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使
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つか
ふりがな文庫
“
使
(
つか
)” の例文
お
母
(
かあ
)
さんが、お
仕事
(
しごと
)
をなさるときに
使
(
つか
)
われた、いくつかの
華
(
はな
)
やかな
思
(
おも
)
い
出
(
で
)
を
目
(
め
)
に
浮
(
う
)
かべて、せめてものなぐさめとしていたのでした。
古いはさみ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おのづから
智慧
(
ちゑ
)
も
力
(
ちから
)
も
備
(
そな
)
はつて、
陽
(
ひ
)
の
面
(
おもて
)
に、
隱形
(
おんぎやう
)
陰體
(
いんたい
)
の
魔法
(
まはふ
)
を
使
(
つか
)
つて、
人目
(
ひとめ
)
にかくれ
忍
(
しの
)
びつゝ、
何處
(
いづこ
)
へか
通
(
とほ
)
つて
行
(
ゆ
)
くかとも
想
(
おも
)
はれた。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
八の
字
(
じ
)
を
深
(
ふか
)
くしながら、
寄
(
よ
)
せた
松
(
まつ
)
五
郎
(
ろう
)
の
眼先
(
めさき
)
を、ちらとかすめたのは、
鶯
(
うぐいす
)
の
糞
(
ふん
)
をいれて
使
(
つか
)
うという、
近頃
(
ちかごろ
)
はやりの
紅色
(
べにいろ
)
の
糠袋
(
ぬかぶくろ
)
だった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
其頃
(
そのころ
)
は
東京
(
とうきやう
)
の
家
(
いへ
)
を
疊
(
たゝ
)
むとき、
懷
(
ふところ
)
にして
出
(
で
)
た
金
(
かね
)
は、
殆
(
ほと
)
んど
使
(
つか
)
ひ
果
(
は
)
たしてゐた。
彼
(
かれ
)
の
福岡
(
ふくをか
)
生活
(
せいくわつ
)
は
前後
(
ぜんご
)
二
年
(
ねん
)
を
通
(
つう
)
じて、
中々
(
なか/\
)
の
苦鬪
(
くとう
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
海蛇
(
うみへび
)
に
捕
(
と
)
られたとは、
眞
(
しん
)
に
妙
(
めう
)
な
事
(
こと
)
だと
思
(
おも
)
つて
居
(
を
)
りましたが、それがよく
隱語
(
いんご
)
を
使
(
つか
)
ふ
伊太利人
(
イタリーじん
)
の
僻
(
くせ
)
で、
其
(
その
)
書面
(
しよめん
)
ではじめて
分
(
わか
)
りましたよ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
むかし、
大和国
(
やまとのくに
)
に
貧乏
(
びんぼう
)
な
若者
(
わかもの
)
がありました。
一人
(
ひとり
)
ぼっちで、ふた
親
(
おや
)
も
妻
(
つま
)
も
子供
(
こども
)
もない上に、
使
(
つか
)
ってくれる
主人
(
しゅじん
)
もまだありませんでした。
一本のわら
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
この老人は
応対
(
おうたい
)
のうまいというのが
評判
(
ひょうばん
)
の人であったから、ふたりの
使
(
つか
)
いがこの人にむかっての
告
(
つ
)
げ
人
(
びと
)
の
口上
(
こうじょう
)
はすこぶる
大役
(
たいやく
)
であった。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
今
(
いま
)
まで
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
んだり、それを
保存
(
ほぞん
)
するには
椰子
(
やし
)
の
實
(
み
)
の
殼
(
から
)
のようなものとか、
貝類
(
かひるい
)
の
殼
(
から
)
とかを
使
(
つか
)
ふことの
他
(
ほか
)
はなかつたのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
……
畜生
(
ちくしゃう
)
、
兩方
(
りゃうはう
)
の
奴等
(
やつら
)
め!……うぬ!
犬
(
いぬ
)
、
鼠
(
ねずみ
)
、
鼷鼠
(
はつかねずみ
)
、
猫股
(
ねこまた
)
、
人間
(
にんげん
)
を
引掻
(
ひっか
)
いて
殺
(
ころ
)
しをる!
一二三
(
ひふうみい
)
で
劍
(
けん
)
を
使
(
つか
)
ふ
駄法螺吹家
(
だぼらふき
)
め!
破落戸
(
ごろつき
)
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
韓王
(
かんわう
)
始
(
はじ
)
め
非
(
ひ
)
を
用
(
もち
)
ひず、
急
(
きふ
)
なるに
及
(
およ
)
んで
廼
(
すなは
)
ち
非
(
ひ
)
を
遣
(
や
)
りて
秦
(
しん
)
に
使
(
つか
)
はす。
秦王
(
しんわう
)
之
(
これ
)
を
悦
(
よろこ
)
び、
未
(
いま
)
だ
信用
(
しんよう
)
せず。
李斯
(
りし
)
・
姚賈
(
えうか
)
、
之
(
これ
)
を
害
(
い
)
み
之
(
これ
)
を
毀
(
そし
)
つて
曰
(
いは
)
く
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
私
(
わたし
)
はお
稻荷
(
いなり
)
さまの
使
(
つか
)
ひですよ。この
社
(
やしろ
)
の
番人
(
ばんにん
)
ですよ。
私
(
わたし
)
もこれで
若
(
わか
)
い
時分
(
じぶん
)
には
隨分
(
ずゐぶん
)
いたずらな
狐
(
きつね
)
でして、
諸方
(
はう/″\
)
の
畠
(
はたけ
)
を
荒
(
あら
)
しました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
灯
(
あかり
)
も
明
(
あか
)
るき
無料
(
むりょう
)
の
官宅
(
かんたく
)
に、
奴婢
(
ぬひ
)
をさえ
使
(
つか
)
って
住
(
す
)
んで、その
上
(
うえ
)
、
仕事
(
しごと
)
は
自分
(
じぶん
)
の
思
(
おも
)
うまま、してもしないでも
済
(
す
)
んでいると
云
(
い
)
う
位置
(
いち
)
。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ところが、ある朝早く、おかみさんはヤッローの首に
輪
(
わ
)
なわをかけました。そのため、ヤッローはつばさが
使
(
つか
)
えなくなりました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
夫
(
それ
)
任
(
にん
)
ずるに其人を
擇
(
えら
)
めば
黜陟
(
ちつちよく
)
明
(
あき
)
らかにして
刑罰
(
けいばつ
)
中
(
あた
)
らざるなく
實
(
まこと
)
に百姓をして
鼓腹
(
こふく
)
歡呼
(
くわんこ
)
せしむ
諺
(
ことわ
)
ざに曰其人を知らんと欲すれば其の
使
(
つか
)
ふ者を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
唯
(
たゞ
)
こゝに
斷
(
ことわ
)
りを
要
(
よう
)
することは
噴火
(
ふんか
)
といふ
言葉
(
ことば
)
の
使
(
つか
)
ひ
方
(
かた
)
である。
文字
(
もんじ
)
からいへば
火
(
ひ
)
を
噴
(
ふ
)
くとなるけれども、これは
燃
(
も
)
える
火
(
ひ
)
を
指
(
さ
)
すのではない。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
近所
(
きんじよ
)
の
女房
(
にようばう
)
が
見
(
み
)
に
來
(
き
)
て
呉
(
く
)
れたのを
幸
(
さいは
)
ひに
自分
(
じぶん
)
も
後
(
あと
)
から
走
(
はし
)
つて
行
(
い
)
つた。
鬼怒川
(
きぬがは
)
の
渡
(
わたし
)
の
船
(
ふね
)
で
先刻
(
さつき
)
の
使
(
つか
)
ひと
行違
(
ゆきちがひ
)
に
成
(
な
)
つた。
船
(
ふね
)
から
詞
(
ことば
)
が
交換
(
かうくわん
)
された。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
今
(
いま
)
までお
菓子
(
かし
)
につかったお
金
(
かね
)
を、これからは
使
(
つか
)
わずにためておいて、しんたのむねの
下
(
した
)
に、
人々
(
ひとびと
)
のための
井戸
(
いど
)
を
掘
(
ほ
)
ろうというのでありました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「ああ、ああ、こんな事に
使
(
つか
)
お思て揃いの着物こしらえたん違うのんに、……うち何処まで馬鹿にしられてるねんやろか。」
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
適塾
(
てきじゅく
)
でねっしんに
勉強
(
べんきょう
)
している
諭吉
(
ゆきち
)
のもとへ、とつぜん、
江戸
(
えど
)
の
中津藩奥平家
(
なかつはんおくだいらけ
)
のやしきから、
使
(
つか
)
いのものがやってきました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
帝
(
みかど
)
は、
天
(
てん
)
に
一番
(
いちばん
)
近
(
ちか
)
い
山
(
やま
)
は
駿河
(
するが
)
の
國
(
くに
)
にあると
聞
(
きこ
)
し
召
(
め
)
して、
使
(
つか
)
ひの
役人
(
やくにん
)
をその
山
(
やま
)
に
登
(
のぼ
)
らせて、
不死
(
ふし
)
の
藥
(
くすり
)
を
焚
(
た
)
かしめられました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
『
家
(
うち
)
に
居
(
ゐ
)
た
方
(
はう
)
が
幾
(
いく
)
ら
面白
(
おもしろ
)
かつたか
知
(
し
)
れないわ』と
呟
(
つぶや
)
いて、
最早
(
もう
)
これで
大
(
おほ
)
きくもならなければ
小
(
ちひ
)
さくもなれず、
其上
(
そのうへ
)
鼠
(
ねずみ
)
や
兎
(
うさぎ
)
に
追
(
お
)
ひ
使
(
つか
)
はれるんなら。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
大内義弘亡滅の後は堺は細川の
家領
(
けりょう
)
になったが、其の
怜悧
(
れいり
)
で、機変を
能
(
よ
)
く伺うところの、冷酷
険峻
(
けんしゅん
)
の、
飯綱
(
いづな
)
使
(
つか
)
い魔法使いと恐れられた細川政元が
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
『コレコレ、
汝
(
そち
)
は
何
(
なん
)
の
為
(
た
)
めに
多年
(
たねん
)
精神統一
(
せいしんとういつ
)
の
修行
(
しゅぎょう
)
をしたのじゃ。
統一
(
とういつ
)
というものは
斯
(
こ
)
うした
場合
(
ばあい
)
に
使
(
つか
)
うものじゃ……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
手紙
(
てがみ
)
をお
書
(
か
)
き
今
(
いま
)
に三
河
(
かわ
)
やの
御用聞
(
ごようき
)
きが
來
(
く
)
るだろうから
彼
(
あ
)
の
子僧
(
こぞう
)
に
使
(
つか
)
ひやさんを
爲
(
さ
)
せるが
宜
(
い
)
い、
何
(
なん
)
の
人
(
ひと
)
お
孃樣
(
ぢようさま
)
ではあるまいし
御遠慮計
(
ごゑんりよばかり
)
申
(
まをし
)
てなる
物
(
もの
)
かな
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
道子
(
みちこ
)
は
其辺
(
そのへん
)
のアパートをさがして
一人暮
(
ひとりぐら
)
しをすることになつたが、
郵便局
(
いうびんきよく
)
の
貯金
(
ちよきん
)
はあらかた
使
(
つか
)
はれてしまひ、
着物
(
きもの
)
まで
満足
(
まんぞく
)
には
残
(
のこ
)
つてゐない
始末
(
しまつ
)
に
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
そうしてみると、
昨日
(
きのう
)
あの大きな石を用もないのに
動
(
うご
)
かそうとしたのもその浮標の
重
(
おも
)
りに
使
(
つか
)
う
心組
(
こころぐみ
)
からだったのです。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
通船楼のおかみさんは笑ったが、秀八の金の
使
(
つか
)
い
途
(
みち
)
を聞いてみると、清吉は、あの女が、確かに自分の心意気を受け取っているものという感じがした。
春の雁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だん/\と
人口
(
じんこう
)
がふえ、みんなの
智慧
(
ちえ
)
も
開
(
ひら
)
けて
來
(
く
)
るに
從
(
したが
)
つて、やうやく
火
(
ひ
)
といふものを
使
(
つか
)
ふことを
知
(
し
)
り、
食
(
た
)
べ
物
(
もの
)
も
煑
(
に
)
たり
燒
(
や
)
いたりして
食
(
た
)
べるようになり
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
君
(
きみ
)
の
嫌
(
きらひ
)
だつた
犬
(
いぬ
)
は
寢室
(
しんしつ
)
には
入
(
い
)
れないで
置
(
お
)
くから。
犬
(
いぬ
)
と
言
(
い
)
へば
君
(
きみ
)
は、
犬好
(
いぬず
)
きの
坊
(
ぼつ
)
ちやんの
名前
(
なまへ
)
に
僕
(
ぼく
)
の
名
(
な
)
を
使
(
つか
)
つたね。
「三つの宝」序に代へて
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
「おや、ここにびわだけある。が、法一はいない。へんじのないのもむりはない。が、耳だけがあるぞ。
使
(
つか
)
いに来たしょうこに、これを持っていこう。」
壇ノ浦の鬼火
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
幾
(
いく
)
らか
笑
(
わら
)
ひ
交
(
まじ
)
りに
答
(
こた
)
へられながらも、さすがにばくち
好
(
ず
)
きな
支那人
(
しなじん
)
だ、
恐
(
おそ
)
ろしく
凝
(
こ
)
つた、
洒落
(
しやれ
)
た
物
(
もの
)
を
使
(
つか
)
ふなアぐらゐにほとほと
感心
(
かんしん
)
してゐたやうな
程度
(
ていど
)
で
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
唯
(
ただ
)
わたしは
殺
(
ころ
)
す
時
(
とき
)
に、
腰
(
こし
)
の
太刀
(
たち
)
を
使
(
つか
)
ふのですが、あなた
方
(
がた
)
は
太刀
(
たち
)
を
使
(
つか
)
はない、
唯
(
ただ
)
權力
(
けんりよく
)
で
殺
(
ころ
)
す、
金
(
かね
)
で
殺
(
ころ
)
す、どうかするとお
爲
(
ため
)
ごかしの
言葉
(
ことば
)
だけでも
殺
(
ころ
)
すでせう。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
山田にては
土葬
(
どそう
)
するもの少く、多くは荼毘するゆえ、今も
死人
(
しにん
)
あれば此竈を
使
(
つか
)
うなり。村はずれの薬師堂の前にて、いわなの大なるを
買
(
か
)
いて
宿
(
やど
)
の婢に
笑
(
わら
)
わる。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
八十近くなって
眼液
(
めしる
)
たらして
竈
(
へっつい
)
の下を
焚
(
た
)
いたり、
海老
(
えび
)
の様な腰をしてホウ/\云いながら庭を
掃
(
は
)
いたり、杖にすがって
媳
(
よめ
)
の命のまに/\
使
(
つか
)
いあるきをしたり
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
今では小学校の
読本
(
とくほん
)
は、日本中どこへいっても同じのを
使
(
つか
)
っておりますが、その
当時
(
とうじ
)
は、北海道用という
特別
(
とくべつ
)
のがあって、わたしたちは、それを
習
(
なら
)
ったものです。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
使
(
つか
)
いのものは、ねむっている仕立屋さんのそばに立って、
待
(
ま
)
っていました。やがて、ようやくのことで、仕立屋さんが、うんとひとつのびをして、目をあけました。
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
大隈侯
(
おほくまこう
)
ひとりの
分
(
ぶん
)
がそれだけあるとすれば、
日本全國
(
にほんぜんこく
)
で
使
(
つか
)
はれる
年始
(
ねんし
)
の
葉書
(
はがき
)
は
大變
(
たいへん
)
な
數
(
かず
)
だらうなア。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
それは、
耳食
(
じしよく
)
といふ
言葉
(
ことば
)
で、
人
(
ひと
)
がおいしいといふのを
聞
(
き
)
くとおいしいと
思
(
おも
)
ふのは、
口
(
くち
)
で
食
(
た
)
べるのではなくて、
耳
(
みゝ
)
で
食
(
た
)
べるのだ。
見識
(
けんしき
)
がないといふ
意味
(
いみ
)
に
使
(
つか
)
つてゐます。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
江戸
(
えど
)
から
新
(
あた
)
らしく
此
(
こ
)
の
町奉行
(
まちぶぎやう
)
として
來任
(
らいにん
)
してから
丁度
(
ちやうど
)
五ヶ
月
(
げつ
)
、
見
(
み
)
るもの、
聞
(
き
)
くもの、
癪
(
しやく
)
に
障
(
さは
)
ることだらけの
中
(
なか
)
に、
町醫
(
まちい
)
中田玄竹
(
なかだげんちく
)
は
水道
(
すゐだう
)
の
水
(
みづ
)
で
産湯
(
うぶゆ
)
を
使
(
つか
)
はない
人間
(
にんげん
)
として
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
村人の為に
使
(
つか
)
い
歩
(
ある
)
きや物の取片付けや、火の番や、
腕
(
うで
)
っ
節
(
ぷし
)
の強いものならば泥棒に対する警固やなどの如き、村人のいやがる職務を引受けて、生活の資を求めて行くに至るのは
来り人の地位と職業:平民申付候事
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
老人
(
ろうじん
)
の
毒殺
(
どくさつ
)
に
用
(
もち
)
いられた
青酸加里
(
せいさんかり
)
が、うちの
工場
(
こうじょう
)
にもあるつてことを、
私
(
わたし
)
の
口
(
くち
)
から
言
(
い
)
わせようとしているんでしよう。ハッハッハ、たしかにあります。しよつちゆう
使
(
つか
)
つていますよ。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
まあ
何
(
なん
)
て
上手
(
じょうず
)
に
脚
(
あし
)
を
使
(
つか
)
う
事
(
こと
)
ったら! それにからだもちゃんと
真
(
ま
)
っ
直
(
す
)
ぐに
立
(
た
)
ててるしさ。ありゃ
間違
(
まちが
)
いなしに
私
(
あたし
)
の
子
(
こ
)
さ。よく
見
(
み
)
りゃ、あれだってまんざら、そう
見
(
み
)
っともなくないんだ。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
と
云
(
い
)
ふのは、おぢさんに
前
(
まへ
)
の
約束
(
やくそく
)
をきつと
守
(
まも
)
らすためには、
君
(
きみ
)
たちはこの
本
(
ほん
)
をよく
讀
(
よ
)
んで、そしてその
中
(
うち
)
の一
番
(
ばん
)
好
(
す
)
きな
歌
(
うた
)
とか、
嫌
(
きら
)
ひな
歌
(
うた
)
とか、この
歌
(
うた
)
はこんな
時
(
とき
)
に
使
(
つか
)
つたらどうだつたとか
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
まアお
前
(
まへ
)
、
結構
(
けつこう
)
な
建水
(
こぼし
)
だが
此建水
(
このこぼし
)
をお
前
(
まへ
)
は、
何
(
なに
)
か
麪桶
(
めんつう
)
の
代
(
かは
)
りに
使
(
つか
)
ふのか。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
此
(
こ
)
の
日
(
ひ
)
も
周三
(
しうざう
)
は、
畫架
(
ぐわか
)
に
向
(
むか
)
ツて、
何
(
どう
)
やらボンヤリ
考込
(
かんがへこ
)
むでゐた。モデルに
使
(
つか
)
ツてゐる
彼
(
かれ
)
の
所謂
(
いわゆる
)
『
平民
(
へいみん
)
の
娘
(
むすめ
)
』は、
小
(
こ
)
一
時間
(
じかん
)
も
前
(
まへ
)
に
歸
(
かへ
)
ツて
行
(
い
)
ツたといふに、周三は
尚
(
ま
)
だ畫架の前を
動
(
うご
)
かずに考へてゐる。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
といえば、もちろん弱いという意味にも用いらるるが、またしばしば
柔和
(
にゅうわ
)
で従順で
廉潔
(
れんけつ
)
なるの意を含ませて
使
(
つか
)
わるることもある。漢字を見ても好(このむ)、妥(しずか)などは善い意味である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
春日
(
かすが
)
の
宮
(
みや
)
の
使
(
つか
)
ひ
姫
(
ひめ
)
、
秋
(
あき
)
ふた
毛
(
げ
)
して
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
『どうかお
使
(
つか
)
ひ
下
(
くだ
)
さいまし。』
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
黒蛇
(
くろへび
)
よ、あゝ
死
(
し
)
の
使
(
つか
)
ひ。——
哀音
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
聖母マリヤの
使
(
つか
)
ひ
女
(
め
)
。
第二海豹と雲
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“使”の意味
《名詞》
(シ)使者。
(シ)(仏教)煩悩。
(シ)検非違使、奉幣使などの略。
(出典:Wiktionary)
“使(
検非違使
)”の解説
検非違使(けびいし、けんびいし)は、日本の律令制下の令外官の役職である。「非違(不法、違法)を検察する天皇の使者」の意。検非違使庁の官人。佐と尉の唐名は廷尉。京都の治安維持と民政を所管した。また、平安時代後期には令制国にも置かれるようになった。
(出典:Wikipedia)
使
常用漢字
小3
部首:⼈
8画
“使”を含む語句
使者
天使
召使
御使
小使
小間使
使用
魔法使
駆使
文使
使命
使童
神使
使役
御使者
使女
急使
使嗾
使僕
酷使
...