まゐ)” の例文
新字:
うしてつてまゐります品物しなものらないと、ひどいんですぜ、そりや、んだり、つたり、ポカ/\でさ。我又不善擇人參可否われまたにんじんのかひをえらぶことをよくせず
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はヽさまとならではおにもかじ、觀音かんのんさまのおまゐりもいやよ、芝居しばゐ花見はなみはヽさましよならではとこの一トもとのかげにくれて
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
砧村きぬたむら途中とちう磨石斧ませきふひろひ、それから小山こやまあがくちで、破片はへんひろつたが、此所こゝまでに五ちかあるいたので、すこしくまゐつてた。
うもゆるみますと、到底とてももとやうしまわけにはまゐりますまいとおもひますが。なにしろなかがエソになつてりますから」とつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
歩行あるきうち先夜せんや伊勢屋の前へまゐかゝりし時腹痛ふくつうにて難儀仕なんぎつかまつり夜更なれども詮方せんかたなく伊勢屋の戸をたゝき湯をもらはんとぞんじ候處一かうに戸を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
れいだいでうだいでう口癖くちぐせにする決鬪師けっとうし嫡々ちゃき/\ぢゃ。あゝ、百ぱつちゅうすゝづきとござい! つぎ逆突ぎゃくづき? まゐったかづきとござる!
夫人ふじん牢屋らうやる』とつて女王樣ぢよわうさま死刑執行者しけいしつかうしやに、『此處こゝれてまゐれ』そこ死刑執行者しけいしつかうしやごとはしりました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
拾得じつとく食器しよくきあらひますときのこつてゐるめしさいたけつゝれてつてきますと、寒山かんざんはそれをもらひにまゐるのでございます。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
私共わたしどもとほくにはうからまゐるものですから、なか/\言葉ことばおぼえられません、でも、あなたがたが親切しんせつにしてくださるのを、なにより有難ありがたおもひます。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あの死骸しがいをとこには、たしかに昨日きのふつてります。昨日きのふの、——さあ、午頃ひるごろでございませう。場所ばしよ關山せきやまから山科やましなへ、まゐらうと途中とちうでございます。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それゆゑ規則きそくでやつたこと何處どこへも通用つうようするといふわけにはまゐりません。矢張やはり本人ほんにん獨立心どくりつしんまかせなければなりません。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
三田は又してもぎやふんとまゐつた。おつぎやおりか同樣、此の娘も衣食の爲めにもの入りをかけたからには、むげにふりもぎつて逃げては濟まないといふ考を持つて居るのであつた。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
じつ今日けふねがひがあつてお邪魔じやまました。これは手前てまへ愚息せがれ御座ございます、是非ぜひ貴樣あなたのお弟子でしになりたいと本人ほんにんのぞみですからつれまゐりましたが、ひと試驗しけんをしてくださいませんか。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
大佐たいさは、今朝けささだまれる職務しよくむまゐるが、昨夜さくや取紛とりまぎれてかたらず、今朝こんてう御睡眠中ごすいみんちうなれば、この水兵すいへいもつ申上もうしあげるが、この住家すみかの十ちやう以内いないなれば、何處いづくかるゝも御自由ごじいうなれど、その以外いぐわい
れはわたし權内けんないことなのです。まあ、かんがへて御覽ごらんなさい、わたしかり貴方あなたこゝからだしたとして、甚麼利益どんなりえきりますか。御覽ごらんなさい、まちものか、警察けいさつかがまた貴方あなたとらへてれてまゐりませう。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
とほる廣き芝生のまゐは玉敷きならし目もすまの照り
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
ひめ姿すがたがどのようであるかまゐれ」
竹取物語 (旧字旧仮名) / 和田万吉(著)
まゐらすはなのあらばよい。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
さらば明日あすまゐらう。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
禮心れいごころに、あかりけておともをしませう……まち𢌞まはつて、かどまでおむかひにまゐつてもうござんす……には御覽ごらんなさいませんか。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
赤心まごゝろばかりはびとにまれおとることかは、御心おこゝろやすく思召おぼしめせよにもすぐれし聟君むこぎみむかまゐらせて花々はな/″\しきおんにもいまなりたまはん
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
くみまゐりし者は當時は拙者弟子なれども元は師匠ししやう天道てんだうが弟子にてかれは師匠が未だ佐渡さど淨覺院じやうがくゐんの持主たりし時門前にて有しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もう今宵こよひおそうござる、むすめりてはまゐるまいぢゃまで。貴下こなたがござったればこそ、さもなくば吾等われらとても、一ときさきに、臥床やすんだでござらう。
御早おはやう」と慇懃いんぎんれいをした。「先刻さつき御誘おさそまをさうとおもひましたが、よく御寢おやすみやうでしたから、失禮しつれいして一人ひとりまゐりました」
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ひろはれてまゐつてから三ねんほどちましたとき食堂しよくだう上座じやうざざうかうげたり、燈明とうみやうげたり、そのほかそなへものをさせたりいたしましたさうでございます。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
なんにしても、わたしまゐりません、かく』とつて愛ちやんは、『のみならず、それはたゞしい規則きそくではありません、たついま考案かうあんされたのですもの』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
つぐみといふとりひわといふとりは、なんんでまゐりましても、みんなあみもちかゝつてしまひますが、私共わたしどもにかぎつて軒先のきさきしてくだすつたりをかけさせたりしてくださいます。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あの死骸しがいつけたのは、わたしにちがひございません。わたしは今朝けさ何時いつものとほり、裏山うらやますぎりにまゐりました。すると山陰やまかげやぶなかに、あの死骸しがいがあつたのでございます。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ぼく一度いちど是非ぜひくにまゐつて大島伸一先生おほしましんいちせんせいにもおにかゝりたう御座ございます。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
となりかた身代みがはりにつてくだすつたやうなものだから、此方こちらなほつたら、おはかたづねて、わたしまゐる、おまへ一所いつしよ日參につさんしようね。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
とてりての御喜およろこさてはゝまゐらせたるきみなりしか御目おめにかゝりしうれしさにへておちぶれしはづかしと打泣うちなきしに榮枯えいこときなるものを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ヂュリ ほんにさうもあらうか、わたしものではないゆゑ。……(ロレンスに)御坊樣ごぼうさまいまひまでござりますか、あらためてばんのお祈祷頃いのりごろまゐりませうか?
老師らうし相見しやうけんになるさうで御座ございますから、御都合ごつがふよろしければまゐりませう」とつて、丁寧ていねい敷居しきゐうへひざいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
書面しよめんにし訴へいで町奉行所にては是ぞ大坂にうはさの有者しか理不盡りふじんの振舞なりとて早速役人を出張せしめ速かに召連めしつれまゐるべし仰せかしこまり候とて手附てつきの與力兩人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
競技ゲームまゐれ』と女王樣ぢよわうさまあいちやんにまをされました、あいちやんはおどろきのあま一言ひとことをもませんでしたが、しづかにあといて毬投場まりなげばきました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
まつた不思議ふしぎことでございました。やまからとらつてかへつてまゐられたのでございます。そしてそのまゝ廊下らうか這入はひつて、とらぎんじてあるかれました。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
あのをとこうまつたをんなと一しよに、關山せきやまはうあるいてまゐりました。をんな牟子むしれてりましたから、かほはわたしにはわかりません。えたのはただ萩重はぎがさねらしい、きぬいろばかりでございます。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それがうれしさに、うして毎年まいねんたびをしてまゐるのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
義母おつかさん大師樣だいしさま何度なんどまゐりになりました。』
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
三月さんぐわつのはじめ、御近所ごきんじよのお醫師いしやまゐつて、つゝましく、しをらしく、たゞあま見榮みばえのせぬをとこうでをあらはにして、神妙しんめう種痘しゆとうませ
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
萬世橋よろづよばしまゐりましたがおたく何方どちらかぢひかへてたゝず車夫しやふ車上しやじやうひとこゑひくゝ鍋町なべちやうまでとたゞ一言ひとこと車夫しやふきもへずちからめていま一勢いつせいいだしぬ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
づか/\、の、……其處そこの五だいめの瓦斯燈がすとうところまで小砂利こざりつてまゐりますと、道理もつともことなん仔細しさいもありませぬ。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
太郎樣たらうさまへの朝參あさまゐりはかゝさんが代理だいりしてやれば御免ごめんこふむれとありしに、いゑ/\ねえさんの繁昌はんじようするやうにとわたしぐわんをかけたのなれば、まゐらねばまぬ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
へい、陰徳いんとくんとやら、と御酒ごしゆうへでは、御親父樣ごしんぷさまがおはなしになりましたが、なかことまをしますものは、書物しよもつとほりにはまゐりませんで。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かなひたりとも邪道じやだうにて正當せいたうひとよりはいかにけがらはしくあさましきとおとされぬべき、れはさても、殿とのをば浮世うきよそしらせまゐらせんことくち
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ようた、お前樣まへさまおなことで、をんなにあひゞきにまゐるので、此處こゝを、さかを、矢張やはり、むかつてしたから、うか/\とあがりかけたのでありました。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
すこかしまゐらせんおまへさまなによりなによりおうれしとおぼしめすことあるべしそれなりとて容易たやすくひもせずそれぞとは
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あゝ、泉君いづみくんですか。……先生せんせいからうかゞつてぞんじてります。うもうらしいとおもひました。ぼく柳川やながはふものです。此頃このごろからまゐつてります。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
人傳ひとづてきましておいかりにふれるとはるも御樣子ごやうすうかゞひたさににくいところつくろつてやうやうのおもひでまゐりましたお父樣とつさまにもお執成とりなしをとしほ/\としていひづるを
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ところに、みぎ盲人めくら、カツ/\とつゑらして、刎上はねあがつて、んでまゐり、これは無體むたいことをなされる。……きつ元氣げんきぢや。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)