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立
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たつ
ふりがな文庫
“
立
(
たつ
)” の例文
人間
(
じんかん
)
ニ政府ヲ
立
(
たつ
)
ル所以ハ、此通義ヲ固クスルタメノ趣旨ニテ、政府タランモノハ其臣民ニ満足ヲ得セシメ
初
(
はじめ
)
テ真ニ権威アルト云フベシ。
アメリカ独立宣言
(新字旧仮名)
/
トマス・ジェファーソン
(著)
父
(
ちゝ
)
なるものは
蚊柱
(
かばしら
)
の
立
(
たつ
)
てる
厩
(
うまや
)
の
側
(
そば
)
でぶる/\と
鬣
(
たてがみ
)
を
撼
(
ゆる
)
がしながら、ぱさり/\と
尾
(
を
)
で
臀
(
しり
)
の
邊
(
あたり
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
居
(
ゐ
)
る
馬
(
うま
)
に
秣
(
まぐさ
)
を
與
(
あた
)
へて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
撰び結納持參なす可き所ろ思ひ
立
(
たつ
)
日
(
ひ
)
が
吉日
(
きちにち
)
と主人も申し候へば
差附
(
さしつけ
)
がましく候へど今日
品々
(
しな/″\
)
持參したれば何卒お
受取
(
うけとり
)
下されと水引掛し
目録書
(
もくろくがき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
事實
(
じゝつ
)
、
此世
(
このよ
)
に
亡
(
な
)
い
人
(
ひと
)
かも
知
(
し
)
れないが、
僕
(
ぼく
)
の
眼
(
め
)
にはあり/\と
見
(
み
)
える、
菅笠
(
すげがさ
)
を
冠
(
かぶ
)
つた
老爺
(
らうや
)
のボズさんが
細雨
(
さいう
)
の
中
(
うち
)
に
立
(
たつ
)
て
居
(
ゐ
)
る。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
我国人民の淳良なるを見れば、外国人のごとく兵を起し朝廷に迫り、戦い勝て条約を
立
(
たつ
)
るというほどにも至り難からん。ゆえに時節到来せざれば起らず。
民選議院の時未だ到らざるの論
(新字新仮名)
/
神田孝平
(著)
▼ もっと見る
それ欧、米諸国のごとき、人民を教育する諸般の学校を設け、諸般の方法を
立
(
たつ
)
る、もとより周密
備
(
そな
)
わらざるなし。
教育談
(新字新仮名)
/
箕作秋坪
(著)
道
(
みち
)
はお
爺
(
じい
)
さんが
先
(
さ
)
きに
立
(
たつ
)
て
案内
(
あんない
)
して
下
(
くだ
)
さるので、
少
(
すこ
)
しも
心配
(
しんぱい
)
なことはありませぬが、それでもところどころ
危
(
あぶな
)
つかしい
難所
(
なんしょ
)
だと
思
(
おも
)
ったこともございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
そもそも仏国の土国を
待
(
たい
)
するを見るに、
友誼
(
ゆうぎ
)
懇親によるのほか、さらに他意あらず。ゆえに土国のために害ある約は
立
(
たつ
)
べからず。この理、領解し
難
(
がた
)
きにあらず。
「ヒリモア」万国公法の内宗教を論ずる章(撮要)
(新字新仮名)
/
ロバート・フィリモア
(著)
しかれども王家あにこれをもって教を
立
(
たつ
)
るものならんや。百露の王すでに
西班牙
(
スペイン
)
のために滅さる今に
至
(
いたり
)
て、天孫の国、万国と
角立
(
かくりつ
)
するもの、ひとり皇国あるのみ。
教門論疑問
(新字新仮名)
/
柏原孝章
(著)
握飯
(
にぎりめし
)
ほどな
珊瑚珠
(
さんごじゅ
)
に
鉄火箸
(
かなひばし
)
ほどな
黄金脚
(
きんあし
)
すげてさゝしてやりたいものを
神通
(
じんつう
)
なき身の是非もなし、家財
売
(
うっ
)
て
退
(
の
)
けて懐中にはまだ三百両
余
(
よ
)
あれど
是
(
これ
)
は
我身
(
わがみ
)
を
立
(
たつ
)
る
基
(
もと
)
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
夫から約十日許
立
(
たつ
)
てから、漸く講義が始まつた。三四郎が始めて教室へ
這入
(
はいつ
)
て、
外
(
ほか
)
の学生と一所に先生の
来
(
く
)
るのを
待
(
ま
)
つてゐた時の心持は実に殊勝なものであつた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
道徳の一品をもって身を
立
(
たつ
)
るの資本となし、無芸にても無能にても、これに
頓着
(
とんちゃく
)
せざる者あるが如し。
小学教育の事
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
何
(
なに
)
はゞかりての
御遠慮
(
ごゑんりよ
)
ぞや
身
(
み
)
を
觀
(
くわん
)
ずれば
御恨
(
おうら
)
みも
未練
(
みれん
)
も
何
(
なに
)
もあらずお二
タ
方
(
かた
)
さま
首尾
(
しび
)
とゝのひし
曉
(
あかつき
)
には
潔
(
いさぎ
)
よく
斯々
(
かう/\
)
して
流石
(
さすが
)
は
貞操
(
みさを
)
を
立
(
たつ
)
るとだけ
君
(
きみ
)
さまに
知
(
し
)
られなば
夫
(
それ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一は清信がいまだ豪健
放恣
(
ほうし
)
なる一家の画風を
立
(
たつ
)
るに
到
(
いた
)
らず、
専
(
もっぱ
)
ら師宣の門人
古山師重
(
ふるやまもろしげ
)
を
中間
(
ちゅうかん
)
にして菱川派の筆法を学びたる時代の制作を
窺
(
うかが
)
ふ一例とするに足ればなり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
續
(
つゞ
)
いてダリユシカも
來
(
き
)
、
何
(
なん
)
とも
云
(
い
)
へぬ
悲
(
かな
)
しそうな
顏
(
かほ
)
をして、一
時間
(
じかん
)
も
旦那
(
だんな
)
の
寐臺
(
ねだい
)
の
傍
(
そば
)
に
凝
(
じつ
)
と
立
(
たつ
)
た
儘
(
まゝ
)
で、
其
(
そ
)
れからハヾトフもブローミウム
加里
(
カリ
)
の
壜
(
びん
)
を
持
(
も
)
つて、
猶且
(
やはり
)
見舞
(
みまひ
)
に
來
(
き
)
たのである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
軒下
(
のきした
)
に
縄張
(
なはば
)
りがいたしてございます
此
(
こ
)
の
中
(
うち
)
に
拝観人
(
はいくわんにん
)
は
皆
(
みな
)
立
(
たつ
)
て
拝
(
はい
)
しますので、
京都
(
きやうと
)
は
東京
(
とうきやう
)
と
違
(
ちが
)
つて
人気
(
にんき
)
は誠に
穏
(
おだ
)
やかでございまして、
巡査
(
じゆんさ
)
のいふ事を
能
(
よ
)
く守り、
中々
(
なか/\
)
縄
(
なは
)
の外へは出ません。
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
孟軻
(
マウカ
)
氏曰く、
伯夷
(
ハクイ
)
の風を聞く者は、頑夫も
廉
(
れん
)
に、
懦夫
(
だふ
)
も志を
立
(
たつ
)
る有り、又曰く
柳下恵
(
リウカケイ
)
の風を聞く者は、
鄙夫
(
ひふ
)
も寛に、薄夫も
敦
(
あつ
)
しと、吾人は其生涯の行為、
磊々落々
(
らい/\らく/\
)
、天の如く、神の如く
英雄論:明治廿三年十一月十日静岡劇塲若竹座に於て演説草稿
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
遠
(
とほ
)
く来りたるものは宿をもとむるもあれば、
家毎
(
いへごと
)
に人つどひ、
香具師
(
かうぐし
)
の
看物
(
みせもの
)
薬売
(
くすりうり
)
の
弁舌
(
べんぜつ
)
、人の足をとゞめて
錐
(
きり
)
を
立
(
たつ
)
べき所もあらぬやう也。此初市の日は
繁花
(
はんくわ
)
の地の
喿饒
(
にぎはひ
)
にもをさ/\
劣
(
おとら
)
ず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
洗出
(
あらひだし
)
の木目の
立
(
たつ
)
た高からぬ塀にかゝりて、
盛
(
さかり
)
はさぞと思はるゝ櫻の大木、枝ふりといゝ物好な
一構
(
ひとかまへ
)
、門の折戸片々いつも内より開かれて、づうと玄關迄御影の敷石、
椽無
(
ゑんなし
)
の二枚障子いつも白う
うづみ火
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
目鼻
立
(
だち
)
は十人並
勝
(
すぐ
)
れて整ふて居るが寂しい顔であるから、水晶の中から出て来たやうな顔をして明るい色の着物を着た
伴
(
つれ
)
の女に比べると、花の傍に丸太の柱が
立
(
たつ
)
て居る程に見られるのであつた。
御門主
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
太郎「だてふはいつも
立
(
た
)
つてばかりゐますが、
夜
(
よる
)
ねる
時
(
とき
)
でも
立
(
たつ
)
てますか」
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
渠はふら/\と癇癪を起こしたので、突つ
立
(
たつ
)
たまま
泡鳴五部作:01 発展
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
モデル台の上に
立
(
たつ
)
てはにかんだ彼女は。
裸婦
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
夏
立
(
たつ
)
や
明
(
あか
)
り
障子
(
しょうじ
)
の朝みどり 左次
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
る
火※
(
くわえん
)
を
吐
(
はき
)
て
矗
(
すつく
)
と
立
(
たつ
)
た
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
通
(
とほ
)
り
懸
(
かゝ
)
りしに
深編笠
(
ふかあみがさ
)
を
被
(
かぶ
)
りて
黒絽
(
くろろ
)
の
羽織
(
はおり
)
のぼろ/\したるを
着
(
き
)
如何にも
見寥
(
みすぼら
)
しき
容體
(
なり
)
をして
謠
(
うた
)
ひを
唄
(
うた
)
ひながら
御憐愍々々
(
ごれんみん/\
)
と云つゝ往來に
立
(
たつ
)
て袖乞を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
後
(
うしろ
)
の
田圃
(
たんぼ
)
では、
水
(
みづ
)
こけの
惡
(
わる
)
い
田
(
た
)
には
降
(
ふ
)
つてる
内
(
うち
)
から
雪
(
ゆき
)
は
溶
(
と
)
けつゝあつたので、
畦畔
(
くろ
)
が
殊更
(
ことさら
)
に
白
(
しろ
)
い
線
(
せん
)
を
描
(
ゑが
)
いて
目
(
め
)
に
立
(
たつ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
元來
(
ぐわんらい
)
自分
(
じぶん
)
は
大
(
だい
)
の
無性者
(
ぶしやうもの
)
にて
思
(
おも
)
ひ
立
(
たつ
)
た
旅行
(
りよかう
)
もなか/\
實行
(
じつかう
)
しないのが
今度
(
こんど
)
といふ
今度
(
こんど
)
は
友人
(
いうじん
)
や
家族
(
かぞく
)
の
切
(
せつ
)
なる
勸告
(
くわんこく
)
でヤツと
出掛
(
でか
)
けることになつたのである。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
何
(
なん
)
とせん
道
(
みち
)
を
間違
(
まちが
)
へたり
引返
(
ひきかへ
)
してと
復
(
また
)
跡戻
(
あともど
)
り、
大路
(
おほぢ
)
に
出
(
いづ
)
れば
小路
(
こうぢ
)
に
入
(
い
)
らせ
小路
(
こうぢ
)
を
縫
(
ぬひ
)
ては
大路
(
おほぢ
)
に
出
(
い
)
で
走
(
そう
)
幾走
(
いくそう
)
、
轉
(
てん
)
幾轉
(
いくてん
)
、
蹴
(
け
)
立
(
たつ
)
る
雪
(
ゆき
)
に
轍
(
わだち
)
のあと
長
(
なが
)
く
引
(
ひき
)
てめぐり
出
(
いづ
)
れば
又
(
また
)
以前
(
いぜん
)
の
道
(
みち
)
なり
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
この時、衣服の制限を
立
(
たつ
)
るに、何の身分は
綿服
(
めんぷく
)
、何は
紬
(
つむぎ
)
まで、何は
羽二重
(
はぶたえ
)
を許すなどと
命
(
めい
)
を
出
(
いだ
)
すゆえ、その命令は一藩経済のため
歟
(
か
)
、
衣冠制度
(
いかんせいど
)
のため歟、両様混雑して分明ならず。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
去歳
(
こぞ
)
の春すが
漏
(
もり
)
したるか怪しき
汚染
(
しみ
)
は滝の糸を乱して
画襖
(
えぶすま
)
の
李白
(
りはく
)
の
頭
(
かしら
)
に
濺
(
そそ
)
げど、たて
付
(
つけ
)
よければ身の毛
立
(
たつ
)
程の寒さを
透間
(
すきま
)
に
喞
(
かこ
)
ちもせず、
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も安楽にして居るにさえ、うら寂しく
自
(
おのずから
)
悲
(
かなしみ
)
を知るに
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
人の
幼穉
(
ようち
)
なるとき、意を加えてこれを保護せざれば、必ず
病
(
や
)
み、必ず死す。また心を用いてこれを教育せざれば、長ずるに
及
(
および
)
て必ず
頑
(
がん
)
、必ず
愚
(
ぐ
)
にして、蛮夷の間といえども共に
立
(
たつ
)
べからざるに至る。
教育談
(新字新仮名)
/
箕作秋坪
(著)
「あなたは団扇を
翳
(
かざ
)
して、
高
(
たか
)
い所に
立
(
たつ
)
てゐた」
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
モデル台の上に
立
(
たつ
)
てはにかんだ彼女は。
小熊秀雄全集-15:小説
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
證據にと目に
角
(
かど
)
立
(
たつ
)
れば惣内
膝
(
ひざ
)
立直
(
たてなほ
)
し名主役の惣内を盜人などとは
言語同斷
(
ごんごどうだん
)
なり九助品に依り
筋
(
すぢ
)
に因ては
了簡
(
れうけん
)
成難
(
なりがた
)
しと聞
皆々
(
みな/\
)
四方より九助を取
卷
(
まき
)
たり
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
おつぎは
更
(
さら
)
に
篠
(
しの
)
を
分
(
わ
)
けておりようとすると、
其處
(
そこ
)
も
崖
(
がけ
)
で
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
にひよつこりと
高瀬船
(
たかせぶね
)
の
帆柱
(
ほばしら
)
が
闇
(
やみ
)
を
衝
(
つ
)
いて
立
(
たつ
)
て
居
(
ゐ
)
る。
水
(
みづ
)
に
近
(
ちか
)
くこそ/\と
人
(
ひと
)
の
噺聲
(
はなしごゑ
)
が
聞
(
きこ
)
える。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
海岸
(
かいがん
)
から三四丁
離
(
はな
)
れた
山
(
やま
)
の
麓
(
ふもと
)
に
立
(
たつ
)
て
居
(
ゐ
)
る
此小學校
(
このせうがくかう
)
は
見
(
み
)
た
所
(
ところ
)
決
(
けつ
)
して
立派
(
りつぱ
)
なものではありません。
殊
(
こと
)
に
僕
(
ぼく
)
の
入
(
はひ
)
つた
頃
(
ころ
)
は
粗末
(
そまつ
)
な
平屋
(
ひらや
)
で、
教室
(
けうしつ
)
の
數
(
かず
)
も
四
(
よつ
)
五
(
いつゝ
)
しか
無
(
な
)
かつたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
打水
(
うちみづ
)
のあと
輕
(
かろ
)
く
庭下駄
(
にはげた
)
にふんで、
裳
(
もすそ
)
とる
片手
(
かたて
)
はすかし
骨
(
ぼね
)
の
塗柄
(
ぬりえ
)
の
團扇
(
うちわ
)
に
蚊
(
か
)
を
拂
(
はら
)
ひつ、
流
(
なが
)
れに
臨
(
のぞ
)
んで
立
(
たつ
)
たる
姿
(
すがた
)
に、
空
(
そら
)
の
月
(
つき
)
恥
(
はぢ
)
らひてか
不圖
(
ふと
)
かゝる
行
(
ゆ
)
く
雲
(
くも
)
の
末
(
すゑ
)
あたり
俄
(
にわか
)
に
暗
(
くら
)
くなる
折
(
をり
)
しも
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
附
(
つき
)
ものを
當
(
あて
)
にせずして、
本
(
もと
)
に
由
(
よつ
)
て
暦
(
こよみ
)
を
立
(
たつ
)
るは、
事柄
(
ことがら
)
に
於
(
おい
)
て
正
(
たゞ
)
しき
道
(
みち
)
といふべし。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
老人
(
らうじん
)
は
先
(
さき
)
に
立
(
たつ
)
て
行
(
ゆ
)
くので
若者
(
わかもの
)
も
其儘
(
そのまゝ
)
後
(
あと
)
に
從
(
つ
)
き、
遂
(
つひ
)
に
老人
(
らうじん
)
の
宅
(
うち
)
に
行
(
い
)
つたのです、
砂山
(
すなやま
)
を
越
(
こ
)
え、
竹藪
(
たけやぶ
)
の
間
(
あひだ
)
の
薄暗
(
うすぐら
)
き
路
(
みち
)
を
通
(
とほ
)
ると
士族屋敷
(
しぞくやしき
)
に
出
(
で
)
る、
老人
(
らうじん
)
は
其屋敷
(
そのやしき
)
の
一
(
ひとつ
)
に
入
(
はひ
)
りました。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
流石
(
さすが
)
に
氣根
(
きこん
)
も
竭果
(
つきは
)
てけん
茫然
(
ばうぜん
)
として
立
(
たち
)
つくす
折
(
をり
)
しも
最少
(
もすこ
)
し
參
(
まゐ
)
ると
御座
(
ござ
)
いませうと
話
(
はな
)
し
聲
(
ごゑ
)
して
黒
(
くろ
)
き
影
(
かげ
)
目
(
め
)
に
映
(
うつ
)
りぬ、
天
(
てん
)
の
與
(
あた
)
へ
人
(
ひと
)
こそ
來
(
き
)
つれ
外
(
はづ
)
すまじと
勇
(
いさ
)
み
立
(
たつ
)
て
進
(
すゝ
)
み
寄
(
よ
)
ればはて
何
(
なん
)
とせん
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
本省より分離して一旦帝室の
御有
(
ぎょゆう
)
となし、さらにこれを民間の有志有識者に附与して、共同私有私立学校の
体
(
てい
)
をなさしめ、帝室より一時巨額の金円を下附せられて永世保存の基本を
立
(
たつ
)
るか、また
学問の独立
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
自分
(
じぶん
)
は
義母
(
おつかさん
)
に『これから
何處
(
どこ
)
へ
行
(
ゆ
)
くのです』と
問
(
と
)
ひたい
位
(
くらゐ
)
であつた。
最早
(
もう
)
我慢
(
がまん
)
が
仕
(
し
)
きれなくなつたので、
義母
(
おつかさん
)
が
一寸
(
ちよつ
)
と
立
(
たつ
)
て
用
(
よう
)
たしに
行
(
い
)
つた
間
(
ま
)
に
正宗
(
まさむね
)
を
命
(
めい
)
じて、コツプであほつた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
是
(
こ
)
は
何
(
なに
)
とせんと
困
(
かう
)
じ
果
(
は
)
てゝ、
垣根
(
かきね
)
の
際
(
ひま
)
よりさしのぞけば、
今
(
いま
)
しも
雲足
(
くもあし
)
きれて
新
(
あら
)
たに
照
(
て
)
らし
出
(
いだ
)
す
月
(
つき
)
の
光
(
ひか
)
りに、
目
(
め
)
と
目
(
め
)
見合
(
みあは
)
して
立
(
たつ
)
たる
人
(
ひと
)
、
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
に
此所
(
こゝ
)
へは
來
(
き
)
て、
今
(
いま
)
まで
隱
(
かく
)
れてゞも
居
(
ゐ
)
しものか
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
岩
(
いは
)
の
上
(
うへ
)
へ
立
(
たつ
)
てジツとして
居
(
ゐ
)
ると
寂
(
さび
)
しいこと、
靜
(
しづ
)
かなこと、
深谷
(
しんこく
)
の
氣
(
き
)
が
身
(
み
)
に
迫
(
せま
)
つて
來
(
く
)
る。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
はい
昨夜
(
ゆうべ
)
はよくお
眠
(
やすみ
)
になりましたが
今朝
(
けさ
)
ほど
又
(
また
)
少
(
すこ
)
しその、
一寸
(
ちよつと
)
御樣子
(
ごやうす
)
が
變
(
かは
)
つたやうで、ま、いらしつて
御覽下
(
ごらんくだ
)
さりませと
先
(
さき
)
に
立
(
たつ
)
て
案内
(
あんない
)
をすれば、
心配
(
しんぱい
)
らしく
髯
(
ひげ
)
をひねりて、
奧
(
おく
)
の
座敷
(
ざしき
)
に
通
(
とほ
)
りぬ。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
雲飛
(
うんぴ
)
は石を
奪
(
うば
)
はれて
落膽
(
らくたん
)
し、其後は
家
(
うち
)
に
閉籠
(
とぢこも
)
つて外出しなかつたが、
石
(
いし
)
が
河
(
かは
)
に
落
(
おち
)
て
行衞
(
ゆくへ
)
不明
(
ふめい
)
になつたことを
傳
(
つた
)
へ
聞
(
き
)
き、
或朝
(
あるあさ
)
早
(
はや
)
く家を出で石の
落
(
お
)
ちた
跡
(
あと
)
を
弔
(
とむら
)
ふべく
橋上
(
けうじやう
)
に
立
(
たつ
)
て下を見ると、
河水
(
かすゐ
)
清徹
(
せいてつ
)
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
其時
(
そのとき
)
私
(
わたし
)
は七つであつたれど
家
(
うち
)
の
内
(
うち
)
の
樣子
(
やうす
)
、
父母
(
ちゝはゝ
)
の
心
(
こゝろ
)
をも
知
(
し
)
れてあるにお
米
(
こめ
)
は
途中
(
とちう
)
で
落
(
おと
)
しましたと
空
(
から
)
の
味噌
(
みそ
)
こしさげて
家
(
うち
)
には
歸
(
かへ
)
られず、
立
(
たつ
)
てしばらく
泣
(
な
)
いて
居
(
い
)
たれど
何
(
ど
)
うしたと
問
(
と
)
ふて
呉
(
く
)
れる
人
(
ひと
)
もなく
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その時私は七つであつたれど
家
(
うち
)
の
内
(
うち
)
の様子、
父母
(
ちちはは
)
の心をも知れてあるにお米は途中で落しましたと
空
(
から
)
の味噌こしさげて家には帰られず、
立
(
たつ
)
てしばらく泣いていたれどどうしたと問ふてくれる人もなく
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“立”を含む語句
佇立
出立
突立
腹立
引立
立会
追立
衝立
逆立
立留
直立
言立
立派
建立
焦立
立退
立停
屹立
立籠
立出
...