“御使”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みつかい32.3%
みつか29.0%
おつかい12.9%
おんつかい12.9%
おんつか6.5%
おつかひ3.2%
おつか3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「では、あくまで其許そこは、朝廷と尊氏と和せというのか。そして、その御使みつかいには、自分が尊氏を説きに筑紫つくしへ行ってもよいとまで望むのか」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
されば。どうしても、この俊基ならでは、ほかに堂上人では、御使みつかいに立つべき、ふさわしい人もないとの集議で、ぜひなく、また隠れみの
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、御使おつかいをありがとう。わしも、だいぶ御無沙汰ごぶさたをしたから、今日ぐらい来て見ようかと思っとったところじゃ」と云う。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
わが邦にてはふるきよしみある人をとて、御使おんつかいえらばるるやうなるためしなく、かかる任に当るには、別に履歴なうてはかなはぬことを、知ろしめさぬなるべし。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
わが邦にては旧きよしみある人をとて、御使おんつかいえらばるるようなるためしなく、かかる任に当るには、別に履歴のうてはかなわぬことを、知ろしめさぬなるべし。
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かれ何気なにげなく懐中物くわいちうものむねところけて、なかにある紙幣を、勘定もせずにつかんで、これげるから御使おつかひなさいと無雑作に三千代のまへした。三千代は、下女をはゞかる様な低い声で
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
せておまへさまは何故なぜそのやうに御心おこゝろよわいことおほせられるぞ八重やへ元來もとより愚鈍ぐどんなり相談はなしてからが甲斐かひなしとおぼしめしてかれぬ御使おつかひも一しんは一しん先方かなたさまどのやう御情おなさけしらずでらうともつらぬかぬといふことあるやうなしなにともしておのぞ屹度きつとかなへさせますものを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)