虱とるひとしらみとるひと
むづがゆき額を赤めをさな兒は それとなき夢の白き巣立をねがふ時、 爪しろがねに指細きふたりの姉は たをやかに寢臺近く歩みよる。 青天の光、咲き亂れたる花に注ぐ 明け放ちたる窓のそばに幼兒を抱き行きて 露ふりかゝるその髮の毛のなかに 美しく、 …