
)
と
爲
(
な
)
す。
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
復
(
ま
)
た
之
(
これ
)
に
鼓
(
こ
)
す。
婦人
(
ふじん
)
、
(九)
左右前後跪起
(
さいうぜんごきき
)
、
皆
(
みな
)
、
(一〇)
規矩繩墨
(
きくじようぼく
)
に
中
(
あた
)
り、
敢
(
あへ
)
て
聲
(
こゑ
)
を
出
(
いだ
)
すもの
無
(
な
)
し。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
これを
見送
(
みおく
)
つて
翁
(
おきな
)
夫婦
(
ふうふ
)
はまた
一
(
ひと
)
しきり
聲
(
こゑ
)
をあげて
泣
(
な
)
きましたが、なんのかひもありませんでした。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
其時
(
そのとき
)
、
余
(
よ
)
は、
俵形
(
たはらがた
)
の
土器
(
どき
)
を
兩手
(
りやうて
)
に
持
(
も
)
つて、
眞先
(
まつさ
)
きに
穴
(
あな
)
から
飛出
(
とびだ
)
すと、
高等野次馬
(
かうとうやじうま
)
は
聲
(
こゑ
)
を
揃
(
そろ
)
へて。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
じひしんちょう(
慈悲心鳥
(
じひしんちよう
)
)の
聲
(
こゑ
)
は
山中
(
さんちゆう
)
でなければ
聞
(
き
)
かれません。これは
背
(
せ
)
に
灰黒色
(
かいこくしよく
)
、
胸
(
むね
)
と
腹
(
はら
)
が
淡赤茶色
(
うすあかちやいろ
)
で、
同
(
おな
)
じその
部分
(
ぶぶん
)
の
白
(
しろ
)
いほとゝぎすやかっこうと
區別
(
くべつ
)
することが
出來
(
でき
)
ます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
荒野
(
あれの
)
の吐息
雜
(
まじ
)
り、夕されば風
戰
(
そよ
)
ぐ
高木
(
かうぼく
)
の
搖
(
ゆる
)
ぎも加はるその
聲
(
こゑ
)
よりも繁きは
頌歌
(旧字旧仮名)
/
ポール・クローデル
(著)
胸に縮めて寒げにかぢけ行くのみ
泣
(
なく
)
聲
(
こゑ
)
はなし涙は雨に洗はれしなるべし此の母の心は如何ならん夫は死せしか
病
(
やみ
)
て破屋の中に臥すか
何
(
いづれ
)
に行かんとし又何をなさんとするや胸に飮む熱き涙に雨を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
彼等
(
かれら
)
は
謂
(
いは
)
ゆる『
世界改造
(
せかいかいざう
)
の
偉業
(
ゐげふ
)
』に
參加
(
さんか
)
すべき
責任
(
せきにん
)
を
有
(
いう
)
しているんぢやないか。
國内政治機關
(
こくないせいぢきくわん
)
の
改造
(
かいざう
)
を
要求
(
えうきう
)
する
人民
(
じんみん
)
の
聲
(
こゑ
)
を
無視
(
むし
)
する
譯
(
わけ
)
に
行
(
ゆ
)
くまいぢやないか。どうだい
君
(
きみ
)
、
君
(
きみ
)
はサウ
思
(
おも
)
はないんか。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
露國
(
ロコク
)
は
政治上
(
せいぢぜう
)
に
立
(
たち
)
て
世界
(
せかい
)
に
雄視
(
ゆうし
)
すと
雖
(
いへど
)
もその
版圖
(
はんと
)
の
彊大
(
きようだい
)
にして
軍備
(
ぐんび
)
の
充實
(
じゆうじつ
)
せる
丈
(
だけ
)
に、
民人
(
みんじん
)
の
幸福
(
こうふく
)
は
饒
(
ゆたか
)
ならず、
貴族
(
きぞく
)
と
小民
(
せうみん
)
との
間
(
あいだ
)
に
鐵柵
(
てつさく
)
の
設
(
もう
)
けらるゝありて、
自
(
おのづ
)
からに
平等
(
びようどう
)
を
苦叫
(
くけう
)
する
平民
(
へいみん
)
の
聲
(
こゑ
)
を
起
(
おこ
)
し
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
わが
生
(
せい
)
の奧深く、微かなる
聲
(
こゑ
)
のわれを呼ぶを感ず。
母
(旧字旧仮名)
/
アダ・ネグリ
(著)
「大きな
聲
(
こゑ
)
では申されぬが、
津輕
(
つがる
)
越中守樣ぢや」
銭形平次捕物控:025 兵粮丸秘聞
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
哀れなる
臨終
(
いまは
)
の
聲
(
こゑ
)
は、血の波の
湖
(
みづうみ
)
の岸
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
又
折節
(
をりふし
)
は
喘
(
あへ
)
ぐ
聲
(
こゑ
)
。口に
出
(
い
)
づるを
虱とるひと
(旧字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
閧
(
とき
)
の
聲
(
こゑ
)
あげてかこみ
候
(
さふら
)
ふとも
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
聲
(
こゑ
)
する
方
(
かた
)
を
見
(
み
)
まもつた。
鸚鵡:(フランス)
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
聲
(
こゑ
)
夢ごこちほそきとき
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
をんな
樂
(
がく
)
、かへり
聲
(
こゑ
)
の
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
脊向
(
そがひ
)
にて囁く
聲
(
こゑ
)
す
あはれ今
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
聲
(
こゑ
)
も
立
(
た
)
てずに
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
火事
(
くわじ
)
をみて、
火事
(
くわじ
)
のことを、あゝ
火事
(
くわじ
)
が
行
(
ゆ
)
く、
火事
(
くわじ
)
が
行
(
ゆ
)
く、と
叫
(
さけ
)
ぶなり。
彌次馬
(
やじうま
)
が
駈
(
か
)
けながら、
互
(
たがひ
)
に
聲
(
こゑ
)
を
合
(
あ
)
はせて、
左
(
ひだり
)
、
左
(
ひだり
)
、
左
(
ひだり
)
、
左
(
ひだり
)
。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『お
前
(
まへ
)
は
亞尼
(
アンニー
)
とか
云
(
い
)
つたねえ、
何
(
なん
)
の
用
(
よう
)
かね。』と
私
(
わたくし
)
は
靜
(
しづ
)
かに
問
(
と
)
ふた。
老女
(
らうぢよ
)
は
虫
(
むし
)
のやうな
聲
(
こゑ
)
で『
賓人
(
まれびと
)
よ。』と
暫時
(
しばし
)
私
(
わたくし
)
の
顏
(
かほ
)
を
眺
(
なが
)
めて
居
(
を
)
つたが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「
厭
(
いや
)
だよ。
御父
(
おと
)
つちやんべい。
大
(
おほ
)
きい
御馬
(
おむま
)
買
(
か
)
つて
呉
(
く
)
れなくつちや、
彼方
(
あつち
)
へ
行
(
い
)
かないよ」と
答
(
こた
)
へた。
聲
(
こゑ
)
は
小
(
ちひ
)
さい
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
の
聲
(
こゑ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
留
(
とま
)
つとつちやいかん。
用
(
よう
)
のない
者
(
もの
)
はずんずん
前進
(
ぜんしん
)
する‥‥」と、
騷
(
さわ
)
ぎの
最中
(
さいちう
)
に
小隊長
(
せうたいちやう
)
の
大島少尉
(
おほしませうゐ
)
ががみがみした
聲
(
こゑ
)
で
呶鳴
(
どな
)
つた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
お
京
(
きやう
)
は
家
(
うち
)
に
入
(
い
)
るより
洋燈
(
らんぷ
)
に
火
(
ひ
)
を
點
(
うつ
)
して、
火鉢
(
ひばち
)
を
掻
(
か
)
きおこし、
吉
(
きつ
)
ちやんやお
焙
(
あた
)
りよと
聲
(
こゑ
)
をかけるに
己
(
お
)
れは
厭
(
いや
)
だと
言
(
い
)
つて
柱際
(
はしらぎは
)
に
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
るを
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『
梅子
(
うめこ
)
さん!
梅子
(
うめこ
)
さん!
直
(
す
)
ぐに
手套
(
てぶくろ
)
を
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
て
頂戴
(
てうだい
)
!』と
云
(
い
)
ふ
聲
(
こゑ
)
がして、
軈
(
やが
)
てパタ/\と
梯子段
(
はしごだん
)
を
上
(
のぼ
)
る
小
(
ちひ
)
さな
跫音
(
あしおと
)
がしました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
鷹
(
たか
)
の
羽音
(
はおと
)
でもあるやうに
唸
(
うな
)
つて
來
(
き
)
た
音
(
おと
)
は、その
竹竿
(
たけざを
)
を
手
(
て
)
にした
人
(
ひと
)
が
口端
(
くちばた
)
を
尖
(
とが
)
らせてプウ/\
何
(
なに
)
か
吹
(
ふ
)
く
眞似
(
まね
)
をして
見
(
み
)
せた
聲
(
こゑ
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
上當年五十三歳に相成候と云たる
體
(
てい
)
顏色
(
がんしよく
)
殊
(
こと
)
の
外
(
ほか
)
痩衰
(
やせおとろ
)
へ
肉
(
にく
)
落
(
おち
)
骨
(
ほね
)
顯
(
あら
)
はれ
聲
(
こゑ
)
皺枯
(
しわがれ
)
て高く
上
(
あげ
)
得
(
え
)
ず何樣數日
手強
(
てづよ
)
き拷問に掛りし樣子なり大岡殿
此體
(
このてい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
驚
(
おどろ
)
いて
眼
(
め
)
が
覺
(
さ
)
めたが、たしかに
猫
(
ねこ
)
の
聲
(
こゑ
)
がする、
夢
(
ゆめ
)
か
怪
(
かい
)
か、はね
起
(
お
)
きて
見
(
み
)
たら
枕
(
まくら
)
もとには
例
(
れい
)
の
兒猫
(
こねこ
)
が
座
(
すは
)
つてゐた、どこから
忍
(
しの
)
んで
來
(
き
)
たのやら。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
頸筋
(
くびすぢ
)
は
豚
(
ぶた
)
に
似
(
に
)
て
聲
(
こゑ
)
までが
其
(
それ
)
らしい
老人
(
らうじん
)
は
辨當
(
べんたう
)
をむしやつき、
少
(
すこ
)
し
上方辯
(
かみがたべん
)
を
混
(
ま
)
ぜた五十
幾歳位
(
いくさいぐらゐ
)
の
老婦人
(
らうふじん
)
はすしを
頬張
(
ほゝば
)
りはじめた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
“聲(
声
)”の解説
声(こえ、聲、en: voice)は、動物の発声器官から発せられる音である。本項ではヒトの口や喉から発せられる音(人声)について扱う。
(出典:Wikipedia)
聲
部首:⽿
17画
“聲”を含む語句
低聲
聲色
笑聲
鋭聲
大聲
一聲
聲音
高聲
音聲
聲高
假聲
御聲
鹽辛聲
名聲
小聲
呼聲
泣聲
喊聲
濁聲
猫撫聲
...